“有河 サトル” の検索結果 | 今日もだらだら、読書日記。

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ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! Extradisc

 

大人しい理恵が本気モード全開で誘惑!?『おさななじみとすることぜんぶ』、間違えてFPSを現実に反映させてしまった、ある男の物語『運命歪曲のエクスチェンジ』、世界統合により平穏を取り戻した武紀たち、春海の卒業が近づくにつれ、皆それぞれの進路を意識しはじめて―『それぞれの未来』他、『シルバーブレット』のラストエピソードを含む短編2編を加えた全5編でお贈りする『ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!』終焉を飾るエクストラ短編集。 (「BOOK」データベースより)

それでコンビニ店員・普久乃原さんの一日を描く番外編はどこですか?(真顔)

 シルバーブレットの完結編エピソードに番外編3編を収録した短編集。シリーズの後日談エピソードになる「それぞれの未来」が色々な意味で胸熱なのですが、誰のエピソードよりも普久乃原さんの現状にガタッしてしまったあたりに大変な業を感じます。あんたコンビに店員て……コンビニ店員て……なんだよそれ美味しいじゃねえかよ!!本編のアレとかアレとかが何もかもが吹き飛ぶこの衝撃!!!

 ギャルゲーと間違えてFPSを投影してしまった翔也のイトコの物語「運命歪曲のエクスチェンジ」が面白かった。異世界に迷い込んでしまったような状態になって、「主人公」が死んだら「コンティニュー」は出来るけど、ゲームと同じようなご都合展開にはならなくて……という辺りは本編と一緒。自分のためでなく、一緒に戦ってきたヒロインの為にコンティニューを選択する主人公がかっこよかった。っていうかゲームクリア後どうなったのかが気になるなあ現実世界のセラフィーナさんとなんだかんだで一緒になってそうな予感しかしなくてニヤニヤする。あとそもそもゲームを取り違えた原因があるあるすぎて笑った。この調子でBLゲーを投影しちゃったウッカリさんはどこかにいま(以下略)

 シルバーブレットの完結エピソードは秀之さんが武紀とは逆の意味で「ヒーロー」すぎて泣けてくる。最後まで美味しい所持って行きすぎですよこの人は本当に……!!最後まであくまで一般人の範疇で大事な人全員を守るため戦ってご都合主義的ともいえるハッピーエンドを手にした武紀と、チート的な異能を手にたった一人の女性を救う為に戦って自分や色々な物を犠牲にしながら目的を果たした秀之。表・裏の主人公というだけでなく様々な意味で対称的な二人だったなあと思います。暎那ちゃんがやってくれたと信じてるけどその姿がきちんと拝めないのがちょっと寂しい。

 ラストバトルは本編の武紀視点とこちらの秀之視点、どちらを欠いても成立しない話でそれを両サイドから別の物語として読めるのが新鮮で面白かったんだけど、同時に片方だけで読むとやや物足りない感が否めなかった気がする。ピースの欠けたパズルのようなイメージというか……後でもう一度本編最終巻を読み直したいところです。

 色々な意味で波乱を巻き起こした「フェアリーテイル・システム」だけど、“何者にもなれないはずの彼ら”が様々な経緯を経てそれぞれのヒロインを得て彼女達の為に戦い、仲間や友人を得て失ってしまっていた“関係性”を手に入れ、自分という物語の“主人公”として立ち上がっていく姿は本当にかっこよかった。割とどのカスタマーもなんだかんだでカッコよくなっていってしまうから困る。「運命歪曲のエクスチェンジ」みたいな、他のカスタマーを主軸にした物語ももっと読んでみたかった気がします。

 最後に武紀さんいつまでも末永く爆発しろ!!


ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! disc8

 

いつまでもいっしょだ―― 「一緒の世界で、共に歩もう」ヒロイン達とお互いに気持ちを確かめ合った俺こと都筑武紀。 本来の世界と『例外レイヤー』を統合し『現実補正』を使って二つの世界にいる人々の記憶を融合……トゥルーエンドへの道筋は見えている。 しかし、そこに至るにはこの世界に存在しないあるアイテムが必須……。 どうする俺! 無いものは作るしかないのか? 俺が、あの『エターナル イノセンス』を!! 選択肢無限の真世界を奔走する青春ADVノベル、遂に完結!

