文句なしに面白かっただけに発売月遅らせても構わないからちゃんと1冊まるまる本編にしてよー!!今回も酷いところで続いたなあ。同じ角川で「まるマ」シリーズとかも似たような本編短編抱き合わせ商法やってたけど、OVAつき限定版とかあったから仕方ないんだろうけど、レビューでみたOVA版の内容が色々な意味でアレだったので、色々こう何か、納得のいかないものが…!!!(OVAどうしてああなった)
悪い意味で「前巻からの続き」で、かつ「次巻に続く」だから書く事がない。飛鳥・耀の戦闘メンバーとしての成長がめざましかったのと、十六夜の過去がまた少し明らかになったくらいかなあ?金糸雀との「作られた」親子関係が凄く良かった。とりあえず次巻を楽しみにしたいです。
短編の方はリリとコッペリアがメインの謎解き短編も面白かったけど、問題児達3人がそれぞれの時代についてぶっちゃけトークをする「異邦人のお茶会」が面白かった。飛鳥と十六夜の時代が若干繋がってそうで繋がってなさそうな部分とかは以前からそれとなく言われていたけど、予想していたより十六夜と耀の世代差あるっぽい?ヘッドホンの問題があるので親と子供くらいの世代差しかないと思ってたんだけど……
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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 落陽、そして墜月
前巻の引きからの「魔王連盟」との戦い。味方の新しい能力やら隠された能力出し惜しみ無く出て来る総力戦からの……またなんという凶悪な引き!!!
前巻あとがきでも予告されていたとおり、はじめて(一応過去話とかはあったけど)十六夜にスポットが当たる回。「ノーネーム」の中でも特出した能力を持つ十六夜が、強すぎるが故に周囲を頼る事が出来ないという「弱さ」。他の面々が全体的に他者を頼ることで強くなるような能力ばかりなだけに、その弱点が引き立きたたせていたように感じます。そんな十六夜の「弱さ」がはっきりと露呈してからの、十六夜の圧倒的な「強さ」では御しきれないほどの強敵の登場、という展開が容赦なくてアツい。
能力を失ってしまった黒ウサギといい、最後の凶悪な引きといい、意味ありげなジンとリンのやりとりといい本当に続きが気になりすぎる。次巻が待ち遠しくてたまりません。
問題児たちが異世界から来るそうですよ? 十三番目の太陽を撃て
「悲劇になりきれねえのなら、俺がこの手で喜劇に変えてやる。––だから覚悟しろ。俺達は巨龍(オマエ)を倒して––完膚なきまでに救ってやるからな」
前巻から続いて、南の「収穫祭」編。連れ去られたレティシアによって開催され、そしてとある条件により中止封印状態になったギフトゲームが再開されて??というお話。
レティシアの封印解除のドサクサで敵の城に運ばれてしまった耀・彼女を助けゲームをクリアすべく城へと乗り込む十六夜、そして地上でアンダーウッドを護る飛鳥。ばらばらになってしまった彼らがそれぞれの場所から力をあわせて戦う姿がとにかくアツかった!飛鳥と耀の成長にも胸を躍らせつつも、やっぱり無理も道理も蹴飛ばして一人で背負い戦おうとする十六夜が本当にどうしようもなくかっこいい。
今回は耀とレティシア、二人の過去が明らかになったけどどちらも色々な意味でヤバイ。レティシアの悲しい過去には思わず涙が出そうになるし、耀と父親の絆にもじんわり。特に耀にとっては、今のように自らの足で跳んだり走ったりできるのはどれだけの感動か、と思うともう……
なにより、1巻では完全無能ポジションだったジンの活躍にニヤニヤが止まりませんでした。ギフトを得た事もあるけれど、同時に十六夜の目論み通り組織のブレーンとして十分な知識を身につけてきて。水面下での活躍がとても美味しかったです。彼が自らの手で切り開いた「新展開」が果たしてどうなってしまうのか、とても楽しみです。
しかしヘッドホンはどこまで引っ張るつもりなのか…
問題児たちが異世界から来るそうですよ? そう……巨龍召喚
表紙や順番を考えて耀回かとおもってたら三大問題児の中でも最強のチート・十六夜の過去が明かされる回でした。
チートだらけのこの作品の中でも飛びぬけた実力を持つ十六夜だけど、それは以前から「力」の使い方・御しかたを学んでいたせいなのかと納得。ありあまる能力とそれを持つが故の空虚さや退屈を御しきれず、迷走する十六夜が金糸雀と出会い、共に行動する内に諦観と共に得た大切な感情。強大な力を持つ彼が、腐り諦観しながらも『壊さないように』と思う程度に矮小な世界をかけがえのない大切なものだと語る様は本当に胸が熱くなった。色々な意味でフリーダムで自分勝手な行動が目立つ十六夜だけど、同時に人一倍仲間思いで、不器用な優しさを持ったキャラだというのがたまらなくいとおしい。
同時に、一見何のつながりもないと思われてきたキャラクター達に色々な繋がりがあることがわかって、ますますこの世界の謎が深まった感じ。十六夜の育ての親である金糸雀の正体を考慮しても、他にも色々繋がりがありそう。個人的には1巻のプロローグで語られた3人の召喚シーンと矛盾する場面が2巻からちょくちょく挿入されるのがとても気になるんだけど、これもなにかの伏線なのかなあ。
物語自体は南の「収穫祭」を舞台にした大規模なギフトゲームを巡る前哨戦というかんじで、完全に次巻に続く引き。最後に降りかかってきたギフトゲームの決着を含め、どうなってしまうのか本当に楽しみです。
問題児たちが異世界から来るそうですよ? あら、魔王襲来のお知らせ?
