ページ 133 | 今日もだらだら、読書日記。

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恋姫・無双外伝 紫電一閃!華蝶仮面 3(下) ?わたしが愛した魔王?

[原作]BaseSon [著]御門 智 [絵]水月 悠

魔王・薫卓の復活により魏は壊滅。太陽は昇らず、深刻な食糧危機に人々は困窮する。そして、華蝶仮面はあれ以来、姿を見せることはなかった……。そんな中、本郷一刀達は生き残った蜀や魏、元薫卓配下の猛将達を集めて"華蝶戦団"と呼ばれる反抗勢力を作り魔王に対抗しようとするが…
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「恋姫無双」の華蝶仮面を主人公にした外伝ノベライズの最終巻。うーん、最後の最後まで物凄い名作ノベライズだと思うのに、なんでラストでそういう方向にいくんだよう……

今まで無敵だった華蝶仮面が敗れて復活するくだりやこれまでの敵キャラが心強い味方として現れる流れ、魏・呉・蜀の三国勢が一つの仲間として協力して挑む戦い。そして敵は操られたかつての仲間。絶望的な戦いに臨み、次々と倒れていく仲間たち。多くの犠牲を払いながらも進む一刀と曹操はかつて大切な時間をともにすごし、魔王となった少女・薫卓を救うことができるのか…という感じで相変わらずベタベタな王道熱血展開の目白押しなのですが、なんでここまできて「僕たちは彼らの犠牲で勝ち取った平和をずっと忘れない…」的なオチになるんだよ?…ここまできたら当然ご都合展開で全員復活円満エンドでしょー!!!

そもそも、曹操vs薫卓のラストバトルそのものがなんかグダグダで、これまでの「華蝶仮面」シリーズとは思えないほど面白くなかった…展開そのものは悪くないけど、個人的には薫卓の不意打ち以降はなんとかならなかったのかと思う。肝心かなめの曹操vs薫卓のバトルがあんまり盛り上がらなかったというか……っていうか劉協いらないよ劉協。最期は何をしたいのかよくわからなかったし、こいつ出さないか最終決戦前に一刀あたりと相打ちさせて、早々にご退場願った方が面白かった気がするんだよな?…

賈駆が突然過去の話を持ち出してきたのもちょっと唐突に感じたというか、できれば賈駆の態度以外の部分でもそういう過去を思わせる描写がほしかったような(それともこの、白装束が一刀を戦わせるために薫卓を引っ張り出した云々の設定は原作の公式設定なのか…?)

一応曹操と薫卓に関しては生き残ったような描写がありますが(拡大解釈すればラストのあれでラストバトルにかかわった全員が生きてたという解釈もできそうだけど)、その他は生死すら不確定…というか明らかにラストバトルで死んだくさいキャラに対して救済措置が取られなかったのは残念すぎる。ラストを「ご想像にお任せします」っていう終わらせ方は悪くないと思うんですが、これだけ王道ベタベタなご都合主義で突っ走ってきたこのシリーズがそれをやる必要性がどこにあったのかがとても疑問だったりします。うーん、やっぱりラストはなんとしても納得できない……

ただ、ラスト以外の盛り上がりはシリーズ最高潮で、ほんと凄かった。特に、今までずっと悪役っぽい描かれ方をしてきた周瑜のあの発言には感動。愛紗・鈴々と一刀のデートの約束シーンもホロリとくるし、孫権・曹操が一刀に真名を呼ばせるシーンとか微笑ましすぎるし、何より素晴らしいのは袁紹一派の(たぶん)最初で最後の大活躍!!いろいろな意味でかっこいい、かっこよすぎるよ袁紹…挿絵も今まで以上に良い味を出していて、良かったです。特に決戦前の全員集合絵と無駄にかっこいい袁紹軍、一刀の一枚絵は最高でした。

