[著]坂東 真紅郎 [挿絵/原作]ヒロユキ
一山当てようと同人界に飛び込んだのは良いが、画力がなくて全く売れない長菜なじみ。いつものように某同人誌ショップを物色していたところ、彼女のファンである星純一郎から話題の同人ゲーム「かわせみの呼び声」のオンリーが開催される事を聞く。売れセンのゲームでもあることだしと、仲間達と共にサークル参加をすることにしたのだが…
初っ端でいきなりソーラがコスプレイヤーという素晴らしいカウンターを食らい、それ以来内容よりも原作の相違点ばかり気になってしまってあんまり楽しめませんでした。ストーリー自体もなじみたちがオンリーイベント(おそらく「ひぐらし」)に参加する姿を描く…というか、その姿を通して作者の同人界に関する薀蓄を垂れ流すというような内容になっていて、現在同人界にリアルで身を置く人間としては知ってる事だらけで「ああ、あるあるw」的な笑いポイントが幾つかあった以外はちょっと微妙。あと、女性向に関する薀蓄はちょっと勘違いしてる印象も受けたのであんまり本気にしない方が良いです。(確かに人口は多いけど、皆カップリングでえり好みするから一部の壁大手以外はそんなに部数出ないと思うんだよね…ていうか今回かねるの書いた女性キャラの男体化なんて、常識的に考えて人選びすぎだろ…)一山当てようと同人界に飛び込んだのは良いが、画力がなくて全く売れない長菜なじみ。いつものように某同人誌ショップを物色していたところ、彼女のファンである星純一郎から話題の同人ゲーム「かわせみの呼び声」のオンリーが開催される事を聞く。売れセンのゲームでもあることだしと、仲間達と共にサークル参加をすることにしたのだが…
あと、アニメとあわせて発売したくて無理に出してしまったんだと思うんですが、小説版とコミック版4巻終了時点での辻褄が全く合わないのは酷いなあと思った。一応スタンスとしては「4巻終了前後のなじみたちの日常を描いた外伝」という感じなんだろうけど、そうすると決定的に辻褄が合わない部分が幾つか出てくるんですよね。特にかねるの同人誌の売上部数がほぼ同時期になるはずの原作と小説版で10倍近く違ってしまっているのがしょっぱいなあ。
ただ、この売上部数の違いについては、原作の方が明らかに大手同人誌作家のズレた感覚という感じで、小説版の方が親しみを覚えられたりします。ちょっと特訓したくらいでゲームジャンルで女性向やってるかねるが100部完売って…それ普通にめっちゃ売れ筋作家じゃね……?(;´д`)
それこそ二次創作同人誌として読むなら同人界の薀蓄本としてそれなりに面白かったと言えるのかもしれないのですが(つかラストのなじみたちの売上冊数は親近感沸きすぎだw)これを公式ノベライズとして「正史」扱いされるのは激しく萎えるなあと思いました。ていうかソーラがコスプレイヤーについての薀蓄を語り始めたときは本気でどうしようかと。
原作を知らなくてとりあえず気になるって人は素直に原作読みましょう。原作が好きでしょうがない人は同日発売のアンソロジーコミックを買ったほうが無難です。同人界の知識を軽く抑えておきたい人にはお薦めできる…かも…?
ちなみに、「アンソロジーコミック」の方も一緒に買ってみました。
こっちは普通に面白かったです。公式アンソロジーとしてはいい仕事してるなあという印象でした。ジャスティスvソーラネタが比較的多め?
阿部川キネコさんの漫画、かねるとちゃみぃが重なって見えるんですが…あと「辣韮の皮」の皮のアニメ化はある意味「ドージンワーク」より危険な事になりそうな予感がしますwww
個人的にはなじみの「全部同じアングル・バストアップのみの同人誌」の忠実再現に爆笑した。
それにしても面白いから良いけど、まっつー&椿あすコンビは自分達の漫画のテンプレが出来上がりすぎじゃないかと…買う前に予想した内容と全く同じだったのである意味噴いてしまいました。