ページ 188 | 今日もだらだら、読書日記。

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9S<ないんえす?>SS

オンライン書店ビーケーワン:9S〈ないんえす?〉SS9S〈ないんえす?〉SS

発売:2006.1
発行:メディアワークス
[著]葉山 透 [絵]山本 ヤマト
「9S<ナインエス>」シリーズの外伝的な短編集。本編とは打って変わったコミカルストーリーになってます。富士見ファンタジア文庫でいう、「スレイヤーズすぺしゃる」やフルメタの「??」シリーズ、オーフェンの「はぐれ旅」シリーズ的位置づけとみなして良いかと思うのですが、考えてみると電撃の長編でこういう外伝短編はあまり見かけませんね。イラスト無しラノベやハードカバーシリーズとは別の方向での目新しい試みなのかも?

ナインエス本編は現在かなりシリアスな展開になってきているし、こういう作品でギャグネタだけ別に一冊でというのはうまい出し方だと思います。富士見の人気作品のようにだらだらといつまでも出しまくるのはどうかと思うけど…。
作者さん、シリアス一辺倒かとおもってたらギャグ上手いよ(笑)

由宇が料理苦手というのがまず意外。女らしい事は確かに苦手そうだけど、料理とかそういうものはむしろ完璧すぎるくらいに完璧に出来てしまいそうなイメージがありました。(それこそ、例の「心臓クッション」みたいな方向の料理が出来るのかな?と(どんなんだ))本編では技術的な面においては「完璧な女」ぶりを毎回披露してくれるだけに、あまりにもベタベタすぎる欠点が逆に良いですね。カラー口絵に使われた言い訳にも噴いたw

サブキャラ達の外伝も非常に良いです。
由宇の外伝ほどのベタベタさではありませんが、本編に通じるような複線有り、男の友情女の友情ありでなかなか美味しいです。

萌え(由宇のコスプレ)あり、腐女子がニヤニヤな展開までアリ(笑)
ナインエスファンには絶対にオススメの一冊です!

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機動戦士ガンダムSEED DESTINY(5) 選ばれた未来

   
原作
矢立肇・富野由悠季

大人気アニメの完全小説化、ついに完結!
プラントとロゴスの戦いは、宇宙に舞台を移し、ジブリールはついに恐るべき大量破壊兵器でプラント攻撃を敢行する! 世界の終わりを目前にキラは、アスランは、そしてシンは、それぞれの思いを胸に宇宙を翔る!!


密かに待ちに待ってた一冊(笑)レクイエム発射?最終回までの内容で、ラストは年末に放送された「FINAL PLUS?選ばれた未来?」に乗っ取ったストーリーになってます。

近作に関しては、あれだけ支離滅裂だったシナリオをよくぞここまで補完してくれたな?…という感じで。私がアニメ版を見たときに説明不足・または不満に思っていた部分を全て上手い事カバーしてくれていたので本当に買ってよかったという感じです。特にシン・ルナマリア・レイ・ミーアの4人の心の葛藤の描写は秀逸だったかと(っていうか、アニメ版があまりにも描写不足だったというか…)特にミーアの最期は心を打たれました。

特にレイが最後までシンを利用したまま逝ってしまった事がアニメ版を見てきた課程で一番許せなかったポイントだったので、最後に二人が(通信機越しでも)語り合うシーンが追加されたのは本当に嬉しかった。あのままでは例え色々と複雑な事情があったにせよ、最後までシンを道具として使い捨てて死んでいったレイと議長を許せそうになかったので(苦笑)

また、特にアスランとカガリの2人は本当に良い関係になったなと思います。恋人である以前に“戦友”であるというか。SEEDの頃の自由奔放さはなくなったけど、最後は女政治家として凛々しく逞しく成長した姿が描かれていて良かった。
同じく前作ヒロインといえば、今回の小説版で初めて今まで好きになれなかったラクスに好感持てましたよ。いや、アニメ版の彼女って(特に種死版では)共感できるどころか「人間らしさ」が徹底的に欠けている気がしてしょうがなかったんですよね…。アニメからは本当に彼女の思うところって伝わってこない気がしてしょうがないんですが、どうでしょう。

