ページ 147 | 今日もだらだら、読書日記。

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断章のグリム7 金の卵をうむめんどり

[著]甲田 学人 [絵]三日月 かける

赤ずきんの「泡禍」が起こった後、蒼衣達は暫く平和な日々を満喫していた。帰りに神狩屋に寄って待機しながらお喋りをし、時々小さな「泡禍」を解決する。こんな普通の日々がずっと続けばいいなと考えながら…。蒼衣と雪乃が出会った“普通の”泡禍にまつわる事件を描く、連作短編集。
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蒼衣&雪乃が解決した小さな泡禍にまつわる2編と、生前の風乃が出会った1つの泡禍にまつわるエピソードの3編を収録。

イソップ寓話を題材にした泡禍…ということでどんどんタイトルの断章の「グリム」という単語が怪しくなって来たのは置いておいて。短編ということで題材の配役等に関する謎解きはありませんが、いつも通りの面白さでした。食事時に読むと後悔する、ちょっぴり(?)グロな展開も健在。しかし、蒼衣は謎解きできないと空気な子なので、今回は見事に雪乃さんスペシャルですね。

見所はやはり表題作となる「金の卵をうむめんどり」でしょうか。生前の風乃と、断章保持者になる前の雪乃の姿は必見。ツンでゴスロリでリストカッターではない雪乃の姿が見れるのもかなり美味しいのですが、生前の風乃の飄々とした世捨て人的な退廃的雰囲気がとても素敵でした。この風乃さんはぜひとも再登場希望。また、同時にこの姉の内罰的な一面こそが、1編目で泡禍を「自分への罰だ」と思い込む少女へ向けて怒鳴りつける雪乃に繋がっているんだろうなあ…とか考えると、その辺もなかなか興味深い短編でした。

やはり「Missing」で感じた程の衝撃がは無いのは残念なのですが、地味に面白いシリーズになってきた感じ。短編も普通に面白かったので、今後もちょこちょこ出していって欲しいなあ。

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とらドラ7!

[著]竹宮 ゆゆこ [絵]ヤス

大河の停学が解けた頃には、街はすっかりクリスマスムード一色だった。学校では新生徒会長指揮の下でクリスマスパーティが開かれる事になり、生徒達はすっかり浮かれ気分。凶暴な大河もクリスマスまではいい子にしていようと心がけ、来るべきクリスマスに向けて心を躍らせる竜児だが、櫛枝実乃梨だけはどこか元気が無い。しかも、実乃梨は竜児のことを避けているようで…
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読み終わってしばらく、言葉が出なかった。
不器用なキャラクター達の、痛いくらいの想いに胸を締め付けられました。

前半のクリスマス会へ向けての大河と竜児のはしゃぎっぷりが物凄く見ていて微笑ましく、お祭りムードの学校生活を懐かしく思い出してしまうような場面ばかり続いたからこそ、後半の展開は物凄く胸が痛い。各キャラクターの不器用な思いが、ストレートに胸を打つ。

まだまだ底が見えない実乃梨が空回りして次々に事態を予期せぬ方向に導いてしまう姿にも、大河の見ていて痛々しいまでに“いい子”に固執する姿も、ラストの自らの思いを自覚してしまった大河が一喜一憂する姿も、物凄く心が痛いんですが、もうそれよりも亜美の一言が堪えた。自分に付け入る隙が無い事まで自覚していて、それでも堪え切れなくてぽつりと零した一言がどうしようもなく痛かったです。このシリーズのヒロイン3人の中では、やっぱり亜美が一番等身大の女の子と言う感じがして好きだ。しかし、ホントにこの後どうなっちゃうのかなあ…竜児も大河も実乃梨も亜美も、全員が幸せになるようなエンディングを祈らずには居られません。

