宝島社様より献本をいただきました!
人として割と駄目な感じの安楽椅子系オカルト探偵・「ねえさん」こと葛乃葉さんと、彼女の助手として働く狐憑きの少年・玉藻が繰り広げるオカルト系ミステリー。
独特のファンキーな文体で繰り広げられる物語が相変わらずみんないい具合に歪んでてとても楽しいんだけど、何より玉藻の過去話から透けて見える、ねえさんと玉藻の共依存関係がたまらなくおいしい。自ら消えたいと願った少年と、その少年を護ろうと必死になった“狐”の奇妙な関係。ねえさんが玉藻に執着し依存する理由と、『玉藻を幸せにしたい』という強固な思いに胸が熱くなる。あと253Pの取調べシーンがエロいと思ったのは私だけでいいです童貞非処女主人公とか……胸が熱くなるな!!!(ほも的な意味で)
しかし葛乃葉と玉藻のどこかいびつで歪んだ共依存関係ばかりに目を向けていたら最後で一気に一般人(?)代表のイソラたんに色々持っていかれた!「ファンダ・メンダ・マウス」のマコチンほどじゃないにせよ一応の常識人ポジションだとおもったら……まぁ!いろんな意味で一筋縄ではいかなそうな鮮赤の三角関係がなんか透けて見えて怖いよ!!続編があったらマジ流血の大惨事になりそうですイソラたんYABAI。
最後のイソラたんもYABAIけど同じくらい作者あとがきがYABAI。