ありふれた職業で世界最強 1 | 今日もだらだら、読書日記。
序盤の過酷な展開と、後半のイチャイチャ展開の温度差が凄い。

ありふれた職業で世界最強 1

 

“いじめられっ子”の南雲ハジメは、クラスメイトと共に異世界へ召喚されてしまう。つぎつぎに戦闘向きのチート能力を発現するクラスメイトとは裏腹に、錬成師という地味な能力のハジメ。異世界でも最弱の彼は、あるクラスメイトの悪意によって迷宮の奈落に突き落とされてしまい―!?脱出方法が見つからない絶望の淵のなか、錬成師のまま最強へ至る道を見つけたハジメは、吸血鬼のユエと運命の出会いを果たす―。「俺がユエを、ユエが俺を守る。それで最強だ。全部薙ぎ倒して世界を越えよう」奈落の少年と最奥の吸血鬼による“最強”異世界ファンタジー、開幕!書き下ろし番外編「勝率0%の戦い」収録! (「BOOK」データベースより)

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アニメがちょっとわかりづらかったのと、オーバーラップ文庫の電子書籍のキャンペーンがあったので読みました。クラスまるごとの異世界召喚に巻き込まれ、平凡な製造系の職業と(異世界から召喚された人間としては)平凡以下のステータスのせいでお荷物扱いを受ける羽目になった南雲ハジメ。初めてのダンジョン攻略中、クラスメイトの裏切りによって誰も踏み入れたことのないダンジョン下層に置き去りにされてしまった彼は想像を絶する過酷な状況の中で魔物を喰らい、その能力を手に入れることで奇跡的に生き延びる。そんな中、封印された吸血鬼の少女・ユエと運命的な出会を果たして……というお話。

偶然見つけた傷は癒やすが痛みは癒やしてくれない超回復薬と本来食用ではないどころか食べると死ぬ思いをする魔物の肉を喰らって血を吐きながら生き伸びる、優しい少年の人格が完全に変貌してしまうような過酷な展開の前半から、だんだん能力がチート化してきてヒロインのユエと出会ってイチャイチャしながら迷宮の最奥を目指す後半の展開の温度差が凄い。終盤とかもはやただのイチャイチャなので温度差で風邪引く。

もともと書籍化されることを念頭に置いていないWeb原作小説の1巻目だから仕方ないのかもしれないけど、作者がやりたい方向が定まっていない印象を受ける1巻だった。主人公が迷宮を彷徨うのに並行してクラスメイト達の話が結構しっかり掘り下げられていくので、今後再び彼らと運命が交わる……はずなんですが、主人公は復讐する気が現状なさそうなんですよね。クラスメイト達がかなりネガティブに描かれていくのでてっきり地上に出た後に復讐する展開だと思ったんですけど、どうやって絡ませるんだ? それとも、代わりに1巻ラストでは新しい異世界ヒロインの登場フラグ的なものが立っていたのでクラスメイトのことは置いておいてひとまず異世界チーレム的な方向をやりたいのか? という。あと、1巻で世界の真実とか明かされて1巻ここで終わりかなと思ったところからかなり長いことユエとのイチャイチャ生活が延々と描かれてたの個人的にすごいテンポ悪く感じて、これ2巻の序盤でやろうよって思いました(これは作者じゃなくて編集者が悪いんだけど…)。

色々モヤっとするところは多かったのですけど前半の過酷な展開は文句なしに面白かったし、後半のハジメとユエのテンポ良い会話劇はなんだかんだで楽しかったので、今後の展開によってはすごく面白くなるのかもしれない。あとほんと終盤の二人のやり取りがラブラブすぎて「バカップルかよーー!!!」って叫んでしまったのでこんな蜜月状態のところに更にヒロイン追加したらどうなるのかはとても気になる。ユエがやたらと現実世界由来のメタネタ言うのは知識の共有みたいなそういう不思議パワーがあるんだと思って違和感は捨てよう。

クラスメイトの中だと雫が可愛かったです。能力は高いが他者への理解・気遣いが出来ないやつの多すぎる、果ては裏から事態を操ってるやつや殺人未遂者まで混ざってる、正直やべえクラスメイト達の中でおおよそ唯一気遣いのできる苦労症女子だったのでクラスメイトパートでの癒やしポイントは彼女に一任されていた。他の子に百合っぽいネタをふられて小粋に返すところとかもかわいい。