いつか来るだろうとおもってたけどついに来たアストリッド回!前巻からの続きで山火事の対処に向かったレティ。デュークとクレイグを現地に残したまま一度王城に戻り、大規模な支援を取り付けたまでは良かったが、戻りの道で襲われて!?……というお話。
なんというか、2人の兄達とはむしろ仲が良いのにそれを許してくれないお国の事情が本当にやりきれない。本人達に争うつもりはないのに周囲がそれを煽り立てる状況が辛かったです。しかも、それをやってる本人達はそれが彼らの為になると思っているのがまたなんというか…。
そんな中、レティとふたりきりになってしまったアストリッドが、未来の王としては弱点にすらなりうるレティの「優しさ」に触れ、これまで以上に感化されていくのがとてもよかった。殺してしまう事よりも難しい、「全員を生かしたまま事態を解決させる」ということをレティの命令ではなく(レティの言葉に感化されたからとはいえ)自らの意思として行おうとする姿に胸が熱くなりました。
また、物語の幕間で展開される過去未来の王たちとのやりとりがまた、良かったなあ。“失恋王”という間の抜けた渾名からは想像できないような重いものを背負ったルートガーの姿に、ゾクリとしながらもかっこいいとおもってしまった。
しかし、色々な意味で最後の1Pに全部もっていかれた感がぬぐえない!!これまで恋愛色が殆どなかったデュークとレティの関係ですが、これは今後は色々と期待しても良いということですよね!?色々な意味で次巻から本気出しそうなデュークとの関係の進展にもワクワクが止まりません。続きが楽しみ…!!