ああ、しかしこのシリーズがこれで終わりなのが素直に惜しい。やっぱり原作プレイすべきですか?こういう熱血展開目白押しのエロゲならば迷わず買うんですが……

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コッペとBB団 その2

[著]田口 仙年堂 [絵]はしもと しん

BB団の支部が美少女ヒーロー・薔薇の騎士に襲撃されて壊滅した!デイストーンを破壊され、絶体絶命の大ピンチに陥った支部を救うため、本部は補給作戦を展開することに。一方、Q三郎達はコッペを幼稚園に行かせる事にしたんだけど、大事なお弁当をなぜか“薔薇の騎士”に狙われて…!?
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良い人ばかりの「悪の組織」BB団と、人工人間のコッペが繰り広げるドタバタコメディ第二弾。

すっかり団を上げてコッペ大好き!なBB団のメンバーが最高。絶体絶命の危機にあるBB団の支部救出作戦をしてたはずなのに、Q三郎のひょんな一言からコッペのお弁当を何にするかで熱い議論が始まってしまう姿に笑いが止まりません。前回意気投合しちゃった2号とライバルにして宿敵であるはずのライトドライバーがすっかりメル友になっていたり、資金集めに移動アイスクリーム屋を開業したり、コッペが心配なあまり幼稚園の周りをうろついてライトドライバーに追い払われたり…「悪の組織」とは思えないアットホームっぷりが微笑ましすぎる。

悪の組織が作った人工人間だという正体は隠し、なぜかライトドライバーの協力を得て幼稚園に通い始めたコッペ。ところがとある事情で彼女の持たされたお弁当を狙って乗り込んできた“薔薇の騎士”がバラしてしまって?…という後の展開がとても熱い。特に幼稚園の先生の言葉には胸を打たれました。ヒーロー達より悪の組織よりも今回一番かっこよかったのは間違いなくこの人。

デイストーンの秘密とか、さりげなく本編の根幹に関わりそうな謎が出てきたけど、これからも是非ほのぼの+ちょっとバトル&泣かせ展開な雰囲気そのままで頑張ってほしいです。

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今月のまとめとオススメ本[2008年9月分]

今月の読了本はまだ感想を書けてない分含め23冊でした。
なんかギアスR2のノベライズとかBL小説読んだのとか、遠い昔の事のように思えるよ……
あれがまだ1ヶ月前の出来事だと言う事に驚愕。

2008年9月のページアクセストップ4


“文学少女”と
神に臨む作家(下)
⇒感想

ばけらの!
⇒感想

GENESISシリーズ
境界線上のホライゾン
⇒感想

俺の妹がこんなに可愛い
わけがない
⇒感想

先月から引き続き、文学少女最終巻が2冠達成。
その後ネットで話題になった「ばけらの」と「俺妹」、作者固定ファンの多くて注目度の高かった「GENESISシリーズ」の3つが順当に続きます。つか、なんか順当すぎて語ることがねえ…!!

ちなみに「俺妹」は先月の時点では大してアクセス無かったのに感想が某有名ブログさんで紹介されてから突然アクセス伸びました。…人気ブログパワー恐るべし。

2008年9月に読んで面白かった本


吉永さん家のガーゴイル
⇒感想

SH@PPLE?しゃっぷる-3
⇒感想

生徒会の日常
⇒感想

コードギアスR2 TURN-2-
⇒感想


何はともあれ15巻一気読みだった「吉永さん家のガーゴイル15」が最高!!最後まで最強ご近所パワーを魅せつけてくれる素敵な物語でした。しかしこれで終わりだと思うと寂しいなあ…

しゃっぷる3」は2巻でちょっとテンションダウンしたのを盛り返すかのような、胸キュン&燃え展開が最高でした。そして中目黒くん萌えとしては中目黒くんが大活躍する「生徒会の日常」を推さざるをえない。いつか中目黒×鍵とかやりたいです割とマジで。この2作品、私の今の富士見ファンタジア文庫のシリーズの中では鉄壁の2作品だったりします。このテンションのままもっと頑張って欲しいです。

残り1枠は「みーまー」の5巻とどっちにするか悩んだ挙句、先日最終回を迎えた人気アニメのノベライズ「コードギアスR2 TURN2」を。完全アニメ視聴者向けな辺り、個人的にはうーん……な部分も目立つのですが、アニメ版が大好きだった人には是非読んで欲しいノベライズではあります。特にこの2巻は、ナナリーの総督としての頑張りとルルーシュの妹コンっぷりを存分に描いたお話が収録されているのでランペルージ兄妹好きは絶対に読むべき。ゼロの屈折した(でも全く隠しきれてない)愛情にニヤニヤしましょう。

検索ワードは、順当にバカテス5巻が1位でした。11月に新刊出るよ!!遂に出るよ!

