ページ 187 | 今日もだらだら、読書日記。

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とある魔術の禁書目録(インデックス) 9

オンライン書店ビーケーワン:とある魔術の禁書目録(インデックス) 9とある魔術の禁書目録(インデックス) 9

発売:2006.4
発行:メディアワークス
[著]鎌池 和馬 [絵]灰村 キヨタカ
学園都市内の学校が合同で行う超・大規模な運動会“大覇星祭”に魔術師が侵入し…いつもの展開で当麻達が事件を追うことになる、という話。このシリーズでは初の「前編」。

後半の王道お約束的盛り上がりは次巻持ち越しの分、今回は各キャラクターの動きが熱いです。当麻・土御門・ステイルというメインで動く3人は勿論、新キャラの吹寄や小萌先生に至るまで基本的に熱い。特に序盤の棒引きでの小萌先生とクラスのみんなのやり取りがいい味出しすぎです。更に最早ラブコメ担当…というよりもツンデレ担当の御坂最高!!すっかりヒロインの座をインデックスから強奪してしまっているような気がします。

しかし、珍しく漢率の高い巻でしたねー。中盤で展開される漢3人のやりとりは非常に燃えます。吹寄の活躍は次巻になってしまうのでしょうが、割合好きなタイプの女の子なので次巻に期待。彼女が倒れたときの当麻と吹寄のモノローグが非常に好感。


なにはともあれ、このシリーズは「燃え」があればOKと思うのですが、どうですか。
端的に言えば当麻や周りのキャラが熱いこといって王道展開をやらかしてくれればそれでよいのです。ある意味このシリーズの「萌え」なんて飾りみたいなものです。
偉い人にはそれが(略)

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召喚士マリア5 偽りに悲しみを、叶わぬ願いに真実を。

オンライン書店ビーケーワン:召喚士マリア 5召喚士マリア 5

発売:2006.4
発行:富士見書房
[原案]安田 均 [著]北沢 慶 [絵]四季 童子
マリアの「初恋」のお話…というか今までアルと繰り広げてきたラブコメの数々はノーカウントなんですか!?ってツッコミはおいておいて(いや、あれはきっと“友情以上恋愛未満”ってことなのかな?と自力で納得で。)

序盤は結構いつも通り(?)のラブコメ展開が続きますが、後半は非常に重いです。表紙のイラストを見た限りでも明らかにガルドさんとこのまま良好な関係を築いて三角関係がさらにもつれる!!みたいな展開はないのだろうな?と思っていたけど、予想通り…というか予想していた中でも一番切ない展開に胸がキュンとなりました。

また、同じ召喚士のガルドに触発されてマリアが成長していく過程も必見かと。シリーズ第一巻では召喚すら満足に出来なかったマリアが今回の話では同時召喚に成功。新たな召喚もマスターして、今後の成長に期待?(笑)

しかし、最近は主人公が最初から大きな力を持っている話が増え、この話みたいに地道な成長を描く話は貴重となってきた気が…。

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とある魔術の禁書目録(インデックス) 8

オンライン書店ビーケーワン:とある魔術の禁書目録(インデックス) 8とある魔術の禁書目録(インデックス) 8

発売:2006.1
発行:メディアワークス
[著]鎌池 和馬 [絵]灰村 キヨタカ

(都内本屋にて)
お、「禁書目録」新刊出たんだ?。今回はどんなキャラが出てくるのかな?(ペラッ)

ちょっと!店員さーん!これ中身間違ってるよ!
中身が「マリ●様がみてる」になっちゃってるよ?!!
え?違う?それじゃああれでしょ?
最近電撃で始まった「ストロベリー・パニ…それも違うの?

なんて冗談はさておき。

今回はお姉様こと御坂美琴を(ある意味妖しく)慕う常盤台学園の後輩、白井黒子が大好きなお姉様の為に孤軍奮闘する、というお話…と書くとまるで百合小説ですが、そんなことで引いてこの本を閉じてはいけません。

なぜってこの小説は「萌え」の皮を被った最強の「燃え」小説だからなのです。

元々、毎回王道的燃え展開だらけの燃えシリーズではありましたが、今回の燃えっぷりは半端じゃない。というか「女同士の友情」をこんなにも清々しく描けるのは最早才能ではないだろうか(個人的なイメージとして、女の友情ってどこかどろどろしているというか…兎に角そういうイメージが。)

一言で感想を言えばやはり燃え、です。
勝てない相手に、虚勢を張りながら敢然と立ち向かう黒子の姿が非常に燃え。
レストランでの対決シーンの挿絵の黒子に萌え萌え。
とりあえず、黒子MOE!(両方の意味で)

