ページ 177 | 今日もだらだら、読書日記。

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ダナーク魔法村はしあわせ日和 都から来た警察署長

[著]響野 夏菜 [絵]裕龍 ながれ

優秀な潜入捜査官だったイズーはとある事件をきっかけに仕事が出来なくなり、警察署の署長として栄転…という名の左遷を受ける事に。自らの境遇に納得がいかないイズーだが、更に赴任したダナーク村は「田舎の」「平和な」「魔法使い達の村」で…!?
 

実に10年ぶりに、正統派少女レーベルに手を出してみました(ぶっちゃけ角川ビーンズは少女レーベルとは認めない方向で。)

真面目で冷静(?)な署長・イズーが破天荒な魔法少女・ビーを始めとした一風変わった村人達に振り回されながら、少しずつ心の傷を癒し、村に馴染んでいく…という話。魔法村という設定以上に一昔前の田舎的なのどかな雰囲気を感じさせる村の描写が凄く心地よくて、「こんな村に住みたいなあ」と思わせてしまうものがありました。ジブリ映画で食べ物が半端じゃなく美味しそうに感じてしまうような、そういう感覚。少女レーベルというと恋愛モノばかりというイメージがあったのですが(中学時代はコバルトとティーンズハートばっかり読んでたクセに…)恋愛要素も薄く、凄く読みやすかったです。

ほのぼの?とした空気の前半から後半は急展開。イズーでも捕まえるのに手を焼いた凶悪犯をあっさり始末してしまう魔女達の手際のよさにニヤニヤしつつ、魔女長の言葉にジーンとしてしまいました。最後まで凄くすっきりした気分で読むことが出来て、凄く面白かったです。続編が出たらまた読んでみようと思います。

ちなみにこの本、「ラノベ365日」さんの感想を読んだら面白そうだったので、つい大量の積読本を尻目にうっかり手を出してしまったんだけど実は紹介されていた本で気になったのは実は同じレーベルの別の本だったり…。
こちらも面白かったのでそれはそれで得をしたということで。最初に気になっていたほうも近いうちに買って来ようっと。


追記。
よく考えたらこれもコバルト文庫でした。
もう私の中で多分新井素子って少女小説とかライトノベルの括りじゃないんだよな…すっかり忘れてましたorz

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マキゾエホリック Case1 転校生という名の記号

[著]東 亮太 [絵]Nino

数々のトラブルに巻き込まれ、転校を繰り返した高浪藍子。彼女が新しく転入した私立御伽学園1年乙組は巫女やメイドや暗殺者、超能力者にマッドサイエンティストに勇者などなど…一筋縄では行かない奇妙な面子ばかり集められたクラス。しかも転校初日から彼女の転校データが消失していきなり退学の危機に…!?
 

ひたすらキャラクターが多すぎて初っ端から混乱。
とにかく凄く沢山の曲者が居て、それら全員がライトノベルで主役はれるような面白設定満載、というのは判ったけどその設定を前に出そうとし過ぎてキャラクターを大量に投入しすぎ、メインキャラクター以外のキャラクターは総じて影が薄く登場してきた半数が「それで結局この人ダレだっけ?」という状態のまま読み終わってしまった…

投稿作の時はまだしも、続編モノとして発刊する予定が最初からあったみたいだし、7人くらいは登場するキャラクターを減らしてしまっても問題が無かったのではないかと思うのです。主人公周り4人+弥生・優・孝助&アヤカ・凛(後は敢えて挙げるならネグ)の8人くらいにキャラクターを絞って後はある程度存在だけ示唆させておいて続編以降的を絞っていく、くらいの方が読みやすかったのではないかと。始業式の一件だけでも「乙組の凄いクラスメイトがこっちにも!あっちにも!!」をインパクトとして強調付けるには充分な気がします。

そんなこんなで、中盤以降の少しずつ謎が明かされていく辺りまで来るとかなり面白いと思えたのですが、そこに至るまでが非常にタルい。キャラクターの名前が出るたびに前のページに戻って「こいつはどこにでてきたどういうキャラだっけ…」とやらないといけないので物凄くテンポが悪い。判らないものは判らないと割り切り、放置して先に読み進むと意味が判らない…読み終わるまでに5回は睡魔に敗北しました。

