“トモセシュンサク” の検索結果 | 今日もだらだら、読書日記。

キーワード:トモセシュンサク (15 件 / 2 ページ)

ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編1

 

高度育成高校での2度目の春を迎えた綾小路達Dクラス。持ち受けるは試験だけではなく、個性的な新1年生達。中学時代龍園と悪名を二分した宝泉和臣、同じ中学出身を名乗り櫛田に接近する八神拓也、気分屋で綾小路を引っ張り回す天沢一夏。そして4月最初の特別試験は1、2年生がペアとなる筆記試験。ペアの合計点が基準を下回れば2年生のみ退学となる。さらに南雲が各生徒の能力を表示する新アプリを実装。それが全生徒に公開されたため学力の高い生徒に人気が集中。2年Dクラスは苦境に陥る。またペアを組む必要上、綾小路もホワイトルーム出身の1年生を見抜けなければ即退学の状況となり―!?

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進級した綾小路達新2年生を待ち受けていたのは、生徒達個々の評価をアプリから一覧できる新アプリと、一年生とペアを組んで行われる特別試験だった。ペアの平均点で点数を競い、基準点を下回れば2年生のみが退学になる──というこの試験を退学者なしで乗り切るため、堀北は独自の動きを取る1年Dクラスに目を付ける。一方、綾小路も1年生の中に潜む「ホワイトルームからの刺客」を炙り出せなければ退学になる危険があり……。

一年生編から発展した、新たな人間関係が楽しい

11.5巻での堀北会長との一時の別れを経て、改めてクラスを率いて上を目指すことを決意した堀北と、月代を筆頭にした「ホワイトルーム」からの刺客の存在をきっかけにこれまでの傍観者的なスタンスを捨てて“本気”をだすと決めた綾小路。長かった一年を経て別々の理由から改めてAクラスを目指すことを決意したふたりが改めて行動を共にするようになった姿が印象的でした。軽井沢さんが恋愛面でのパートナーとしての立場を確立したこともあってか、綾小路・堀北の恋愛要素のない相棒関係が強調されていたように思えます。

一方でめでたく彼氏彼女の関係に昇格した軽井沢さんが綾小路との二人きりの勉強会で一喜一憂してるのが本当に可愛くて仕方ないんですけど(メロンブックスの特典SSもよかった…)、その一方で重い過去を持つ彼女がかつて綾小路に告白した過去を持つ佐藤に綾小路との関係を聞かれて、どう向き合うかもアツかった。綾小路という譲れないもののために、これまで逃げてきたものと立ち向かう彼女の姿が健気すぎるし、そんな彼女が本当の友人を掴み取ったのだと信じたい(しかし例によって綾小路の視点を紐解くといろいろな意味で「都合の良い女」扱い感が強いのでまじで軽井沢さんは幸せになってくれ……)。

ホワイトルームからの刺客を炙り出せ

新しく登場した下級生の誰もがなんか疑わしいという展開の中、まずは刺客そのものを探すのではなく「いかにホワイトルームの刺客ではない人物と組むか」に徐々に焦点が当たっていくのが印象的。そんな流れから綾小路の選んだ「パートナー」がなんというかマジ綾小路だなと言う感じなんですが……理屈を聞けば納得するんだけどその発想が出てくるところがなんかもう強いよなこの人。

ホワイトルームからの刺客の話、前巻からがっつり伏線張った割にこのあらすじだとあっさり解決してしまうのでは!?と思ったのですが、色々な意味で予想外に先の見えない展開に。一年生全員を敵に回してもおかしくないこの状況から本気を出した綾小路がどうやってひっくり返していくのか、続きが楽しみ。

良くも悪くも「顔見せ」巻のある、仕切り直しの第一巻

新たな展開の始まりを感じる一方で、色々な意味で新一年生の顔みせ&新学年になった各クラストップの動向が中心でこれまで登場したキャラクターたちひとりひとりにはどうしても焦点が当たらない感が強くはありました。これまでは綾小路たち一学年の動向が中心の物語でしたが、南雲率いる生徒会や動きの読めない一年生、そして綾小路を連れ戻そうとする「ホワイトルーム」の動向も含めてかなりキャラクターの多い物語になってきそうな雰囲気で、そのへんをどう捌いていくのかは結構気になるところ。綾小路グループ周りもほとんど出番ないまま、ひと悶着ありそうな雰囲気で終わってしまったな…。

それにしても相変わらず最後の挿し絵(見開きのやつ)がいい仕事しているな最高。
ま〜〜た綾小路さんはコワモテの男をたらしこんで…(違)

画集の話をしよう

ところで同日発売の「トモセシュンサクArtWorks」に特典でついてくる、店舗特典SS集がとてもぶあつくて楽しいです。まだ全部読んでないんですけど後追いのファンとしては特典類をこうやって1冊にまとめてくれるのは嬉しいし、基本的に「原作の同じ場面を他のキャラクター視点で描く」というコンセプトになってるのが凄くありがたい。原作で描かれていない場面の物語、ではないので割と気楽に追いかけられるなあという印象。