それはそうと、今回も止まらない固有名詞・独身(三十路)弄りの姿がいろいろな意味で見てられません。「もうやめて!!独身のHPはもう0よ!」という感じがします。

なんというか、別の意味で胸が痛くなってきました。毒女的な意味で。
……独身も幸せになれると良いね、エンディングまでに。

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しにがみのバラッド。11

[著]ハセガワ ケイスケ [絵]七草

見た目の派手さからクラスのアイドル的な扱いを受けているカノカは、裏心がミエミエの“友人”達と適当な付き合いを繰り返すのに疲れていた。そんな彼女には気になるクラスメイトが居る。学校中から「不思議ちゃん」と呼ばれる彼女・ミツミには過去に“天使”と出会った経験があって…
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「しにバラ」は個人的に凄いツボに来るときと全く駄目なときの波が激しいのですが、今回は大当たりの回でした。1巻の大部分を使って語られる「うみねこのプリズム。」が凄く素敵な話で。やはりしにバラはちょっとふんわりと切なく優しい話が似合う。

「かのかプリズム」で描かれた、カノカとミツミの不器用な友情も可愛らしいのですが、それ以上に「うみねこのプリズム。」でのヤストとユズルの関係が最高です。「メガネを取れば美少女」というユズルの設定はもっと挿絵の七草さんに全力を出していただいて頑張って欲しかったですが(挿絵を見る限り、どうみても「メガネをとっても美少女」には見えません…すいません)、美少女美少女とからかわれる度にいちいち頬を染めて全力で否定するユズルのうぶっぷりが実に可愛いなぁ。エピローグで4人が仲良く戯れてるところはホントにニヤニヤしっぱなし。青春の甘酸っぱさが炸裂で、非常に良かったです。

しかし、やはり今回のヤストとユズルの親友関係には、萌えずにはいられない。うっかりヤスト×ユズルを妄想してニヤニヤしてしまったのは内緒です★

しかし、ハセガワさんの文章、余白多すぎなのはいつも通りだけど こんなに面白かったっけ。(でもメガネをとったら美少女)の連呼とか、かなり噴いたのですが。「みずたまぱにっく」の方のコミカルな文章がしにバラに移ってきた感じで、このくらい軽い方が好きかもなぁ。

そしてモモとアンの対決(?)は今回で一応決着?というかこれが最終巻といわれても違和感は無かったかも。いい感じに話も面白かったし。まあキノみたいに時間軸弄ればいくらでも伸ばせそうなシリーズではありますが…。

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機動戦士ガンダム00(1) ソレスタルビーイング

   
原作
矢立 肇、富野 由悠季

西暦2307年―人類は枯渇した化石燃料に代わる新たなエネルギー・太陽光発電システムを手に入れたものの、その恩恵をめぐって各国は未だ終わりなき争いを続けていた。そんな世界に「武力による戦争の根絶」を掲げる私設武装組織が現れた!あらゆる現行モビルスーツを凌駕する4機の“ガンダム”を所有する彼らの名はソレスタルビーイング―いま、ガンダムによる全戦争行為への武力介入が始まる!!大人気アニメを完全小説化。 (「BOOK」データベースより)

アニメ「機動戦士ガンダム00」のノベライズ。アニメ本編は5話くらいで視聴をやめちゃったのですが、アニメではなかなか見えてこない各キャラクターの心の動きや、わかりづらい部分がちゃんと基本に忠実に補完していってくれる内容なので、普通に楽しんで読むことが出来ました。というかガンダムのノベライズを見ると、既に見たはずのアニメの内容を半分も理解できていなかったことが非常に多いんだけど…それだけ適当にしかアニメ見てないって事なのかしら。

ガンダムアニメ共通の特徴なのか、とにかくアニメ版では伝わって来ない各キャラの心情がストレートに読めるのがやっぱり面白いですね。刹那の迷セリフ「俺がガンダムだ」もこうやって心象描写が入るとそれなりに不自然ではなくなってしまうのが不思議です。