っていうかいっそのことクラスメイト全員の記号をいきなり明かしてくれればある意味判りやすかったかもしれないのに。

中盤の大体メインの登場人物が確定してくる頃になると普通に面白かったので、一応の顔見せが終った続編以降に期待って感じでしょうか。クラスのメンバーを“記号”化して、それが謎解きの部分に関わってくるって言うのも面白いと思いました。ただ、正直1巻を読んだだけでは他の積読本を消化してまで続編を読みたい、という気分にはあんまりならなかったです。

とりあえず、続編は積読してる本が片付いた後にまた読みたいと思ったら…かなぁ。

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メイド刑事3

[著]早見 裕司 [絵]はいむら きよたか

レディース時代の後輩、曜子から託された少女・ルカ。チームの中でもはねっかえりでもてあまされていた彼女はなんと、執事の朝倉さんの孫だった…!?さらに、潜入先のお屋敷には怪しい白メイドまで登場して…

 

とりあえずカラー挿絵見て一言。

つ、強いなあ…クイックルワイパー…
銃弾を跳ね返すクイックルワイパーってどんなだよ。葵姐さんかっこよすぎ(笑)

というわけで「スケバン刑事+家政婦は見た+水戸黄門」な燃えメイド小説第三段。
相変わらずお決まりの「メイドの一里塚…」には笑いがこみあげてきてしまいます。いや、真面目な顔して「メイドの一里塚…」って!!馬鹿だ!!

個人的には第7話の方が好きかも。ルカの為を思って敢えて彼女を突き放すレディース達、初めて“家族の情”に触れたルカの態度が少しずつ軟化していく所なんかは非常にツボでした。何より、ルカの前だとどうしてもレディース言葉に戻ってしまう葵さんに萌え。時々いきなりキレはじめる葵さんに萌え!!!

第8話は葵と彼女の両親の仇に関わる話。そして今後“宿命のライバル”となっていくであろう白メイド・貴美香との対決の話。今までのストーリーから比べるとグッとシリアス調になっており、個人的には普段のコミカルなノリの方が好きだったりしますが、これはこれで普通に面白かったです。ただ、このシリアスな雰囲気で「メイドの一里塚…」は浮くよ!!そして、ルカがシリアスな雰囲気をぶち壊していく所にこっそりとニヤニヤしてました。

次回は一巻一話の、初の長編らしいです。
これで葵VS木ノ上、貴美香の対決構図にそれなりの進展があるのでしょうか。長編はスケバン刑事における「年末スペシャル」みたいなものだと後書きに書かれていたので、5巻からはこれまでの短編スタイルに戻るのかな、とちょっと期待。シリアスも面白いけどやっぱりあの短編の1時間番組的積み込み具合が独特で凄く好きだし、今後が長編ばかりになってしまうのはちょっとさみしいので。

ところで、あとがき曰く「踊る?」シリーズで言及されてる“あの問題”ってスピンオフシリーズ第一弾のあれでしょうか?実はDVDもってるんだけど、切らなきゃいけない線が15本あると最早絶体絶命通り越してギャグだよねw

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クビツリハイスクール 戯言遣いの弟子

[著]西尾 維新 [絵]竹 

“ぼく”こといーちゃんは、突然現れた哀川潤に(かなり強引に)依頼されて澄百合学園という超お嬢様学校に潜入する事に。一人の女子生徒を保護し、始めは簡単に終るかと思われた依頼だが、しかし生徒たちから「首吊学園」と呼ばれるその学校、やはり一筋縄では行かなくて…!?
 

哀川といーちゃんのボケツッコミ全開のやりとりが凄くツボ。ツッコミ激しすぎですいーちゃん。是非このままツッコミの道を極めて頂きたいw「デスノート」小説版で見せた、Lとナオミのかけあいの原型をここに見た気がします。しかもジョジョだの某霊界探偵だの…講談社ノベルズなのに○英社ネタばかり使って大丈夫なんですか!?

