桐原家の人々 1 恋愛遺伝学講座 | 今日もだらだら、読書日記。

桐原家の人々 1 恋愛遺伝学講座

 

桐原家の猛・都・眞巳は三つ子の兄弟。瓜二つの美形を持つ猛と都とは対照的にがっしりして精悍な顔立ちの眞巳は自分が本当に彼らと血がつながっているのか悩んでいた。そんな折、なぜか都に迫られる夢を見て…!?

とても今更ですがsoundseaさんの“魔がさして?”エントリーに腐女子として激しく心を揺さぶられたので釣られてみました。書影の関係で商品リンクはCノベ版なのですが敢えてルビー文庫版で。

兄弟であり、しかも男である都から迫られるという夢を見て以来、自分の兄弟の事をヘンな意味で意識してしまった眞巳(♂)が赤面しながら悶々と悩む姿が微笑ましいというかなんというか。マジメで頭堅くて実直でヘタレな兄と世渡りがうまくて美形で小悪魔系の弟という組み合わせ自体元々好きなのですが、ヘタすると兄弟の関係を越えそうでしかし越えないギリギリ具合がとてもツボ。

眞巳が弟への気持ちで悶々と苦悩した事をきっかけに三つ子の出生をはじめとして桐原一家の様々な秘密が明らかになるのですが、事実だけ考えるとものすごい重い話の連続…のはずなのに祖母・母・長姉の肝っ玉が座りすぎてて物凄い軽いノリで話が進んでいくのが凄い。特に母親・豊さんの男らしさは半端じゃありません。実際本人達にとっては辛い話であることは確かだろうに、そんなことはおくびにも出さずにまるで笑い話のように喋れてしまう豪胆さにホレました。いや、ほんとにこのシリーズに出てくる女性は誰も彼もがかっこよくて、魅力的で良いなあ。

ルビー文庫というと私の中では「BL小説レーベル」という印象しかなかったので、こういう小説があるのがとても意外だったり。とても面白かったので続きを読むのがとても楽しみです!

しかし、一番凄かったのは「あとがき」かもしれない。恋愛は書けないけど変態なら書けるかもしれないってちょ…!!私もラブコメを書くのが苦手中の苦手なのですごい共感してしまったのですがその発想は無かった!!

余談ですが、この小説を読みながらずっとつだみきよの「ファミリー・コンプレックス」を思い出していた私がいます。美形だらけの家族の中で唯一平凡な顔を持って生まれてしまった男の子(でも頭は良い)と、その兄弟姉妹にまつわるお話。ついったーのTLでも散々語った気がしますが、つだみきよ作品の中ではこれが一番好きだったりします。

…その後「プリ・プリ」で秋良がホモに迫られた(勘違い)ときには本気で発狂したけどネ!

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ファミリー・コンプレックス (Wings comics)つだ みきよ
新書館 2000-05

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コメント

  1. くら より:

    懐かしい?、この作品大好きでした、ちとBLっぽかったけど男でも十分楽しめる作品です、しかし全部
    で4巻しかないのは残念、もっと桐原家の人々の皆の話を読みたかったです

  2. うらら より:

    ルビーから出てるのでけっこうガッツリBLなのかと思ったら男性でも普通に行けそうな感じの作風でしたねー。
    4巻しか出てないのは確かに残念です。
    でも後から追いかけた立場としては巻数少ないからこそ手を出せたという気もします。