ページ 176 | 今日もだらだら、読書日記。

▼ 最近の記事

れじみる。

[著]藤原 祐 [絵]椋本 夏夜

姫島姫には早見殊子という“彼女”がいる。そんな彼女と遊園地へデートに出かけた姫なのだが、遊園地には見知った顔が居て…!?
ほのぼの×ダークなレジンキャストミルクシリーズに100%“ほのぼの”な短編集が登場!
 

ツンデレ少女・蜜と硝子がお料理対決をしたり、人間の区別をつけることが出来ない理緒がお祭で小さな男の子と交流したり、皆で海水浴に行ったり、保健教師佐伯ネアのちょっと特殊な嗜好?が明らかになったり…と各キャラクターの魅力満載な短編集です。個人的には5巻ですっ飛ばされた海水浴話が収録されてて満足だったり(笑)

一番ツボにハマったのはなんと言っても2話の蜜VS硝子のお料理対決。テンプレ通りに天然に蜜を刺激する硝子も素敵ですが、なんといっても盛大にスレ違って義娘との距離が縮まったと強引に勘違いしてしまう蜜のお母様が素敵過ぎます。蜜の料理シーンは爆笑必須。電車の中で読む際は注意しましょう。つか電車の中で読むのは危険です。

また、3話の理緒の夏祭りの話は“虚軸”としての悲哀もちょっぴり滲ませつつほのぼの良い話で面白かったです。ラストの男の子のセリフではじーんとしてしまいました。一番ツボったのが“ぶつもり”だなんてナイショですが。そんな明らかに癒され無さそうなダークなスローライフ、ちょっと体験してみたい。そういえば電撃作家陣の間では流行ってるんですっけ?“ぶつもり”。

またプロローグ・エピローグで本編1巻前、5巻直前の硝子が見れます。彼女の感情がどれだけ成長したか感じられるのもなんか良いですね。そして5話ラストのバニー硝子に萌え。

一編一編に密かに本編でも人気な椋本夏夜さんの漫画も収録して、レジンキャストミルクファンなら大満足必至の短編集です。是非この調子で第二段も出して頂きたいです!(笑)

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リバーシブル 1 黒の兵士

[著]水月 昂 [絵]方密

実際に存在する街「セントラルシティ」で破壊活動を繰り広げるという主旨のネットワークゲーム“マスケラ”。非合法なこのネットワークゲームにハマり、毎晩ミッションをこなしていく俺達7人グループだったが、ある日“マスケラ”を持ってきた先輩・相馬が失踪してしまう。しかも、それ以来周囲に危険な事件が起こり始めて…
 

面白かったとは思うんですが、なんか全体的に印象が薄い感じ。ヴァーチャルリアリティのネットゲームとか汎用殺戮アンドロイドとか主人公の父が残した《調停者》と呼ばれる不思議なデヴァイス等、燃えポイントは色々あったはずなのですが…。一番最初の“マスケラ”をプレイしているあたりが描写もかっこよく、スピード感があって、一番面白かった気がします。あとはイマイチ…。

一番痛かったのは、やはりなんとなく先の展開が読めてしまった事かな。上手くどんでん返しに使えば強烈なインパクトを残しそうな要素を沢山内包しているのに、序盤で「あ?、ここはひょっとしてこうなるんじゃないかな」と思えてしまうのが痛かった。それともラノベの読みすぎでこういう展開に慣れてしまった結果でしょうか。昔はこんな深読みなんぞできなかった気がするんですが_| ̄|○

《調停者》もイマイチ凄そうなところが伝わってこなかったです。敵に狙われているのなら主人公の父が何故送ってきたときに警告を発しなかったのかというのも謎だし(普通に何も言わずに送ったら息子がお土産だと勘違いして濫用することくらい考えておけよ!)逆に何故そこまでして敵に狙われているのかという理由付けも不鮮明で、とりあえず凄いんだということしか判りませんでした。《調停者》よりもヒロインの伊緒の方が余程凄く見えたよ!!とても普通の高校生とは思えない能力の高さに呆然です。実は中身40歳軍属の経験豊かなナイスミドルとかってオチはないよね!?

