“葵 せきな” の検索結果 | ページ 2 | 今日もだらだら、読書日記。

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生徒会の七光 碧陽学園生徒会議事録7

 

ようこそ、私立碧陽学園生徒会室へ!美少女役員四人+おまけ一人、生徒諸君のため、今日も汗水流して駄弁っております!!今回、ひとりの少女が己のこれまでの行いを悔い、宣言した。「ここは俺のハーレムでは、ありません」―衝撃だった。季節はうつろい、刻一刻と迫ってくる「その時」。だけど俺達は、私達は、現実から目を逸らしちゃいけないんだ。そして、少年…杉崎鍵は、ハーレム放棄宣言のみならず、さらに告げるのだった。「残響死滅…」と。気になるあの人やその人も登場して、ついに物語は動くか―。 (「BOOK」データベースより)

個人的お気に入り度数

シリーズ第七巻。今回はまさかの残響死滅兄さん再登場(?)で私のテンションも地味に上がりまくりです。あと中目黒先輩は攻(聞いてない)

会長と杉崎の関係が小さな変化を見せたり、知弦さんの意外な一面が明らかになったり……と各キャラの意外な一面を垣間見た気がする1冊。純粋無垢な杉崎の義妹・林檎に次々と撃沈させられる生徒会メンバーにニヤニヤせざるをえません。そして三回目の「オールナイト全時空」は……地味に藤堂リリシアが可愛かったのですが!!あとラジオネーム「杉崎君大好き」さんは絶対に中目黒だよね!?

そんなこんなで、これまでの巻と同じようにいつも通りグダグダな生徒会室でのくだらない日常が描かれているのですが、時折聞こえてくる終わりの足音にドキっとなる。時が止まったかのようだった生徒会室にも確実に時間が流れており、生徒会という楽園の終焉である「卒業式」へと少しずつ彼らが向かっていることが突きつけられて、「ああ、この物語もいつか終わるんだな……」ということを否応ナシに自覚した1冊でした。短編集も含めるとまだまだ続くんだろうけど、本編はあと1?2冊って感じになるのかなあ。

エピローグ「卒業編」で杉崎へ、飛鳥が突きつけた言葉があまりにも重い。彼がこれまでやってきた事を全て否定するような、それでも彼の望む未来へと進むためには避けて通れない質問を敢えて放った彼女に対して、杉崎はどんな返事を返すのか。それでもハーレムを諦めないのか、それともたった一人を愛しぬく道を選ぶのか。「杉崎鍵らしい」返事が帰ってくることを、期待したいです。


生徒会の月末 碧陽学園生徒会黙示録2

 

私立碧陽学園生徒会―そこは、美少女メンバー四人が集う楽園だが、楽園のご主人様(妄想)である杉崎鍵は今、美少女達を裏切り、オトナの世界へ旅立とうとしていた。いや、杉崎だけではない。いたいけな腐…じゃなくて婦女子の椎名真冬も、また。人は皆、様々な経験を経てオトナになる。生徒会のメンバーだって、例外ではないということだ。さあ、オトナの世界へ向かって飛びだそう!碧陽学園生徒会と一緒に!―ってことで、久しぶりにやってきました「黙示録」。今回も、どこに行こうとしているのか分からない少年少女達の書き下ろしが満載だ。いやー、ガッカリだよ。ガッカリオブザイヤーだよ。 (「BOOK」データベースより)

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ドラマガなどに掲載された特別短編と、2年B組ネタ中心の書きおろしを収録した「黙示録」シリーズ第二段。実は「のっとる」?「2年B組の姫君」までの短編は全てドラマガのほうで読了済みだったのですが、改めて読んでも笑いが衰えないのが凄いなあ。個人的にドラマが掲載分では「アニメ化する生徒会」が一番好きです。皆自分の欲望に正直すぎる…。

「六花」ではイマイチ杉崎成分が足りなくて面白いながらも物足りないモノを感じていたのですが、今回は「二年B組の下心」「杉崎鍵の放課後」「椎名真冬の月末」「椎名深夏の月末」と書きおろし4編が杉崎祭状態だったのでとてもうはうはしました。