それで書き下ろしの「1年後に見えてくるもの ─龍園翔─」が11.5巻の綾小路との会話の龍園視点なんですけどなんなんですかねこの人達なんでこんなに仲良いんですかね……やっぱ龍園の視点から見ても綾小路は龍園の事好きすぎじゃないっすかねって思うし龍園さんも綾小路のことを気に入り過ぎでは……。そしてもうひとつの書き下ろしは11.5巻ラストの軽井沢視点でした。綾小路に恋してしまった軽井沢さんが七転八倒しながら恋する乙女してるのが本当に可愛いんですがそこでその挿し絵(11.5巻ラストのやつ)をお出しするんじゃない。

やっぱり軽井沢さん幸せになってくれ………………(3回目)

ようこそ実力至上主義の教室へ11.5

 

学校側の介入というアクシデントがあったものの、1学年の最終試験を退学者なしで乗り越えたCクラス。最後の行事、卒業式を迎える。兄との最後の接触に踏ん切りのつかない堀北にアドバイスを与えつつ、綾小路は月城理事長代行対策に動き出す。システムにはシステムで対抗、坂柳理事長に連絡を取り、1年Aクラス担任の真嶋、茶柱と秘密裏に接触、交渉を試みる。一方で綾小路の偽の姿について疑念を持つクラスメイトも現れていた。好奇心と願望の下、1年Cクラス松下千秋が綾小路の追跡を始める。そして1年という月日は生徒同士の関係を大きく進展させるには十分な期間で――。新たな学園黙示録、1年生編完結!

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卒業式から春休みの間を描く、1年生編完結編。もともとこのシリーズの小数点巻は「短編」であっても「番外編」ではないんだよなという印象があったんですけど今回は堀北兄vs南雲の対決の行方とかホワイトルームの秘密とか、今後の展開(2年生編)への補足説明も踏まえたまぎれもない濃厚な「本編の続き」でした。いやまあ小数点がついてるだけで確かにあらすじにも番外編とか短編なんて1ミリも書いてないんだけどさぁ!!

綾小路の周囲に居る人々の変化や成長が印象的でした。もともと人間関係の動きが顕著なシリーズではあるんだけど、1年の節目を迎えてまた一つ大きな変化があったり、想いを新たにしたり。最初の頃はお互いいけ好かない相手でしかなかった誰かと普通に会話していたり、仲良くしていた相手と少し疎遠になったり…その変化に改めて感慨深くなる。1年前と同じグループのままで居られないところ、なんというかリアルですよね。

特に今回中心になるのはやはり掘北兄妹の関係の変化なんだけど、堀北兄が妹に対して抱き続けてきた本当の想いと、その兄が願ったとおりに兄の呪縛から解放され「自分」のための戦いに身を投じようとする堀北の新たな姿が頼もしい。割と1年生終盤ではやや迷走してる感があった堀北だけど、綾小路の予想を超える大きな成長を果たした彼女が今後の2年生編でどんな役割を果たすのか、楽しみで仕方がない。

そしてもうひとりやはり印象的だったのは復活を感じさせる龍園の存在なんですけど、いやなんていうか腐った意味ではなくて綾小路は龍園のこと好きすぎじゃないですかね??退学に追い込まれることだけを唯一忌憚して動いているはずの綾小路に真意かどうかはわからないとはいえ「お前になら退学にされてもいい」っていわせるのって相当好感度高くないですか?だって綾小路にとってはそれって実質「お前になら殺されてもいい」ってことと同義では??現状一番好感度高いまであるのでは??あと綾小路以外の唯一の男の挿絵が連れションってどういうことなの??(最高)

龍園だけでなく普通に喋れるようになった石崎、同じ本好きとして同好の友となったひより、腐れ縁感が強くなってきた伊吹とDクラス(旧Cクラス)の面々とは本当に良きライバルといった関係性になってきてるんですよねえ。今後はBクラスではなくて彼らとの共闘とかもありうるのかも。

周囲の人々が、変わらない存在のように思っていた堀北学すらもこの1年で大きな成長を見せる中、綾小路だけが変わらないように見えて。彼自身も自問自答してますが、綾小路自身の精神的な「成長」は今後のひとつの課題になっていくのかなあと。ただ、自分自身の心の成長を疑ったりすること自体や、龍園や堀北への態度の変化なんかはその「兆し」なのではないかと思うのですが。思えば、やたらと途中退学を匂わせてきたり、急に軽井沢との関係性を進めようとしてきたりと行動にどこか今までと違った焦りを感じるようにも見える(ただ、それすらもフェイクかもしれないといえなくもないのが怖いところ…)

綾小路の内心での思いを知ってか知らずか(いやこれ絶対わざとなんだけどさ!)で挿入されるラストの挿絵があまりにも強烈で人の心がない。口角上がるどころか下がってるんだけど!!??軽井沢さんは本当に幸せになってほしい……綾小路は卒業式までに笑えるようになるといいな(この能面のままで卒業するところは卒業するところで見たいんだが)

いろいろな意味で、今後の展開に期待せざるを得ない1年生の最終エピソードでした。というか2年生編も割と早めに開始されそうな感じ!?いろいろな意味で楽しみです。

ところで全員に掘り下げがあったわけではないとはいえ、綾小路と堀北の会話上でしか登場しなかった櫛田さんはマジでどうなってしまうんだ。途中脱落すらありそうで怖いんですが。あと平田まさかのソッチなの!?綾小路に全然真意が伝わってないのに直感でとめきかせてるあたり、この話で一番ラブコメしてた気がする(混乱)