同時に今回可哀想なくらいに出番が無いながら、最後の最後でいいところ総取りな当麻に燃え。黒子という比較的「一般人」な立場から話を展開させることで、今まで他の最強キャラ達に押されてすっかり霞み気味だった当麻の能力のありえなさや、美琴の「超能力(レベル5)」が引き締まった感じで非常に美味しいです。この事件の解決は当麻が居なければ成り立ちませんでしたし。(しかも打ち消す能力がド派手だっただけに、元々地味な当麻の能力が非常に引き立って見えましたね?。)

オマケ。すっかりミサカシスターズの尻に敷かれてしまった一方通行の今後やいかに(笑)激しく気になります。

今回は本当に女の子キャラ率90%以上はあろうと思われるストーリーですが、燃え度はシリーズ内最高じゃないでしょうか。

とりあえず燃えたい人にはオススメですよ!!

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クビキリサイクル—青色サヴァンと戯言遣い

オンライン書店ビーケーワン:クビキリサイクルクビキリサイクル

発売:2002.2
発行:講談社
[著]西尾 維新 [絵]竹 
以前から読みたいと思いつつ、踏ん切りがつかなかったところを友人に貸してもらい、ようやく読むことが出来ました。

「ファウスト系」というとどうにも最初に読んだ奈須きのこの「空の境界」が性に合わなかったらしく、「回りくどく小難しく感情移入しづらい」というイメージがあったのですが確かに初めはくどくど気味で入り辛かったけど中盤からは一気に物語りに引き込まれました。ミステリーは基本的に殆ど読まないので新鮮というのもあったと思う。トリックがどうのとか自分で全く考えないで読んで行く性質なので、皆がどんなに簡単だというトリックでも殆どわからなくて新鮮に読めるんですよね(その分、トリックを自分で解く楽しみというのは殆ど経験したことが無いんだけども…)

お金持ちのお嬢様が“天才”と呼ばれるVIP達を絶海の孤島に集め、サロンのようなモノを作っていた所に殺人事件が起き、友人の付添いでやってきた主人公達も巻き込まれる、というのがおおまかな粗筋。島に集まっているのは天才の名前に相応しく変わり者ばかりで、それぞれのキャラクターの強烈な個性にクラクラしてしまう程。かなみさんあたりはある意味天才の歪んだイメージとしてはオーソドックス過ぎる気はしたけど…。

そして出番の殆どない“名探偵”こと哀川潤がまた素晴らしい個性の持ち主。本当に出番自体は少ないのに私の中に強烈な印象を焼き付けてしまいました。元々こういうキャラが好みだっていうのもあるけど。彼女の存在だけで一気に続刊を読みたくなったくらいです。赤音さんと潤さんが激しく好みです。

しかし、脇役が個性的すぎる所為なのか、主人公が悪目立ちしちゃってる気が…。主人公としては結構異質なタイプだとは思うんだけど、ちょっと諦観しすぎっていうか「戯言だよな」って言いすぎな気がしますよ!(「戯言シリーズ」っていうくらいだから言わなかったらタイトルに偽りありになっちゃうけどさ…そしてこういう主人公なのが戯言シリーズなんだろうから、しょうがないんだけどさ。)

とりあえず鬱主人公と呼ぶには感情の起伏がなさ過ぎるので(鬱になるのは自分の後ろ向きな感情を制御しきれない場合ですし)、このタイプをこのサイトでは勝手に低体温主人公と呼ぶことにしました。あと「殺愛」と「閉じられた世界 絶望系」の主人公も一緒に括るといいと思うよ。

さすがファウスト系の看板作品というだけのことはあり、面白かったです。
今回では明かされなかった主人公の過去とか、姫名さんの残した今後への伏線?っぽい発言もかなり気になるので続編も積読消化したら徐々に読んで行こうと思います。

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奏(騒)楽都市OSAKA(上)

[著]川上 稔 [絵]さとやす(TENKEY)

ゲーム化もされた「都市シリーズ」第四作。
近畿動乱で日本が東西に分裂してから13年後、東西の均衡を崩すべく大阪で開発された言詞加速器「IXOLDE」の機動を阻止する為、再び動乱の幕が開く。

 

ゲームと同時製作されたことを考慮してか戦闘描写が物凄くゲームっぽい。特に技能(テック)を唱える姿はRPGの戦闘中にコマンドを選択するイメージとオーバーラップします。小説を読んでいるのに「ゲームをプレイする感覚」が味わえる美味しい作品(例によってあのイマイチ説明不足気味の設定に慣れるまで苦労しますが…)。逆に、ゲーム版は小説を読んでいるときのような感覚に陥ります。本当にこの辺のつくりはうまいです。