特に鍵・中目黒・宇宙守の3人が合コンする「二年B組の下心」が良かった。
相変わらず、天然でギリギリ(アウト)な中目黒くんの暴走っぷりも楽しいのですが、宇宙巡のことをボロクソに言われた時の3人の言葉がかっこよかった。その前に「二年B組の姫君」を見ていたからこその、相乗効果もあった気がします。散々嫌がりながら、真冬ちゃんを喜ばせるような行動(笑)をガチで取ってしまう鍵は本当にいいひとだ…。そして中目黒の天然子悪魔ぶりに萌え死んだ。あと、

163Pの中目黒、ほんとグッジョブ!!!!!!

雄二に続いて杉崎の女装まで拝めるとは思ってませんでした!!ありがとうありがとう!
っていうかなんですか最近のラノベ界隈は女装祭りですかなにこれふざけてるの萌え。
うおおおお女装杉崎、美女系だよ美女系。これは正直萌えざるをえない!!!

そして、もうひとつ好きだったのは鍵の早朝バイトに欲望塗れた真冬ちゃんが乱入する「椎名真冬の月末」。鍵のいい人っぷりが炸裂な展開と、そんな鍵の優しさにさりげなく応える真冬ちゃん、というコンボにニヤニヤが止まらない。別にその前の中目黒家前でのやりとりに萌えてなんかいません。

しかし、その前の「下心」によると鍵の自室はエロゲやら漫画やらに占領されてるあげくアニメ録画用HDDまで完備されているらしいのに『生活が苦しい』なのか……ひょっとして、どこかの観察処分者のごとく、趣味に金取られて生活狂わされてるタイプなの…か?とてもそうは見えないけど……


生徒会の六花 碧陽学園生徒会議事録6

[著]葵 せきな [絵]狗神 煌

学園祭という大仕事を終え、今日もゆるゆると生徒会室に集った面々……だが今日は妙にやる気がない?!学園祭で使用された大量の物品が『忘れ物』として生徒会室に届けられていたのだ。仕方なく片づけに精を出す事になったが…
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なん……だと……<「卒業編」

毎回本編以上に「企業編」での杉崎のイケメンっぷりを楽しみにこの本を読んでいた身としては、「卒業編」の杉崎失踪という現実に絶望した!物凄い私情挟みまくりだけど絶望した!!確かに本編はいつも通りの面白さで大いなるマンネリ万歳ではあるんだけど、今回はとにかく、鍵のイケメン分が足りないよ!!!五彩のかっこいい鍵はどこいったんだ!!

これまでは本編の方でもどこかしらかっこいいところを見せてくれてた気がするのになあ。唯一「夢見る生徒会」ではちょっぴりだけ鍵が男を見せるのですが、この話での鍵の空回りっぷりが酷く、その後のヒロイン達の反応がまた酷く…。気持ちはわからなくはないけど!それでもあれは能力的にどうしようもないじゃん!!物語自体も、マンネリ化防止のためにちょっと毛色を変えたのかもしれないけどあんまり面白くなかった。これを入れるならいつも通りのおきらく極楽な短編を2編収録してくれた方がよほど嬉しい。

…と、私情入りまくりのぼやきはとにかく、それ以外はいつも通り面白かったです。鍵はもういっそ、真冬ちゃんに取り入るために腐男子になればいいと思います。特に第三話「喋らない生徒会」の破壊力はまさに最凶。言葉でのコミュニケーションするのを禁止され、口パクで会話を始めたらどんどん曲解されていって、どんどん周囲の人を巻き込んで…という展開に大爆笑。あと第四話「抗う生徒会」もヤバイ。二次元と三次元の区別がついてない深夏とのやりとりに爆笑した。

あと忘れちゃいけないのが、「えくすとら」。特にマギル先生の独白は「ぶっちゃけ“碧陽学園生徒会議事録シリーズ”なんて誰も使ってない」「最近、このシリーズってマンネリだよね」「このラノ上位入り確実」とか色々ツッコミどころ満載過ぎて噴いたwwwそして忘れちゃいけないのが鍵と深夏のやりとりだなあと…まさにあれは、クラスメイトのツッコミに、全面的に同意。

しかし、えくすとらのラストがよりによって鍵と深夏のあのやりとりだっただけに、その会話と対象的なエピローグが気になる。さすがにここまできて、飛鳥エンドはありえないと思うんだけど…「夢見る生徒会」で、これまで一切本編には登場しなかった林檎・飛鳥が登場したのも今後への伏線?

