(仮)花嫁のやんごとなき事情 -すべての道は離婚に通ず?- | 今日もだらだら、読書日記。

(仮)花嫁のやんごとなき事情 -すべての道は離婚に通ず?-

 

“仮花嫁”ファンの皆さまに贈るスペシャルブック!――「絶対損はさせませんわよ」 敵国の皇子クロウと“円満離婚”するため、絶賛身代わり花嫁中のフェルディア。仕事に厳しくお金に甘い残念脳勤少女だが、本当は不器用で泣き虫だった!? 養い親ガウェインと彼女の絆を描く過去編のほか、フェルとクロウの離婚バトル【お忍びデート編】など爆笑必至の短編が満載! さらに、山下ナナオ先生渾身の激甘描き下ろし漫画やイラストも盛りだくさんのファン必見スペシャルブック♪

 いつもとおりの夫婦のやりとりから、各キャラクターの過去話・スピンオフ、更には人物紹介やスペシャルコミックまでたくさんの番外編を詰め込んだ短篇集。

 ガウェイン先生とフェルの過去話「夕暮れの泣き虫」で語られる過去のフェルが可愛すぎてヤバイ。小さな頃から面々と培われた庶民ド根性なのかとおもっていたら、何もできなくてガウェイン先生に守られてばかりの姿が衝撃でした。そんな彼女が少しでも大好きな先生に負担を掛けたくない一心で頑張ろうとして、様々な人との出会いを経て変わっていく姿が可愛すぎる。それにしてもラストのフェル男前すぎて……抱いて!!(ガウェイン先生を)

 クロウとその兄弟達の物語も、兄弟たちの新たな一面を知ったり、今後への伏線らしき描写にそわそわしたりと大変楽しく読んだのですが、ジルフォード兄上の「氷の貴公子」ぶりが凄い。本編で不穏なフラグ立てまくりのこの兄上だけど、色んな意味でどうしてあのイケメンが(いえ今も十分イケメンなんですけど)現在のラ族になってしまったのか、気になりすぎます。この辺は核心部分のようなきがするので、今後明かされたりするのかなあ。ジルフォードとミゼルカの気のおけないやりとりに思わずニヤニヤしてしまう一方、やはり不穏なフラグしか見えないのでハラハラしてしまったり。

 クロウとフェル、両者がデレはじめて暫くくらいの時系列の話が多いので若干甘さ多めの物語が多いのですが、個人的にはやっぱり1編目の「カヴィバエリの華争い」の甘酸っぱさが好きだなあ!クロウの掌の上でぐるぐる踊らされちゃってるフェルが、クロウに無自覚で不意打ちかましてくるのがたまらない。日々を生きることにいっぱいいっぱいすぎて自分のことなんか顧みられないフェルが少しずつ自分の「好き」を表現しようと一生懸命になる姿が本当に可愛かったです。

 それにしても、「プロフィールおまけ」のクロウがなにげに重い。

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