シリーズ本編完結編。ナイス・ハーレムエンド!2つに分かれた世界のどちらも選ぶために少しずつ問題点を洗い出して埋めていく展開が楽しかった。まさか、FanDiscで出てきた武紀の割りと残念な超記憶力が伏線になっていたとは……。あと普久乃原さんは良い男ツンデレ

ゆうきの正体の件は何となくそれじゃないかなーと予想してはいたんだけど(というか初読時からなぜか疑いもなくそうだとおもってた)、予想以上に重い設定だったのでびっくり。個人的には「元の姿」の挿絵も見たかったなあ。

世界統合直前の、街頭運動中の人に絡まれるシーンはちょっと無理矢理な展開に見えなくもなかったけど、世間の逆風にもめげずに彼ら自身の幸せを掴む為のやりとりとしては良かったんじゃないかなと思うのです。正直、やはり武紀の理想には賛同できないですが(自分がヒロイン達のポジションになったらたぶん納得できないと思うって意味で)、でも、それが彼らの幸せの形であるというのならそれも良いんではないかと思わせるやりとりでした。まあここまできて誰か1人しか選ばないエンドっていうのもありえないですよね。

そして最後の最後まであの人の水面下での活躍が素晴らしかった。ネタバレになるのであまり深くは語りませんがてっきり今回はもう出てこないかとおもったら……まぁ!!

「だけど、お前はそれで満足できるのか?」
「もっと望め。もっと求めろ。もっと夢を見ればいい。お前は理想主義者なのだから」

(P273〜274)


フェアリーテイルシステムを掌握するための戦いは明らかに「シルバーブレット」側のお話で武紀はあくまでゲストキャラでしかなく、本編ではかなりばっさり削られているんだけど、武紀のピンチにタイミングよく駆けつける秀之さんマジ裏主人公。真の完結編となる「ExtraDisc」でこちらの戦いの様子も描かれるのではないかと思うので、とても楽しみです。


ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! disc7

 

二次元の女の子に恋をして虚しくならないか(Y/N)?
理恵の世界から戻った俺こと都筑武紀は、かつてない衝撃を受けていた。 死んだはずの両親が生きている! しかも目の前には恋人状態の高橋が!!   『八年前の事故が発生しなかった世界』――だがしかし、この幸せで残酷な世界に俺の愛するヒロイン達は存在しない。 そして、事態収拾のため情報を集めようとした俺は、ある人物からもたらされた驚愕の真実に戦慄する……まさか、あの事故が!? 選択肢無限の真世界を奔走する、青春ADVノベル、待望の第7弾!

負荷軽減の為、分割されたヒロイン達のレイヤーを行き来していた武紀は元の世界に戻ろうとした拍子に別の「世界」へと飛ばされてしまう。そこは武紀の両親をはじめとして様々な人が犠牲となった“8年前の事故”の起らなかった世界。ヒロイン達の代わりにそこにいたのは死んだはずの両親と、“恋人”の高橋愛子で——というお話。

「高橋ルート」がまじ破壊力やばい!!!!!

「もしも」の世界でいよいよ正ヒロイン昇格な現実産ヒロイン・高橋さんがヤバい。素直じゃない所はもちろんあるけど、武紀への恋心を隠さない高橋さんのまっすぐな愛情と信頼がやばい。デートやら痴話喧嘩やら萌えポイントは大量にあるんだけど、個人的に2人の高橋愛子の会話にはニヤニヤが止まらなかった。さりげなく幼馴染の彼女もヒロイン戦線に加わって武紀さんマジフラグ建築士。

