なつき☆フルスイング! ケツバット女、笑う夏希。 | 今日もだらだら、読書日記。

なつき☆フルスイング! ケツバット女、笑う夏希。

[著]樹戸 英斗 [絵]ほんだ ありま

スポーツ特待生として高校に入学した智紀は、肩を壊して甲子園への夢を諦めざるを得なくなった。しかし近頃は痛めた肩の調子が妙に良い。このままなら部に復帰できるかも…と思いつつ、いつものようにウサ晴らしのバッティングセンターに足を運んだが、そこには金属バットを持ったヘンテコな女・夏希が待ち構えていて…!?

第13回電撃小説大賞<銀賞>の作品。3冊買って正直1番期待していなかったのですが、一番電撃らしくて面白かったのがコレでした。大賞「ミミズクと夜の王」はどこまでも電撃らしくなかったし、金賞「扉の外」はこの作品とは別の方向でチャレンジャーな電撃らしかったですが、イマイチ自分の好みとは合わなかったので。

主人公の智紀をはじめとして一度自らの夢を打ち砕かれ、「夢魔」に取り付かれた少年少女達が紆余曲折しながらも少しずつ様々な挫折を乗り越え、再び前向きに歩き出す姿が物凄く爽やかで、読み終わったあとすごく清々しい気分になれました。1話の時点では結構ありがちな感じでそこまで面白く感じなかったのですが2話で一気に面白くなって、3話ではもう完全に物語に引き込まれてしまってました。面白すぎる。

2章でメインになってくるとあるキャラクターの台詞が月並みだけど凄くインパクトありました。

「目の前を真っ直ぐに、地平線の向こうまで伸びていた道が、遠くから飛んできた大きな看板に遮られちゃったような、そんな感じ。その看板にはなんて書いてあると思う?『この道は現在から永久に使えなくなりました。お気をつけてお戻りください』だって。戻る道なんて、どこにもないのにね」


確かに自分の夢に一筋で生きてきた人には、挫折も同じだけ大きいんだろうなあ。なんか凄くそういう色々な気持ちが端的に現れた一言だと思いました。

何よりも、夏希の独特なキャラが良いです。2話までの強引なキャラに惹かれていると3話で…という感じで、(非常に良い意味で)裏切られます。ただラストは少々ご都合主義だったかな。一人称や喋り方を少し変えただけじゃなく、もっと何か明確な変化が欲しかった気がする。(ネタバレ)

受賞作品名を見たときにサブタイトルが猛烈に印象に残っていたので残念だなあと思ったのですがこちらは確かにタイトル変えたのが正解だったかな。タイトルの通り、とにかく直球ストレートでフルスイングな青春ストーリー。オススメ!

コメント

  1. [書評][樹戸英斗][なつきフルスイング!][魔物/妖怪][アクション][★★★]なつき☆フルスイング!

    なつき☆フルスイング!—ケツバット女、笑う夏希。 作者: 樹戸英斗 出版社/メーカー: メディアワークス メディア: 文庫 巨乳だ・・・。そんなおっぱいを表紙イラストの様に収納出来る服は日本国内はおろか海外にも無いと思うのだがどうか。 いえ本編とは殆ど関係ないんです

  2. なつき☆フルスイング!—ケツバット女、笑う夏希。

    なつき☆フルスイング!—ケツバット女、笑う夏希。

    著者 樹戸英斗
    イラスト ほんだありま
    レーベル 電撃文庫



     新人にしてはパワーがある。

  3. 三日月天体望遠鏡 より:

    いつもマニアックな所をついてすみません・・・。
    そういえば読んでないわ?、ということで積んである中から引き抜いて読みました。
    読んでいるうちに思ったのは、うららさんも書いていられるような筆者さんの比喩のうまさですね。身近に感じられるような、でも遠いような感じがgoodでした。
    何話何話に分けるのは読みやすかったですが、もちっと主人公の葛藤も見たかったような気がしますね・・・。
    あと、プールのシーンがみたかった(おい

    全体的に、かなり読みやすく感情にぶつけてくる内容がよかったです。

    では、また何か読んだらコメントしますので、その時はよろしくお願いします。

  4. うらら より:

    三日月天体望遠鏡さん、コメントありがとうございます!

    思わず引用してしまいましたが、あの部分の喩えは本当に上手いこと表現しているなあと思いました。個人的にはかなりインパクトのある表現で、大好きです。
    そういえばこのシリーズ、結構好きなんですけど3巻出ませんね?…。