 

ようこそ実力至上主義の教室へ11

 

初めて出た退学者の衝撃冷めやらぬ中、1年最後の特別試験『選抜種目試験』がついに告知された。内容は総合力が問われるもので各クラスは筆記試験、将棋、トランプ、野球等、勝てると思う種目を10種選抜。本番では1クラスを相手に、ランダムに選択された7種の種目で争うというものだ。また各クラスには1名司令塔が存在し、勝てば特別な報酬が得られるが負ければ退学となるらしい。綾小路は自ら司令塔に立候補。そして坂柳が望んだ通り、AクラスとCクラスとの試験対決が決定する。「だが私は楽しみになったぞ綾小路。これでやっと、おまえの実力を見られるんだからな」綾小路VS坂柳の激戦必至の一騎打ち始まる! (「BOOK」データベースより)

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一年の最後を飾るのは、お互いにフェイクを含んだ10種目ずつ勝負の方法を出し合い、その中から選ばれた7種目で対決するクラス同士のタイマン対決。その勝負の鍵を握る「司令塔」に自ら立候補した綾小路は、クラスの支柱的存在だった平田・櫛田が精細を欠く状況で掘北と共に坂柳率いるAクラスと直接対決することに。一方、Dクラスと対決することになったBクラスは、Dクラスの不気味な動きを感じており……。

生徒達が勝負種目や細かいルールを決めることが出来る学年最後の「特別試験」。クラスメイトの情報を詳細に分析して勝てる競技と最適な組み合わせを模索しつつ、他クラスと腹の探り合いをするという頭脳バトル的な前哨戦の攻防が楽しかった!そして久しぶりの堀北の活躍にも胸が熱くなる。相変わらずヒロインっぽい動きは全くないのだけど、なんというか綾小路と背中を合わせて戦える存在に成長しつつあると言うか、以前のようにただ綾小路の知略に頼るのではなく、綾小路の苦手とする部分から攻めて情報や協力を勝ち取ろうとする堀北の頭脳プレーが最高に楽しかったです。色っぽい展開が1ミリも期待できない手料理披露にニヤニヤしてしまう。あと須藤は本当にいい男になったね……掘北もう須藤とつきあっちゃえよ……。

Aクラスだけでも厄介なのに、Dクラス内には退学者を出した前回の試験をきっかけに自分の殻に引きこもってしまった平田と、綾小路を陥れようとする策略に加担した人物として致命的にではないが求心力に傷を付けられてしまって元気のない櫛田、そして相変わらず動きが読めない高円寺──という最大の問題が残っていて、代わりに掘北が立ったとはいえまずクラスをまとめ直すところからスタート。高円寺の問題は完全に二年生編に持ち越し感だなあ…。櫛田の問題なんかはうまいこと振り出しに押し戻した感はある。

クラスメイトの退学につながってしまった現実を認められない平田に過去と現在の過ちを直視させ、結果的に誰かを切り捨ててでもそれを受け止めて先に進ませる力を与えた綾小路。わざとどん底まで追い詰めた上でそれ以上の「闇」を持って立ち直らせるやり方は軽井沢相手でもやってましたけど、今回は少しだけ平田への友情的な何かが見て取れなくもないような気がするのが印象的でした。いや実際どうなんでしょうかあのあたりの解釈…綾小路あいつ地文でも平気でミスリードするから…男の背中の挿絵良いですね(現実逃避)…………。

Dクラス内部での攻防、CクラスvsAクラスの戦いも楽しかったのだけど、並列で語られるDクラスvsBクラスも最高に楽しかったと言うかキャー!!龍園サーーーン!!もうカラー口絵からして龍園復活の期待しかできなかったんですけど、久しぶりの悪どい作戦と腕力にモノを言わせたDクラス(旧Cクラス)の大暴れを見ることができて楽しかった。その分、相性の悪いBクラスが割りを食った感はあるけど、むしろ星ノ宮先生の意味深ムーブからしても2年になったら一気に盛り返してきそう。眩しいほどのひたむきさでまっすぐに上を目指す一之瀬率いるBクラスと、担任教師の中では一番汚い手を使ってきそうな星ノ宮先生の組み合わせ、正直期待しかできない。

「ホワイトルーム」で綾小路の存在を知ってから、ずっと彼との直接対決を夢見てきた天才少女・坂柳。両親の愛情を一身に受けて育った少女と生まれたときから無機質な部屋の中で愛情を知らずにそだった少年の、生徒の目が最小限になったからこそ実現できた「本気」のチェス対決が最高にアツかったです。坂柳が綾小路に向ける同情でも憐憫でもなく恋焦がれるようなしかして恋というには苛烈すぎるような想いが、激戦の後で綾小路に投げかけられた言葉が、とても良かったです。しかし最後でそうひっくり返してくるのかー!!綺麗に事が運んだようで最後でだいなしにしてくる流れはまるでこれまでの綾小路のやり口を見ているようで、「やりかえされた」感がすごい。終わり方も踏まえて最高に燃える「負け戦」だったと思う。

悲喜こもごも受け止めて、かけがえない何かを手に入れ失いながら良くも悪くも「振り出しに戻った」学年末。学園側vs生徒の対決も見据えてきそうな二年生編に期待しか無い。

