[著]皆川 ゆか [絵]乱魔 猫吉 《月》の“体験”によって《魔法使い》や《女帝》の過去を知り、《女帝》に対して嫉妬している自分を自覚して動揺するライコ。ところがそんな彼女の元に「会堂」から抜け出してきた坂崎と彼を回廊に戻そうとする《世界》が現れ、その力の余波で時の縦軸に弾き出されて13年後の世界に飛ばされてしまった!右も左もわからないライコの前に現れたのは…… |
ライコ、《女帝》、《女教皇》、《魔法使い》、《皇帝》ときて大混乱する《魔法使い》の過去関係に、今度はさらに男性の協力者がいたことが明らかに!?これ以上この周辺のキャラは増えないと思ってたのでびっくり。
1995年というとちょうど自分がリアル学生時代だったので、ギャップに戸惑うライコの姿だけじゃなくて身に覚えのある懐かしさににやりとしてしまう。「SD(=SDガンダム)?CD?LD?この時代のものには何でも“D”がつくのね!」ってコメントには爆笑してしまった。しかし平成世代はそもそもLDの存在を知らないのか…考えると、作品の舞台からは更に14年の月日が流れているのですよね。
大人になった唯と再会し、大きくなって夢を叶えた彼女との(唯にとっては)13年ぶりの語り合いの場面ではそれまでの急展開を考えると心が和むけど、なんだか歯に物が詰まったような物言いの彼女の姿を見ていると、色々不安が押し寄せてくる。というか、この唯の反応ってひょっとしてそういうことじゃないのかなあ、と思ったり大河兄はやっぱりどう考えても……とか。ラストの唯の涙とか、もう不吉な予感しか思い起こせない。ここからどうなってしまうんだ……!!!
以下、次で最終巻なので真相推理。
ぶっちゃけライコ→《女教皇》→《女帝》という流れがあるんじゃないかと思ってるんだけどどうなんだろう?前巻の「未来のラスプーチンと戦った」という記述を見る限り、少なくても2つ目までは間違いないと思ってはいるんだけど。《魔法使い》←→《皇帝》という流れがアリなら、ライコが人間から三段変化するのもアリな気がする。
あと、《魔法使い》かつての協力者って誰?予想が当たっていて前巻のような状況がありうるなら、意表をついて《魔法使い》と《皇帝》が協力者関係というのもアリな気がしてきたけど、それはさすがに飛躍しすぎかな。ああいう伏線を張るからには、今まで出てきたキャラクターのだれかな予感がするんだけどなあ。
というかそういう予想が脳裏を渦巻いているせいか、13巻の表紙がどうかんがえてもネタバレやってるようにしかみえなくて困ります。…いや、これだけ露骨に示唆されるとミスリードの危険性もありそうですが。
それにしても《女帝》と《女教皇》の表紙はどっちもツボにハマりすぎで困るー。