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このライトノベルの男子の友情がやばい!2010

年も暮れたところで以前からやるやる詐欺を繰り返していた「この悪友がやばい」やってみます。
ライトノベル作品で「この男子2人の関係はヤバい!!」と思った作品をつらつらと挙げていきます。うっかりノミネートしていたら20作品くらい候補が出てしまったので、1回5件くらいずつでのんびりやっていこうかとおもいます。

というわけで第一回テーマは「2010年やばかった友情萌えラノベ」です。
毎年恒例の「今年読んだラノベ【腐女子向け】」と「この悪友/親友がウマい」ノミネート作品がもろかぶりしてしまったため、代わりとさせていただきたくおもいます。

【選考基準】
 ・2010年中に当ブログで感想の書かれた作品
 ・腐女子向布教エントリでもあるため、女性向けレーベル・少女文庫、女性向読者高そうな作品は除外

それでは、覚悟の出来た人のみどうぞー。

普通の
2010年に読んだ本まとめとオススメ10選 ラノベ編
2010年に読んだ本まとめとオススメ9選 マンガ編

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読了記録まとめ[2010年8?9月分]

今月も時間がない!!
10日に開催される「COMICCITY SPARK5」合わせの原稿中で今回もギリギリ綱渡りな今日この頃いかがお過ごしですか。今回は薄いコピー本を作っていく予定なのでイベント参加される方は是非覗きにきてやってください。多分今回もギリギリまで睡眠時間を削って力尽きている姿がみられるのではないかと思われます。

さてさて、毎年恒例の「このライトノベルがすごい!2011」Webアンケートは本日が締め切りです。私も滑り込みで今朝投票してまいりました。まだ投票間に合いますので、我こそはラノベ好き!!と言う人は是非投票してくると良いのではないかと思います。

ライトノベルBESTランキングウェブアンケート


個人的な見どころは
3年連続トップ死守なるか!?第三の性別:木下秀吉(バカテス)
          VS
トップ奪還なるか!?ムッツリ傭兵:相良宗介(フルメタ)


であると言ってみます。
相変わらず男子部門以外見えてません。

以下は8?9月の読書メーターログ+α。

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GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン3(上)

 

英国のアルマダ海戦で西班牙(スペイン)・無敵艦隊との戦闘により中破した航空都市艦・武蔵。その修復のため、トーリ達は仏蘭西領の浮上島にあるIZUMOへと向かう。だが、そこで待っていたのは、世界征服の方針を左右する出来事だった!  AHEADシリーズ『終わりのクロニクル』と都市シリーズの間の時代を描く壮大な物語“GENESIS”シリーズ。中世の日本と世界各国が同居する学園ファンタジー世界“極東”を舞台に繰り広げる、川上稔ワールド満載の第3話、遂にスタート!(公式サイトより)

個人的お気に入り度数

この本を手にとって「あ、今回薄いな」って呟いた貴方は境ホラ中毒に侵されています(挨拶)
十分分厚いよ!!700Pとか普通のちょっと厚めのラノベの2冊分あるからね!?
確かに2下と比べたら厚くないですが、まだまだ十分おかしい……
(あ、今回は左手1本でページめくれるから薄いな

そんなわけでもうおかしいレベルで分厚いのが一種の芸風になりつつある境ホラシリーズ第三弾。今回は中立地帯・IZUMOを舞台に新たな敵・新たな味方が入り乱れます。今回は六護式仏蘭西、M.H.R.R.、清武田、印度諸国連合、里見教導院、P.A.ODAあたりのメンバーが一気に参戦してキャラ数のインフレはどこまでも止まらない!!とりあえず本を開いて真っ先に「これまでのあらすじ」のページで感動したのは私だけじゃないはず。2巻を読んだときは物凄く苦労したので本気で脱落しようかなあ、と考えたのですが今回はメインで下敷きになるのが戦国時代の話だったせいか、割とすらすら読み進められました。単に自分が日本史のほうが得意なので時代背景がわかりやすい…というのはあるのですが。

生徒会室の整理をしていた正純達が、トーリの私物であるエロゲーを発見して泣きゲーでトーリが死んでしまうと困るから?、みたいなやりとりしてる場面で地味に心折れそうになった。イマイチこれまで実感の持てなかった、トーリが代償として喪った物の大きさを改めて感じて。しかし、トーリは1巻で「最後のエロゲー」とかいってなかったか……普通にエロゲ卒業できなかったんですか?

メインキャラたちの崩壊も順調に進行中で、とりあえずすっかりすべり役として皆に認識されつつある正純ににやりとしつつ、個人的に一番ツボに入ったのは2巻で大活躍したネシンバラさん。オタ全開のところを存分に見せ付けつつ、何気にちょくちょく混神して入ってくる某眼鏡さんからのツッコミが愛情の裏返しすぎます!!あと新キャラの中では清武田の生徒会長・源義経が可愛すぎて困る。あの子とトーリのやりとりが本当に可愛すぎて、ニヤニヤがとまらなかった!!

