火目の巫女 巻ノ二 | 今日もだらだら、読書日記。

火目の巫女 巻ノ二

[著]杉井 光 [絵]かわぎしけいたろう

火目が代替わりした後、火護唯一の弓衆となった伊月。1年後、役目を終えた前代火目・時子の埋葬に弓衆として立ち会うことになったのだが、その最中に時子が化生として覚醒・逃亡してしまう。自らの無力さを目の当たりにしながら新たな御明しになった茜と共に彼女を追う伊月だが…
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火目の巫女 巻ノ二
火目の巫女 巻ノ二
シリーズ第二弾。1巻であれだけ衝撃の事実が明かされまくったので前巻に比べてちょっと物足りないなあと思う部分もあったけど、“火目”という存在に縛られていた伊月と佳乃が少しずつ変わっていこうとするお話として手堅く王道な面白さになってきた印象。

新御明し・茜をとりまく人々の気持ちが胸に痛いです。なにかと常和を思い起こさせる言動を見て、真実を知らないまま火目を目指させて良いのかと自問する伊月はある意味予想とおりなのですが、佳乃のもらした言葉がとても印象的。彼女も彼女なりに、常和のことを気に入っていたんだなあと思わせる一言でした。

伊月&佳乃、佳乃&双葉などなど各所で乱立する百合フラグも悪くないですが、やはり豊日と伊月のビミョーな関係が凄く良い。わだかまりは消えてはいないけど、色々理由をつけていつのまにか女御扱いになってたり、夜に二人きりで色気のない相談話とかしちゃうこの二人の関係がとてもツボ。ああ、ぜひ次ではちょっとだけ進展してほしい!

個人的にはここで持ち上げておいて3巻では再び突き落としにかかるのか、そのままハッピーエンド方向に続くのか気になる所。まだ不穏な火種は残ってるしな?…。というか過去話が入りそうな勢いだけど3巻で終わりなんだよね?凄いいやな予感がするぞ!

あと、矢加部のあの挿絵は反則だ。
死亡フラグにしか見えなくいよ!!
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