自分は、もっとずっと高尚な者たちと戦い、勝ち続けてきた。その中に虐殺を至上とするような、低俗で幼稚な輩など、ただ一人もいなかった。だからあんなのは雑魚だ。あんなのはかつて自分が相対した誰一人の足元にも及ばない。
“ええそうよ。さあ行きましょうか、二代目聖魔王閣下……!”
本気のヒデオさんマジかっこいい!!(ただし滅多に発動しない)
伝手で宮内庁の心霊班に就職した川村ヒデオが繰り広げる『戦闘城砦マスラヲ』後日談シリーズ第3巻。個人的に2巻がイマイチで暫く詰んでたんだけどやっぱり物語が動き始めると面白いなあ。人を殺す事を楽しんでいるという、これまでのマスラヲシリーズにはない下種な敵に対して怒りを燃やす一方、これまで自分が渡り合ってきた相手との相対を通して確かに成長したヒデオがかっこよすぎた。
まだまだ水面下で色々動き出してる感じで明確な敵が見えてこないんだけど、こちらはこちらで魅力的なキャラが増えてきた感じ。というかナイトさんの今後の活躍には期待せざるをえない。
……なんだけど、やっぱり書き下ろしのヒデオが魔殺商会の面々に振り回される『ロケットダイヴ!!』のハチャメチャな面白さがもうヤバくて!!薄幸少女属性返上してすっかり周囲を振り回す、作中でも髄一のフリーダムっぷりを発揮する鈴蘭可愛いわー。偉大で濃ゆい先輩を持つと色々な意味で苦労するよね頑張れヒデオ……
“……あんたをアパートから引っ張り出したウィル子ってマジ神だわ”
納得の一言すぎて盛大にふきだした。