[著]樹戸 英斗 [絵]ほんだ ありま
夏希に夢魔の研究協力を依頼しにやってきた虚像機関のスタッフに憑いていた夢魔が逃げ出した!虚像機関に協力するのは面白くないが夢魔の被害を広げるわけには行かない…と夢魔の捜索をはじめる二人だったが、先日の戦いで停止寸前に追い込まれたアルブバスターは、あと1回しか使えなくて!?
前巻と比べるとはっちゃけぶりが足りない気もしたけど(ケツバット描写が殆ど無い…!)、落ち着いた分爽やかな青春小説ぶりが増してるように感じるシリーズ第二段。夏希とその周囲の出番が抑え目な分、ストーリーが1つ1つ独立して「短編集」という印象が強くなりました。前回サブヒロイン格だった美姫子に至っては殆ど出番無い状態で、その辺はちょっと寂しいかも。夏希に夢魔の研究協力を依頼しにやってきた虚像機関のスタッフに憑いていた夢魔が逃げ出した!虚像機関に協力するのは面白くないが夢魔の被害を広げるわけには行かない…と夢魔の捜索をはじめる二人だったが、先日の戦いで停止寸前に追い込まれたアルブバスターは、あと1回しか使えなくて!?
虚像機関からやってきた二人のうち、なりゆきでオズワルドに着いて来る事になったジェシカがオズワルドや夏希に振り回される姿が哀れ。毎晩の飲み比べを通して(?)最終的には夏希ともすっかり良い喧嘩友達状態になっていたけど、かっこいいお姉さんだけどどこかドジッ子で振り回され体質だなんてツボすぎます。今後の活躍に密かに期待w
1話は面白いけどそれなりという感じでしたが、2話以降右上がりで面白くなっていきます。泣かせて来る3話も面白かったですが、個人的には2話がお気に入り。就職活動が失敗続きの女子大生と、以前ダウジングで有名になった小学生が友達になるという話でしたが、最初後ろ向きだった二人がお互いの存在に感化されて前向きになっていくという過程が良かったです。直接的ではないけど何気に絡んでくる、夏希とジェシカの飲んだくれコンビも最高でした。
3話に登場する赤羽さおりの話は、展開が、露骨に智紀が夢魔に取り憑かれた時と同じだったのできっとそうなんだろうなあ…と思っていたら予想以上に重い話で、どんどん話に惹き込まれました。ラストはいい具合に夢魔に取り付かれていた事が良い方向に作用してくれて、ほっと一息。
毎回後ろに向かうにつれて加速度的に面白くなっていく感じのシリーズなんですが、ちょっと高低が激しい気がしなくも無いかな。1話も面白かったのですが、2・3話が飛びぬけて面白いからちょっと残念な気がしなくも無いです。
今回の最後で虚像機関の中でも過激な一派が登場してストーリーが大きく動き出す予感。今回みたいなのんびりした爽やか青春ストーリーが気に入っていたので良くも悪くも楽しみという感じですが、続編期待しています。
コメント
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'''これって話のメイン、あくまでもアルプ(夢魔)退治なんだよな?'''
どう考えても、そっちの方がおまけな感じがするんですが。
というのも、アクション要素を『無駄』と感じてしまうほどに、主人公達の真っ直ぐさが何所までも勇ましく、魅力的過ぎる。
作者はアクションよりも、熱い青春モノ書く方がずっと上手いと思う。
寧ろそっ...
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