燃えるワン・マン・フォース 発売:2006.1 発行:富士見書房 [著]賀東 招二 [絵]四季 童子 |
ミスリルが壊滅状態になり(というかそう思い込んでるというか…)、かなめを攫われ再び一人になった宗介が日本を遠く離れた紛争地帯で敵対する「アマルガム」の情報を得る為孤軍奮闘する姿を描く。
…というストーリーのあらすじからも想像されるとおり、前作を超える重さを引きずってます。
この他にもゲストヒロインが可哀想な目に遭ったり、宗介の過去が暗示的に出てきたりします。
しかし、それにもかかわらずこの作品は熱い。
タイトルの通り「燃える」作品に仕上がってます。
前回で壊されてしまったミスリルの最新鋭兵器「RX-7アーバレスト」に変わり宗介の愛機として登場するのはオンボロのソ連製AS「サベージ」。
今までは最新鋭機VS最新鋭機の超能力バトルっぽい所があったんですがその最新鋭機をオンボロサベージがパイロットの機転と実力で打ち破っていく姿は非常に熱い展開でした。
しかし、その中でもこのオンボロサベージの名前(クロスボウ)を宗介がほめたり、AIに「アル2号」と名づけたり勝手にアーバレストカラーにしちゃうあたり、かなり胸がキュンとなりました。
本来の自分の居場所に身を置いたからこそ、かなめたちと過ごして自分がどれだけ変わったか気づいてしまい戸惑う(傭兵としての)宗介の姿が印象的。逆に、傭兵の性なのか少し離れただけなのにかなめの記憶が曖昧になっていくことに戸惑う(ただの高校生としての)宗介の姿がなんとも哀しい。
「俺はもう傭兵ではない、ただの男だ」という言葉が胸に響きます。
最後のクラマとの戦いはもう痛々しいわ哀しいわで本当に胸がしめつけられるんですが、続編が久しぶりすぎて「クラマって誰?」という気分になったのも否めないのですが…次はぜひとも内容忘れないうちに続編出してくださいorz
ラストで遠ざかる意識の中必至にかなめの名前を呼ぶ宗介が痛ましいのでとっとと出してくれないと暴れます(待て)
正直短編シリーズとか落ち着くまでお休みでいいから本編をどんどん出して欲しいです。
短編シリーズは今の状態で出されても本編がああなってしまった以上切なくなるだけで…。
しかし、Wikipediaで宗介の幼少時設定のネタバレ読んじゃったんですがなんですか、萌えポイントにジャストヒットでどうしようかとおもっt(強制終了)