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コッペとBB団 その1

 

謎の物質「デイストーン」を我が物にしようと日夜頑張る悪の組織・BB(ブラックブリッツ団)の地下基地になぜか子供が迷い込んだ?!?生活課のQ三郎はなしくずしにおもりを押し付けられて大迷惑。アイスをせがむその子供の保護者を探して基地を歩き回る羽目になるが、彼女にはとんでもない秘密が隠されていて…!!

「ガーゴイル」の田口さんの別シリーズ。悪の組織・BB団と見た目は幼女だけど実はすごい力を秘めた女の子・コッペが織り成すほのぼのコメディ(?)。

後書きでも似たような事が書かれていましたがこれって見事にガーゴイルの裏返し的な物語と言うか、なんというか。生まれたばかりで善悪の区別のつかないハイテクAI兵器を良い人たちが一生懸命まっすぐに育てようとするという根幹は同じで、唯一違うのはその「良い人たち」がガーゴイルでは善、コッペが悪であると。あ、考えるとガーゴイル&双葉の立ち居地とコッペ&Q三郎の立ち居地も対象的ですね。

悪の組織とはいえ、根は良い人達の集団であるBB団の面々が一生懸命コッペを可愛がる姿が印象的。育て方次第では自分達の侵略を手助けする超兵器としての素養を持っている彼女ですが、頑なに「子供は大人に守られるべきだ」という考えを貫いて普通の少女として育てようとするQ三郎がかっこいいです。というかQ三郎は良いツンデレ…。敵である正義の味方さん達もどこか気の良い人達ばっかりで…特にライトドライバーが2号とのハードな戦いを繰り広げた後に交わしたやりとりには思わずニヤニヤしてしまいました。

ガーゴイルにも共通する「敵にも見方にも(一部除き)本当の悪者はいない」的な世界観と、ほのぼの和ませておいて後半でちょっと泣かせる展開が凄く心地よい物語でした。ガーゴイルが自分的にかなりドツボだったので、こちらのシリーズも暇をみつけて読んで行きたいです。

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バッカーノ!2001—The Children Of Bottle

[著]成田 良悟 [絵]エナミ カツミ

不死者となってからはや300年…マイザーは不死者仲間であるチェス、シルヴィ、ナイルの3人と共に、一人の不死者の元を訪れる。笑顔に異様な執着を持ち、"笑顔中毒者"と呼ばれるその男・エルマーは私有地の森の中に深く閉ざされた閉鎖的な村に身を寄せていたが……
   個人的お気に入り度数
不死者やらマフィアやら泥棒やらが巻き起こす騒動を様々な視点から描く「バッカーノ!」シリーズ5冊目。今回は300年前に全ての始まりとなった不死者達が現代の閉鎖された村を舞台に繰り広げるお話。複数の人間の視点からの群像劇だったこれまでの作品と違い、通常の小説と同じような三人称視点で描かれるのが印象的です。

色々面白かったところはありますし、エルマーのキャラクターも中々素敵だったのですが今回はとりあえずチェス可愛いよチェスでいいんじゃないですか!とある事件をきっかけに人間不信になってしまった老年ショタが、マイザーやエルマーをはじめ、錬金術師仲間達や不思議な少女・フィルと出会って少しずつ態度を軟化させていくという流れが正直たまりません。特に村人に襲われた際にフィルを守ろうと孤軍奮闘するくだりではとても心がときめきました。しかも最高のタイミングで挿絵が入って、それがまた燃えるという…