 

ようこそ実力至上主義の教室へ10

 

季節は春、3月を迎えた高度育成高校の1年生。だが3学期末試験時点で歴史上初めて退学者を出さなかった結果、1年の全クラスに追加の特別試験『クラス内投票』が実施されることとなった。それは生徒自身が退学者を選ぶ非情な試験。誰かが退学しなければならない。その現実を前に冷静な平田の声も届かずCクラスは分裂。疑心暗鬼が広がる中、裏切り者も現れ最大の危機を迎える。一方他クラスの状況はAクラスが早々と退学者を決め、Dクラスは龍園が退学濃厚。そんな状況の中、Bクラス一之瀬はクラスメイトを救うため南雲生徒会長とある取引をしようとしていた。だがその条件は一之瀬が南雲と交際するというもので―!? (「BOOK」データベースより)

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三学期の期末試験を好成績で終えた一年生を待っていたのは、クラス内で評価投票を行い最も評価の低かった生徒一人を退学させるという過酷な追加試験だった。退学を回避する手段は、2000万プライベートポイントの支払いのみ。これまでまとまりを見せていたCクラスの面々も、たちまち疑心暗鬼にかられバラバラになっていく。そんな中、水面下で綾小路を退学させようという陰謀が動き出して……。

クラス内部・そして外部で繰り広げられる駆け引きが熱かった。クラス内の投票で全てが決まるようにみせかけておいて、蓋を開けてみたらむしろ他クラスから投じることができる浮動票的なプラス評価をどう集めるかがキモになっているのが面白い。

借金をしてでもクラスメイトの退学を阻止しようとするBクラス、表立って動くことはできないがなんとかして龍園を退学させたくないDクラスの石崎一派、そして何者かの陰謀により一転して退学の危機に陥った綾小路。利害が一致した三者が水面下ギリギリで行う攻防戦がめちゃくちゃおもしろかったけど、友人の幸村がピンチのときですら「退学にならないといいな」くらいだったのに龍園の退学阻止の為にDクラスに入れ知恵する綾小路、実は龍園のことめっちゃ好きでは!?読者として、綾小路にとって一番強敵だったのは明らかに龍園だったと思うし復活してまたやりあって欲しいというのはめちゃくちゃにあるんだけど、平穏な毎日を望むといいながら龍園の復帰を内心で待ち望んでいるような動きを見せる綾小路も大概に人間らしくなってきている。

なんとか被害を最小限に抑えることはできたけど、残された傷跡は深そう。平田はもっとヤバいことになると思ってたんだけど、正直この流れで今後使い物になるかは疑問が残るし色んな意味でまだまだ闇を吐き出しきってない感じが凄い。Bクラスも結果として溜め込んでいたプライベートポイントをすべて吐き出してしまい、最後の特別試験を前にして生命線を失う羽目に。それにしても今回退学になってしまったあの人はよく考えると本当にひとりだけ何の役にも立っていなくて、もうかなり序盤からこの時のために暖められていた存在なんだなという感じがして……やりきれないものがあるな……。

次巻は一年生生活最後の巻にして、Aクラス坂柳との直接対決。どんな駆け引きが行われるのか、とても楽しみだけど同時にこれまで中立を保ってきた学校側に綾小路を排除しようとする人物が現れたり……と、いよいよ物語が本題に入り始める気配を感じてそちらもどうなるのかとても気になる。南雲生徒会長も動かないわけないしどうなるんだろうな……。

 

ようこそ実力至上主義の教室へ9

 

綾小路への宣言通り、ついに坂柳有栖による一之瀬帆波潰しが始まった。暴力沙汰、援助交際、窃盗、強盗、薬物使用の過去があるといった一之瀬への誹謗中傷が学校中に広まっていく。噂の出所は間違いなく1年Aクラス。Bクラスの神崎らが止めにかかるが証拠がない。さらに一之瀬の動きも消極的。膠着した状況の中、ある人物が綾小路の前に現れる。「坂柳を止めてよ。あんたならそれが出来るんじゃないの」1年Aクラスの神室の要請に対し綾小路が下した決断は?そして櫛田桔梗が生徒会長の南雲雅に接触し、学校内に不穏な空気が流れ始め―。大人気クリエイターコンビが贈る、新たな学園黙示録第9弾!(「BOOK」データベースより)

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Bクラスのリーダー・一之瀬に関する悪い噂が流される。それは、Aクラス坂柳一派によるBクラス潰し目的の策略だった。Bクラスの面々は彼女を守ろうと動きだすが、肝心の一之瀬本人が事態を荒立てるのを望まないような態度を見せる。一方、事態を静観していた綾小路の元にはAクラスの神室が現れて…。

1年生の終りも近いということで、何気にクラス内の人間関係の変化が顕著。平田と別れた軽井沢、篠原と距離を縮めていく池、そして体育祭を境に精神的に成長しつつある須藤の姿が印象的でした。というか堀北のためにわざと汚れ役をやろうとする須藤かっこよくない!?オタク喋りを矯正したら「個性がない」とか言われてしまった外村と、ついに女子からの好感度が須藤を下回ってしまった上に次巻以降への仕込みをされている山内は強く生きてほしい。チン…ネタを本気で嫌がってる綾小路に思わずニヤニヤしちゃう。

8巻の動きが割と控えめだったのでどうなるのかと思ってたけど、今回は久しぶりに綾小路が水面下で「黒幕」として大暴れ。一之瀬を救うことで目の上のたんこぶであるAクラスの坂柳一派と身内の敵である櫛田をけん制し、桐山に「貸し」という名で枷を嵌め、南雲率いる新生徒会から「戦力」を削ぐ。自らは表に出ず裏から操って美味しいところは全部かっさらうこの感じ、原点回帰感があってとても楽しかった。いや〜さすが綾小路やり方が汚いなーー!!