あと、私はマリナ皇女が出てくる前で視聴をやめてしまったので、彼女が刹那達とは無関係な所で彼らに無意識のうちに影響を受け、自国を良くする為に一生懸命奔走し始める姿が印象的でした。刹那との微妙な関係も良かった。

しかし、ある種不自然なまでにガンダムマイスター4人同士が絡んでこなくて、その辺がちょっと不思議だったりします。プライベートで話してる姿とかが全然無いからかな。別に腐狙った展開にしろとは全く思わないし、話の作り自体は非常に硬くてこれはこれで面白いと思うんだけど、よくも悪くもパンチが足りないと言うか、地味。まあでも、仲間同士が馴れ合って友情だのなんだの言い出して熱血展開とかになったら、それこそ世間的には「ガンダムじゃない」になるのかもしれないなぁ…

まあそれはとにかく、そんな弾け飛び展開を所望する私としましては、
キモは出番は少ないですがコーラサワーグラハムに決定。
この小説の地味で堅実な雰囲気を一生懸命ぶち壊そうとする二人は間違いなく輝いています。

イナクトの性能証明もあるが、ちょっと見かっこいい目の前のモビルスーツがムカつく。だから倒す。スペシャルな感じで。

グラハム機はその“ありえないこと”をあっさりとやってのけた。
それこそが、グラハムを若くしてトップファイターに押し上げた理由。
フラッグファイター唯一の空中変形の使い手。空戦の貴公子。
その技、人呼んで“グラハム・スペシャル”!


あーもう、お前ら光り輝きすぎだ!!

おそらくシリアスのやり方しか知らないキャラクターたちに囲まれて、二人で息を巻く姿が素敵すぎ。特にコーラサワーの「スペシャルな感じ」は電車の中で噴出しました。
嗚呼、後光が見えるよ…次はもっと活躍してください特にコーラサワー。

あとグラハム氏は、アニメ見たときはグラ刹でガチホモ!とか思ったのですが小説版を読むとホモというよりはどうみてもガンオタです本当にありがとうございました。

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ラメント I. はじまりの歌

[著]後藤 リウ [原作]淵井 鏑(ニトロプラス) [絵]柳原 澪

《虚ろ》と呼ばれる呪いと《失軀》と呼ばれる奇病が蔓延し、世界に住む多くの《猫》達が飢えに脅かされる中、火楼の集落では生贄と称して同族喰らいを定期的に容認することで秩序を保っていた。そんな村に住む青年・コノエはある日、“世界に禍をもたらす者”と伝えられている姿そのままに耳や尻尾の色が変化してしまい、村を出ることになるのだが…
   個人的お気に入り度数
「咎狗の血」でBLゲー同人界ブームを築いた(と私が勝手に思っている)Nitro+CHiRALのBLゲーム「Lamento」のノベライズ。原作が18禁BLなのにスニーカー、しかも書いてるのが「ガンダムSEED」のノベライズの後藤リウさん!と言われたら、とりあえず腐ラノベ読みとしては買うしかないじゃないか。やはり後藤さんは腐の人だったんですね!(超笑顔)
いや、だって、運命の小説版とか明らかにアスシ……ゲフンゲフン(失礼しました)

原作がBLゲーだけあって極端に女性の割合が低く、時々元が18禁BLだったんだなあと思わせるような設定が顔を覗かせる以外、基本的に普通に男性が読んでも楽しめる作品になってます。まあ時々コノエが女性だったら完璧なのにと思わなくもないですがその辺は言ったら野暮というものです。ライやアサトがいくらなんでもコノエ好き過ぎだろー!というのにも突っ込んではいけません。というか、ライがそこまでコノエに執着する理由がイマイチ判らなくて違和感感じてみたりはしますが、きっとこの辺で本来ボーイズでラブな展開があって、その辺がサックリ割愛されたのだろうと予想。あときっと終盤の試練のとことか悪夢の辺りはエロスな描写があったんだろうなどと妄想してみたり!