結局のところ、この引き方には物凄い惹かれてしまうんだよなあ…。


マテリアルゴースト

 

「死にてえ」が口癖の高校生・式見蛍は交通事故に遭って2ヶ月間入院して以来、霊が見える&半径2m以内の幽霊を物質化してしまうという能力を得てしまう。退院当日に駅のホームでかわいい女の子(の幽霊)に出会うが、ひょんなことから彼女につきまとわれることに!?

個人的お気に入り度数

「生徒会の一存」シリーズの葵せきなさんのデビュー作。死にたがりだけど実際にその勇気は持ち合わせていない、“自殺志願”の主人公が美少女幽霊やら幼馴染の巫女娘やらちょっと変人な先輩やらに囲まれてラブコメったり自殺しようとしたり悪霊にモテたりするお話(違)です。

個人的には、回りくどい文章がイマイチ性に合わなかった。「戯言」のいーちゃんや「みーまー」みーくんも同じ理由でとても苦手なんだけど、思考そのまま垂れ流しというか余計な情報が地文に多すぎて、それが少々うざったく感じる事が…まあこの辺は好き嫌いの問題なんですが。

一時ラノベ感想サイトで話題になった主人公の性格については、ちょっと精神的に病んでる部分はあれど、根っこは基本的に中二病作品によく存在する「周囲の迷惑省みず自己犠牲になろうとして終盤で仲間に説教されるタイプの主人公」という範疇にギリギリおさまっているように思えました。ただ、このタイプが得てして抱え持つ病的な部分が悪い意味で強調されているので、ものすごく好き嫌い別れるかも。あと、この後の展開をある程度ネタバレで聞いているので許せるという部分はあるかな。前半のだるだる空気から一転、やたらと熱血王道な後半の展開+蛍が後でそんな自分を思い返して悶絶するエピローグは結構好き。

戦闘描写では「霊体を物質化する」という蛍の特殊能力ゆえの強み・弱みが存分に生きてくるのが興味深い。「霊体を強制物質化=霊体(魂)を自分の攻撃として使うために外に出したら外で勝手に物質になっちゃうから、使った後戻せない」とか良く考えてるなあ、と思った。しかし、この調子で霊力使いまくってると、そのうちどっかのバイトで魔術師やってるラノベの主人公みたく自滅しそうだな…。

それにしても、つくづく思った。
葵せきなのラノベで一番「非日常」なのは女子高生の制服のデザイン。
こんな美少女じゃなかったら全力で似合わないような洋服を学校の制服に指定されたら、発狂するわ!!!


生徒会の五彩 碧陽学園生徒会議事録5

 

文化祭の前日の夜、幕の下りた体育館のステージの上で杉崎鍵と<企業>の枯野恭一郎は対峙する。自身の退学と自らの敵を目の前にして、碧陽学園生徒会での日々を思い出す鍵。その半年は彼にとって何物にも替え難い物であった……その掛け替えのない場所を護るため、一つの決意をした鍵だったが!?「生徒会の一存」シリーズ、<企業>編クライマックス! (※中身はいつも通りの「生徒会」シリーズです

個人的お気に入り度数

表紙が素晴らしすぎてとりあえずサイドバーに表示せざるをえない件について。
ま、まさかの主人公単独表紙、っていうか男単独表紙!!!富士見ファンタジア英断すぎるよくやった感動で涙が止まらないありがとうございますご馳走様でした鍵かっこいいよ鍵!!!!!この調子でどっかの続きが出ない誰かの憂鬱とか、どっかのテストとか召喚獣なラノベも見習うといいと思う!これからの時代は主人公が表紙を飾る時代です!!!!