一之瀬を救い上げたのは例によって自分の手駒の一つにしたい、そこまで行かなくても南雲側の戦力を削ぐという打算が大きいと思うのだけど、同時に「ホワイトルーム」で脱落していった子供たちに彼女を重ねている部分も感じられて、そういう意味でもやはり以前よりは人間らしくなってきてるのかな。以前より地文での感情発露が増えた気がしますよね。

それにしても、生徒会はともかく自分の進退に直結しそうな坂柳と櫛田の件は三学期中のスピード解決を狙ってると思うんだけど、もうすぐ一年生編も終了ということでどうなるんだろう。櫛田桔梗の情報網が有効だというのは今回の件ではっきり示されたし特に裏から事態を操る綾小路の共犯者としてはかなりアリだと思うんだけど流石に難しいか。

 

ようこそ実力至上主義の教室へ8

 

3学期開始と共に、高度育成高等学校の全生徒は山奥の校舎へと案内される。実施される特別試験の名称は『混合合宿』。男女別に1学年を6つのグループに分割。さらに2年、3年もグループに合流するという。最終的に所属する全生徒の平均点が高かった上位3つのグループにボーナスポイントが与えられる一方、最下位のグループ責任者は退学となるという。退学処分有りの特別試験に慄く一同。そしてグループの分け方は生徒に一任。敵同士だったはずのクラスと手を組むという感情的なもつれが波乱を生む!さらに新生徒会長の南雲、そしてあの高円寺にも動きがあるようで―!? (「BOOK」データベースより)

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3学期初の特別試験は、男女別々に1学年を6組にグループ分けし、更にそこに上級生を加えた6グループ×2で行われる点取合戦。勝利できれば大量のポイントが手に入るが、一定条件で退学が確定してしまう危険な試験だった。友人の幸村がリーダーを務めるグループに入ることにした綾小路だが、そのグループは同じクラスの高円寺や先日揉めたばかりのDクラスの石崎を始めとして各クラスからひとくせある面子が揃い、一筋縄ではいかない気配。しかも、同じグループになった2年の生徒会長・南雲が元会長・堀北に点数勝負を仕掛けてきて……。

ちょっと男子ーーー!!!!!!
中盤で何の脈絡もなく始まる男のシンボルの見せあい正直めちゃくちゃご褒美なんですけどこれひょっとして誰かのコミケ原稿かなんかが混入しちゃってない!?こういうの女子向けの下ネタ系ギャグ本で何冊か持ってる……。唐突に明かされた主人公の巨○設定に爆笑してしまったし高円寺の言語センスでまたクソ笑ってしまうし龍園までが嫌がらせ目的で煽ってくるの笑ってしまった。更に、地文の綾小路が実に淡々といつもの調子で高円寺のエクスカリバーを妙に耽美に描写してくるのとか本当に無理でした。キレッキレで面白かったけどほんとになんでこの流れで突然このシーン書いちゃったの!?

物語全体としては新たな敵、乗り越えないといけない試練の存在を匂わすお話、だったのかなあ。2年の生徒会長・南雲の汚いやり口にはドン引きしたんだけど、その悪意がこちらに向いてたわけではないので対岸の火事感が強い。南雲は今後の大きな障害となっていくのでしょうけど、支配圏の広さとは裏腹になんか行動原理から小物感が漂っていると言うか、特に7巻までの対龍園戦が盛り上がりすぎてたので比較してしまう。

むしろ今回はクラスの異端児・高円寺への対応がメインだったのかなという気がしなくもない。のらりくらりと周囲の追求をかわし続けてきた高円寺から、最低でも「退学はしたくない」という本意を聞き出せただけでも大進歩では。しかし、今回はなんとか最低限の協力を取り付けたけど、仲間として解り合えたとは言えず。今後上に上がるためには高円寺の協力は必須だと思うので、そこも今後は大きな問題として降り掛かってくるんだろうなあ。

あと、地味にリーダーとしての振る舞いや自分の至らなさに葛藤する幸村が良かったです。幸村の真摯な姿に打たれて思惑はどうあれ協力するグループメンバー達の様子にもほっこりした。序盤の頭の固いガリ勉メガネが良くここまで成長した……。

それにしても、この手のラノベで全体の9割以上ひたすら男子しか出てこないの、なんというか人気作じゃなければできない贅沢な構成だと思ってしまう。軽井沢さんは相変わらず可愛かったし、ドキ★男だらけの林間学校私得ではあったんだけど、本来のファン層的に大丈夫??