最後、密かに一番修正を期待していたオーブでの墓参りシーン。
シンがちゃんと今まで自分の行った行動を見つめ直し、アスランに言われた言葉や「敵と戦う」という事がどういう事なのかちゃんと理解した上で自分の意志でキラの手を取ったという形になっていてファンとしては嬉しかったです。だってアニメ版、本当になんとなーく流されちゃったように見える…。

まあ、とりあえず結論としてはなんで最初からこういう風にアニメでやってくれなかったかな?…ってことなんですけど。
特にキラの最後のあのセリフ(「吹き飛ばしたらまた花を植えるよ」)とか、ちゃんとある程度解説入れないと物凄い誤解生みますから…(というか、そういう意味に受け取れて私は一時本気でキラを許せなかったよ…)




「それでも、記憶の中でステラやマユは、在りし日の微笑をたたえて自分を見る。最後に見た無残な姿ではなく。」

シンが作中で回想した時の二人は、殆どの場合が死んだ時の無残な姿でした。
この文章を読んで、ああ、シンはようやく戦争で負ったトラウマから抜け出す事が出来たんだなと。一人のファンとして嬉しくなりました。

とりあえず、原作アニメに納得行かない人は全巻読みましょう。
…いや、だからなんでアニメでもこういう風にやってくれなかったのかと…orz

あと、議長とレイのカップリングが好きな人も是非。
まさか公式の出版物で意味合いが違うのは判ってるけど「愛してる」って言葉を聞くとは思わなかったよ(笑)

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しにがみのバラッド。8

オンライン書店ビーケーワン:しにがみのバラッド。 8しにがみのバラッド。 8

発売:2006.3
発行:メディアワークス
[著]ハセガワ ケイスケ [絵]七草
可も無く不可もなく面白かったって感じ。

5巻までは読むたびに電車の中で涙腺と戦ってた作品なんですが、7巻8巻はそこまでの破壊力は無かったなあと。逆に、4巻まではまさに神作品だと思う。今の作風は面白いことは面白いんだけど、あまり良くない意味で万人向けになってしまった気がします(ただし6巻はry/ある意味6巻は今後の方向性をマニア向けにするのか万人向けにするのか方向性を図っていたのかな、という気もする)

猫の話が好きでした。以前出たときの話が印象に残っていたというのもあるけど。
あと、正直「UN」の話は蛇足だと思うのは私だけですか。作風違うというか、いっそ富士見の人気作品に多い長編・短編シリーズで別々に出すとかしたほうが面白いんじゃないでしょうか。

レビューとか見ていると、アポロ以外にも最初の方の作品のキャラが出てきてるそうなので余裕があれば1巻から読み返してみたいですね。すっかり最初の方のストーリー忘れてるよ…。

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風水街都 香港(上)

オンライン書店ビーケーワン:風水街都香港 上風水街都香港 上

発売:2001.5
発行:メディアワークス
[著]川上 稔 [絵]さとやす(TENKEY)
「都市シリーズ」の3作目。
ストーリー的に、直接は繋がってないけど設定や世界観は前作の「エアリアルシティ」と繋がってます。エアリアルシティはどっちかというと設定が判らず、最後まで意味不明のまま終わられてしまった感じでしたが今回は割合わかりやすかった。

とりあえず、“返還前の香港”がモデルというカオス真っ只中だなーと誰でもわかりそうな舞台がうまく生かせているなあと。明らかに西洋のものである天使が風水使ってたりとか、その辺のごった煮感が好きです。