他のキャラクター達も負けず劣らず印象的で、ほんとキャラクターの魅力だけでぐんぐん先に先にと読み進められてしまうシリーズっていうのが良いなあ。特にハッピーエンド至上主義者のエルマーの空気読めなさとウザイまでの前向きっぷり、それに対して終盤で一度だけちらりと見せる非情な一面とのギャップがたまりません。あとナイルの口調が何気に脳内で癖になる。

それにしても、確かに第一巻のラストでそんな事を語られてたような記憶があるけど、カラーページのアイザック&ミリアの会話に噴いた。 気 付 く の 遅 い よ ! 彼らの前向きポジティブシンキングはエルマーに匹敵できると思います。というか、エルマーと話の合いそうなお二人さんだ…。

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バッカーノ!1932—Drug & The Dominos

[著]成田 良悟 [絵]エナミ カツミ

父と兄を亡くした大富豪のお嬢様・イブは行方不明になっているもう一人の兄・ダラスを追ってNYにやってくる。家政婦であるサマサのつてで“情報屋”D&D新聞社を訪れるが、その頃NYではマフィアや麻薬中毒者に不死者までを巻き込んでの騒動が起こりつつあった…!?
   個人的お気に入り度数
フライング・プッシーフット号での騒動の後、ニューヨークで起こった騒ぎを描くシリーズ4冊目。ほぼ同時期に起きた事件と言う事で、かなり密接に「1931」とリンクしてる部分が出るのが面白かった。以前と全く同じ場面が登場しても、事前知識の差で全然違う印象を受けたり。

様々な人々の群像劇で、個々の物語が少しずつ関わり合いながら最後には一つの騒動へと収束していくというあたりは変わらず。というか、良い意味で安定して出来が良くてツッコミどころが少ないというか、下手に物語に触れ辛いというか、とにかく感想の書きにくい作品ではあるなあ…。

ヤク中でかなりダメダメな人間ロイと、世間知らずのお嬢様イブという二人の「普通の人」の奮闘が素敵。ベタベタですがこういう普通の人が頑張る姿はやはり見ていて微笑ましくなる。そしてやっぱりクレアいいよクレア。俺中心に地球廻ってるよ的な突拍子もないオレサマ発言っぷりにニヤニヤしつつ、美味しい所はしっかりもってくところがたまらない。ついでに、物語が大変な時にのんきにドミノ倒しやってるマルティージョファミリーと泥棒カップルには笑いが止まりませんでした。

そういえば、並行して途中までアニメ見たんだけど、「1932」は結構原作と違う展開してるっぽい?他の話はほぼアニメと原作で展開に違いがなかったように思えたんだけど。

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ラノベ部

 

国語が苦手な文香はちょっぴり不純な理由で「文芸部」に入ろうと決意する。しかし、その学校に文芸部はなく、代わりに"軽小説部"という名前の部活が存在していた。部活見学に訪れた彼女は軽小説部の部長・美咲から本を借りる事になり、はじめてライトノベルに触れるのだけど…

漫画は読むけど本は殆ど読まない女の子が「軽小説部」通称ラノベ部に入部して初めてラノベに触れ、個性豊かな部員達と他愛もない話をしながら少しずつライトノベルにハマっていく姿を描いた日常的小説。富士見の「生徒会」シリーズよりも4コマ漫画っぽい雰囲気を持った小説で、あちらがハイテンションに畳み掛けてくる面白さであれば「ラノベ部」は心地よいまったり感に時々じわじわと押し寄せてくる笑いが心地よい物語でした。

学生が主役のオタク系4コマを読んでいるような雰囲気でラノベやオタク系のネタをふんだんに詰め込んだメタっぷりや日常会話のやりとりもかなり楽しいのですが、読んでいるだけでラノベの良さがわかるような、読み終わったあとラノベを読みたくなるような感覚がかなり素敵。特にはじめてラノベを読んだときの場面や今まで部室から本を借りていくだけだった文香が一念発起して本屋で初めてラノベを買うシーンなんかはもう、とにかく楽しさが伝わってきてこちらまで楽しくなってしまったり。国語や文章を読むのが苦手だからラノベはちょっとな?…とか思ってる人には是非読んでほしい1冊です。会話部分でツボにハマったのは「語尾に偉人の名前をつけて喋る」会話のあたり。さりげなく色々なモノを風刺してるその精神に感服しました。ただ偉人の名前を挙げてるだけだったのに、誰ですかマスコミとか政治とかさりげなく批判してるの!!