ネットワークゲームをプレイしている人間としては、序盤の和美の「現実と仮想世界の境界が曖昧に?」云々というセリフが一番印象に残りました。印象に残っただけで後半の展開に特に響いてなかったのが切ない限りですが。続編は…まあ気が向いたら読もうっと…。

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多重心世界シンフォニックハーツ 上 独声者の少年

[著]永森 悠哉 [絵]曽我部修司×高山瑞季(シトロネット)

内包する人格の数により格差が生まれる多重人格者達が住む世界。そんな惑星アーモネイディアにただ1つの人格を持って生まれた“独声者”のソロは両親を早くに亡くし、同じ“独性者”のカノンと共に肩身の狭い毎日を送っていた。ところが、ある日彼等の住む街に現政権に反対するテロリスト達が現れる。テロリスト達はソロの事を探していたというのだが…
 

多重人格を持つのが当たり前の世界…という世界設定に惹かれて購入。
ちょっと前半の展開がやたらおそく感じた割りにラストは猛烈に詰め込み過ぎという印象がありますが、デビュー作(投稿作)だと1巻で強引にでもオチをつけなければいけないはずなので、こんなものなのでしょうか。加えて少々キャラクターも詰め込み過ぎの感じがありましたが面白かったです。
しかし、最初に思わせぶりに出てきた敵側の2人組とか正直いらなくね?

中盤まで良くも悪くも王道的な展開だったので、ラストの展開には意表つかれました。いえ、これも王道といえば王道ですがなんとなくそうなるとは想像してなくて…もっと穏便に上手くやってしまうものかと。前半の学校での苛めの描写や定期健診での盗み聞きのシーン、また敵側の残酷な描写がお約束の展開ながら恐ろしくリアルで、印象的でした。人間の汚さがダイレクトに伝わってくるというか…。

上下巻構成のようなので、下巻も楽しみにしたいと思います。

しかし多重人格ネタ燃えな自分としては、そっち方面ではなんとも物足りない話だったり。
違うんだよ、多重人格っていうのはお互いの人格を憎み合ってたりどっちの人格が表に出るのかでもめたり、人格内で食うか食われるかのギリギリの攻防起きまくりとか、そういうのがないと駄目なんだよ!!設定上致し方ないとはいえ、人格同士が仲良く手を取り合って主導権を譲り合うとか多重人格設定萌え的に凄くガッカリでした。そういうのを期待してる人は結構期待はずれかもしれません(そんなん期待するのお前だけだ)。

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サバキの時間 SLEEPLESS SHEEP'S JUDGE

[著]本保 智 [絵]山本 ケイジ

何をやってもトラブル続き、不運だらけの少女・綾香はある日高校に行く途中で奇妙なバスジャック事件に巻き込まれる。自らを「既に死んでいる」というバスの運転手、そして彼を“狩る”為に現れた輪廻転生の護り手、“冥界護法官”サバキと名乗る黒い少年。サバキは綾香の凶運体質を利用し、現世に彷徨い出た死者達を転生させようと試みるが…!?
 

表紙につられて衝動買い。不運キャラというとどうも凄くギャグっぽいノリを期待してしまうのですが(どこかの幻想殺しの印象が強すぎる!?)こちらは終始シリアス。とにかく不運だし、特に死者たちと戦うための何の特別な力があるわけでもない綾香が、自らの業を更に重くしてでも親友の為に頑張る姿は見ていて心を打たれました。…しかし、これだけの不運に巻き込まれても未だ生きてるのはある意味強運な気がしなくも…。

キャラクターが全体的に良い味出してます。元から悪い奴とは殆ど居なくて(今回の元凶である男ですら、読んでいると結構情状酌量の余地を感じます)、彼らなりに一生懸命生きた結果が“それ”であるとひしひしと伝わって来る。だからこそ、彼らの最期が凄く哀しい。特に結末に関しては理を曲げてまで掴んだ“真実”にやるせないものを感じます。

惜しむらくは、折角のラノベなのに挿絵のポイントが少ない…というか印象薄いってことかなあ…特に身長20センチの“美女”・ハカリさんはグラフィック的に結構インパクトあると思うのでもう少し挿絵で前面に押し出しても良かったかと。良い意味でチグハグな外見をしているがために、読みながら具体的なグラフィックがなかなか想像できなくて戸惑ったりしてました。

あと、裁判シーンは1回にまとめてでいいとおもうよ!
毎回裁判シーンがあるたびに微妙にオチがついてしまうので、一番盛り上がるべきクライマックスにさあ行くぞ!って時に「え?もう終わりじゃないの…?」ってなるのは個人的には致命的です。クライマックスなのに読者の気分がこれだけ盛り下がるのもどうかと…!!