ストーリーの内容に関しては下巻を読まないとなんともいえない感じなので、とりあえず下巻が終わってからー。

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とある魔術の禁書目録(インデックス) 7

オンライン書店ビーケーワン:とある魔術の禁書目録(インデックス) 7とある魔術の禁書目録(インデックス) 7

発売:2005.11
発行:メディアワークス
[著]鎌池 和馬 [絵]灰村 キヨタカ
幾多のレビューサイトで酷評受けていて、ちょうどスパロボJにハマってる頃に発売日が重なった為、暫くの間積み本と化してましたがましたが読んでみたら普通に楽しめました。
そういえば同じくらい酷評だった4も普通に面白かったなあ…。

内容はいつもの通り「偶然か必然か、助けを求めているゲストヒロインに遭遇した当麻が身体を張って巨大な敵と戦う」というパターン。というかこのシリーズはもう一昔前の熱血系ヒーローアニメのノリで読めばいいとおもうよ。水戸黄門じゃないですがもうある程度展開がわかってるから安心して読めるみたいな、そんなノリでいいじゃない(笑)

今回は魔女狩りを初めとして異端者を弾圧した歴史を持つ、最大派閥の「ローマ正教」に対して、逆に国家に弾圧された過去を持つ「天草十字凄教」という構図になっていて、歴史的な対比としても面白かったと思います。特にローマ正教のシスター達のサベツ的発言の数々は猛烈でしたが、だいぶ規模違うけど高校時代(※カトリック系女子高)に何かと隣にあった某学会の建物に文句をつけるうちの学校のシスター達を思い出しました(待て)

珍しくインデックスが活躍してるのも高評価でしたねー。
次巻はツンデレ準ヒロイン?こと美琴がメインの話になるようなので楽しみです。

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倒凶十将伝 巻之拾参

オンライン書店ビーケーワン:倒凶十将伝 巻之13倒凶十将伝 巻之13

発売:2006.2
発行:朝日ソノラマ
[著]庄司 卓 [絵]結賀 さとる
「ヤマモトヨーコ」などで有名な、そしてラノベ界ではあかほりさとると並ぶ未完作家として有名な庄司卓氏のシリーズ作品で

はじめての完結編、とか噂で聞いたんですがマジですか(間違ってたらすいません)

高校生時代から待ちに待ち続けて早10年近く?…とか思ってたら意外にまだ7年しか経ってませんでした。まあそれにしても長かったですねー。正直もう完結しないだろうと思ってましたが(苦笑)
以前読んだのが既に3?4年は明らかに前なので内容が半分くらい頭から抜けてました。しかし、それでもまだ半分くらい内容覚えていたのは本ばっかり読んでいた頃の「読み返し癖」のタマモノか。ツインシグナル小説版・MOTHER小説版の3桁読み返しを筆頭に当時ハマってた作品は全部2桁以上読み返してますよ。

他のレビューサイトさんで「完結したことこそ重要、内容は半ばどうでもいい」みたいな感想がありましたがホントそんなかんじ。一番いい所でずっと放置プレイを食らっていたので続編を諦めつつも数ヶ月に1度は「結局あれはどうなってしまったんだろう…」と続きを気にかけ続けたこの6年間。
これでもう「結局ここのは元にもどったんだろうか…」とか余計な心配しなくてすみます。本当にありがとう!!

完結巻までウン年かかった系の作品だと、もう私は「吸血鬼のおしごと」がトラウマ状態になっているのでラストの終わり方は色々ツッコミたい部分満載ですがおしごとほどひどくなかったからいいや…とか思ってしまいましたよ。(個人的には破軍と十斗の立ち位置は逆の方がしっくりくるかなーって思う。十斗はあんな結末になったら、待つだけじゃなくて自分から未来を良くしようって動くと思っていたので。でも妖魔がモリモリ現れまくってる状態じゃあ仕方なかったのか。)

クライマックスは次から次に現れる敵とか、十斗とここのの展開とかが怒涛の如く展開し、一気に全部読んでしまいました。やっぱり面白いよ…押しも押されぬ未完作家だけど面白いよorz

でもまあ、とりあえずここのたんが可愛かったので個人的にはオールOKです。吉良先輩と連儀がホモくさいなんて誰もおもってn(パァン)