そういえば、ゲーマーズで買うと先着で中目黒の掛け替えカバーがもらえるらしいですね。
鍵の上に中目黒を覆い被せろという天からの啓示ですか、わかりません><

プロローグ・エピローグの「隠蔽された」「存在しえない」シリーズで少しずつ語られてきた<企業>絡みの話がクライマックスだったりして、一応ストーリー的には「第一部・完」的なお話ではありますが、9割はいつも通りの『生徒会』。なんかこれまで一切裏設定が出てこなかったくりむ会長に色々な伏線が張られ始めた気配を感じますが、基本的にはいつも通りなのでギャグ目当てでこのシリーズを読んでいる人も、私のように「ええっよもやアニメ化を前にしてここで終わり!?」とか思った人も一安心。

本編はいつも通り面白い。もう感想とか書く事が思い浮かばないくらいに安定して面白い。相変わらずテンションの高い会話と小ネタの数々で間断なく笑わせてくれます。個人的には間章?の「副会長男」が好きです。「四散」プロローグで語られた“出会い”のお話のうちの1つになってるんですが、顔もわからない相手に散々振り回される鍵と、彼の“勘違い”を正した彼女の一言にじーんとした。

そして地味に好きなのが会長と富士見書房が作り上げたインチキカードゲームで会長と鍵が決闘する、「決闘する生徒会」。あまりにも理不尽すぎるゲーム展開に爆笑しつつ、ラストはさりげなく熱い展開になってるのにニヤリとしました。いかにも何も考えずに「攻撃力が強ければ強い!」なアカちゃんと、搦め手が得意な鍵らしいデュエルになってるのが面白いなあ。

アニメの予告編を作ろうという話は、頻繁にハルヒとからき☆すたとか出てきて、日常雑談4コマ系といったら京アニの得意分野だよね!生徒会も京アニだったらいいなー☆とか思ってた私はいろいろな意味で涙が止まりません!!よりによってディーンとか……ディーンとか……あそこの会社には、以前スターオーシャn色々と巨大なトラウマがね!(全否定はできないけど、とりあえず自分の好きな作品には関わってほしくない程度にはトラウマが。Fateアニメとかは割と嫌いじゃなかったけど。)

とりあえず<企業>編クライマックスでの鍵がかっこよかったからなんでもいいです!完結はしないまでも主人公交代くらいはありうるんじゃないかとビクビクしてたので、こういう形でひと段落ついてくれて素直に嬉しい。次巻からはプロローグ・エピローグは新展開で「卒業」編が開始…ということで、何はともあれこれからもこの物語が読めるのがとてもうれしい今日この頃です。


生徒会の四散 碧陽学園生徒会議事録4

[著]葵 せきな [絵]狗神 煌

相変わらず生徒会室で自堕落な毎日を過ごす生徒会メンバー達。会長が突然読書をするといいだしたり、将来の夢を語らせたり……しかし、そんな中で鍵は、深夏・真冬姉妹の様子がおかしい事に気がついて!?
   個人的お気に入り度数
生徒会のメンバーが部室を舞台に色々だべってるラノベ第四弾。なんていうか、鉄壁すぎて逆に語ることが無い。物語というよりも小ネタを楽しんでいくストーリーなので、もうとりあえず楽しめたら満足、みたいなところがあります。

個人的には第四話「リベンジする生徒会」がツボ。1巻の「放送する生徒会」も大好きなんですが、なんか会話だけで展開される分逆に普段よりテンション高くなってる感じがする。特に『定められた一言』では笑いが止まりませんでした。しかしよもやこんなところでドルチルネタを見るとは思わなかったよ!!!ネタのカバー範囲広すぎる!!!

