[著]皆川 ゆか [絵]乱魔 猫吉 大河と《戦車》、《魔法使い》はミッドウェイ実験の最中、実験体としてユニットの中に閉じ込められた水元頼子を奪還しようとする。ところが、彼らの前には《星》とリンダ、《悪魔》とカインが立ちふさがる。それぞれが勢力を超え、自らの思惑の為に戦っている最中、今度は異形の身体を持つタロットの精霊《吊るされた男》が現れて…!? |
恋する大河の葛藤がもどかしいなあ。前シリーズであれだけ無謀にも考えなしに突っ込んでいく一直線さを知っているからこそ、もうちょっとライコ達の間に踏み込んでくればいいのに、と思ったり。当時は"知らなかったからこそ"の無謀さというのはあったんだろうけど…。しかし、その彼の葛藤を知っているだけにライコが大河の名前を呼んだシーンではちょっとでも彼の頑張りが報われたような感慨を受ける。
しかし、「真」シリーズになって以来一切姿を見せなかった“彼女”の名前が章題として出てきたときには凄く驚いた。確かに、ライコと大河の関係を語るには欠かせない人材だけど…彼女は結局、今後物語には絡んでこないのかなあ。流石に以前のようなライコとの掛け合いは期待できないかもしれないけど。
下巻は次々と驚愕の事実が明らかになり、「な、なんだってー!?」の連続なのですがさりげなく上巻ラストのキャラクター解説に下巻のネタバレが混ざってるのはどうかとおもった!特に上巻時点ですでに《女帝》《運命の輪》の項目にアレが書いてあるのは酷すぎると思うんだ…どうかんがえても下巻最大のサプライズでしょうに!!
次の「《世界》。」も上巻の年表ネタバレが酷いらしいのでうっかり読まないように気をつけよう…。