ストーリーは己の“詞”を持って特殊能力を使い、戦う少年達の中で自分の詞を持たない主人公が奮闘するといった話(はしょりすぎ)今までの都市シリーズの中では一番訳わからない設定が少なくて判りやすいかも(前作までの設定が多少踏襲されているので、というのもあるけど)

とりあえず下巻の展開に期待ということで。
どうでもいいけど主人公がモテモテな飛場に見えます(笑)

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ライトノベル読みに本当に聞いてみたい10の質問

ラノベ関係のレビューを漁っていたら発見したので回答してみます。
ちなみに配布元はこちら
そういえばこのサイトの「アニメ化して欲しくないラノベ」アンケートをどこかで発見して噴いた記憶がw

1.尊敬するライトノベル作家は?
 「AHEADシリーズ」の川上稔さん
 「ダブルブリッド」の中村恵理加さん
 あとラノベ分類か微妙だけど、新井素子さん。

2.あなたの人生に影響を与えたライトノベル作品は?
 「ダブルブリッド」かな。これがなければ“ラノベ”にはハマってなかったので。
 あと、更に大元を辿ると新井素子さんにたどり着きます。中学時代に読んだ「おしまいの日」が半端じゃなく衝撃でした。

3.読んだけど生理的に受け付けなかった、どうしても好きになれなかった作品は?
 「吸血鬼のおしごと」一択。
 序盤はほのぼのだったのに、何故あんな報われない終わり方になってしまったのか、未だに理解できない。明らかに報われ無さそうな作品(Missing、バイトでウィザード、ダブルブリッドなど)ならまだしも…。
 甲田学人氏の作品は描写が生理的に激しく受け付けないのに大好きとかいう、もう麻薬みたいな作品です。あと時々「あ?この作者さんとは意見があわねーなー」と思うことはあります(笑)

4.最も優れたノベライズ作品は?
 ・北条風奈の「ツインシグナル」
 ・後藤リウの「ガンダムSEED」(特にDESTINY)
 ・久美沙織の「MOTHER」
 とりあえずこの3つが自分的には最強ってことで。

5.あなたにとって優れたノベライズとはなんですか?
 やっぱ読む方としてはストーリーとして原作とはまた違った楽しみ方が出来る事が一番嬉しいです。後藤さんのSEEDはアニメに忠実な展開だったけどアニメが穴だらけだったので散々その補完の上手さに感嘆したし、久美さんのMOTHERは別物すぎていっそ素敵だった(笑)
 ただ、実際出版社の意図としては“原作”に繋げる為のノベライズが目的のはずだから、ノベライズが一人歩きするようでは駄目なんでしょうね。その点沖方さんの「蒼穹のファフナー」なんかは適度に話もちゃんと出来てて、でもわざと書いて無い隙間から原作に興味を持たせるつくりになってて、上手かったと思います。
 逆に北条さんの「ツインシグナル」のノベライズに関しては、単体作品としては最強級の評価つけたいんだけど、原作が小説版に取って食われるというまさに本末転倒な事態を引き起こしたので、いっそ同人誌で売ってればよかったんじゃなかろうかとも時々思う…。

6.ライトノベルに挿絵は必要だと思いますか?
 ある意味挿絵あってこそのラノベだと思ってます。
 そもそも自分のラノベの定義的には挿絵が必要不可欠なんですが…
 甲田さんの「夜魔」なんかは既にラノベの範疇ではないと思うの。

7.ライトノベルにあとがきは必要だと思いますか?
 人による。後書き読まないで済ませる作者さんも結構いるし。
 でも時雨沢さんの作品は後書きがないと購入意欲80%減。

8.書店で知らない作家のライトノベルを買う時の一番の基準は?
 とりあえず知らない作家さんの作品を発掘する時の基準としては…
 手にとらせる原動力はジャケ絵。
 その後カラー挿絵・そこに書かれている文章・粗筋を読んでピンときたら購入。最近はネットレビューも結構参考にします。

9.おかゆまさき著『撲殺天使ドクロちゃん』について一言
(作品を知らなければ「知らない」と答えて下さい)
 知らない。アニメイトでアニメOPの動画を眺めたくらい。

10.あなたにとってライトノベルとはなんですか?
 生きがい。
 通勤電車の中の強敵(と書いて“とも”と呼ぶ)