明かされたフェアリーテイルシステム誕生のきっかけと2つの「世界」の真実。片方の世界を「選択する」権利を委ねられた武紀が恋人と両親のどちらを取るかで葛藤する姿は心が痛くなるんだけど、最終的に「全員を幸せにしたい」という武紀だからこその結果に辿り着いてくれて本当によかった。

それにしても高橋さんの猛攻もすごかったけどそれ以上に正樹と武紀、二人の“主人公”の親友具合がやばい。武紀が何かやってくれることを信じて自らの存在を削ってでも武紀の帰る場所を守ろうとした正樹に、彼の予想を超えるところまでしっかり信頼通りの行動を見せる武紀の行動にニヤニヤが止まりませんでした。263Pでうっかり悶えたのは私だけじゃないはずだ。

正樹と武紀はもちろんなんだけど、どこの並行世界へいっても関係性の変わらない翔也の安定感とか、有能なのにシスコンという残念な“裏主人公”秀之など、本当に男子の活躍が美味しいシリーズになってきて困る。いよいよ「シルバーブレット」シリーズとのリンクも強くなって来て、両シリーズともに続きが楽しみです。


ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! addon シルバーブレット2

 

妹を守る! それが兄のつとめだ!!
激しい戦いの末、秀之の決意に触れた神藤は、共闘することを決意した。義人に加え心強い仲間を得た秀之だったが、平穏な時間も束の間、自宅PCに電子妖精の天才・寫取から突如ハッキングを受けてしまう! そして、超常的なその攻撃手法に戦慄を覚えつつも退けた秀之は、一つのファイルがあることに気づく。なんと、それは電子妖精支部の所在地が記された文書だった……! 人気作『ギャルゲヱ』の外伝シリーズ、待望の第2巻登場!!

高橋愛子の兄・秀之の視点から「フェアリーテイルシステム」の謎に迫る外伝「シルバーブレット」シリーズ第二巻。

たった2人の「家族」と眠り続ける「恋人」を救う為、自らの身を削ってでも奔走する秀之の姿が相変わらず文句なしにかっこいい!今回は『能力インストール』により異能を使える秀之に加えて異能を使える『ビジター』達、更には本編から出張なあの人が大活躍で圧巻の異能バトルを繰り広げてくれました。特に「エターナルイノセンス」ではやや設定的に浮いてて、設定的にも立ち位置的にも本編では一歩引いてる印象の彼女の活躍にはニヤニヤが止まりません。挿絵がいい仕事しすぎだった。

その一方で肝心の「電子妖精」や「フェアリーテイルシステム」はどんどん設定やら目的やらが現実離れしてきて(もちろん、ゲーム世界の人間を現実に投影してる時点で現実離れしてるんだけど)、色々な意味で凄い。今回明かされたフェアリーテイルシステムのなりたちが真実だったら物凄い展開になりそうだし、システムの恩恵を受けてほぼ不老状態なキャラが居たり、フェアリーテイルシステム・電子妖精共にまだまだ思惑が見えてこない。これ、本編外伝含めどうやって風呂敷をたたむんだろうかなぁ……

時間軸が進んだことでギャルゲヱ本編とのリンクも本格的になって、そちらとの絡みも気になるところ。考え方の全く違う二人の「主人公」の絡みも気になるのですが、本編最新刊の展開を考えると……ほらあの最後のあの人のデレとかあの人のデレとか……

色々な意味で、続きがとても楽しみです。


ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!  Fandisc

 

絶対!! ギャルゲ主人公宣言!?  ハーレムここに極まる!!
咲と愛子の友情のはじまり「いつか花咲く、愛もある」。武紀にゆうきから意外な提案が……「梅雨が明けるころに」。悩める春姉、危機一髪?「姉のちときどき胸さわぎ」。どうしても一緒にお風呂に入ると言う夏海に武紀は!?「俺の妹のばあい」。意外なあの娘とアキバデートっ!「すくぅ?るメイド」。そして訪れる武紀最大の正念場――奮い起こせ主人公力!!「攻略仕様のアンチノミー」の全6編でお贈りする『ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!』珠玉短編集!!