物語は基本的に。初っ端から村を追われ、その後も関わった人々が敵になったり容赦なく殺されたりするのでとにかく容赦がない。敵の能力や能力の発現シーンもえげつない。この素敵なまでの容赦なさは思わず某「Fate/Zero」を思い出しました。流石だぜニトロプラス…。

その一方、サブタイトルにもあるとおり『歌』が戦闘中、一つの鍵となっているこの物語。様々な歌い手が物語りに登場しますが彼らが歌うシーンはとにかく幻想的で素敵でした(敵の歌はえげつないけど!)。自らの内から“歌”を引き出すという設定が中々好みだー。いやあしかしコノエはこの“歌”という設定も含めて実にポジションがヒロインですね!!

ライやアサトにも隠された過去がありそうだし、続編が楽しみ。ニトロは好きだけどBLゲーはなあ…と思っているニトロプラスファンの男性の方はこの機会に如何でしょうか?

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今月のオススメと面白検索キーワード[2008年3月分]

3月の読了冊数は24冊でした。
2007年から読了冊数を付けてますが、実は2007年9月以来の記録更新だったり。
……といっても今月は再読が9冊まざってるので結構ズルっ子なんですが。

2008年3月の人気(?)感想4選

 今月も読了冊数が多かったので4選で行きます。
 なお、1位のフルメタ、3位のバカテス1、4位バカテス3.5は割愛します。
 ……4/1だからなんかネタを仕込もうと思ったのですが、素直に1?4位を並べると先月の顔ぶれとなんら変わらないという現実が一番ネタな気がしてきました…。

バカとテストと召喚獣2
⇒感想

SH@PPLE-しゃっぷる-
⇒感想

生徒会の一存
⇒感想

空の境界(上)
⇒感想

感想全面改稿までして、1ヶ月プッシュしてた「バカとテストと召喚獣2」が未だ根強い1巻を打ち破って今月のアクセス数第二位。ありがとうございます文化祭万歳!!メイド明久に栄光あれ!!

そしてここ1週間のアクセス数ではバカテス各巻のアクセスにも負けずとも劣らないのが5位「しゃっぷる」。各感想サイトでも非常に評価の高かった作品ですが、あらすじ&イラストでヒいてる人は今すぐ買うべき。女装萌え要素よりも入れ替わり系青春ラブコメものとしての要素が強く、正統派に楽しめる作品です。

6位の「生徒会の一存」は先月オススメで取り上げましたが今月2巻が出ますよ?。7位の「空の境界」は映画版の感想も入っているので順当なところかも。先月もフルメタとバカテスさえいなければ結構いいところに居たんですが…しかし、検索キーワードにも殆ど引っかかっておらず、言及リンクもされてないのに妙にアクセス高いのが不思議でしょうがありません。

2008年3月のオススメ本。


リトルバスターズ!SSS
⇒感想

千の剣の舞う空に
⇒感想

ダブルブリッド
⇒感想

征服娘。
⇒感想

女装ラノベまとめエントリーを書いた所為なのかなんなのか、今月は「おとまほ」「えむえむ」「しゃっぷる」……とやたら女装ネタラノベを読みまくった月でした…。

その中でも個人的に2008年3月のベスト・オブ・女装ネタ!と褒め称えたいのが「リトルバスターズ!SSS」。様々な理由をかけつけて女装させられる主人公・理樹たんの恥じらいっぷりは最早原作が美少女ゲームとは到底思えないほどの素晴らしい女性向な萌えっぷりで、女装理樹のために本気で「リトバス」本編購入を悩む私が居るわけですが。
SSSシリーズは続刊予定とのことなんで、今後も素敵な女装ネタを期待してみます!(やめなさい)

