[著]田口 仙年堂 [絵]日向 悠二 戦争に行った喜一郎は某島で行方不明になってしまう。東宮雅臣の元に身を寄せたイヨは雅臣の研究の、そして双葉は身寄りのない子供たちの世話を手伝いながら戦火を逃れていたが、次第に戦争は激しくなっていった。そんな中で雅臣はとある決意をする。一方、現代では死んだはずの高原喜一郎が「錬金術師を滅ぼすため」御色町に現れて…!? |
ガーゴイルが倒れる直前に残した言葉や「記憶を封印した」という結果からして、なんとなく悲劇的な結末が待っているんだろうなあ…とある程度の予想はしていたのですが、それでも実際目の当たりにすると、とても哀しかった。しかし、それでもその思い出をかけがえのない、大切な思い出として和巳に語ることができる双葉は本当に強い女の子だと思う。ほんと、今回の双葉はオトコマエでかっこいい女の子だなあ……。そしてあんな結末にはなってしまったけど、最後の最後で双葉の元にかけつけてきたガーゴイルが物凄くかっこよかったです。いつもの、あの決め台詞をこんなにも待ち望んだ事はありませんでした。
一方、物語は全体の2/3を終えたところで少しずつ最終決戦に向けての伏線が張られてきた模様。今までの錬金術に加えて「魔法」「古科学」などという力の存在が明らかになったり、とある人が「あの敵」の再来を予感させるような発言をしたり…と少しずつこの物語に対する「敵」の姿が見えてきた感じ。あと5冊で終わってしまうのは寂しいですがこれからこの伏線がどのように膨らんでいくかも楽しみです。