? 都築さんマジ一級フラグ建築士!!! /

ギャルゲーのヒロイン達を現実世界に「投影」してしまった主人公・都築武紀と彼の呼び出したヒロイン達+αが織り成すラブコメ、今回は物語の隙間の物語を集めた短編集。ヒロイン達のたわいも無いお喋りという形で過去のエピソードを語るという形式なのですが、全体的にシリアス度の高い本編よりもお色気メインのちょっとエッチなエピソードが多くて軽く楽しめる感じ。特に春海と夏海メインの短編は某富士見のお色気ラノベを思い出させるギリギリ具合。

しかし、武紀がフラグ建築しすぎでやばい。本編を読む限り落ちてるのはゆうき除くヒロイン4人にせいぜい高橋愛子くらいだと思っていたらそれどころじゃなかった!!むしろ落ちてない女子キャラいないんじゃないの位のいきおいでほとんどよりどりみどり状態だった!!高橋愛子さんのデレはまだしも、よもやのゆうきデレに噴いた。本当にびっくりした。こいつ、こんなにジゴロなキャラだったっけ……?

個人的に一番好きなのは咲と愛子の友情が描かれる「いつか花咲く、愛もある」とラストの「攻略仕様のアンチノミー」。前者はとにかく不器用な愛子さんが可愛くて可愛くて!!愛子好きなら必読の一編。攻略仕様の?は、エターナルイノセンスをプレイした武紀が当時攻略した順番を知りたいとヒロイン達が言い出すお話なんですが、すっかりヘソを曲げたヒロイン達のご機嫌を取る為に武紀がエターナルイノセンスのゲーム内でヒロイン達を攻略した際に言う主人公のセリフをヒロイン達に言う…という話なのですが、歯の浮くセリフに舞い上がるヒロイン達の姿が可愛かった。そしてゲーム内のセリフ覚えすぎな武紀さんマジパネエっす。

「投影前」のゆうきに関しては、このまま本編とは関係ない扱いでスルーされるのかな、と思っていたんだけど最後を読む限り今後の本編で触れてきそうな感じ。個人的には「実は投影前は男だった説」を推したいんだけどそうじゃなくても何かひと波乱ありそうな予感。次巻が楽しみです。


ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! addon シルバーブレット 1

 

人気作『ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!』の秘密に迫る外伝シリーズが満を持して登場!!
架空の情報媒体を現実に投影する『フェアリーテールシステム』。望めば好きなゲームやヒロインを現実に顕現させることもできるこの力を巡り、戦い続ける男高橋秀之。卓越したコンピュータ・スキルを駆使し、システムの謎に迫ろうと日夜情報収拾も兼ねヒロイン達を助ける彼だったが、この夜はいつもと違った。窮地のヒロインを救うため現場に向かった秀之が見たのは、謎の少女の手を引き逃げる妹の愛子で――!?

FBオンラインで連載されている、シリーズ最大の謎である「フェアリーテイル・システム」の謎に迫る外伝シリーズの文庫化。僕らの現実産ヒロイン・高橋愛子さんのおにいちゃんの話だよ!!

高橋愛子の兄・秀之を主人公にして物語が進行するのですが、なにこの秀之のスーパーヒーロー具合……!!フェアリーテイルシステムを解析する傍ら、現実に顕現していないキャラクター達の異能を時間限定で『インストール』するというソフトウェアを開発し、トラブルに巻き込まれた「設定者」や「ヒロイン」たちを影から助けるという、設定からしても激しくヒーロー性の強い主人公なのですが妹に目がないという一点を除けば殆ど敵なしの完璧具合。

ヘタレで普通の高校生な主人公がままならない現実になんとかかんとか立ち向かっていく本編とは打って変わって、完全な現代異能バトルものになっているのが面白いなぁ。妹の愛子に正体を隠して戦い続ける秀之の姿はまさしく正義のヒーロー的。本編とのリンクも気になる所ですが普通に読んでいてスカッとするタイプの王道ヒーローモノなので安心して読めました。

