“はしもと しん” の検索結果 | 今日もだらだら、読書日記。

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コッペとBB団 その3

[著]田口 仙年堂 [絵]はしもと しん

かつてコッペを生みだし、BB団を裏切った男・K次郎博士の残した隠し部屋が発見され、その部屋に怪人の製造ポットが設置されていた。コッペの「弟妹」達の誕生に沸きあがる一同だが、BB団の支部が正義のヒーロー「トリオ・ザ・ナイトメア」に襲撃されて……
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アットホームな悪の組織・BB団と人工人間の少女・コッペが織りなすドタバタコメディ。「FBオンライン」で連載されていたお話に書き下ろしを加えた最終巻。

コッペの弟妹となる怪人で炎の男・ミスター・フランベ、氷の美女・ミス・ソルベ、大地の巨漢・ポテト・パパ、風の少年・アロマ・ボーイという4人が怪人として、そして「家族」として少しずつ成長し、絆を深めていくというお話。相変わらずちっとも「悪の組織」にはちっとも見えないBB団の面々と、凶悪な力を持ってはいるものの心優しく、敵と戦う時ですら躊躇してしまう彼らの姿が印象的でした。また、弟妹達の誕生によって4人の「お姉さん」としてこれまでと違った立ち位置で描かれるコッペの奮闘もなんだかほほえましい。

しかし、敵である「トリオ・ザ・ナイトメア」がまたちっともヒーローらしくなくて、彼らとの闘いを見ているともうどっちが悪の組織でどっちがヒーローだかわからなくなってくるから困る。ミスター・フランベが彼らに対して「そういえば俺達は悪の組織だった」みたいなこと言いだす場面がありましたが、あれは全国の読者も同じ気持ちだったのではないかと。しかしその一方で、最初バラバラに各自のやりたいことをやるだけだった「トリオ・ザ・ナイトメア」の子供たちが初めて“強敵”と呼べる存在に出会い、敵を打ち倒す為に少しずつ協調して戦う事を覚え、人間としての成長を果たしていく姿が印象的でした。そして予想以上に肝っ玉母ちゃんなゴーストWさんがすてきすぎる。

そしてエピローグではいい人だらけのBB団がなぜ「悪の組織」ではならないのかという、物語の秘密の一端が明かされます。しかしP子がラストで呟いているように、彼らの目的は徐々にコッペ中心のものに変わってきているわけで、BB団が今後どうなっていくのかは非常に興味をそそられます。むしろ数年後には普通に正義の組織に生まれ変わっててもおかしくないんじゃね!?コッペの進学とか主にそういう方向の理由で。

しかし、もともと「FBオンライン」で連載されていた作品と言うだけあって外伝色が強く、これが「最終巻」と言われてしまうのは少し物足りなさを覚えます。ゆっくりとした発刊ペースでも構わないので、彼らのアットホームなやりとりをもう少し眺めていたかったような。3巻も十分面白かったけど、ミスターフランベ達4人が中心になってしまって本来の主役であるコッペ達は物語の中心に居ませんでしたし。

また何らかの形で続きが出ないかなあ、と思わず考えてしまう最終巻でした。

 

コッペとBB団 その2

[著]田口 仙年堂 [絵]はしもと しん

BB団の支部が美少女ヒーロー・薔薇の騎士に襲撃されて壊滅した!デイストーンを破壊され、絶体絶命の大ピンチに陥った支部を救うため、本部は補給作戦を展開することに。一方、Q三郎達はコッペを幼稚園に行かせる事にしたんだけど、大事なお弁当をなぜか“薔薇の騎士”に狙われて…!?
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良い人ばかりの「悪の組織」BB団と、人工人間のコッペが繰り広げるドタバタコメディ第二弾。

すっかり団を上げてコッペ大好き!なBB団のメンバーが最高。絶体絶命の危機にあるBB団の支部救出作戦をしてたはずなのに、Q三郎のひょんな一言からコッペのお弁当を何にするかで熱い議論が始まってしまう姿に笑いが止まりません。前回意気投合しちゃった2号とライバルにして宿敵であるはずのライトドライバーがすっかりメル友になっていたり、資金集めに移動アイスクリーム屋を開業したり、コッペが心配なあまり幼稚園の周りをうろついてライトドライバーに追い払われたり…「悪の組織」とは思えないアットホームっぷりが微笑ましすぎる。

悪の組織が作った人工人間だという正体は隠し、なぜかライトドライバーの協力を得て幼稚園に通い始めたコッペ。ところがとある事情で彼女の持たされたお弁当を狙って乗り込んできた“薔薇の騎士”がバラしてしまって?…という後の展開がとても熱い。特に幼稚園の先生の言葉には胸を打たれました。ヒーロー達より悪の組織よりも今回一番かっこよかったのは間違いなくこの人。

デイストーンの秘密とか、さりげなく本編の根幹に関わりそうな謎が出てきたけど、これからも是非ほのぼの+ちょっとバトル&泣かせ展開な雰囲気そのままで頑張ってほしいです。

 

コッペとBB団 その1

 

謎の物質「デイストーン」を我が物にしようと日夜頑張る悪の組織・BB(ブラックブリッツ団)の地下基地になぜか子供が迷い込んだ?!?生活課のQ三郎はなしくずしにおもりを押し付けられて大迷惑。アイスをせがむその子供の保護者を探して基地を歩き回る羽目になるが、彼女にはとんでもない秘密が隠されていて…!!

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「ガーゴイル」の田口さんの別シリーズ。悪の組織・BB団と見た目は幼女だけど実はすごい力を秘めた女の子・コッペが織り成すほのぼのコメディ(?)。

後書きでも似たような事が書かれていましたがこれって見事にガーゴイルの裏返し的な物語と言うか、なんというか。生まれたばかりで善悪の区別のつかないハイテクAI兵器を良い人たちが一生懸命まっすぐに育てようとするという根幹は同じで、唯一違うのはその「良い人たち」がガーゴイルでは善、コッペが悪であると。あ、考えるとガーゴイル&双葉の立ち居地とコッペ&Q三郎の立ち居地も対象的ですね。

悪の組織とはいえ、根は良い人達の集団であるBB団の面々が一生懸命コッペを可愛がる姿が印象的。育て方次第では自分達の侵略を手助けする超兵器としての素養を持っている彼女ですが、頑なに「子供は大人に守られるべきだ」という考えを貫いて普通の少女として育てようとするQ三郎がかっこいいです。というかQ三郎は良いツンデレ…。敵である正義の味方さん達もどこか気の良い人達ばっかりで…特にライトドライバーが2号とのハードな戦いを繰り広げた後に交わしたやりとりには思わずニヤニヤしてしまいました。

ガーゴイルにも共通する「敵にも見方にも(一部除き)本当の悪者はいない」的な世界観と、ほのぼの和ませておいて後半でちょっと泣かせる展開が凄く心地よい物語でした。ガーゴイルが自分的にかなりドツボだったので、こちらのシリーズも暇をみつけて読んで行きたいです。