相変わらずモリモリ人が死ぬこのシリーズ。
今回はメインヒロインの一姫ちゃんにスポットが当たりまくっていた所為か、他のキャラクター達が凄く扱いが小さかったというか…子荻ちゃんとか凄く可愛くて好みだったので殆ど見せ場の無いまま退場で悲しかったです。せめてもう少し出番を!!一姫の正体は途中でなんとなく直感で判っちゃったから面白みなかったかなあ…。

一姫にかつて自分が“壊した”友人の影を重ねてしまういーちゃん。周りが天才だからこそ彼らの存在に劣等感を感じて疎んじてしまうしまうその姿に、今までに無く等身大の、ただのひとりの人間としてのいーちゃんを感じました。2巻までがどうしても主人公に感情移入できなかっただけ、余計に。


まあ正直、あんまりそういうマイナスな感情の部分には感情移入したくないんですが…っ(笑)

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シュミじゃないんだ

[著]三浦 しをん

ボーイズラブ漫画にまみれた日常…。この語りつくせぬ愛を見よ! 5年にわたる『小説ウィングス』連載に加筆修正して単行化。BL初心者には、ガイドブックとしてもオススメ。書き下ろしBL小説も収録。
(オンライン書店bk1内容説明より抜粋)
 

第1回からいきなり一部の乙女達には禁断の世界である「リバーシブル」を取り上げてしまうあたりが非常に素敵です。リバーシブル思考で常に肩身の狭い思いをしている身としては全力で褒め称えたい。よくやった!!!

毎回設定された“お題”に従って三浦さん個人がオススメのBL漫画を紹介しながら熱く語るという、とにかく色々な方向で熱いエッセイ集。展開されるBL論自体はちょっとBLに夢見すぎな感じも否めない上、夢見る腐女子がWebサイトで情熱の赴くままにやっちゃう自分設定語りっぽく感じなくも無いですが、最近の少女漫画の描写に対する考えなど、思わず頷いてしまう部分も多かったです。特に「私達がボーイズラブ作品にエロ以上に求めているのは“関係性”」というのは大きく同意。以前から密かに言いたかった事なので「よく言ってくれた!!!」と大絶賛。

また、三浦さんの“いつでもどこでもBL妄想突入OK”な思考行動は、同じ腐女子として「ああ、わかるわかるww」と苦笑しつつ笑わさせていただきました。

ボーイズラブに関する評論的な文章は完全に個人の好みが入ってくるので難しいと思う。特に偏見ですが腐女子の場合“自分の好きな傾向の作品以外は許せない、見たくも無い”という思考の人が基本的に多いから、小説ウィングスに掲載されたこの連載も非常に賛否両論ある連載であったのではないかと思うのですよ。三浦さんの嗜好、どうみてもメジャー嗜好じゃないしな。

これでもかっていうほど“同族”にきびしい腐女子界で、批判も賛否ももろともせずに自分の好きなことだけを書き綴ったというだけでも、手放しで評価したいです。自分がどちらかというと(オヤジ受)以外は三浦さんの嗜好がツボに入れたっていうのもあるとは思いますが。

いや、いいよね?ケナゲ攻×ツンデレ受。
「仮面ティーチャー」は近いうちに必ず捕獲してきます。

巻末にはご本人が書いた“BL小説”が掲載。
こんなところでもしっかりご自分のシュミである
「オヤジ受」を貫かれる三浦先生に敬礼。
しかし、ぶっちゃけ最中シーンはないけど以前読んだ“月魚”の方が
なんともいえないBL臭が漂っていた気がするのは気のせいか?

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天空のアルカミレス 3 アルカミレスキラー・ガール

[著]三上 延 [絵]純 珪一

“グランテリオン”最高幹部の一人、グロスマンは部下で数多のアルカミレスを打ち倒してきた少女・毬子を拓也達の元に差し向ける。アルカミレスに非戦闘派のテリオンだった母親を惨殺され、アルカミレスに深い憎悪を抱く彼女は拓也達の背後関係を調査するために、東堂学園に乗り込むが…
 

お互い葛藤しながらも、戦いを通して接近する拓也と日向子の二人の関係が非常に青臭くて見ていて楽しいのに対し、テリオスの力に目覚めつつある不安と、拓也が本当に迎えにきてくれるのか不安に今にも押しつぶされそうな礼菜の姿が印象的でした。そしてレディ・バレットマゾ疑惑浮じょ…いえ、なんでもないです。

しかしやはりメインの3人よりも脇役の方が印象的。友典と毬子のなんともいえない微妙な共振関係が凄く良かったです。ラストの展開は凄くベタだったけど、ベタだけに良かった。グロスマンはこういう状況で出てくるからには……な人なんだろうなと思っていたけど激しく予想とおりな感じでしたし。そしてアパタスが凄くいいキャラですね(´▽`*)