とりあえずストーリー的には結構好みだったので続編も期待したいと思います。

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アリアンロッド・リプレイ・ルージュ(1?3)

[著]菊池 たけし / F.E.A.R. [絵]佐々木 あかね

ノエルは16歳の誕生日に自分が両親の本当の子供ではない事を知り、捨てられていた時に持っていたという薔薇の小箱を手に冒険のたびに出る。実はノエルは『薔薇の武具』と呼ばれる伝説の武具を開封する力を持っていた。そんな彼女を巡って神殿や帝国、更には悪の組織までもがエージェントを差し向けるが…!?
 

今更ながらTRPGに参加させてもらうことになり、とりあえず雰囲気を掴むだけでも?と渡されたシリーズ。1巻だけお借りしたのですがなんかレビューサイトさんで3巻がすごいことになっているらしいと聞いてうっかり2・3巻を探して買ってきてしまいました。

TRPG未体験の力丸乃りこさんをセッションに加えて、経験者の3人が彼女を護りながら少しずつ色々な知識もまじえつつ、冒険していくお話。ヒロイン格の力丸さんがTRPG初体験という事で、これから体験する自分にとっては他人事ではありません。とりあえず1巻を読んだ時は、セッションの楽しそうな雰囲気とかドタバタしている雰囲気が伝わってきて「おおっ、TRPGって予想以上に面白そうだな」って印象。オリキャラとかまるで作ったことのない人間なので物凄く参加するまで不安だったのですが…(でも力丸さんのキャラクター設定、妙に濃くて別の方向で不安になったけど…!!私ほんとオリキャラとか作れない人間なので…orz)エイプリルさんのキャラが激しく好きです。美女なのに中身はオヤジとかたまらない…!!

2巻以降は自分がTRPG体験してから読みました。体験する前に読んだ時とは別の、「うああああ確かにあったあったこういうの!」的感覚があって面白いです。2巻…兎に角面白すぎ。禁句の設定で皆がひっかかりまくり、戦闘してもいないのにHP減らされるあたりのくだりでは大爆笑。NPCのキャラクターも無駄にこゆくて、ツボに入りまくりでした。いつもの通り電車の中で読まなくて良かった…!!

そして3巻。仲間たちにかかわりのあるNPCが沢山出てきて、ストーリー的にも重いです。そして6話目はもう…最近のラノベでも中々ないくらい必死に先を先を…とノンストップで読んでしまいました。ほんと、ラストの展開は涙、涙。

自分のTRPGでやってるキャラがメイジ/サモナーだったというのもあって、トランには格別に親近感を抱いていたのですよね。使い魔どうしよう?とか困ってる時にトランの使い魔は携帯大首領発言を見て「おおっ、こんなのでもいいんだっ!!」と参考にさせていただいたりしましたし。ついでにいうと腐女子的にもヘタレで悪い人ぶってるイイヒトで、しかもクリスとの凸凹関係が色々と妄想をかきたてるいいキャラでしたよねえ…いえ801とかそういうのではなく。喧嘩ばかりでも実は仲の良い男2人のコンビは良いものですよ(*´д`)

また最新刊が出たらコッソリ購入したいと思います。普段読んでいるものとは毛色が違うけど凄く面白かったです。

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サイコロジカル 上 兎吊木垓輔の戯言殺し

[著]西尾 維新 [絵]竹 

友がかつて率いていた<チーム>の仲間、兎吊木垓輔に逢う為、『堕落三昧』斜道卿壱郎博士の研究所へやってきた玖渚友といーちゃん。なんとか研究所から兎吊木を救出しようとする玖渚だが、兎吊木はその研究所から出る気はないという。
「きみは玖渚友のことが本当はきらいなんじゃないのかな?」
兎吊木はいーちゃんに、そう問い掛けるが…
 

