新人編集の藍がじゃんけんで負けて押し付けられたのは大ヒット作「ゴスちゅる」を連載中の黒田瑞祥。自らを吸血鬼と称し、変わり者で知られる彼は原稿を渡す為にとんでもない無理難題をおしつけるが……というお話。
受のオタクとは思えない社交性の高さと執念とド根性と原稿取りの際に見せる容赦なさにときめきが止まらない。そして実はホンモノの吸血鬼だった黒田先生との吸血行為(ただし基本的に本番含む)がいちいちエロくてやばい。あと藍の女装が似合ってない開き直りのゴツい系でマジすばらしい。
マンガへの情熱を燃やす藍の姿を見て自分よりもマンガが大事なのかとモヤっとする先生とか、吸血鬼と人間の寿命の違いのせいでお互いに悩む姿とか、ニセ吸血鬼騒動とか、ダンピールな漫画家先生を含めた三角関係とか、吸血鬼モノとしてもマンガ家・オタクモノとしても凄く面白かった!藍が大変な男前受でゴツイ系なのになんだかんだで色んな相手から狙われまくりなのも個人的にはとても美味しかったです。
この「マンガ家シリーズ」、以前読んだ「愛なら売るほど」もとても面白かったので残りのシリーズも手を出してみたいな。
キーワード:佐々木 久美子 (2 件 / 1 ページ)
正しい恋の悩み方
尾崎、めんどくさい。
「徹底的に避ける」て、自分から勝手にやっといて相手にまともに事情も話さず着信拒否に音信不通に引越しまでするとかどんだけ豆腐メンタルなんだよ……喧嘩ップルも豆腐メンタル攻×男前受も大好物ですが尾崎の逃げ回りぶりが個人的に自分がやられたら一番ダメージ入る行動すぎてとてもイライラした。淡野の天然ぶりも相当だし、逃げ回りたくなる尾崎の事情も解るんだけどそれでも!!
男前だけどあんまり特定の誰かに執着しない淡野の性格もあって、これは友人達の助力がなかったら関係終ってたんだろうなあと思うと本当にこの二人は友人を大事にすべき。二人の関係をここまで割り切って放置しながらも本当にヤバそうになったらちゃんと助力してくれるとかどんだけ出来た友人達なんだ。っていうか彼らがいなかったら二人とも、高校時代で切れててもなんらおかしくないんだよなあ……。
すれ違ってる間はイライラ感が強すぎて正直辛かったんだけど、両想いになった後は楽しかった。6年間片想いしつづけた尾崎の6年分の妄想が大爆発して一瞬で豆腐メンタル攻から残念攻にシフトチェンジ……いや、確かにメールの間隔が頻繁すぎたり高校時代のエピソードを聞いた限りでも節々から残念攻の香りが漂ってきてましたけど!!
すれ違い描写ばかりで喧嘩ップルとしての二人の描写が殆どなかったこともあり、この2人の「その後」があまり描かれていなかったのが本当に残念です。なんか追加短編とかで延々とこいつらがイッチャイチャ喧嘩したりエロしたりしてるだけの話が読みたい。喧嘩ップルは至宝。