とりあえず、あとはこの調子で「未完作家」の汚名を返上できるといいですね、とか余計なコメントを。ヤマモトヨーコの放置プレイぶりも有名だよねー。途中までしか読んでないけど…。

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バイトでウィザード 沈めよ恋心、と雨は舞い降りた

オンライン書店ビーケーワン:バイトでウィザードバイトでウィザード


[著]椎野 美由貴 [絵]原田 たけひと
角川書店(2006.1)

ますます痛々しさに磨きのかかる「バイトでウィザード」長編最新刊です。
もうね、主人公の病状とか色々と、見てて辛いわ(つд<)

コミカルな短編とどっちが好きか?といわれると基本的に長編の方が好みなのですが、本当に全面的に痛々しくて見てて辛いです。話がクライマックスに差し掛かってきたのか主人公の治癒無効体質もいよいよ…な感じで。

せっかく戦わなくても良くなった京介と礼子が、本家の思惑に踊らされて毎回毎回上手い事すれ違ってしまうのも、途中から「あ?きっとこれはこの巻の最後まですれ違い続けるんだろうな」と予想できてももどかしいもので。

今まで良い清涼剤代わりになっていた豊花の周辺まですっかりシリアスに染まってしまい個人的には切ない限りです。あのシリアスとギャグのギャップが好きだったんだけどな?。

もうどこを見渡しても片っ端から救われない展開のオンパレードですが、今後がどうなるか固唾を飲んで見守ろうと思います。だんだんハッピーエンドは望めないんじゃないかって気がしてきたけどやはり京介と礼子には幸せになっていただきたい。

しかし、原田たけひとさんが挿絵描いてる小説って高確率こういう「どこから見ても報われない!」な作品多い気がするのはきのせいですか。ダブルブリッドの完結編まd(強制終了)

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ムシウタ 06 夢導く旅人

[著]岩井 恭平 [絵]るろお

虫憑きであることを隠し普通の学生として生活していた鯱人の前に虫憑きを集める極秘機関“特環”のスカウト獅子堂戌子が現れる。特環本部に代わり、彼女の“レッスン”を受ける羽目になった鯱人の前に、以前かっこうが倒した筈の虫憑きを生む存在のうちの1人“浸父”が、再び姿を現し…。
 

bugシリーズではないのですがかっこうもふゆほたるも出てこない、ある意味外伝的位置付けの作品。特にかっこうこと大助が直接出てこなかったのは全シリーズ通して初めて?
今回の見所はやっぱり戌子と鯱人の師弟関係だと思うのですが、あらゆる意味で“似たもの同士”な二人のでこぼこ関係が非常に良い。実際は更にそこに梨音を加えて三角関係ですが(笑)

また今回は作品通してのテーマである“夢”に関しても考えさせられました。虫憑きにとっては無くてはならないものであり、生命線とも言える夢ですが、それが本人にとって望んだ夢ではない場合もあるということで。霞王の話でも考えさせられましたが戌子と鯱人は規模が…。

ていうかなにより今回は戌子のキャラがイイ!!傲岸不遜の性格から飴がないと生きていけない身体とか、その身に秘めた重い決意とか…何から何まで良すぎです。エピローグの彼女の最後は本当に涙モノでした。梨音もなかなか美味しかったですが戌子のキャラが強烈過ぎて。鯱人の人の変わりようもかなり強烈だったんですけどね(笑)今回は括弧文すら無かった大助もちゃんと最後の最後でいいところ持ってってます。

特環や侵父の秘密なども明るみになり、次からは本格的に話も動き出すとのことで、これからも続きが楽しみな作品です。

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フルメタル・パニック! 燃えるワン・マン・フォース

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発売:2006.1
発行:富士見書房
[著]賀東 招二 [絵]四季 童子
久しぶりのフルメタ新作。

ミスリルが壊滅状態になり(というかそう思い込んでるというか…)、かなめを攫われ再び一人になった宗介が日本を遠く離れた紛争地帯で敵対する「アマルガム」の情報を得る為孤軍奮闘する姿を描く。
…というストーリーのあらすじからも想像されるとおり、前作を超える重さを引きずってます。
この他にもゲストヒロインが可哀想な目に遭ったり、宗介の過去が暗示的に出てきたりします。