…なんというか、ノベライズに関する語りが異常に長くなってしまった気が…。

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9S<ナインエス>7

オンライン書店ビーケーワン:9S 79S 7

発売:2006.4
発行:メディアワークス
[著]葉山 透 [絵]山本 ヤマト
自分でもびっくりするほど前巻の内容に対する印象が薄いことに驚愕。うーん…5巻の内容はちゃんと覚えてるんだけど。自分の感想を文字にしないだけでこんなに印象が違うのか、それとも単純に前巻はあまり面白いと感じていなかったのか、どっちだ。

月並みですが、凄い勢いで怒涛の展開が襲ってきて息もつかせず読みきってしまいました。なんか前半の展開は2巻ラストを思い起こさせるほど強引だったですが…(飛行機と合流するあたりもそうなんだけど、あんな高い所から注射器落としたら普通注射器自体が駄目になるだろってツッコミは禁止なんだろうかとか)強引な展開以上に由宇の“普通の女の子”としての死にたくないという気持ちが切実に伝わってきて、そこにかけつけてくる透真とかその辺の展開が好き。王道ベタベタ大好きです。

今回はどちらかというと麻耶とルシフェルの対決と終盤のLC部隊の活躍が輝いてましたね。特に、自身は戦闘能力を持たない麻耶が作品内でも最強級のルシフェルと渡り合うシーンは物凄い燃える。更にあきらとアリシアのコンビプレイ、八代とマモンの対決にもかなり燃えました。特にあきらとアリシアのコンビは9S?掲載の短編が上手く伏線として生きている感じで美味しかったです。

しかし、八代とマモンの対決の結果に関しては、八代にもっと上手い立ち回りができなかったのかとか思わず考えてしまいますね。同情が裏目に出た典型的な例というか…切ないなあ。しかし八代、ただのヘタレではないとおもってましたが予想とおりの裏の顔にニヤリです(笑)

後書きの「ジェットコースターのような」という表現がまさに似合う今巻。燃えるバトルとコテコテなヒーローラブコメが大好きな方、オススメです。

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断章のグリム1 灰かぶり

オンライン書店ビーケーワン:断章のグリム 1断章のグリム 1

発売:2006.4
発行:メディアワークス
[著]甲田 学人 [絵]三日月 かける
「Missing」の甲田学人さんの新シリーズ。
“神の悪夢”と呼ばれる超常現象に遭遇し、そのトラウマを思い起こすことによって特殊な能力を身につけた人間達が“神の悪夢”が引き起こす超常現象と戦う…といったストーリー。登場人物達の行動がアクティブになったMissingという印象?(間違っても“ポジティヴ”ではない)

相変わらず民俗学に関する学術的…というかコアな話題と過剰すぎるだろってまでのグロ描写が秀逸です。しかも今回はヒロインがリスカで攻撃という事で、先端恐怖症の私にはキツイ話になりそうです。

色々な意味でMissingの題材を童話に変えてその他色々な細かい部分を電撃文庫でありがちな学園SFモノに焼きなおしたという印象が否めませんが、なんかもうこの方の作品のポイントは大まかなストーリーよりも薀蓄とグロ描写にあるように思えてきたのであまりきにならないという説も。主人公の日和見な印象がどうしても近藤を髣髴するとか(能力的にはむしろ稜子ですが)、ヒロインが亜紀ちゃんに見えるなんてオモッテナイヨー。むしろ葬送屋が神野・叶野コンビに見えたのは私だけじゃないはずだ(というか、あの描写は絶対狙ってると思う)。

他の方の作品でたとえれば、大筋的には「シャドウテイカー」に似てるかもと思ったり。学園が舞台だったりグロかったり暗かったりするあたりが。

描写は相変わらずいらんまでに上手いです。Missingから伝統のグロ・スプラッタな描写は途中でもうちょっと描写力下手でいいのにとまでうっかり思ってしまいました。表現が上手くて脳内でリアルに表現されてしまうので、そっち系の描写が苦手な人には全くお奨めできません。

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アストロ!乙女塾!

オンライン書店ビーケーワン:アストロ!乙女塾!アストロ!乙女塾!