秀吉のしおり目当てで買った ファミ通新人さんで掘り出し物だったのが「千の剣の舞う空に」。ネトゲーだけどスポ魂的な要素を受け継ぎ、読了後の爽快感が本当に素敵な作品でした。FBオンラインに掲載された短編も中々良かったです。才能もあるけどとにかく堅実な貴族の少女が世界を手にする為頑張る「征服娘。」も続刊が楽しみなシリーズです。

そして遂に最終巻を来月に控えた「ダブルブリッド」!読み直してみると、忘れている設定やキャラクターが大量に居たりしたので4年半待ちのファンは最終巻の前に再読することをオススメしてみます。特に8巻の内容は、結構重要なのに7巻との間がありすぎた所為で結構理解できていない部分が多かった…。

3月の面白検索キーワード

先月大量放出された所為か、今月はまたネタがありません…。
ちなみに作品名別検索語句トップは
バカテス>ツァラトゥストラ>フルメタ>吸血鬼のひめごと>とらドラ!
でした。

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ドアーズ 2 新たなる敵を修繕せよ!

[著]神坂 一 [絵]岸和田 ロビン

クローゼットを開けたらヘンな植物がびっしり生えていた。これは堪らない…と今日もおかしくなった世界を必死に治して回るミヤ。そんな姉の姿を横目に、リスの姿の妹・チサは複雑な思いを抱えていた。「世界を修繕するのって、本当に良い事なの?」…と。そんな彼女の思いをよそに、勘違いしたミヤはシュリンと二人で修繕に向かい……
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妹がリスになったり触手になったり……といろいろな世界の『普通』がおかしくなってしまって、なしくずしに異世界を修繕して回ることになってしまった姉妹の物語。完結編。シリーズ終了に向けてどんどんシリアス要素が増していって、1巻程の破壊力が殆どなくなってしまったのが残念。それでもSF好きの人に喧嘩売りまくってるような「SF」とか、色々とギリギリなナ●シカネタとか、要所要所で腹抱えて笑わせてくれるのは素敵でした。

その場のノリで魔王を倒してしまうミヤに対して勢いでは勝てないと思ったチサが何故か百物語で勝負を挑んだり、ラスボスが も の す ご く ショボかったり……とヘンな部分で妙な方向に突っ走るノリはまさに『いつもの』神坂一。そして終わり方がいまいちすっきりしないのもいつも通り。良くも悪くもいつも通り。1巻でこてこてのギャグをやられたあとに、このしんみりした終わり方というのがなんとも違和感を感じてしまう…。

…うん、この人の作品、凄く好きなんだけど、どうしても終わり方が好きになれないんだ……。ヤミサダの3巻は丸々いらないと思ったし、スレイヤーズ本編の終わり方もあまり好きではなかったし、…それなりに納得した終わり方したのはロユスニくらいか…でもあれも、漫画版で脳内補完しなかったら正直キツかったような…。

ミヤの発禁魔法少女は是非ともどんなカンジなのか見てみたかったです。
あとやっぱり反響あったのは触手か。触手だったのか。

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嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 3 死の礎は生

[著]入間 人間 [絵]左

なんとか病院から退院して、まーちゃんとの二人暮しを再開したみーくん。まーちゃんからのバレンタインチョコに絶句したり、ダイエットと称して自分の肉を包丁で削ごうとしたまーちゃんを必死に宥めたりとそれなりに平和(?)な日々を送っていたのだが、夜の散歩の最中に死んだ筈の妹(らしきもの)と遭遇する。そしてその直後、連続動物殺害事件は殺人事件へと発展して…
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うむむむむ、とりあえず最後まで行こうと頑張って読んでみたけどちょっとこれはキツかった…良くない意味で。

1、2巻の頃はまだ「味」として読むことが出来た、回りくどいみーくんの一人称が3巻では更に気合入ってパワーアップ。あまりにも頻繁に「嘘だけど」「嘘だけど」って来るのでもう何が現実で何が嘘なのか区別がつかなくなってきました。もうこれがこのシリーズ最大の味であるのは間違いないし、三人称や「嘘だけど」が入らないみーまーなんか具のないお握りみたいなもんですが、テンポ悪いし読みづらいことこの上ない。