そして本編から変わらぬ、安心の愛子クォリティ。
もう愛子可愛くてマジ困る。不良少女なのに案外常識人とか、兄にツン全開な妹っぷりとか、強そうに見えて年相応の女の子らしいメンタリティとか……!!本当にギャルゲヱは本編も愛子をメインヒロインに以下略。

個人的には秀之の親友・義人と秀之の関係をもうちょっとですね……!!「幼なじみの腐れ縁」「無二の信頼関係」「軽口たたきながら戦える仲」という自分のツボを直撃する共犯者的な悪友関係だったので、義人の出番が少なめだったのが残念でならない!!しかし、義人を無条件に信頼して無事を確信している秀之の言葉や、終盤の大逆転の様子にはニヤニヤが止まりませんでした。

次巻では義人と秀之の濃厚な絡み(※男子の友情的意味で)を期待してます、ほらだって、ギャルゲヱ本編も男子萌え率上がってきてるからこっちだってきっと……!!


ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! disc5

 

何があったとしても俺の気持ちは変わらない――!
『エターナル イノセンス』の主人公・真田正樹はこの世界を去った。愛すべき日常を取り戻し安堵する俺こと都筑武紀だったが、この時はまだ、気づいていなかった。この事件が、新たなイベントへのトリガーだということに……そして、咲が誰よりも傷付いていることに! 〈世界改変〉による過ちに苛まれる彼女に俺の声は届くのか? 事態は最悪の事態に向けて加速していく――。選択肢無限の真世界を奔走する、青春ADVノベル、待望の第5弾!

ほぼdisc4からの続き。「エターナル・イノセンス」の本来の主人公・真田正樹が消えてなんとかこれまで通りの日常が戻ってきた……と思いきや、咲の様子がどうもおかしくて…というお話。

咲のピンチに立ち向かおうとする武紀達に要所要所で力を貸してくれる人(あるいはキャラクター)達との絆が、それこそギャルゲー風に言うとこれまで遭遇してきた事件によって少しずつ「フラグ立て」されたものだと思うと感慨深い。高橋さんの周囲の人脈だって1巻で咲の事件を解決していなければありえなかった人脈なわけだし。特に2巻で「敵」として登場した普久原の再登場&活躍にはニヤニヤが止まりませんでした。あと、なんといっても正樹かっこいいよ正樹!!!相変わらずのかっこつけ具合と有能ぶりにゴロゴロしました。本当に、正樹×武紀をおしたい……(やめてください)

3巻までは武紀・ゆうき・藤田という「設定者」同士のつながりはそれなりにあったものの、基本的にヒロイン達(+α)と武紀の間だけで繰り広げられていた閉鎖的な世界観が、4巻・5巻と来て一気に広がったような気がする。個人的には少しずつ男子キャラの活躍が増えてきて、ニヤニヤが止まらない。

また、物語の核心である「フェアリーテイル」システムにも少しずつ話が及んできて、今後の展開も楽しみなところ。外伝である「シルバーバレット」はなんだかんだで読んでいないので、来月発売のaddonでの本編補完が楽しみです。


ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! disc4

 

俺こと都筑武紀は突如訪れた新たな危機に戦慄していた。幼馴染に起こされ迎える朝、家族揃っての登校、そして校内一の美少女との学園生活。いつもと変わらない、愛すべき世界…のはずなのに、違う。こんなのは…俺じゃない!自らの手により崩れゆく理想の世界で、なんとか打開策を見出そうとする俺だったが―おい、これでまだ“世界改変”の途中ってことはないよな?選択肢無限の真世界を奔走する、青春ADVノベル、待望の第4弾。 (「BOOK」データベースより)

女子ばっかりだったギャルゲヱでまさかの男子推し回だと!!
ギャルゲーの世界を現実に投影してしまった主人公と、彼の手によってこの世に投影されたヒロイン達が織り成すラブコメ第4巻。今回は武紀が投影したゲーム「エターナルイノセンス」の本来の主人公・真田正樹が現れ、ヒロイン達との関係が書き換えられてしまう……というお話。