「福田康夫って誰だっけ? ?小泉首相」

とくにこの発言ヤバイ。色々しゃれになってない。なんという時事ネタ。2?3年したらリアルで「誰だっけ?」状態になりそうな気がして仕方ありません。これは風化するまえに読むべき。

キャラクター的には、主人公である文香のほのかな恋の行方ともさることながら、とりあえず暦の可愛いさは異常。長門のような無表情キャラかと思いきや、だんだん露になっていく主人公への不器用な愛情表現にニヤニヤが止まらない。エピローグでの妄想小説には緑茶噴いた。なんかもう、本当にこの娘かわいいなあ!他のキャラがイマイチキャラ立てされてなかったり、キャラクターを掴み辛いと感じていた中で、この娘は一人輝いていました。

ただ、作者さんのキャパ以上の人数が常に画面に居て、全てを描写し切れてないような印象で、章毎に空気化してるキャラがいたのが凄く気になった。堂島とか腹黒系美少年という設定なのに哀しいほど空気とかどういうこと……あと何度読み返しても腹黒美少年というよりただのオカマですありがとうございました。この他にも、文章を読んだ限り「表情がコロコロ変わるドジ娘」っぽい印象だった文香が「表情の変わらない無表情娘」と書かれていたり、文章から受ける印象とキャラクター設定として書かれている但し書きが一致してないのも気になった。

一部で話題を呼んだ桜野綾先輩の腐女子設定はもろに「最近の面白おかしい一連の報道を元にして男ヲタが生み出した、妄想世界の腐女子キャラ」という感じなので、腐女子の人は相当割り切って読まないと辛いかもしれません。なんていうか、まだそこは生傷だから触れないで!という感じがする。あのテの報道に本気で怒りを感じてる人たちは、このネタを笑い飛ばせるようになるにはもうちょっと時間が必要なんじゃないかな…あと、腐女子は「二次元の男に興味ない」なんて普通言わない。

なんか本当に空気だったキャラとかも居るし、主人公の恋の行方も本当にさわりしか触れられていないので、シリーズ化を前提に描かれているのかなあという印象?次の巻では是非とも今回空気だった腹黒美少年の活躍をお願いします。

なお、豊富すぎるメタネタはこちらこちらのエントリを参考にすると良いです。改めて多いなネタの多さ・幅広さにびっくりですよ。既に誰かが触れてた気がしますが143Pの挿絵にどうみても鬼畜眼鏡が居たのには噴いた。攻眼鏡て……

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生徒会の日常 碧陽学園生徒会黙示録1

[著]葵 せきな [絵]狗神 煌

碧陽学園生徒会の面々がドラマガ進出!効果的な広告方法を考える為、いつものごとく意見を出し合う面々だが…その他、生徒会メンバーの過去や日常がちょっとだけ明かされたり、鍵のクラスにあの「中目黒くん」が転校してきちゃったり、ついに鍵の正体が明らかになっちゃったりする(!?)番外編シリーズ!
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ドラマガ掲載された作品を中心に、いつも通りの生徒会室での駄弁り話や生徒会室の外での彼らの日常や過去話まで盛り込んだ番外編シリーズ第一段。