発売:2005.10
発行:集英社
[著]本田 透 [絵]うろたん
「まいじゃー推進委員会」さんで取り上げられていて面白そうだったので購入。
スーパーダッシュ文庫とか買うの久しぶりかも…。

えー。本書のイメージを一言で表現するならあかほりさとると「処女はお姉さまに恋してる」を混ぜちゃった感じ。ある意味混ぜてはいけない2つを混ぜてしまったような小説。とりあえず、こういう方向の小説を書けそうな人材をだとあかほりしか思いつきません。(でも2巻のカバーではあかほりさとるが敗北宣言してるそうですが…(笑))

とあるオタク少年が押しの強いの幼馴染(腐女子属性)の強引な手引きにより何故か超絶美少女に変身し、「アストロ乙女塾」という異名を取る超お嬢様高校に女の子としてもぐりこんでいつのまにかモテモテ君になってしまうお話。一体どこからその「アストロ乙女塾」という異名が付いたのか説明不足でよく解りませんがその辺はもう勢いとかそういう感じでつけたんじゃないかとおもわれるので気にしてはいけない気がする。

主人公のヒカルは生徒会長とお近づきになりたいと思っているうちに何故か生徒会と対立し、彼女たちと戦っていく羽目になるんですが、相手が皆勝手に勘違いして勝手に自滅、何故か主人公の上手いとはいえない舌先三寸に丸め込まれて気がつけばメロメロになってしまうという展開の繰り返し。あまりにもありえない展開で「ちょw何その超展開www」みたいな部分だらけなのですが、同じ女として「あんたら、もうちょっとしっかりしてよ…orz」という気分になってしまい、なんというか心から楽しめませんでした。

主人公も最初はヘタレで女顔の美少年という印象で結構個人的にはタイプなのですが途中からひたすら調子に乗っていきます。女の子だからといってセクハラ発言していいなんて男の妄想の中だけの世界だぞ!!たぶん。しかも誰も止めないし。

総評すると、まさに登場人物が全員ボケで、ツッコミがいない小説。

もう、どこに突っ込んだらいいのかわからないというかむしろ登場人物全員というか本全体にツッコミを入れてやりたい!!!くらいの勢いな訳ですが、序盤ツッコミ役だった人達までどんどんボケになってしまうのがなんというか切ない…。ああ、晶さんか生徒会長だけでもツッコミキャラのままで居て欲しかった…orz

ツッコミ体質の人と女性には正直オススメできません。
ツッコミ体質の人はあまりのツッコミ不在ぶりにストレスが溜まります(つか私は本気で本の中の世界に突入して全員にツッコミ入れてやろうかと本気で思った。)また、女性の人はなんというか心から楽しめないような気がします。ちょっと「この作者、女のことなんだとおもってるんだ」とおもったのは私だけですか。

ストーリー展開以外は非常に個人的には面白かったですが。パロディだらけの展開とか、各所に入るヲタク用語解説とかはツボでした。

…ツッコミ体質な女としてもう読むのをやめようと思ったのですがうっかり2巻まで同時購入というオチだったのでそのうち読んでレビューしようと思います…。

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風水街都香港 下

オンライン書店ビーケーワン:風水街都香港 下風水街都香港 下

発売:2001.5
発行:メディアワークス
[著]川上 稔 [絵]さとやす(TENKEY)
そ、そういえばこの人の作品を(上下巻とはいえ)一日で読み終わったの初めてな気がするっ!?

というわけで無事に上下読了です。
やはり「倫敦」と比べると格段に読みやすかった。というか現在のテンションとほぼ同じになってきたような(笑)上巻ではまだ硬い(というか読みづらい)印象が抜け切れなかったのですが、下巻から一気に面白くなりました。

しかし、この小説は普通に読んでも確かに面白いけど何回も読めば読むほど味の出てくる小説だな?というのが1回目でなんとなく判ってしまいました。うーん、読み返す暇ないんだけどこの人の小説はいつもそんな感じです。というよりも1回読んだだけでは正確につかみきれない設定やストーリーが多い気がするんですよね。いやまあ普通に1回目も面白かったんですけど。

ところでこの話、ひょっとしてアレはオマージュだったの?とツッコミたくなるほど「終わりのクロニクル」と似てる気がします。いやラストの展開が。(巨大な竜が出てきて絶望的な展開になるんだけど最後に大逆転!みたいな展開とか、キーポイントが歌なあたりとか…あと最終決戦前のエロスとか(殴))

展開としてはこういう話かなり好きなんですが、終わりの?といい、最後の最後で強引に風呂敷をたたみすぎてる感じが少々ある気がする。特にこの「香港」はスランプ脱出からいきなり大技大逆転…ですからー。いっそエロスが原因でスランプ脱出しました!!て展開の方が良かったんじゃ?

エロスエロスいってますが、遂にやっちゃいましたねー。終わりのクロニクル最終巻を読んだあとだと既に感覚麻痺してしまったので気になりませんが、この人の作品を「パンツァーポリス」から地味に読んでいってたら度肝抜かされたことでしょう。羽が当たっちゃうからバックなんです(笑)

ラストのシーンがなんか好きです。描写が綺麗で。

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