チートな異能を持つ3人の少年少女が、『ギフトゲーム』と呼ばれるゲームの勝敗で全てが決まる異世界に召喚されて大暴れするシリーズ第2巻。今回は、北で開催される“火龍誕生祭”の話を聞いて飛び出していったらそこに魔王が現れて!?というお話。
相変わらずチートだらけで楽しいお話。十六夜の圧倒的なチートぶりもそうだけど、前巻で仲間になった元魔王・レティシアや普段は審判役を勤める関係で能力を発揮できない黒ウサギまでがバトルに参戦してチート具合がはんぱない。読んでいてこれほどスカッとするお話も珍しい。
襲来した魔王から提示された『ギフトゲーム』を巡る謎解きも面白かったです。「ハーメルンの笛吹き」の寓話を巡る解釈は普通になるほどと思いながら読んでた。
色々な意味で突き抜けたチート達の中では体力面で一歩劣る感のある飛鳥、チートだらけだけど問題児ばかりの面々を背負う立場になったジンの成長にもニヤニヤ。強力なスキルを持つけどそれを戦闘で上手く生かせず葛藤する飛鳥が新たな力を手に入れる展開も美味しかったけど、表ではまんまと十六夜の手のひらで踊らされ、その裏で十六夜に尻叩かれながら懸命に努力する御チビ様がマジ可愛いです。
問題児たちが異世界から来るそうですよ? YES!ウサギが呼びました!
人間離れした異能を持つ子供達3人は異世界からの「世界の全てを捨てて“箱庭”にこられたし」という招待状を受け、異世界へと召喚される。たどり着いたのは“ギフトゲーム”と呼ばれるゲームの勝敗が全てを決める世界。ところが彼ら、召喚した本人が持て余すほどの超・問題児で……!?というお話。
これは良いチート。以前から物凄く俺TUEEEEEなラノベだと聞いていたけどしょっぱなから不良達を潰すために川辺を吹っ飛ばす十六夜のトンデモっぷりでふきだす。色々と滅茶苦茶な能力をもった3人が異世界を所狭しと暴れまわる姿にニヤニヤが止まらない。ただ主人公TUEEEEEというわけでもなく、ちゃんと主人公達の敵わない相手が設定されてたり、各々の能力の得手不得手があったり、参加するコミュニティがほぼ底辺に近い弱小からの下克上展開だったり……でただのワンサイドゲームになってないのも良かった。
“ギフトゲーム”の勝ち負けで全てが決まる異世界の世界観も面白かったけど、キャラクターがまたイチイチ美味しい。女の子達も可愛いんですが個人的には主人公3人の中でも一番のチート存在である十六夜がただのパワーバカかと思ったら予想外に頭脳派だったりとか、コミュニティリーダーのジンとの関係とか大変美味しいと思いました。ジンきゅんが成長して十六夜も一目置くコミュニティリーダーになる展開が今から楽しみです!楽しみです!!
しかし、挿絵がやや本文と食い違ってるのはもう新人さんのデビュー作系ではある程度仕方ないと諦めるべきなんでしょうか。いや、これは普通に挿絵に恵まれてる方のラノベだと思うんだけど、レティシアの「拘束具を彷彿させるロングスカート」という文章描写に超ときめいてカラー挿絵確認したら膝丈タイトスカートだったときの私のガッカリ感ときたら……いえ、横縞タイツも可愛かったですけど……ですけど……。