しかし、そんな中で少しずつ物語が次の展開に向けて動き出している印象が。今まで表に出てこなかった『存在しえない?』の方での展開が本編の方に少しずつ絡みだしていて、杉崎が意味深な発言をしたり、もう一方では深夏・真冬姉妹の方にも問題が持ち上がって…と、少しずつ張られていた伏線を回収してるっぽい動きが。女子陣も少しずつ杉崎への好意を露わにしはじめている部分があったり、最後の短編で5人の関係に明確な「終着点」が示されたり、一方で杉崎も自分のハーレムのことを「期間限定」と言い出したり…と5人の関係が水面下で少しずつ変わってきていることを匂わせる言動が増えてきた気がします。

後書きで「次で第1部クライマックス」と書かれているので完結ということはないのでしょうが、なんにせよ5巻で物語に一端の区切りがつきそう。関係性を変えた上で継続するのか、それともキャラクターを一新して新たな生徒会シリーズが展開されるのかはわかりませんが、5人の関係がどうなっていくのかとても楽しみです。

【余談】
『隠蔽されたエピローグ』が杉崎受にしか見えなかった私は病気でしょうか。枯野×杉崎と言ってみる。正直、芯の強いキャラクターが自分以外の人間を盾に取られて無理やり屈服させられるというシチュエーションはとても萌えます。

…今回腐女子分少なかったからこのくらい妄想したっていいと思うんだ。
中目黒君も悪くないのですが真冬ちゃんはもっといろんな脳内妄想キャラと杉崎を絡ませるべき。残響死滅兄さん再登場モトム。


生徒会の日常 碧陽学園生徒会黙示録1

[著]葵 せきな [絵]狗神 煌

碧陽学園生徒会の面々がドラマガ進出!効果的な広告方法を考える為、いつものごとく意見を出し合う面々だが…その他、生徒会メンバーの過去や日常がちょっとだけ明かされたり、鍵のクラスにあの「中目黒くん」が転校してきちゃったり、ついに鍵の正体が明らかになっちゃったりする(!?)番外編シリーズ!
   個人的お気に入り度数
ドラマガ掲載された作品を中心に、いつも通りの生徒会室での駄弁り話や生徒会室の外での彼らの日常や過去話まで盛り込んだ番外編シリーズ第一段。

とりあえず自称:杉崎鍵総受推進委員会会員としては真冬の杉崎妄想内に登場した「中目黒くん」と同名のキャラクターが鍵のクラスに転入し、なぜか杉崎とBLフラグを立てまくる「二年B組の一存」がイチオシといわざるを得ない。しかも何気に中目黒×鍵な展開に持っていかれるところがとても良いと思います。カラー挿絵の中目黒くんが典型的な総受顔なだけに、可愛い子攻好きの血がぎったぎたに滾ります。時代は可愛い子攻!!!(「二年B組の一存」に関する詳しい感想はドラマガ掲載時の感想がありますのでこちらをどうぞ)

その他の短編もいつも通りのハイテンションな会話満載の面白短編ばかり。特に「ドラマガで効果的な販促をしたい」→「なら人気作品にあやかればいいじゃない!」と他作品ネタを詰め込みまくった「生徒会の零話」がヤバすぎる。深夏がスレイ●ーズの人気にあやかろうとしたのを皮切りに、まともな意見を挙げると思いきやどんどん人気作品への便乗ネタを思いつきまくる会長と知弦さん、そしてさりげなく生徒会シリーズのBL化を目論む真冬を一瞬で黙らせる鍵のツッコミの速さに爆笑した。

興味深かったのは鍵の妹と幼馴染が登場(後者は間接的に)する「杉崎家の一晩」。「鍵の記録を勝手に持ち出して?」ということは、まだ3人の関係が壊れる前の話?間接的にしか登場しない飛鳥や意味深な言動の林檎など、色々と今後の伏線っぽいお話で気になる。こちらの過去話は「黙示録」シリーズで徐々に明かされていくのかな。こちらの進展も楽しみです。あと、次の黙示録にも是非中目黒を(もういい)