とりあえず自称:杉崎鍵総受推進委員会会員としては真冬の杉崎妄想内に登場した「中目黒くん」と同名のキャラクターが鍵のクラスに転入し、なぜか杉崎とBLフラグを立てまくる「二年B組の一存」がイチオシといわざるを得ない。しかも何気に中目黒×鍵な展開に持っていかれるところがとても良いと思います。カラー挿絵の中目黒くんが典型的な総受顔なだけに、可愛い子攻好きの血がぎったぎたに滾ります。時代は可愛い子攻!!!(「二年B組の一存」に関する詳しい感想はドラマガ掲載時の感想がありますのでこちらをどうぞ)

その他の短編もいつも通りのハイテンションな会話満載の面白短編ばかり。特に「ドラマガで効果的な販促をしたい」→「なら人気作品にあやかればいいじゃない!」と他作品ネタを詰め込みまくった「生徒会の零話」がヤバすぎる。深夏がスレイ●ーズの人気にあやかろうとしたのを皮切りに、まともな意見を挙げると思いきやどんどん人気作品への便乗ネタを思いつきまくる会長と知弦さん、そしてさりげなく生徒会シリーズのBL化を目論む真冬を一瞬で黙らせる鍵のツッコミの速さに爆笑した。

興味深かったのは鍵の妹と幼馴染が登場(後者は間接的に)する「杉崎家の一晩」。「鍵の記録を勝手に持ち出して?」ということは、まだ3人の関係が壊れる前の話?間接的にしか登場しない飛鳥や意味深な言動の林檎など、色々と今後の伏線っぽいお話で気になる。こちらの過去話は「黙示録」シリーズで徐々に明かされていくのかな。こちらの進展も楽しみです。あと、次の黙示録にも是非中目黒を(もういい)

余談だけど、「3年A組の二心」が物凄くひぐらしに見えた…なんという部活パート。

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SH@PPLE?しゃっぷる? 3

[著]竹岡 葉月 [絵]よう太

青美女学院の新聞部に正体をすっぱ抜かれそうになり、急遽学校入れ替わりを中断する羽目になった雪国&舞姫。久しぶりに戻った空舟五中で、「人力リバーフェスタ」でのイベント参加を頼まれた雪国は再び青美女学院生徒会との共同イベントを提案するが、舞姫はその提案を拒否し、中部連と組むと言い出して…!?
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双子の姉弟の学校入れ替わりラブコメ第三弾。2巻を読んだときは燃え要素が落ち着き気味でちょっと物足りなさを感じていたのですが…3巻はそんな不安をぶっとばすような胸キュンラブ+燃え展開でした。面白かった…!!

舞姫にかけられた疑惑を払拭する為に一時的に学校入れ替わりを中断して青美女学院に戻ってきたら、雪国には見えていなかった様々な部分で軋みが生じていて、その中でも顕著だったのが雪国がローズロワイヤルとの距離を縮めた事によって相対的に不信感を募らせていた中部連。その歪みを解消する為に舞姫達生徒会は中部連の肩を持つことになり、一方で結託相手を見失った雪国達空舟五中の面々はローズロワイヤルと共同で出し物をやることに。結果として元々仲の悪かったローズロワイヤルと中部連の対立図に淡路姉弟の兄弟喧嘩が重なり、雪国を舞姫と思って恋に悩む蜜、すっかり名誉兄貴こと舞姫にホの字になってしまったSEO研の芝目、すっかり雪国にホレてしまった上に変な勘違いまで起している胡蝶の宮などの恋愛事情まで相乗されてもうしっちゃかめっちゃかに…というお話。楽しそうな弟の姿を見て複雑な感情を抱いた舞姫が自棄で蜜とデートしようとしたり、舞姫の言動や行動に芝目が一喜一憂したりする様子が、見ていて微笑ましい。特に芝目と雪国(※舞姫)の関係を誤解した胡蝶の宮に雪国が振り回される場面では大爆笑してしまいました。胡蝶の宮あんたなんていいキャラだ……。

一方で、今回は熱い展開も目白押し。蜜と舞姫のデートの場面では久しぶりに「女の子の味方」っぷり全開なSEOの面々に思わずニヤリとしてしまったり、蜜に自分の正体を伝えるかどうかで葛藤する雪国にきゅんとしてしまったり。そして何より、「リバーフェスタ」の練習の為に青美に泊り込むハメになった後が熱いですね。中部連の長船が素晴らしい「悪役」ぶりを発揮していて、わりとまったりペースだった雪国たちに発破をかけてくる場面が最高です。