1巻以来久しぶりに玖渚友といーちゃんコンビがメインの話。前編ということであまりストーリー的にここが!!というポイントは無いですが、<チーム>時代の玖渚・ER3時代のいーちゃんなど、今まで語り手である「いーちゃん」が意図的に触れてこなかったであろう時代の麟片を色々と覗かせてくれます。“玖渚の事が好きか”と答えられれば即否定するのに、“嫌いなのか”といわれれば答えられないいーちゃん。なんだか二人の言葉では言い表せない複雑な関係を象徴しているようで面白いです。

『戯言殺し』との邂逅の御蔭か、今回はいーちゃんが非常に普通の少年っぽくて、読みやすかったなあ。1・2巻は本当に感情移入できなくて困った主人公だったので…3巻から少しずつ移入しやすいキャラになってきたけど、これはいーちゃん本人の変化なのか、それとも一時的なものなのか。

あと<チーム>リーダーとしての玖渚が偉くかっこよかったです。
彼女の<チーム>時代の話ももっと読んでみたい。

新キャラクター的には、間接的な会話ではちょくちょく出てきたけど本格的には初登場の音々さんや春日井春日など、相変わらず素敵なおねーさんキャラが多くて姉萌えの私的には非常に満足です。特に音々さんが非常に良い。是非今後も活躍して頂きたい。更にツンデレ美少年(と勝手に認定)の志人君が色々な方向で盛り上げてくださいますね(*´д`)

最後の最後でいきなり急転直下。次巻での決着が楽しみです。

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彩雲国物語 緑風は刃のごとく

[著]雪乃 紗衣 [絵]由羅 カイリ

1ヶ月以内に何の働きも無かった冗官達を一斉解雇せよ—
突如下された命令に驚きを隠せない秀麗。早速どこかの部署に使ってもらおうと奔走…しなければならないのだが、何故か成り行きで他のボンボン冗官達の面倒を見る羽目になってしまい…!?
 

秀麗の持ち味である“人の良さ”が裏目に出てしまったとしかいいようの無い今回。父親・静蘭・黎深叔父の身内コンビだけでなくその人格や才覚で難物といわれる黄奇人や魯尚書、工部まで味方につけたのは確かに彼女の功績だけど、同時に周りに居たのが類稀なるキレモノばかりだったからこそ、どこか失敗した時の恐ろしさを知らないというか、楽観的な考え方をしてしまうところもあったと思います。今回は前作で登場したタンタンがどこか自分に対してどこか楽観的な秀麗のストッパーとして大活躍。ほんと、初登場の時はどうしようもないキャラだなあ…と思っていたのが冗談のような昼行灯ぶりを発揮してくれました。そして同時に、無くしてから判る父親との絆にホロリとします。

今回は秀麗だけではなく、劉輝やレギュラーキャラ達にも転機が。特に劉輝の側近である絳攸と楸瑛の立ち位置がどうなるのかは非常に気になるところ。リオウの星詠みに暗示されるような事態にならない事を祈るばかりです…。

結局官吏として留まる事は出来たけど、周囲の評価はどちらかというと「蘇芳(タンタン)と二人でやっと1人前」的な評価。宿命的ライバルが登場したり、採用された部署がよりによってアレ…だったりと前途多難な感じですが、その苦難を秀麗がどう乗り越えていくのか、次回以降が楽しみです。

それにしても、今回も黎深様がやってくれました。奇人・悠舜との同期コンビも見ていて中々楽しいですが、やはり姪の秀麗にかっこいいところ見せようとして空回りする姿に大爆笑させてもらいました。ほんと、シリアスな話でもこの人居ると一服のカンフル剤というか…ステキすぎです。

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彩雲国物語 紅梅は夜に香る

[著]雪乃 紗衣 [絵]由羅 カイリ

茶州の一件で州牧の地位を剥奪され、仕事のない「冗官」として王都に戻ってきた秀麗。謹慎中の彼女の前に、金色のタヌキを持った貴族の青年が現れる。やる気の無さそうな彼の口から出たのは、なんと秀麗への結婚の申し込みで…!?
 