バトルモノなんだけど、バトルそのものよりも互いのキャラクター同士の複雑な関係や、心理描写が凄く面白いこのシリーズ。難を言うなら主人公の印象が微妙に薄いのと悲しいくらいに戦闘シーンが印象に残ってないことでは。その辺は今後後半戦となっていくので、これからに期待?「シャドウテイカー」の戦闘シーンは結構盛り上がって好きだったんですけど。

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戦闘城塞マスラヲ Vol.1 負け犬にウイルス

[著]林 トモアキ [絵]上田 夢人

あまりの目付きの悪さと対人恐怖症のせいで就職活動をすれば書類段階で34社全てに断られ、すっかり引きこもりになってしまったヒデオ。親からの仕送りも無くなっていよいよ首を釣るしかない…という時、道端で拾ったノートパソコンから自称“電子の精霊”ウィルスのウィル子が現れ、なしくずしに「聖魔杯」という人と人ならざる者が戦う大会に参加するハメに…
 

ぶっちゃけ本当の就職氷河期は34社全部に断られるなんて普通でしたが何か!?

えー自分はあまり真面目に就職活動しなかったので知らないけど、私達が卒業した年が一番の氷河期で、そこまでレベルの低い大学出もないのになんでも50社受けて全部断られたとかそんな話がゴロゴロ転がってました。同級生達の生み出すダースベーダーも真っ青なドス黒いオーラが忘れられません。まあそれなりの企業を50社受けて全部蹴られるのと、バイトの面接34個受けて全部断られるとかそういう比較だったら、明らかに後者の方がありえないけど。

というわけで、変なツッコミから始まりましたが(笑)以前から気になっていた「お・り・が・み」の作者さんの新作シリーズです。
体力ゼロのひきこもり君がいきなりはては暗黒武術会か、バトロワか!?と思わせるような展開に「消閑の●戦者」的頭脳バトルを想像していたら、むしろイメージとしては「ア×トロ!乙女塾」(初期)だった罠でした。真面目なバトルどころか、バリバリのコメディ。

何でもありな1500人以上でのバトルロワイヤルながら、絶妙に上手いルール制限が敷いてあって、あまり殺伐とはしない仕組み。「消閑の?」と同じくらいこのルール設定が上手いなあと思います。下手をすればいきなり1500人で殺し合いとなってもおかしくない状況で「殺してはいけない」「拒否したかったら拒否できる」「ルールは基本的にバトル、しかしバトルじゃなくてもいい」っていう制限を加えただけでここまでまったりモードになってしまうとは。解説2人組の方が余程殺伐としてるよ、これ…(笑)

主人公がハッタリや運やその場のノリで強敵を倒していったり、強い相手に強敵と認定されてしまう展開はまさにミモノ。しかし時々突然熱い展開に突入したりするのがたまりません。特にレッドフィールドとのバトルには激しく燃えた。

あと時々さりげなーく織り交ぜられるパロディネタに笑いをこらえるのが大変。特に酒に酔ったヒデオが「新世界の神に(略)」と言い出すシーンには大爆笑でした。ここまでコミカルな作品は久しぶりに読んだので(乙女塾も最近はシリアスになっちゃったしね…)今後に期待です!!

「お・り・が・み」の続編に当たる作品で、前作キャラや設定もそれとなく受け継いでいるようなのでこれは是非「お・り・が・み」の方も読んでみたい。積読本消化したら…(笑)

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彩雲国物語 光降る碧の大地

[著]雪乃 紗衣 [絵]由羅 カイリ

医者を伴い、茶州へ舞い戻る秀麗。しかし住民達は“邪仙教”が広めた噂を信じ込み、奇病が秀麗の所為だと冷たい目を向ける。更に、石榮村へ向かった影月は邪仙教に捕らえられてしまい…!?