余談だけど、「3年A組の二心」が物凄くひぐらしに見えた…なんという部活パート。


生徒会の三振 碧陽学園生徒会議事録3

[著]葵 せきな [絵]狗神 煌

夏休みを目前に控え、全校集会で生徒会が恒例で行っている生徒会役員による「寸劇」について話し合う生徒会メンバーたち。珍しくやる気の無い会長に知弦、まともな意見を出せない鍵と真冬……頼みの綱として残った一人・深夏は「戦隊モノ」を提案するが…!?
   個人的お気に入り度数
鍵かっこいいよ鍵
碧陽学園生徒会のメンバーが部室を舞台にまったりとした日常を繰り広げるシリーズ第三弾。1巻から右肩上がりに軽妙な会話の面白さが増してきて、現在私の中で髄一の電車の中で読めないラノベと化しております。中目黒くんの実体化を経て、真冬の腐り具合も大幅アップの印象ですが、それ以上に会長がどんどんダメな子になってるよーーー!?

とにかく各キャラクター達のボケとツッコミの応酬が面白すぎる。それでいて時々ちょっといい話を織り交ぜてくるので手に負えません。個人的には各メンバーが全開で暴走する「取材される生徒会」と、さりげない鍵の頑張りが顔を覗かせる「働く生徒会」、そして深夏・深冬姉妹の過去と絆を描く「差し伸べる生徒会」が面白かったです。余談ですが、「取材される?」で深夏が熱血ラノベとして「ムシウタ」「禁書目録」「バカテス」を推してますけど……「ムシウタ」って熱血?私はどっちかというと泣きゲー(違)ジャンルに分類したなあ……。あと、やっぱ作者の人はバカテス読んでたんですね。ああ、深夏さんとバカテスの熱さについて熱く語りたい……彼女とは普通にラノベの趣味が合いそうです。

ラブコメパートでは、普段押せ押せな鍵が深夏に対して強く出られず、わたわたしてしまう姿にニヤニヤ。正直、正ヒロインは会長だとおもってたんだけど、実はこれって深夏が正ヒロインなんじゃね?とか思ってしまう勢い。いえ、鍵に言わせれば全員平等に愛してこそのハーレムルートなんでしょうけど。「働く生徒会」で、会長の居ないところで何気に頑張ってる一面を覗かせる鍵にもキュンとしました。

エピローグで、遂にこの本に挿入されていた「存在し得ない?」シリーズの実態が少しだけ明らかに。そういえば2巻で出てきたマギル先生とかいましたね、3巻の影が薄すぎて正直あれはいかがなもんかとおもいましたが。どうせ出すなら、しっかりギャグパートにも絡ませてほしかったかも…本編の方には本当に一瞬しか出てこないからなあ…。次回以降は新展開?でも出来れば今後も今までのようなまったり具合を貫いて欲しいです。

……というよりも、正直ラストの鍵がかっこよすぎて鼻血噴きそうです。
挿絵が、挿絵が何気に反則だーーーっ!


二年B組の一存

[著]葵 せきな [絵]狗神 煌

鍵と深夏の在籍する2年B組に転校生がやってきた。ちょっと気の弱そうなその少年の名前は『中目黒』といって…!?深夏の妹・深冬の書いた創作BL小説との奇妙な一致に恐れを抱いた鍵は、極力中目黒と変なフラグを立てないようにしようと心に違うのだが…
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「ドラゴンマガジン7月号」付録でついてくる文庫型の短編冊子です。普段雑誌は買わないし買っても感想なんかはかかないのですが、中目黒くんと聞いたら買わないわけにはいかないじゃないか。

というわけで真冬が書いたBL小説で鍵とカップリングされていたオリジナルキャラと同じ名前を持つ転校生・中目黒くんの視点から、教室での杉崎鍵とその友人たちの日常を描く番外編。生徒会役員である鍵と深夏はもちろん、高飛車アイドルでテンプレすぎるツンデレ言葉を駆使する姉・巡と超微妙な能力しか使えない超能力者の弟・守の通称「宇宙姉弟」がゲストキャラとして登場。いつも通りのおバカなツッコミ漫才的ノリを繰り広げつつ、中目黒くんがあちらの世界に目覚めていく過程を描きます(違)