彼の登場により失われた絆を取り戻そうと必死になる武紀の奮闘は悪くないんだけどどうにもモヤモヤしてしまうのは、やはり腐っても女子の1人として「好きな男の子には自分だけを見て欲しい」という思いがどこかにあるからか。正樹の考えは極端すぎるけど、それでも彼の言葉の方が圧倒的に正論のように思えて、複雑な心境だった。

そんな中、着々とフラグを立てるのが作中唯一の「現実産」ヒロイン・僕らの高橋愛子さんでした。だから武紀は高橋ルートに行けと何度言ったら!!今回も高橋さんは本当に可愛かったです可愛かったです。そして彼女とのフラグが着々と立っている気がするのですがどうなるんだこれ。まさか高橋さんも含めたハーレムルートに突入してしまうのか、それとも最終的にはやはり高橋エンドなのか。個人的には高橋さんが一番好きなので高橋エンド大歓迎ですが。

そして今回、さりげなく美味しかったのがこれまで目立ってこなかった男子陣の活躍。世界改変がどう現実に影響を与えてもかわらず武紀の「友達」として存在する翔也とのやりとりにも萌えるのですが、何よりラストの正樹と武紀の友情やべえええええええ!!!!!(ゴロゴロゴロゴロゴロ)典型的な「喧嘩から生まれる友情」具合にニヤニヤが止まりませんでした。元々男子萌えを一切期待していないこのシリーズだけに、不意打ちだった。本当にご馳走様でしたカップリングは正樹×武紀でお願いします。

あと、何気にバカテスっていうか姫路さんネタが?……と思ったらオマケページを読んで納得。
担当さんがバカテスの人と同じになったのか…。


ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! disc3

 

俺たちの絆は次元すら越えられる!……はず?
いつも優しく世話好きな春姉。そして天真爛漫で甘えん坊な妹、夏海。俺こと都筑武紀が〈世界改変〉によって手に入れたヒロイン――愛する家族だ。しかし、その二人の様子が近頃おかしい。春姉は隠し事があるみたいだし、夏海の態度もどこか変だ、ぞ?ちょ春姉、その人は誰? え、実の父親!? しかも二人を引き取りたいって……それって都筑家存亡の危機じゃないか! どうする俺――!! 選択肢無限の真世界を奔走する、青春ADVノベル、待望の第3弾!

「メモリーロンド」の一件で傷ついた理恵も回復し、なんとかこれまでの日常を取り戻した武紀たち。ところが、今度は春海が隠し事をしているようで…。不安に思っていたところ、春海と夏海の実父だという男が現れ、二人を引き取りたいと言い始める。それは、既にこの世から消えたはずの、武紀が展開しなかった「ファンディスク」のシナリオ通りで…!?

ギャルゲーの世界を現実に投影してしまった主人公と、彼の手によってこの世に投影されたヒロイン達が織り成すラブコメ第三巻。今回は、あらすじの通り春海・夏海姉妹を中心とした都筑家家庭崩壊(?)編。2巻読んだときに「そういえば、すっかり春海夏海姉妹が空気だなー」とか思っていたら、そこからこんな物語が展開するとは。オープニングの淋しそうな姉妹の姿がとても印象的でした。

春海・夏海の実父が登場し二人を引き取ろうとするという、武紀が展開しなかった「ファンディスク」の内容と酷似した現実の展開から、更にこの物語のシステムに対する疑惑が提示されていく、謎解き的な展開が面白かったです。今回は結局……でしたが、火種自体は残したままの終わり方となったので、これが今後の伏線へと繋がっていくのかな?とはいえ、ゆうきが自分のシナリオを評して「ファンディスクらしい甘々展開」と言った通り、ファンディスクで破滅的な展開になる可能性は低そうな気がしますが…