完璧に壊れてしまっているまーちゃんと違って、正常と異常のボーダーラインの上で意図的に“異常”の方に身を置きながらもゆらゆらしているみーくんの心情は実に様々な方向が不安定で、そんな彼の一人称に感情移入して読もうとすると全く理解できないまま物語が進んでしまうといいますか。結局何がなんだかわからないまま物語そのものに理解されるのを拒まれてしまったというか、煙に巻かれてしまったという印象。それが味といえば味なんでしょうけど。

まーちゃんの嫉妬をギリギリのラインでかわしながら他の女の子とコミュニケーション取ったり、まーちゃんの常識がスコーンと抜け落ちた珍妙な行動を見ているのは中々楽しいんですが、そのエッセンスだけでは楽しめないものがありました。あ、あと小指で繋がれた赤い糸のシーンが地味にグロくてきつかった……なんか無駄に想像できてしまうのが痛かった…。

うーん、嫌いな作風ではないんだけど、この読みづらさを我慢しても続きを読みたいかといわれるとどうにも。4巻はおそらく買わないかなあ。

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リトルバスターズ!SSS Vol.1

[著]糸井 健一 他  [絵]ひづき 夜宵 他 [原作]VisualArt's/Key

“家庭科部の活動が忙しい”と言って草野球の練習もそこそこに姿を消してしまうクドリャフカ。そんな様子を見たリトルバスターズの面々はこっそり彼女のあとをつけることに。追跡がバレないよう、面々が考え出した必殺の作戦とは…!?
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「Alles ist im Wandel」さん方面からピンポイントに超強力な布教電波を受信しました。
「腐女子ネタ」「女装少年ネタ装備」と言われたらもうね……もうね!!

というわけで全年齢美少女ゲーム「リトルバスターズ!」のヒロイン3人にそれぞれスポットを当てた短編3つを収録。基本的にゲーム本編をやった人向けのつくりになっているのでキャラクターや設定に対する説明がまるでなく、少々戸惑った部分はありましたがその辺は無視しても全然楽しめる物語になっています。(きっとこれを読んで“結局、リトルバスターズって何さ!?”と思う人はゲームをやれということなのだ…このくらいの説明不足はある意味ゲーム本編に興味を向けさせるという点に於いて上手いと思うので、ゲームノベライズとしては上出来だと思う)

まああれです、内容はどうでもいいんです。そんなもんは飾りです。

第一幕、第二幕が素晴らしい女装ネタ小説。
これ以上に何と語る部分があろう。
いえ、勿論3幕も凄く良かったんだけどね?公式サイトで見たときから唯湖さんが気になるキャラだった私としては。

第一幕はもうちょっと女装した理樹へのセクハラとか、弄りネタがあってもいいかな?と思ったのですが、特に素晴らしいのが腐女子ヒロイン・西園美魚をメインとした第二幕。校内で開催される男子禁制のサバト…もとい同人誌即売会に女装した理樹が潜入するというストーリーなのですが、自分やその友人達を元にしたBL同人を見てオロオロワタワタする理樹の様子が非常に可愛い!その後の対決?で自分から自分達を使った同人誌を読み上げる羽目になってどんどん撃沈していく男子メンバーの姿にも大爆笑してしまいました。

正直、「腐女子ネタ」については幾つか違和感を感じる部分はあったのですが(確かに最終的にヤることは同じなんだけど、受攻逆になったら交わされるやり取りも会話も全然変わってくるんだよ!?リバカプで、セリフまで同じでキャラ名だけ違うとかって普通にありえないよ!!)、逆にステレオタイプな腐女子像を上手いことギャグにしていて、このくらい現実から乖離してるほうが個人的にはギャグとしては素直に楽しめた気がします。腐女子や同人ネタは現実にあんまり忠実だと心が痛い時があるのよね……うふふ。