後書きにもありましたが、表紙の秀麗&劉輝の姿が結構インパクトありました。「はじまりの?」を思い浮かばせるような構成になってるのは意図的なんですね。一巻のどこか可愛らしい表情と比べる、凄く大人びた表情を浮かべる二人が印象的。(しかし、御蔭様で例によって巻数が書いて無いお蔭で「はじまりの?」と間違えて飛ばしそうになったのはナイショです。

何故かきらびやかなタヌキグッズで身を包んだ新キャラ・タンタン(静蘭命名…)が凄く良い味出してました。今まで色々なレビューサイトさんでも言われてましたが結構ご都合主義というか、登場人物が総出で秀麗の援護に回ってしまう部分があったので(キツイと思われるキャラでも、なんだかんだ言って甘やかしてる印象があった気がする)、秀麗と共にありながら秀麗や仲間達が敢えて触れないで置いている部分までズバズバ言ってしまえるタンタンは中々貴重なキャラクターかと。今回…というかこの「冗官編」はこのタンタン君の事だけではなく、色々と秀麗が敢えて見ないようにしていた部分を改めて見つめなおす機会が非常に多かったと思います。一生懸命走ってきたけどまだ秀麗には“女としての幸せ”を選ぶ事も出来る。今まで単なるヘタレ幼馴染(酷)だった三太の発言が胸にしみました。

しかし静蘭………茶朔洵の一件で開き直ったか、最近露骨に腹黒キャラ化が激しい気がします…つか腹黒っていうか近頃堂々と黒いぞ!?(秀麗の前以外では)

ラストは、このシリーズにしては珍しく少し後味の悪い終わり方。「漆黒の月の宴」の時以上に秀麗が良かれと思って行った行動が裏目に出てしまったというか…なかなか考えさせる終わり方でした。いつものスッキリ大逆転!!な終り方も良いですが、今回のラストもなかなか面白かったです。

サブタイトルの「紅梅」は、なんとなく現しているのがあのキャラ…だろうなあ、と思って特に調べたりしてなかったのですが、他のレビューサイトさんで辞書サイトへのリンクがあったので見てみたところ…うわっ、こんな深い意味だったんだ。ある意味絶妙なタイトルセンスに脱帽です。ひょっとしてこれ、今回出張ったあのキャラ以上に秀麗と劉輝の複雑な関係のことも暗に示してるんじゃないかな…と思ってみたり。エピローグでの二人の会話(というか秀麗の雄たけび?(笑))が凄く「らしくて」好きでした。

もふもふ系で偉く可愛い…けど王妃の事となればパワフルに劉輝を追い掛け回すおじーちゃんの「うーさま」や、新たな秀麗の政敵?も現れて、ますます次巻が楽しみです。つか、うーさま可愛いな…一匹(!?)欲しいわ…(´?`*)

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彩雲国物語 藍より出でて青

[著]雪乃 紗衣 [絵]由羅 カイリ

もうすぐ夢にまで見た会試!…なのに、王都に転がり込んできた藍家のぼっちゃま、藍龍蓮に振り回されてばかりの秀麗たち。秀麗の家でご馳走になることになった龍蓮は手土産を手に入れようとするが…!?(「王都上陸!龍蓮台風」)
会試直前の藍龍蓮と秀麗達、州牧就任直後の春姫と克洵、茶州を去る直前の秀麗達、計3話+αを収録。
 

やっばい、龍蓮に激しく惚れた(*´д`)

明るく振舞ってるけど実は?(略)なキャラは今も昔も大好きです。
会試は2位通過だし、よもやホンモノの馬鹿ではないだろうとは思っていましたが、
ここまで重いキャラだったとは…凄くイイ!
秀麗・影月とのトリオも微笑ましいですが、それ以上にお兄様である楸瑛との兄弟コンビが凄く好き。冷酷そうに見えてもなんだかんだいって甘やかし気味な楸瑛兄ちゃんに密かに萌え。

そして茶州メンバーや龍蓮の強烈なキャラクターに押されて出番こそ減ってるものの、王都キャラの行動も相変わらずいかしてます。奇人と黎深さんのコンビはもう漫才コンビと勝手に認定していいですか?仮面の件は笑いが止まらなかったよww

