1巻、2巻も凄かったけど3巻は更に輪をかけて構造が複雑になってる!「現実」を侵食する「空想」が幾重にも絡んで、どこからどこまでが現実での出来事なのか判らない。
ていうか作中にそのものズバリが出てしまうとは思わなかった。“空想病”を活かした、とんでもなく斜め上なメタっぷりに「これはそういう作品だ」と理解していても意表をつかれる。あとがきまでシンクロしてるのには思わずニヤリとしてしまいました。
物凄く面白かったけど、これまで以上にその辺の構造が複雑だったせいで、1巻2巻のように綺麗に落とし切れてない印象を個人的には受けました。スッキリ綺麗に終った、というよりはヘトヘトになりながらなんとかゴールラインにたどり着いた感というか。ある意味この感覚が独特で面白い、といえばそうなんですが……エピローグでのひっくり返しは、最後のほうになると「またか!!」って感じだったし。
しかし、この作品で一番かっこいいのは文句なしに森崎だろうと思う。青井も良い脇役なのですが、本来端役のはずの森崎が毎回ちょっとの出番で美味しい所を全部持って行ってるように思えてなりません。もっと森崎に出番を!!