 

ようこそ実力至上主義の教室へ7.5

 

過去の呪縛から救ってくれた綾小路のことを意識するようになってしまった軽井沢恵。そんな彼女に、友人の佐藤麻耶から綾小路とのクリスマスデートについて相談が持ちかけられる。さらに同時に綾小路からも、佐藤について知っていることを教えて欲しい、と軽井沢に連絡が!?綾小路の行動は純粋な異性への興味のためのものなのか、それとも佐藤を利用するためのものなのか。「あーもう!何なのよあいつはあ!」クリスマス目前、軽井沢のモヤモヤは止まらない。一方、綾小路は新学期に向けて複数の人物と接触。一之瀬帆波のウィークポイント、新生徒会長・南雲雅の抱える闇、新たな情報は今後の波乱を予期させるもので―!? (「BOOK」データベースより)

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クラスメイトの佐藤から恋愛相談を受けた軽井沢。彼女の片思いの相手は、なんとあの綾小路で!?なしくずしに平田を加えてクリスマスにWデートをする計画が持ち上がるが、綾小路のことが気になり始めている軽井沢は心中穏やかではなかった。一方その頃、綾小路は三学期に向けて複数の人物と接触をしており……。

クリスマス前後の3日間の出来事を描く連作短編集。綾小路は3日の間に一体何人の女と二人きりになってるんですか!?学園ラブコメかなにかか!?そしてメインヒロイン然としていた堀北や櫛田の出番の少なさは一体。いや、櫛田は一瞬の登場なのにめちゃくちゃ存在感ありましたが……。

そんなラブコメ展開(笑)の裏で、並み居るヒロイン達を雑にあしらいつつ三学期に向けた地固めに動き始める綾小路。これ以上面倒事に関わりたくはないが、掘北元会長の「頼み事」で新生徒会長・南雲降ろしを手伝うことになってしまう。その件で、よりによってクリスマスイヴに龍園と元会長の男三人で会談してるの俺得でしかないんですけど、特にCクラスのリーダーを退いた龍園と綾小路の絡みがとにかく美味しかった。戦略の建て方、考え方は似ているがなんだかんだでクラスのために動いていた龍園と徹頭徹尾自分のためにしか動かない綾小路という間逆な立ち位置の二人の関係が印象的でした。というか前巻から引き続き綾小路と龍園で挿絵を対でもってくるのなんなの大きいお姉さん向け?(ありがとうございます)龍園と対というのも大変美味しいのですが、生まれて初めての雪に浮かれてる感が漂う、頭に雪を乗せたままの綾小路の挿絵(ただし無表情だ)がめちゃくちゃ好き。

そして軽井沢さんがとにかく恋するイイ女なので困る。いやもう綾小路の闇まで知った上でついていくと言ってるんだからどうしようもないのだけど、やはり綾小路はやめておいたほうがいいって!!と言いたくなる。軽井沢さん、相手が平田でも綾小路でもいいから最後には幸せになってほしすぎるんだけど、イイ女すぎて途中退場しそうなフラグを感じるんだよな……綾小路をかばって死にそう(人死にが出る話ではない)。

はじめての雪に対する反応もそうだし、佐藤と会話が続かなくて内心で慌ててたり、佐藤との関係を切り捨てることに少しだけの未練を感じていたりと綾小路の情緒面での成長(?)を感じる展開が多かった。感情が無いわけではなくて、感情で動くことがないというか打算でしか動けないだけなんだよなあこの男。周囲に「合わせよう」とする動きも現在手に入れた人間関係への執着を僅かながらに感じるし、なにより一瞬でも軽井沢との「未来」を思い描いてたのなんか本当に衝撃的で……軽井沢さんマジヒロイン……。

例によって本編より気軽に楽しめてそれでいて今後の本編への仕込みたっぷりの一冊でした。いよいよ次巻からは三学期。どう転がっていくのかとても楽しみです。

しかし、以下は考察以下の何かなんですけど
綾小路が過去に居たという「ホワイトルーム」、遺伝子操作とか強化人間とかそういう系の科学的にやばい施設だと思ってたんですが今回の話を総合するとひょっとして「感情が擦り切れるまで徹底的に人間の時間を管理して無茶苦茶努力させたら完璧超人が出来るかも」とかそういうコンセプト?ひょっとしてほぼただの根性論なのか…?

坂柳との会話を聞く限り、綾小路父のやってたことって「行き過ぎた努力は天才をも超越する」とかそういうアレに思えるんですが、そうだとしたらある意味薬物や肉体改造なんかよりも遥かにクレイジーな話だなあ……。

 

ようこそ実力至上主義の教室へ7

 

2学期も終了間近の12月半ば、Dクラスを裏で操る存在Xの特定のため、Cクラス龍園の執拗な調査が開始された。高円寺までもが疑いの対象となり、ターゲットが絞られる中、ついに龍園の魔の手は軽井沢恵に迫り…。そのような状況で清隆は唐突に茶柱先生に呼び止められる。珍しく弱気な表情の茶柱が案内した先にいたのは―「既に退学届は用意させてある。校長とも話がついている。後はおまえがイエスと言えばそれで終わりだ」「あんたの命令が絶対だったのはホワイトルームの中での話だろ。あの部屋はもうない。命令を聞く必要もない」退学を迫る清隆の父親、そして学校の理事長から、秘められた高度育成高等学校のシステムが語られ―!? (「BOOK」データベースより)