BLフラグだけは立てるわけにはいかない…!と決意するものの結局悩んでいる人を見ると放っておけない鍵の「良い人」っぷりは健在。というか短い中に鍵の魅力がぎゅっと凝縮されたような一本で、鍵は俺の嫁 鍵ファンの私としてはコレだけの為にドラマガ買って良かった!と思えるだけの価値はありました。ただ、シリーズ未読者は大人しく文庫版の1巻を購入した方が良い予感。2巻に登場する「中目黒くん」の正体を知らないと楽しめないネタですしね。

今回は超アグレッシブなツンデレ高飛車アイドル・巡さんの暴走のお陰で、普段の「生徒会」より盛大にテンション高め。薄い短編ですが5?6回は爆笑してしまいました。他作品のパロディっぷりもいつもより激しかったような…コードギアスネタが飛び出してきたときにはリアルで飲んでたお茶ふきだしてしまったよw普段、生徒会メンバーは鍵にそれなりの好意を持っていてもそれを決して表に出さないのが暗黙の了解のようになっているのでダイレクトに好意を向けてくる巡さんの存在は新鮮で面白かったです。普段の「生徒会シリーズ」のまったり具合より、某「バカとテストと?」のノリを髣髴したかも。

というよりも

「え、うそ、まって、そっちの方向には曲がらな……」


↑のセリフだけで「…バカテスパロ?」と思ってしまった私はさすがに脊髄反射しすぎですかっ!?


生徒会の二心 碧陽学園生徒会議事録2

[著]葵 せきな [絵]狗神 煌

いつもの通りだらだらとまったりした時間を満喫する碧陽学園生徒会。しかし、そんな堕落した(?)生活に甘んじる桜野くりむではなかった。
「生徒会も、既存の生徒会と同じ活動ばかりしていちゃ駄目だと思うの!」
そんな生徒会長の言葉を全力で受け流しつつも、生徒会の面々は“新たな活動”とやらについて話し合う事になったのだが…
   個人的お気に入り度数
放課後の生徒会室を舞台に繰り広げられる、ただひたすら登場人物達が駄弁るだけのライトノベル第二段。この物語には剣も魔法も超能力も、明確なストーリーすら存在しない。だがそれがいい。ほのぼのまったりとした空間の中で繰り広げられる、ハイテンションな会話の数々が面白くて、やってることは同じなのに不思議と飽きさせないシリーズです。というか全開よりもギャグのレベル上がってない?

今回は引っ込み思案な少女・真冬が姉の洗脳によりキリングマシーンと化したり、謎の新任美女教師が忽然と登場し、生徒会を最大のピンチに陥れたりします。まあでも次の章には何事も無かったかのように今まで通り(?)の生徒会が展開しているので、いろいろな意味で安心。ほんといろいろな意味でこのシリーズは最後までこのまったりのんびりした空気を保ち続けて欲しいものです。

ストーリーに関しても、キャラに関してもいつも通りなので特に語ることは無いのですが、個人的には毎回最後に挿入される舞台裏的「えくすとら」がツボ。生徒会役員面々の赤裸々な妄想が形となって読めるのが最高です。そして何気に純情少年な鍵の発言にニヤニヤ。エロゲーの濡れ場でクリック連打するなんて真似を自称「目標:ハーレム」な少年がやらかしていると考えると可愛すぎます。やっぱり鍵は総受で。

ちなみに、女性キャラ的にはある意味鍵の最大のライバルと化してきた真冬さんがやはり最高。男性キャラ率が著しく低いこのシリーズで暑苦しい面々を増やすべく、今回も一人奮闘してくれる姿に好感沸きまくりです。今回も彼女の手によって中目黒先輩という新男キャラが登場しますのでご期待ください。

個人的にはエコー・オブ・デス兄さんも忘れないで欲しいです。

「当然です。真冬は、濡れ場より、過程を重視するのです!そこに至る過程が希薄なボーイズラブなど、真のボーイズラブにあらず!」
「真冬ちゃん……。正直、キャラが確定しないのは君の方だよ……」

むしろ真冬さんと1日、熱く語り合いたい。