ラストの話では茶州で秀麗達がやってきた事が本当の意味で認められたように思えて、非常に感慨深かった。最終的には石榮村での“失敗”を理由に左遷されて茶州を去ることにはなるんだけど、彼女達のやった事を誰よりも民達はちゃんと認めてくれている、という所にじーんと来ました。そして妙に逞しく生きてる若き医者の卵たちに大爆笑。

龍蓮のお馬鹿っぷりや克洵のヘタレっぷりが面白くてつい忘れがちですが今までのストーリーの補完・後のストーリーへの仕込みも満載。
藍龍蓮の重い運命や前巻ラストで取り乱した理由、「欠けゆく白銀の?」で見せていた香鈴の不安の原因など、今までの作品を読んだ人には美味しい展開が満載です。ますます続編が楽しみになってきました。

特にラストの葉先生との会話が凄く意味深で気になります。

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角川ビーンズのシリーズの判り辛さって異常

彩雲国物語の影月編を前中後編の2冊目から買った件に引き続き、今度は短編「藍より出でて青」と間違えて既に読んだはずの「朱にまじわれば紅」を買いそうになった件について。(←レジで気が付いた)

1回目は書店で探したら前編が売り切れていて「間にあと1冊ある」というのを知らずに中編を買ってしまったのが原因。そして2度目は短編シリーズという事で「朱に交われば?」と「藍より出でて?」だけ別に並べてあったのが原因。「次は短編」っていう覚え方が悪かった模様です。表紙のノリも似てる上に普段カバーかけた状態で読破してしまう私に表紙の絵柄のみで判別するのは無理。

「マ王!」や「少年陰陽師」シリーズを読もうと思い立ったときも感じたんだけど、角川ビーンズ文庫はなぜシリーズモノに巻数を入れないんでしょう。次にどれを読めばいいのか、後ろの既刊一覧見ないと判らないって言うあの判り辛さは異常。次の巻をイチイチ確認するのが面倒くさくて続巻を買おうっていう気分になかなかならないのですが…

しかしその割りに間違えて読みとばしたり、ダブル購入をしたという話は聞かないので皆すごいなあ、と思っていたらこんなエントリを発見して正直物凄い安心しました。私だけじゃなかった!!
そういえば富士見ファンタジアや角川スニーカーも一部の作品で巻数表示なかったですよね…「フルメタ」や「バイトでウィザード」の時結構苦労した記憶が…

余談ですが、自分のバイト先も古本販売をやっているのでコッソリ売れ行きを調べてみたのですが、スレイヤーズは本編はそれなりに売れ行きがよく、ここ最近に発売された「すぺしゃる」の方が大量に在庫が残ってる感じでした。
富士見ファンタジアって親会社のマスターがおかしいのかなんなのか、シリーズ名の表記がなくてサブタイトルのみの表示になるので富士見でマイナーなラノベシリーズは総じて売れてません。それを考えるとスレイヤーズ本編は健闘している方?ていうかほんと、富士見書房の商品マスター、いつか修正しに行きたい…

ちなみにうちの職場で定期的に在庫入ってきて、しっかり売れてくれるラノベは「マ王」と「フルメタ」でした…ってどっちもタイトルに通し番号振られてない作品ですね。フルメタなんかシリーズタイトルすら入っていないのに、なぜかよく売れる。意外にタイトルと通し番号と売上は関係ないのか、それともかなりマイナーなうちのショップで買ってく人が猛者なのか…。


オーフェンは……………えっと………可哀想だから見なかったことにしてあげてください。殆どの巻に恐ろしい量の在庫があるのはどういう…(ガクガクブルブル)


微妙に追記。
シリーズタイトルが入ってないのはうちのバイト先個人の事情なので、世間的な売上がどうなのかは謎です。ネットの小売店と普通の古本屋では売れるものもかなり違ってきますし、ネット古本屋の代表格ともいえるイーブックオフなんかはちゃんとシリーズタイトル入れて売ってますしね。
売れ行きの話はあくまで1つの例ってことで、ひとつ。

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