ばいおれんす☆まじかる! 九重第二の魔法少女 | 今日もだらだら、読書日記。

ばいおれんす☆まじかる! 九重第二の魔法少女

[著]林 トモアキ [絵]愛媛 みかん

落第天使のミウルスは、ある日人間界に行って人間に力を貸して魔族の地球侵攻を食い止めよという指令を受ける。失敗すれば地球滅亡…という重い任務の中、出来るだけ身長に力を貸す人間を選ぼうとしていたのに、その場の成り行きから粗雑で凶暴なヤクザの跡取り娘・緋奈に力を与えてしまって…!?
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「お・り・が・み」「戦闘城塞マスラヲ」の林トモアキさんのデビュー作。

ヒロインの緋奈が落第天使・ミウロスの力を借りて魔法少女に変身し、地球征服を狙う魔族達と戦いを繰り広げる、魔法少女モノ。……と書くと普通っぽく見えるのですが、肝心の緋奈は鞄の中に鉄板を仕込み、喧嘩となればそれを振り回すという程の超乱暴者。勿論魔族達との戦いでも魔法のステッキで敵をぶん殴る、魔族に操られた普通の人間をボコ殴りにする、挙句とある人物が操られて目の前に現れたら日ごろの恨みとばかりに病院行きになるまでボコボコに殴る……などなど、とにかくその破天荒っぷりを遺憾なく発揮してくださいます。そんなこんなで落第天使で引きこもり(失礼)だけど割りと常識人な相棒・ミウロスは常時涙目。

そんな濃ゆいキャラが織り成す魔法少女モノですが、ハチャメチャ極まりないキャラクター達の行動に笑わせられながらも、後半は王道的な熱い展開もしっかりあって、美味しくいただかせて貰いました。特に恋する熱血不良少年・圭一の、向こう見ずな行動には胸が熱くなりました。

一方、敵側の魔族についてはちょっと強引に出たカンジの人が多いというか、人数出した分相対的に味が薄くなってしまったような印象があったのが残念です。ラスボス影薄いし、メリーサがどうしてパパロンに執着するのかもイマイチ伝わってこなかったし。特にエルシフとかは、無理にキャラ立てしなくても良かったんじゃないのかなあ……別にエルシフに可愛がられてる清次の挿絵がなかったことが残念なわけではないですよ?

デビュー作ということで、色々ツッコミ所は感じましたがそれを補って余りあるほどのノリと勢いが非常に面白かったです。「お・り・が・み」シリーズが好きな人は読んで損はしないかと。
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コメント

  1. さひろ より:

    お! 読まれましたか。『ばいおれんす☆まじかる!』
    たしかに後の作品と比べるといろいろつたないところが多いですが、個人的には(しかたなく)中古で入手してさい3冊を1日で読み切るくらいには気に入っていたり。
    風呂敷にひろげかたとか、後の林作品の原点はすでにここに(笑!
    このシリーズ読んで、ぜひとも「林トモアキ作品コンプリート」を目指しましょ?

  2. うらら より:

    さひろさん、コメントありがとうございますー!
    現在2巻まで読みましたが、色々なところでおりがみやマスラヲ「原点」が読み取れて、そういう意味でも面白い作品ですね!
    頑張って全巻読破したいと思います?。

    林トモアキをコンプリートするには最新作の「ミスマルカ」が足りない、というのはナイショです。