しかし、それにもかかわらずこの作品は熱い。
タイトルの通り「燃える」作品に仕上がってます。

前回で壊されてしまったミスリルの最新鋭兵器「RX-7アーバレスト」に変わり宗介の愛機として登場するのはオンボロのソ連製AS「サベージ」。
今までは最新鋭機VS最新鋭機の超能力バトルっぽい所があったんですがその最新鋭機をオンボロサベージがパイロットの機転と実力で打ち破っていく姿は非常に熱い展開でした。

しかし、その中でもこのオンボロサベージの名前(クロスボウ)を宗介がほめたり、AIに「アル2号」と名づけたり勝手にアーバレストカラーにしちゃうあたり、かなり胸がキュンとなりました。
本来の自分の居場所に身を置いたからこそ、かなめたちと過ごして自分がどれだけ変わったか気づいてしまい戸惑う(傭兵としての)宗介の姿が印象的。逆に、傭兵の性なのか少し離れただけなのにかなめの記憶が曖昧になっていくことに戸惑う(ただの高校生としての)宗介の姿がなんとも哀しい。

「俺はもう傭兵ではない、ただの男だ」という言葉が胸に響きます。

最後のクラマとの戦いはもう痛々しいわ哀しいわで本当に胸がしめつけられるんですが、続編が久しぶりすぎて「クラマって誰?」という気分になったのも否めないのですが…次はぜひとも内容忘れないうちに続編出してくださいorz

ラストで遠ざかる意識の中必至にかなめの名前を呼ぶ宗介が痛ましいのでとっとと出してくれないと暴れます(待て)
正直短編シリーズとか落ち着くまでお休みでいいから本編をどんどん出して欲しいです。
短編シリーズは今の状態で出されても本編がああなってしまった以上切なくなるだけで…。

しかし、Wikipediaで宗介の幼少時設定のネタバレ読んじゃったんですがなんですか、萌えポイントにジャストヒットでどうしようかとおもっt(強制終了)

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エアリアルシティ

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[著]川上 稔 [絵]中北 晃二
メディアワークス(2001.12)

「都市シリーズ」第二作。
文字によって記述され、天使や悪魔が住まう“架空都市”倫敦。本来ならば人間の踏み込むことの出来ないその都市に現れた3人の人間が侵入し、その事件は始まった…。

えーと実はわたくし、読み終わったあとでもいまだにこの世界の設定をイマイチ把握しておりません。何の説明も無くその世界の特殊用語が連発で出てくるので、「???」のまま物語が進みます。こちらのサイトにて世界観について詳しく解説されていますが結局本文を読んだままでは意味がわかりませんでした。

世界設定を理解できれば物凄く「独創的な世界観を描いた、面白い小説」として評価出来るんですが…個人的に世界設定を公式以外の部分の助けを借りなければ理解できないってのはどうかと。続編となる「香港」やTENKY通販限定の「創雅都市S.F」を読むとそれなりに理解できるそうですが、実際続編ってその前の話が面白いとおもわなければ読まないとおもうんですけど。実際私も「終わりのクロニクル」は1の上巻で一度挫折しているので…。
やはり世界観解説はちゃんと「エアリアルシティ」の中で完結させるべきだとおもいます。

キャラクター・ストーリー設定は普通に良いです。
対照的に見えて実は“似たもの同士”な主人公達の関係とかは非常に良いです。クラウゼルとモイラの関係とか特にオススメ。猫娘と警部のでこぼこコンビがまたいい(笑)

ただ、キャラクターや引き込まれるストーリーは文句なしなのですが、やはり世界観設定についてが納得いかないので評価低めで。作者買いだったからそのまま続編読むけど表紙に惹かれたとかそういう理由で単独買いだったらここで読むのやめてる危険性高いしなー…。

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