 

影月編完結。メインキャラクター達も精一杯頑張ったと思うけど、それ以上にシュウランや村の肝っ玉オバチャン達、そして貴陽の新人医達…と名前も無いような脇役が凄く光ってて良い。特に奇病を治療した際の新人医達の行動とラストのシュウランのセリフには思わずジーンとしてしまいました。秀麗が今まで官吏としてなしてきたことは確かに新しい風として朝廷(男社会)に影響を与えてきたけど、初めて同じ立場にいる女性達にその風を吹き込む事が出来たのかな、と思います。すごく感慨深かった。あとはやはり、ツンツンしつつも影月が心配でしょうがない香鈴が可愛くて仕方なかったですv

劉輝の出番は今回は非常に少なかったけど、単身で縹家の現当主と渡り合おうとする姿は非常にかっこよかった。ほんといい男に成長したよ劉輝…やはり以前のヘタレ馬鹿王な彼も好きでしたが。

あとやはりこの巻で大きなウェイトを締めるのはやはり朔洵。なんで生きていたか、とかは判らないけど彼に向かって影月がぶっちゃけトークするシーンが非常に好きです(笑)

肝心のラストですが…色々なレビューで書かれているけど、影月の最後はあんなんでよかったんですか、ねえ…?散々悲劇的に引っ張ってきて、そんな簡単にオチがつくっていうことに凄く違和感を感じます。最初からそうすればよかったのに?と(陽月的には本来そんなことをするようないわれはない、って言えばそれまでなんですが)

そこまでのストーリーが実に上手くまとまっている感じだったので、ラストの展開だけ凄く違和感感じまくりました。前巻での後書きはなんだったんだ…というのもあるし。

とりあえずここで大きく分けての「茶州編」は終了?
個人的にかなりの影月贔屓だったので彼らと会えなくなるのは切ないですが、今後の展開に期待です。

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彩雲国物語 欠けゆく白銀の砂時計

[著]雪乃 紗衣 [絵]由羅 カイリ

新年の朝賀のため、貴陽に戻った秀麗。茶州復興の為に影月とまとめたアイデアを実現する為に各部署との交渉を行う彼女だが、計画を実行するには秀麗の登用に最後まで反対していた工部が立ちふさがる。また同時に、彼女の元には大量のお見合い話が舞い込んできて…?
 

とりあえずうっかり飛ばしてしまった前編を今更読了。
「心は藍よりも深く」で結構重要なネタバレを総ざらい読んでしまってから読んだので、「ああ?あの設定知らなきゃもっと楽しめたのに…!」と思うことが多かったです。ちょっと残念…。

今回は今までとは違う「国王としての」劉輝がすごく印象的でした。国王としての責任や影響力を正しく自覚してしまっているが故にそれに縛られて生きなくてはいけない「劉輝」の孤独といいますか…が凄く切なかったです。いやでもほんと、最初と比べてイイ男になったなあ…と思う反面、序盤の子犬のような劉輝が好きだったなあとも思うのですが(笑)

個人的には工部VS秀麗の飲み比べが好きです。「心は藍よりも?」でここのくだりを見たときに「なんでこんな美味しい場面を文章化しないんだ!!」と思っていたので。いやあ、文章化されてましたねー、しっかり。これから続編を買うときはちゃんと確認することにしますorz

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ウィッチマズルカ 2 つながる思い

[著]水口 敬文 [絵]すまき 俊悟

生徒会長達を操っていたバックを調査している夏咲と未玖、ひなた。3人が調査している最中の堂本家に“約束の書を回収せよ”という新たな指令書が届けられる。かつて神末の家に補完されていたというその文書は、60年前に焼失しているはずなのだが…
 

中位の魔女という肩書きの所為で中々友達の作れないひなた、未玖を護る事でしか“姉”として存在できないと思い込む夏咲、そして夏咲に迷惑をかけたくなくて強くなろうと思う未玖…とすれちがっていたそれぞれの想いがタイトルの通り「繋がる」様子が凄く良かったです。ある意味定番だけどその青臭さに惚れる。自らの考えにすっかり固執してしまっている夏咲の心を解きほぐす母親の言葉にじーんとなりました。

メインのはずの未玖に秘められた力の謎とか正直どうでもよくて、姉妹愛とか友情とか親子愛にじーんと出来ちゃうストーリーで、凄く面白かったです。いえ、メインの話も普通に面白いんですけどね!?

個人的には未玖と打ち解けた後の、段々おかしくなってきたひなたのキャラにニヤニヤ。1巻では結構クールな優等生的イメージだったのに、今回はゴスロリ娘…というよりもコスプレマニア、というかラストにいたってはむしろ腐女子臭がプンプンします。いいぞひなた、もっとやれ!愛読書は「百合姉妹」に違いない。(笑)

青臭い女の子同士の青春ノリと、未玖に隠された謎と、ひなたたんのキャラで暫くは楽しめそう。続編が楽しみです(笑)

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