武紀がヒロイン達の中から「誰か一人を選ぶ」事で現在展開されている「シナリオ」にも終わりが訪れてしまうのか、それともただ現実の人間と同じように誰かを選んだ後もこれまで通りの日常が続いていくのか。それとも今回おぼろげに提示された「ハーレムエンド」という新たな展開を選んで未知のシナリオに突入するのか…、今後の展開が非常に楽しみです。

それはそうと遂に高橋愛子ルートの可能性が垣間見えたわけだが!!
今回も良い男前だった高橋愛子さん、個人的には是非とも正ヒロイン昇格していただきたいものですがいかがなもんでしょう。いやまあ、攻略不可ヒロインだからこそ輝くキャラって感じもするんですけど。

FBオンラインで連載中の「シルバーブレット」側のキャラクターもさりげなく関わってきたみたいなので、そろそろあちらの外伝も読むべきかなぁ。文庫化してから読むか、先にオンラインで読むか結構悩ましい…。


ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! disc2

 

まさかのリアル幼馴染ルートが出現!?
世界改変のシステムエラーのおかげで、愛するヒロインたちとの生活を取り戻した俺こと都筑武紀。「ヒロインたちをみんな幸せにする!」という誓いを胸に激甘なハーレム・ライフを送る俺の学校では近頃妙な噂が流れていた。「公園の大きな木の下に、満月の夜に相手を呼び出して告白をすると必ず恋愛が成就する」……ちょっとまて、そんな設定のゲームがなかったか? 選択肢無限の真世界を奔走する青春ADVノベル、待望の第2弾!

奇跡的に再び「エターナルイノセンス」の世界を投影し、今では掛け替えのない存在となったヒロイン達との生活を送り始めた武紀。そんな彼の周囲では最近、「その下で告白すると両想いになれる不思議な木」の噂が流れていた。明らかにどこかのギャルゲーにありそうな設定に首をかしげるが、今度は街で偶然「リアル幼馴染」と再会して!?自分の好きなギャルゲーの世界とそのヒロイン達が投影されちゃったよラブコメ、シリーズ第二弾。

かなり綺麗に落ちていたのでどう繋げていくのかと思ったのですが、物語面では「主人公以外の人間が“設定者”となり投影された別のゲームのシナリオが現実に影響を与えていく」、恋愛面では「本来リアルの人間ではないヒロイン(というか理恵、咲)の苦悩」という方向に話を転換させていて、1巻とは違った方向で楽しむ事が出来ました。特に主人公以外が投影したギャルゲの内容が終盤まで判明しなくて、ちょっとした謎解き的な方向になっているのが面白い。中盤はひそかに投影されたゲームの内容と配役を妄想しながら読み進めてました。

また、投影されるゲームによってかなり物語の色が変わってくるのが興味深い。「エターナルイノセンス」は典型的な泣きゲーという印象を受けましたが、今回投影された「メモリーロンド」は伝奇っぽい雰囲気のゲームで、同じヒロインがピンチになるにしても現代異能的な展開になってたり。というか、今回の話により1巻の「異能的な要素は投影できない」という仮説が覆されたので、もっとバリバリ超能力とか異能な展開も期待できるのかな?と思ったり。ある意味今後の展開によっては「なんでもあり」な物語になりそうな予感がしてにやにや。終盤で主人公が熱いキャラになるのにも、ニヤニヤが止まりません。

それにしても、ヒロイン達も可愛いけど高橋愛子可愛いよ高橋愛子。1巻での虐めっ子キャラからヒロインの親友ポジションに一気にランクアップした彼女にニヤニヤ。というか、咲が悲しんでるのを見て彼女の分まで武紀に怒ったり、素直に態度には出さないけどこっそり理恵を心配してたり……と、素直になれないけど親友想いな姿に惚れました。というか、エピローグのアレはやはりサブヒロイン昇格フラグなのか!?それはそれで楽しみすぎる。

エピローグがちょっとわかりづらかったのが個人的には気になりましたが、物語を一度読み終えてから改めてプロローグのデバッグシーンを読み返すとエピローグで武紀の立てた仮説の裏づけが取れてなかなか面白かったり。次巻も期待してます!!