出版社のパーティでいけすかない男・と大喧嘩をしてしまった少女漫画家の律は、親友だとおもっていた元担当編集・能代からとんでもない事実を聞かされる。そのショックから立ち直る暇も無く、能代から久々野とのコラボ企画を持ちかけられ…というお話。
俺様系で傲慢で尊大な久々野と、プライドが高くて男前だが意地っ張りな律の喧嘩ップル具合にときめきがとまらない。謝る気がないわけじゃないけど毎度いい具合に久々野に煽られて謝罪の言葉をひっこめてしまう律の姿に超ニヤニヤする。自分とは正反対に男らしい外見の久々野にコンプレックス刺激されまくる姿も美味しかった。
そんな二人が出版社の企画でコラボをすることになり、最初は断るつもりだったのにお互いの『作品』に夢中になってしまって……という流れがとてもたのしかった。特に、コラボ小説の第一稿を読んでその世界に引き込まれていく律の姿なんか、こっちまでその世界に引き込まれていく感じで。普段はぶつかってばかりなのに全く作風の違う二人がこれまでの彼らの持ち味を生かしあったまま、新しい世界を切り開いていく姿にわくわくする。
しかし、メイン2人のやりとりにワクワクが止まらない反面、能代の空気読めなさ・天然だからこそ邪気なくダイレクトに律のトラウマを抉ってくる姿がちょっとキツかったです。お前もうちょっと空気を……お願いなので空気を読んでください……。