とにかく、女装理樹タンで存分に女装萌え成分を補給させていただきました。本当にご馳走様でした。
しかし、リトバスってこんなに素晴らしい男子萌えゲームだったのか……
今度出るという「エクスタシー」で、女装理樹のCGがあるとかいう情報が出たら、買っちゃいそうだよ、マジで。


【以下、全く本の感想とは関係ないBL的余談。】

VisualArt's/KeyというとAIRクリア、Kanonは名雪ルート中盤で放置中の私ですが、
実は商業BLゲーで一番ツボにハマったゲームが、Visual Art'sブランドの作品だったりします。

二次創作専門の私にとっては、ホントこのジャンルでツボに来るって珍しいんですよ、一応。
基本的にショタゲーなのですが、選択次第でヤンデレ攻化する主人公の双子の弟が実にツボでした。
わざと弟がヤンデレ化するBADエンドルート行ってニヤニヤしたのも良い思い出だ…。

リトバスSSSを読んで、このゲームが無性にやりたくなったので、ついでにちょっとだけ布教してみました。
ビジュアルアーツさま、ここのブランドの次回作まだですかー!?とか思いつつ、
きっと私がツボにハマったということは世間的には……と思わなくもなかったり。

女装少年萌えは突き詰めるとショタ萌えにたどり着く予感がするので、
今こそこのゲームが再び脚光を浴びても良い筈だ!!たぶん。
そういえば主人公の琴耶も素晴らしい弄られキャラで、女装CGあったなあ…。

B000F1HWFKぼくらはみんな、恋をする

pekoe 2006-05-26
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吸血鬼のひめごと The Secret of the Past

[著]鈴木 鈴 [絵]片瀬 優

絵里香が姿を消して2ヶ月…レレナは絵里香の行方が気にしながらも新しい友人達とそれなりに平和な日々を送っていた。ところが夏祭りの日に神社で凄惨な殺人事件が起き、それに『貪』の末端が関わっていると感じた朧はレレナと青磁に事件の調査を命じる。調査の最中、レレナは友人から『絵里香を見つけた』という報告を受けるのだが…
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うわああああああ…orz

表紙&挿絵や他所の感想からなにやらイヤーな予感はあったのですが、想像を超える悪趣味っぷり全開でまたも全滅エンドすらいつ発生しても不思議ではない展開になってまいりました。前巻の感想で「全滅エンドの可能性すら視野に入れて読みますよ!」とはいったものの、2巻で早々にその覚悟が打ち砕かれそうです。というか後書きのセリフは信じていいの!?ねえ信じていいの!!?

『貪』の正体も十分に悪趣味なのですが、その後の展開はそれを上回る悪趣味さ。もうとにかくレレナのトラウマにひたすら塩を塗りたくるような、悪趣味な展開のオンパレード。特に貪の“模様替え”の真意を知ったときは、うすうす察していたながらもショックが大きかった…

前作「おしごと」では色んな意味で張り切りすぎな拷問シーンとかヒロイン失禁とかがいろいろな意味で話題になったシリーズでしたが、今回の「ひめごと」では精神的な悪趣味さが際立っている気がします。それでも面白いのがある意味困る。というか、もうこのシリーズそのものがレレナという一人のヒロインを苛める為だけに存在してるのではないかという疑問すら生まれてきました。なんて屈折した作者のキャラ愛なんだ…!

とりあえず、ラストで絵里香が一命を取り留めた(ネタバレ)のは一応ハッピーエンドへの伏線であると信じたいなあ…更なる不幸へのフラグっぽく思えてならないけど。
全滅エンドへの心の準備は出来ているがやっぱ出来ればハッピーエンドで終わっていただきたい!

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