神的な存在から一方的に行われる「役振り」で“エロゲの主人公”の役を仰せつかったアユム。早速、クラスメイトの白藤都がヒロインのひとりだと判明するが彼女は“ハーレムラノベ”のヒロイン。自分はエッチをしないとペナルティを喰らうのに、相手にはエッチなことをしたらペナルティがあって……。
役振りに従って世界側がねじまげられる世界観が予想以上に「なんでもあり」で面白かった!主人公周りは基本的にラノベとかエロゲの登場人物みたいなのが多かったので割と平和な世界観……と思いきや、デート先に怪獣映画の主人公がいて怪獣が襲ってきたり、プールサイドに触手ゲーのヒロインが!!……とか割と軽率にとばっちり喰らうのでわりと何が起きるかわからない。
そんな中で「エロゲ主人公」の役になった主人公が「ハーレムラノベのヒロイン」の役になったヒロインと出会うんだけど、エロゲやラノベどころか男女の恋愛にも全く疎く、何も知らない都と彼女いない暦=年齢なアユムが手探りで彼氏彼女らしいことをしていくのが微笑ましい。しかし、突然の「一緒に抜きゲー」は色々どうかと思いますけど!!階段5段くらい飛ばして駆け上がっちゃった感すごすぎたけど!!
役振りをたがえた場合のペナルティに縛られてにっちもさっちもいかない状態で、それでも「誰かが不幸せになるエロゲ?なんて」「全員を幸せにする!」と全員のヒロインと真のハッピーエンドを目指す主人公が良い意味で「主人公」らしくて見てて気持ち良かった。しかし1巻の時点でも割と軽率にヒロイン増えていくのでこれ最終的に何人になるんだろうな……。どうせなら伝奇エロゲのヒロインだった担任の先生やBLゲーの役振り貰っちゃった親友も一緒に貰ってあげるといいとおもいます!
それにしても、ラノベとエロゲの違い語りは色々と面白かったけど色々モヤモヤしたというか、「ハーレムエロゲの主人公」と「個別ルートに入らないと救われないギャルゲヒロイン」の食い違い位にしておいた方がすっきりとわかりやすかった気がするんだけど、それだとインパクトないんだろうなあ。
ラノベのジャンル定義論関係はほんと明確な回答がない面倒くさい話だとおもうんで大丈夫かというのと、あと流石に「ラノベ天狗」はメタネタにしても通じる範囲が狭すぎると思うのでちょっとびっくりした……。