亡くなったはずのクロウの弟・パールが生きていた!?しかも、ただ生きていただけじゃなく、クロウもお城の人たちもパールが死んだという話自体が嘘だったかのような態度を取ってくる。混乱しつつもそれがとある呪毒の影響だということを突き止めるが、事態はどんどん悪化して…!?というお話。
エルラント王宮に来てからの展開ってたいがいホラーでしたけど今回のホラー感あらゆる意味ですごい。味方を得たと思えば返す口で裏切られ、誰が操られているかわからない、味方の誰を信用したら良いのやら分からない展開が凄かった。しかも呪毒で操られている者達は、普段はいつも通りの態度を取ってくるのでたちが悪い。
特に終盤のあの人やらその人に関しては途中であれだけ解りやすいお膳立てがあったのに、状況があまりにもフェル達に対して不利すぎてもう裏切ってない前提で読まざるをえなかったというか(※あくまで個人の感想です)、あれだけフラグが立ってたのに終盤の展開を「衝撃の展開」として読めるのが凄いなぁと。
これまでどんな状況でも味方だった、頼れる味方の面々までもが敵に周るという足元が揺らぐような不安感、フェルを襲う妖精王の影、心の弱いところを突かれて今までになく疲弊していくクロウと本当に気の安らぐ暇がない展開でハラハラしっぱなしでした。面白かったけどほんとうにホラーだ……。
色んな意味で凄い所で終わってしまったので早く続きが読みたい……。