つづくオン・マイ・オウン—フルメタル・パニック! [著]賀東 招二 [絵]四季 童子 富士見書房 2004-10by G-Tools |
[#しかも巨乳。俺は心の目で見た]
[#つまりその千鳥タンは巨乳美少女ということでOK?]
それなんて巨大掲示板www
「日常」の崩壊。本当にこの言葉がふさわしいとしかいえないこの巻。
本編初出演の林水生徒会長引退からから始まる、学園生活の崩壊。今までずっと敵の優位にたって戦ってきた<ミスリル>と敵とのパワーバランスの逆転。もう兎に角最後まで息もつけない急展開にただただ息を呑むのみでした。何から何まで衝撃の展開ばかりで、どこを語ってもネタバレになりかねないのですがヤンや小野寺といった、本当に脇役なキャラまで物凄くいい味を出していて。林水と宗介の信頼関係があまりにもかっこよくて。恭子の、小野寺の台詞が胸に突き刺さって、泣けそうになって。
そして最後宗介の決意がかっこよすぎて悲しすぎて泣けてきました。
「鬱展開」な漫画・小説が増える中、こんなに打ちのめされて、それでも絶対に後ろ向きにはならない。立ち上がろうとする宗介の姿に感銘を覚えました。どのキャラもこんな過酷な展開でも、必死に生きようとしているのが判って。これからもっとハードな展開になると思いますが、これ以上誰にも死んで欲しくないです。
でも、彼らは死ぬときは、絶対私たちに「何か」を残して死んでくれるだろうと思います。最近キャラが無駄死にする話ばかり読んでいたから、こういう作品に出会えたことが純粋に嬉しい。これからも良作で居て欲しいです。続きも期待しています。
ところで今回、後書きが色々な意味で最高だと思ったのですが。「除湿仕様」の名に相応しい面白さをふまえつつ、さりげなく他作品を風刺している姿勢が素敵でした。(つかいいのか?明らかに同社作品ばかり…(笑))
宗介達が諦めていない、と後書きでも公言してくれたのが本当に心強かったです。