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冬休みを間近に、念願のCクラスへの昇格が現実的なものとなり浮かれるDクラスの面々。その一方で、真鍋の存在から容疑者を絞り込んだ龍園がいよいよ堀北の後ろに居る「黒幕」を燻り出そうと、不穏な動きを見せ始めていた。龍園との鬼ごっこが続く中、茶柱先生に呼び出された綾小路は因縁の男と再開を果たして……。

いよいよ綾小路の過去に迫るシリーズ8巻。もう割とこれまで綾小路の出生に関するヒントは色々なところでばら撒かれていたので色々と「ああやっぱりな」という感じではあった(あとアニメが割とずばっと映像で出してた)のですが、父親からの接触によって「堀北達の後ろからAクラスを目指すのに力を貸す」という綾小路の立ち位置に変化が生じてしまう。というか会話の流れからしたら茶柱先生の言うことを聞いてクラスの中心人物として悪目立ちして退学処分を食らうのが一番相手が狙ってきそうな展開だし、言うこと聞かなくても退学にされる流れはなさそうだし…で、そりゃ綾小路としては降りるよな。

ただ、綾小路が円満に表舞台からフェードアウトするためには現在自分を燻り出そうとしている龍園と決着をつけるしかない。一方、龍園は綾小路と繋がりがある軽井沢の過去のトラウマを抉ることで「黒幕」の正体を暴こうとして……完璧なタイミングで軽井沢のピンチを前にして現れるところとか本当にまるで主人公みたいなんですけど(主人公だよ)お前それ出ていくタイミングまで図って全部計算ずくでやってるのが本当に最低だな!?軽井沢が完全にヒロインだし最高に可愛かったけどぶっちゃけ調教済み感も漂っており、正直「この男はやめておいたほうがいいよ!?」と真顔でアドバイスしたくなってしまう。Cクラスとの対決の方もなんか綺麗に収まったようにみえてお前そのモノローグでだいなしだよ!!そこがいいんだけど!!

屈強な肉体と鋼のメンタルを持つ龍園が肉体的にもメンタル的にも綾小路の前に完全敗北するの最高でしたしそこに付随する挿絵が本当に本当に本当に最高なんですが正直この挿絵の話だけで一時間くらい語れるので駄目。怯えを含んだ龍園の表情に対して、殴ってる綾小路の方が1ミリも表情変えてないのが性癖直撃すぎて駄目です。そもそもこのシリーズを読んだきっかけはここの挿絵を見せてもらったせいなんですけどその場で「この挿絵を見るために読みます」といって7巻まで買った私なかなかチョロいなと思いました。好みが把握されすぎている。

しかし、この形で内々に龍園率いるCクラスとの決着を付けたのも全ては今後自分が表舞台から姿を消すための布石なわけで、色んな意味で今後どうなるんだ。このまま淡々と綾小路を中心にしたラブコメ学園ラノベになるわけはなし、今回一切動きを見せなかった櫛田の様子も気になるし、生徒会長との約束というのはおそらく生徒会関連のアレの話かなとおもうのでまだまだ掘北との関係は疎遠にならないとはおもうんですけど。

それにしても、綾小路グループもいいんだけどやっぱり須藤達と疎遠になったの寂しいな〜。綾小路が部屋を片付けてるシーンでホロリとしてしまった……。

 

ようこそ実力至上主義の教室へ6

 

体育祭も終わり肌寒くなりつつある10月中旬。生徒会の新旧交代が行われ、生徒会長の座は堀北学から2年の南雲雅に引き継がれた。新時代の到来を感じさせる中、綾小路はクラスメイトの佐藤麻耶に人気のない渡り廊下に連れて来られる。「綾小路くんって誰か付き合ってる人とかいるわけ?その、電話番号交換してよ」向けられたのは半ば告白手前の言葉。体育祭での活躍の結果、綾小路に対する注目度は大きく上昇、周囲に大きな変化が訪れていた。そして到来する特別試験・期末テスト。例年退学者を出すペア制とペーパーシャッフルという複雑な試験にDクラスはどう活路を見出すのか。大人気クリエイターコンビが贈る、新たな学園黙示録第6弾!! (「BOOK」データベースより)

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2学期の期末試験ではクラスメイトがそれぞれ2人1組を作ってその平均点で挑むことに。同時に、自分たちの作成した試験の問題を他クラスの期末試験問題とする「ペーパーシャッフル」が行われる。毎回一定数の退学者を出しているというこの試験に向け、クラス一丸となって勉強をはじめたDクラスだが、体育祭の一件を受けてCクラスの龍園がいよいよ堀北の後ろに居る存在をあぶり出すために動き出していた。一方、掘北を退学させるためなら手段を選ばない櫛田に対して堀北の取った行動は……。

掘北と櫛田の直接対決、そしてその裏で蠢く龍園と綾小路の腹の探り合い、という最高に盛り上がる展開かつそれ以上に次巻に期待せざるをえない回。5巻からの流れを受けて精神面で大きく成長した堀北が櫛田との和解を望みつつ綾小路すらも出し抜いて真っ当な戦いで櫛田から勝ちを取りに行く展開がアツかった!櫛田と和解した上で彼女がクラスに居なくてはならない人物であるということを認め、共に上を目指したいと考えることもこれまでの彼女からは想像できない事で、本当に強くなったなあ。

