同人活動をしている女子高生と、彼女の面倒くさいファンだったイケメン教師(※隠れ腐男子)が繰り広げるオタク系ラブコメ。1巻からめちゃくちゃ間が空いたのでこれは2巻が出ないコースかなおのれエンブレと思っていたのですが……続きが出ました!!
序盤のオタクネタがとにかくキレッキレで、今リアルタイムでオタクしてる私がめちゃくちゃ楽しい。二次創作や腐女子あるあるを盛り込みつつも、ここ数年をオタクとして生きてきた人ならピンとくるあのネタこのネタがこれでもかというほど詰め込まれているのが楽しくて仕方がない。特にここ4年ほどアイドルマスターSideMのオタクをしているので、私はとある腐男子先生の国民のチョコレートの日直前休日の話でわかりすぎて死んだ。っていうか現地に居た。分かる人は是非原作該当部分を読んでから一覧に戻って投稿日時を見て欲しい。……ねえこれリアルタイム過ぎない!?Web小説ってすごい!!
どちらかというとオタク男女のドタバタが中心だった前半から、朱葉の進級が近づくに従って少しずつラブコメ比重が高くなって来る気がする。トリプルフェイスで執行するけど。信者から粘着される話はリアルで想像すると怖すぎるんだけど、読んでいくと最終的に一番ヤバイのって先生じゃない!?ってなるの本当に不思議ですね……なんでこの人、朱葉のフォロー関係からリプライまで朱葉自身よりも把握してるんだろう。いっそ粘着犯の言い分の方がある意味「オタクあるある」的だったな!!(普通はそこからリアル粘着はしないけど)
三年生になり、ただの「同じ学校の教師と生徒」から「担任と教え子」にランクアップしてしまった二人。一見距離が縮まったようにも見えるけれど、むしろ以前よりも不自由になった事の方が多くて。物語の舞台も放課後の生物準備室から教室と部室に。朱葉の大ファンである後輩の咲やリア充クラスメイトの都築を加え、少しずつ変化していく二人の関係が印象的でした。
2巻ラストを飾るカラオケボックスのエピソードはなろう版と商業版でオチが違うと聞いて、なろうの該当箇所を読み直しに行ったのですが、あっちの話もめちゃくちゃ好きなので単行本からの人は是非原作版も読んでください。該当箇所は61〜62話です。
書籍版は口から砂糖吐く感じで大変けしからんのですけど!!
「早乙女くんに向けて歌うよ」のあの遠回し感も!!
「そういうプレイ」って嘯くのもすごい好きで!!!
(ところで早乙女くんに向けて歌うやつの元ネタがわからない…)
↑これの話言及いただきましたありがとうございます……某スケートアニメだそうです。
余談なのですが電子書籍版特典のおまけ小説がすごく良かったです。リアルでの付き合いがある気のおけないオタク友達の家で泊まりで遊ぶってまじこういうノリになりますよね……空気感の再現度が高すぎる。