コードギアス反逆のルルーシュR2 TURN?2? | 今日もだらだら、読書日記。

コードギアス反逆のルルーシュR2 TURN?2?

[著]岩佐 まもる
[原案]大河内 一楼/谷口 悟朗 [絵]木村貴宏/toi8


エリア11の総督として日本に戻ったナナリーは失敗に終わった「特区・日本」の再建を宣言し、黒の騎士団にも参加を呼び掛ける。しかし、あまりにも前回とは状況が違い、人々は見向きもしない。そんな中、特区日本に参加すると表明したゼロは100万人の“日本人”を引き連れて……
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ナナリーの視点を中心にコードギアスR2の物語を補完するノベライズ第二弾。「特区・日本」の再建騒動の辺りから、シャーリーのあの事件までの物語の裏側を描きます。相変わらずアニメ未視聴者立入禁止な雰囲気がとても素敵です。

エリア11に赴任してすぐ、特区日本の再建をやろうとして大コケしてしまったナナリーが、「ユフィのやろうとしたことを継ぐ」のではなく、様々な人から自分なりのやり方で“優しい世界”を作るということを教えられ、エリア11総督としての信頼を勝ち得ていくまでがかなり丁寧に描かれているのがとても良かった。アニメ本編を見ていないと楽しめない物語ではありますが、本編のノベライズというよりナナリーという一人の少女の成長物語として普通に面白かった。

ナナリーの精神的な成長も注目なのですが、やはり今回の話で光輝いていたのはルルーシュの妹LOVEっぷり。あんた中華連邦と黒の騎士団がドンパチやってる合間にそんなことしてたのかよ!!100万人の“ゼロ”を国外追放にさせた件の真意と言い、とにかく要所要所でナナリーへの愛が滲み出るバカ兄貴っぷりに爆笑させてもらいました。ナナリーを身の危険に曝したスザクの騎士としての不手際をC.C.に愚痴るシーンなんか、完全に嫁をいびる姑の域。やってることはものすごいかっこいいのにな!

未熟ながらも少しずつ自らのやり方で柔軟な思考を持って政治に臨んでいく健気なナナリーの姿がとても魅力的に映るがゆえに、そのあとの展開を考えると胸が痛くなる……。

それにしても、この一連のエピソードがアニメで放映されないのは惜しい。アニメのコードギアス本編を3クールか4クールにして、小説版のエピソードを盛り込んでほしかった。確かに小説版で語られるエピソードは「静」のエピソードが多くてこれをアニメに追加したら毎週クライマックスのようなスピード感は薄くなると思うけど、それでもキャラクターの理解の為に盛り込むべきだったと思う。

アニメ本編はこの直後から急転直下、毎週クライマックスの如くな展開に突入していきます。今後どういう風にこの物語が描かれていくのか、とても楽しみです。
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