一方、そんな堀北の活躍の裏でしっかり「堀北が負けたときの次善策」をしている綾小路さんさすが汚いマジ汚い。「堀北はオレが育てた」状態なのにもかかわらず堀北のことあんまり信用してない。実際、龍園のことを考えると掘北の策だけでは状況をひっくり返すことができたかは怪しい気がするんだけど、龍園に腹の中を探られている状態で敢えてその龍園を利用することで退学の危機を回避するところはさすが綾小路さん汚い(3回目)。自らの退学が掛かっているんだから堀北が失敗しても自分に火の粉が降りかからないように策をめぐらしているだろうとは思ったけど、予想以上に用意周到でビビった。それにしても裏で綾小路がどう動いていたのか堀北が聞いたらマジギレするやつだよな……そんな堀北だからこそ今回は綾小路の予想の上を行けたともいえるのかもしれないけど。

そして、いよいよ次巻はCクラスの龍園との全面対決か。今の所完全に死滅している綾小路の表情筋を動かすことができるのは龍園だけだとおもうので(でもそれ多分「笑う」じゃなくて「嗤う」とかそういう方向のやつ)、次巻に期待しかないけどその一方で佐藤からのアプローチや「綾小路グループ」なんていう友達グループも結成されていて、そこがどうなってしまうのかも気になる所。綾小路もその関係性を喜ばしく思っているようにみえるんだけど、正直龍園との対決において必要となったらあっさり切り捨ててしまいそうな気がするので心配だな…なんかもう友達ができない甥っ子を見ているおばちゃんのような感想になってきたな……。

綾小路グループ設立の裏で、須藤や池や山内といった底辺3バカとのつながりがあっさりなくなってしまったのがとても寂しい。まあ確かになしくずしに一緒にいる感の強い3人だったけどさあ……。

 

ようこそ実力至上主義の教室へ5

 

長い夏休みを終えたDクラスを待ち受けていたのは体育祭。だが、高度育成高等学校の行事が生半可なものであるはずもない。全学年が赤と白の二組に分かれ勝敗を競う体育祭で、DクラスはAクラスと共にB&Cクラス連合と戦うこととなった。さらに全ての競技に順位がつけられ、順位ごとにポイントを得られるという。ここまで足を引っ張る存在だった須藤が一躍Dクラスの切り札となり、運動自慢達が腕を鳴らす。一方、自分のやり方を変えず周囲と軋轢を生む堀北。その隙をCクラスの首魁たる龍園と影に潜む裏切り者が見逃すはずもなく―!?大人気クリエイターコンビが贈る、新たな学園黙示録第5弾!?究極の実力勝負の体育祭が始まる。 (「BOOK」データベースより)

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夏休みを終えた生徒達を待ち受けていたのは、学年の垣根を超えた体育祭。DクラスはAクラスと組んで、Bクラス・Cクラスと戦うことになった。全員参加の競技と幾つかの選抜出場種目で構成される中、数値調整をミスった綾小路も不本意ながらいくつかの選抜競技に出る羽目に。体育に自信のある須藤を中心に順調に練習を重ねていくDクラスだが、運動会当日彼らを待ち受けていたのは、Cクラスによる卑劣な罠で……。

体育という普段とは少し違う評価軸の中、綾小路が普段からいかに実生活で本気を出していないというか周囲に合わせようとしているのかが透けて見えるのが面白い。テストは一問ごとに正解・不正解を繰り返してぴったり半分に合わせてたみたいだけど体育だと「過程」が見える分そうはいかないもんな。握力測定のくだりなんかそれが顕著で笑ってしまった。あれ多分須藤に聞いたのは教えてもらった数値の測定結果をそのまま出しても須藤ならおかしく思うまいっていう綾小路なりの策だったとおもうんですが見事に策に溺れてしまっている。

Dクラス内に存在する裏切り者の存在からはじまり、Cクラスの卑劣な攻撃で大きく戦力を削がれ、龍園の煽りもあってクラスの結束もバラバラにされてしまう展開がとてもしんどい。ただ、その結果としてどん底まで追い詰められてしまった堀北が仲間を頼ることをついに覚え、そのはじめての仲間として須藤を選ぶ流れが熱い。正反対のようで似た者同士、孤立していた二人が手を取り合う姿が印象的でした。しかしまあ綾小路も堀北のことを仲間だとは思ってないんだけど、堀北もなんだかんだいって綾小路のことを「仲間」とは認識してないんだなーと改めて感じる展開だ……。

負けを経て大きく成長する回だったけど、並行して敵側もインフレしてるというか余計に先が見えないと言うか。Dクラスが上に上がるための当面最大の壁である龍園一味、姿を表した「裏切り者」、不穏な動きを見せる新生徒会長、綾小路の過去を知る少女の登場…と強敵も盛りだくさんの一冊でした。そんな中、これまで表立って活躍するのを避けてきた綾小路がいよいよ表に出てきて……波乱ずくしの二学期、どうなっていくのか楽しみです。

余談ですが4.5巻を踏まえると平田と葛城のコンビに癒やししか感じない(平田も色々不安要素あるけど現状は無害なので…)。百合かな?