そして何よりも空舟五中の生徒会長・鳥子さんが可愛すぎる。もうロコツに雪国&蜜のかませ犬になりそうな勢いがプンプンするのですが、お堅いガリ勉タイプかと思ったら…な意外性とか、何かと問題をふっかけて雪国に突っかかってくるツンデレっぷりがたまりません!今回の話の決着はこのまま4巻に持ち越しのようなので、4巻でも彼女がガンガン活躍してくれることを切に願ってやみません。

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電撃コラボレーション  MW号の悲劇

[著]電撃文庫記念企画
(渡瀬草一郎、三雲岳斗、時雨沢恵一、有沢まみず、成田良悟、近藤信義、藤原祐、在原竹広、岩田洋季、谷川流、おかゆまさき)
[絵]エナミカツミ、とりしも
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電撃文庫の記念コラボ企画第二弾は豪華客船「MW号」の沈没という共通の事件を元に、「タコ」「電撃」「30」の3つの単語を物語りに織り込むという縛りを加えたアンソロジー小説。

とりあえずカラーページのびんかんサラリーマンなんぞこれーーーっ!
電車の中でカラー表紙のページ開いて慌てて閉じたよ!!何このBL小説も真っ青のエロいカラー挿絵!!これはいつか「腐女子向けラノベ」エントリとか書いた時のオチとして使えという天啓か!!

例によって様々な解釈の短編が収録されていますが、単体での一番ツボにハマったのは有沢さんの「万年すだれ禿係長小保多喜八郎の冒険」。人生滑りまくり、「仕方ない」と溜息を吐きながら自殺しようと決意した一人の男が、死ぬ前に一花咲かせようとするお話なのですが……正直すだれ禿親父に感動させられる日が来るとは夢にも思わなかった。コボタかこいいよコボタ。先月のホラー話といい、このコラボシリーズでの有沢さんの輝きっぷりは半端じゃない。

あとはベタベタ王道なボーイミーツガールを描いた渡瀬さんの「残酷劇の夜」や、惨劇の起こる船ではなく、惨劇の最中のネット掲示板を舞台にした時雨沢さんの「MW号専用掲示板『ウィー・アー・オン・ボード!』」あたりがお気に入り。時雨沢さんは「キノの旅」本編を彷彿させる、強烈なブラックジョークだなあ…こういう時にネットなんか頼っちゃいけませんよってことですねわかります。三雲さんの「DIVE TO BLUE」と在原さんの「内藤君と水野君の場合」ははっちゃけすぎてて好き嫌いが分かれそうな感じ。特に在原さんは、なんかもう途中から作品そのものが親父ギャグ化しちゃってたからなあ…良い息抜きにはなりましたが、寒かった事も事実としか言いようがない。意図的に狙ってハズしたギャグをやって、そのハズしっぷりを楽しむ作風なのかなあという感じだけど、これを「ギャグ」と受け取れるかどうかは微妙なライン。

しかし、何より今回物凄かったのはこの設定も何もかもバラバラな物語群全てを1つの「群像劇」へと仕立て上げ、バッドエンドになった作品には追加でハッピーエンドオチまで付けてしまった成田さん。元々代表作である「バッカーノ!」からして群像劇なわけで、ある種得意分野だったのかもしれませんが、アンドロイドネタの藤原さんや異能要素バリバリでフリーダムまっしぐらな谷川さんの短編まで強引に1つの世界へと引き込んでしまったのは圧巻としかいいようがない。そして物語そのものも凄く良いのですよね。荒神さんと『魔法のランプ』一味がオトコマエすぎて胸が熱くなりました。すごい、この人凄すぎるよ……!!

そして巻末の「応答せよ!びんかんサラリーマン」噴いた。
びんかんサラリーマン強えええええーーーっ!!

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