[著]三雲 岳斗 [原作]椎名 高志 東京湾を謎の巨大竜巻が、関東国際空港を砂嵐が襲う。いつもの通りチルドレンが出撃するが、その災害はエスパーによって人為的に引き起こされたものだと発覚する。翌日、同級生の少女が低超能力者連続誘拐事件に巻き込まれたことを聞かされ、居ても立っても居られないチルドレンたちだったが…!? |
原作6巻くらいまでの知識しかない状態で読んだのですが、キャラクターの振る舞いに違和感を感じることも無く楽しむ事が出来ました。後から登場した新キャラクター達も、物語を理解するうえで必要な補足説明はしてくれるので「知らないキャラクターである」というのを意識せずに読める。原作に軽くでも触れた事があれば十分楽しめる内容。一方でストーリーは原作に無い完全オリジナルなので、原作ファンでも存分に楽しむ事が出来ると思います。
コミックスを読んだときには薫たちのハチャメチャぶりとテンポの良い皆本のツッコミばかりが結構印象に残ったのですが、小説版は無理にそのノリを再現しようとはせず、チルドレンと皆本の心の繋がりみたいなのに重点が置かれているカンジ。多少ノリは違いますが原作の雰囲気は損なわれていなくて、原作との違和感が殆ど感じられないのが凄い。
そして出番は少ないながら脇役がしっかり美味しいところを締めてきます。特に出番少ないくせに要所をガッツリ押さえて美味しい所をしっかり攫っていく兵部及びパンドラの面々とか、軽いノリの美女ながら年輪を重ねた老獪っぷりが際立つ蕾見は本気で輝いてた気が…オリジナルキャラクター(だと思う)のエスパー少女・落葉もとても可愛くて、良い味出してました。クライマックスでの落葉とチルドレンのやりとりが非常に熱くて、胸がじーんとなりましたた。
そして何より、あとがきを始めとして随所から感じられる、三雲さんの原作への愛情には本当にニヤリとせざるを得ません。誰が何といおうと、原作への愛情溢れるノベライズって無条件に幸せだと思うのです。
ストーリーの出来もよかったし、本当に「幸せな」ノベライズだなぁと思います。原作好きは勿論、私のように原作を中途半端にしか読んでない人や、アニメしか見てない人にもオススメの一作です。
…うわー、原作の続き読みたくなってきた。どうしよう。
コメント
このノベライズは読んでみましたが、はっきり言って微妙なのも多いコミックのノベライズ化物の中にあって、珍しいほど出来のよい小説でした。劇場版絶チルのようだと形容された方がいましたが、まさにそんな感じ。スケールもストーリーも文句なしです。
原作も6巻の頃とは、絵柄他色々と変わっていますが・・・11巻のキャリー編等、オススメかもです
kagiroiさんいらっしゃいませ、コメントありがとうございます!
「劇場版のようだ」という感想は複数の感想サイトさんで見受けられましたね。確かに私も似たような印象を受けました。最近読んだノベライズの中では抜群の出来だったと思います。
原作も、今度余裕があるときに読んでみたいと思います?