[著]野村 美月 [絵]竹岡 美穂 夏休みに遠子先輩たっての頼みで、半ば強引に麻貴先輩の別荘につれて来られた心葉。ところが、彼らの前に八十年前に起きたという惨殺事件の影が忍び寄る。八十年前の事件との様々な符合を自ら仕組んだ麻貴先輩の思惑とは…? |
単なる番外編かと思いきや、最後で物凄い不意打ちを喰らわせられました。なんとなく序盤から普段と違ってどこか不安そうな遠子先輩の描写が大量に出てくると思ったら、こういう幕引きですか!一気にクライマックスとなるであろう「卒業編」が待ち遠しくなってしまいました。ていうか、これでななせエンドがほぼ確定となった訳ですが!大どんでん返しで遠子エンドをちょっぴり期待してたのに!
麻貴先輩の別荘を舞台に巻き起こる八十年前の惨劇の謎解きや、文学作品の薀蓄も勿論、いつもの通り魅力的ですが、今回はとにかく遠子スペシャルといっても過言ではありません。麻貴先輩やお手伝いの魚谷さんにヤキモチを焼く遠子先輩、不安げで儚い遠子先輩、そしていつもの通りの“文学少女”な遠子先輩……と、彼女の魅力が余すことなく描写されています。最近は琴吹さんがヒロイン扱いで遠子先輩の影が薄かったと言うのもあるけど、とにかく遠子先輩がめちゃくちゃ可愛い。ななせさんも可愛いんだけどやはり遠子先輩好きだ…!
ところで、ラストの麻貴先輩と○○○のやりとりは…意味に気が付いたら本当にニヤニヤが止まりませんでしたね。麻貴先輩、ななせさん以上のツンデレ娘だと見た!そんな二人に全く気づいてない、ウブな心葉がまた微笑ましい。
今回取り上げられた泉鏡花の作品の如く、夢のように美しく、そして夢の終わりの儚さを感じさせる番外編でした。読み終わった後、しばらく余韻に浸ってしまった程。もうとにかく卒業編が楽しみです。
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文学少女と月花を孕く水妖
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[感想][★★★☆☆][野村美月]「“文学少女”と月花を孕く水妖」
——出会えてよかった。 あなたと同じ夢を見ることができて、よかった。 鏡に映る花のような、水に浮かぶ月のような、儚い夢でも。 いつか、目覚めがくるとわかっていても。 あらすじ 夏休みのある日。遠子先輩から突然電報で呼び出しをくらった心葉。訳もわからないまま姫
“文学少女”と月花を孕く水妖(ウンディーネ)
正月2日から「ラノベ」です、はい。
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'''「“文学少女”と月花を孕く水妖(ウンディーネ)」'''
著:野村美月 出版:ファミ通文庫
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“文学少女”と月花を孕く水妖 野村美月
文学少女シリーズも早6巻。
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