ようこそ実力至上主義の教室へ10 | 今日もだらだら、読書日記。
ずっと前からこの展開温めてたんだなって感じがして、作者がおにちく。

ようこそ実力至上主義の教室へ10

 

季節は春、3月を迎えた高度育成高校の1年生。だが3学期末試験時点で歴史上初めて退学者を出さなかった結果、1年の全クラスに追加の特別試験『クラス内投票』が実施されることとなった。それは生徒自身が退学者を選ぶ非情な試験。誰かが退学しなければならない。その現実を前に冷静な平田の声も届かずCクラスは分裂。疑心暗鬼が広がる中、裏切り者も現れ最大の危機を迎える。一方他クラスの状況はAクラスが早々と退学者を決め、Dクラスは龍園が退学濃厚。そんな状況の中、Bクラス一之瀬はクラスメイトを救うため南雲生徒会長とある取引をしようとしていた。だがその条件は一之瀬が南雲と交際するというもので―!? (「BOOK」データベースより)

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三学期の期末試験を好成績で終えた一年生を待っていたのは、クラス内で評価投票を行い最も評価の低かった生徒一人を退学させるという過酷な追加試験だった。退学を回避する手段は、2000万プライベートポイントの支払いのみ。これまでまとまりを見せていたCクラスの面々も、たちまち疑心暗鬼にかられバラバラになっていく。そんな中、水面下で綾小路を退学させようという陰謀が動き出して……。

クラス内部・そして外部で繰り広げられる駆け引きが熱かった。クラス内の投票で全てが決まるようにみせかけておいて、蓋を開けてみたらむしろ他クラスから投じることができる浮動票的なプラス評価をどう集めるかがキモになっているのが面白い。

借金をしてでもクラスメイトの退学を阻止しようとするBクラス、表立って動くことはできないがなんとかして龍園を退学させたくないDクラスの石崎一派、そして何者かの陰謀により一転して退学の危機に陥った綾小路。利害が一致した三者が水面下ギリギリで行う攻防戦がめちゃくちゃおもしろかったけど、友人の幸村がピンチのときですら「退学にならないといいな」くらいだったのに龍園の退学阻止の為にDクラスに入れ知恵する綾小路、実は龍園のことめっちゃ好きでは!?読者として、綾小路にとって一番強敵だったのは明らかに龍園だったと思うし復活してまたやりあって欲しいというのはめちゃくちゃにあるんだけど、平穏な毎日を望むといいながら龍園の復帰を内心で待ち望んでいるような動きを見せる綾小路も大概に人間らしくなってきている。

なんとか被害を最小限に抑えることはできたけど、残された傷跡は深そう。平田はもっとヤバいことになると思ってたんだけど、正直この流れで今後使い物になるかは疑問が残るし色んな意味でまだまだ闇を吐き出しきってない感じが凄い。Bクラスも結果として溜め込んでいたプライベートポイントをすべて吐き出してしまい、最後の特別試験を前にして生命線を失う羽目に。それにしても今回退学になってしまったあの人はよく考えると本当にひとりだけ何の役にも立っていなくて、もうかなり序盤からこの時のために暖められていた存在なんだなという感じがして……やりきれないものがあるな……。

次巻は一年生生活最後の巻にして、Aクラス坂柳との直接対決。どんな駆け引きが行われるのか、とても楽しみだけど同時にこれまで中立を保ってきた学校側に綾小路を排除しようとする人物が現れたり……と、いよいよ物語が本題に入り始める気配を感じてそちらもどうなるのかとても気になる。南雲生徒会長も動かないわけないしどうなるんだろうな……。