とかのんきに言ってたらルイ・エクシヴやべええエエエエエエエエ!!!!!!!
まさかの、トーリに最大のライバル出現だった(主に全裸的な意味で)彼とトーリの全裸対決のおかげで、私の腹筋がマジやばい。ほんと、3巻のどのシーンもぶっ飛ばしていく驚愕の場面といわざるをえません。

物凄く気になる所で続いてしまっているので、早く続きが読みたいなあ。ミトツダイラの家族の因縁とか、いろいろな意味でトーリ&ホライゾンと似ているルイ&輝元カップルの活躍も拝めるのかな…?来月が楽しみ。


ひぐらし。1

[原作] 竜騎士07/07th Expansion [著]御門 智
[絵]南向春風、かたのん、まことじ、松下ゆう、Pマン、春原ロビンソン


誰も自重しなかった結果がこれだよ!ひぐらしであり、ひぐらし『ではないなにか』のパロディ世界がここに。 自信を持ってお送りする問題作です! ちなみにブラッド成分はカバー以外だと富竹の鼻血くらいしかないです。(※公式サイト解説文より引用)
   個人的お気に入り度数
[これはひどい][なごみ文庫自重][プロの犯行][ゆっくりお持ちかえりしていってね!]
そっちがニコ動ならこっちははてブ風にタグ付けしてやんよ!!!あらすじ紹介部分を自分で考える気力も起きなかったよ!!!良い意味でも悪い意味でも悪ノリしすぎな「ひぐらしのなく頃に」……ではない何か(公式いわく)。「ひぐらし」好きよりもニコニコ動画中毒者にお薦めしたい一冊。

有名動画の中の人を本文挿絵に迎え、レナが「ゆっくりしていってね!!!」だったり、三四がロリでトミーと入江と小此木がロリコンだったり、富竹が流血の惨事だったりデスク●ムゾンだったり■リオだったりスペ▼ンカーだったり、魅音が「あるぇー?」と空気読めなかったり、詩音がサトシ君的な意味で暴走したり、◎ゅるやネタが入ったり、世界名作劇場だったりします。い、意味が判らないと思うがこれがこの本の真実なんだ……信じてくれ…。各話タイトルの所についてるニコニコ動画風のタグコメントがじわじわ笑いを誘う。

ただ、個人的には「リトルバスターズ!SSS」的アンソロジーのようなものを想像していたのでちょっと物足りなかったというか、求めていたものと違ったかも。同人誌なら「これは良い悪ノリwww」って手放し絶賛するけど、あまりにもひぐらし以外に必要な事前知識(特にニコ動や一部同人による改変ひぐらしキャラの知識は必須)が多すぎて、これを商業誌の「半公式」という形でやる事に大きな疑問を感じます。うーん、こういうのは非公式にやるから面白いんじゃないのかなあ。しかもナンバリング打たれてるってことは1冊で終わる気が無いんですよね、多分これ…。

一応メイン?となっている昭和58年を乗り越えた部活メンバーの同窓会話は普通に面白かったので、なんだかもったいない気がする。なごみ文庫は「華蝶仮面」完結以降ご無沙汰してたけど、一体どの方向に迷走してるんだ…。


セイバーマリオネットJ 12.愛・乙女

[著]あかほりさとる [絵]ことぶきつかさ

遂にメソポタミア号にたどり着いた一行。小樽は、ライム達を外に待たせて一人ローレライと対峙する。小さなころから肖像画で見つめてきた彼女の顔には、肖像画とは打って変わった冷たい表情が浮かんでいた…。一方、小樽の帰りを待つライム達の前にはファウストが現れて…
  個人的お気に入り度数
SMガールズ セイバーマリオネットJ〈12〉愛・乙女 (富士見ファンタジア文庫)
ヘスの謎とかローレライの正体とかファウスト・家安の思惑とかが一気に明らかになる、シリーズ完結編。10巻ころからもうずっとそうだけど、次々と明かされる真実がいちいち重い。ていうか初読時の自分どんだけのんきだったんだ…今思うと「1人の女性を6人で管理する」とか普通に考えて重すぎる…。

セクサドールズvsセイバーマリオネット組再びとか最凶のセイバー・クーリガァIIIとか彼らを見捨てた「母なる地球」の結末とか、小樽の選択とか色々見所はあるけど、今読みなおすとやはりファウスト(=ヘス)とローレライの過去が印象に残る。ただ、ヘスの方に話を取られて結局最終的にはヘスの操り人形状態だった「ファウスト」が不憫に思えなくもない。実際、セクサドールズをどうしてあのファウストが起動させることができたのかとか、凄い気になる(アニメ版みたいな展開があったとも思えないし…)

そして物語のラストシーンはやはり何度見ても、何とも言えない寂寥感と哀しさと小さな満足感が沸き起こる名場面だと思うのですが、それと同じくらいにどこかこの場面を額面通りに受け入れられないものを感じてしまいます。小樽が死んだ後のライムはどうなる?他のセイバーマリオネット達は?……と、どうしても考えてしまう。

原作は特に、ライム達が小樽以外に執着するものがあまりないようにみえて、それが凄く怖い。アニメ版みたいに「小樽だけじゃなくてジャポネスの皆を護るんだ!」って自然になるほど、原作では周囲の人々が描かれていないし、どうも「小樽が好きな皆を守る」という感じで間に一枚フィルターが掛かっているように感じてしまうのです。本物の女性が復活して、「女性の代わり」という意味でのライム達は小樽以外には不要になって、その小樽も寿命で死んでいってしまう。その時、彼女達はどうするのだろう。

小樽ではなくてライム達にこそ、聞きたかった。「あなた達は今、幸せなのか?」と。
…うーん、アニメ版(JtoX)はライム達が人間になる方に話が落ちるらしいので、そちらも見てみたいなあ。


今月のまとめと読了記録[2009年4月分]

4月に読んだ本は14冊でした。
電撃新刊を2冊削って、なんとか新刊扱いで買ったものはほぼ全部読んだよという状態……「電撃学園RPG CoV」「スーパーロボット大戦K」をずっとプレイしてたのもあり、今月は本当に本を読んだという気がしないなあ。ちなみに「スパロボK」はまだ中盤で、本日「とらドラポータブル!」が来たので来月もこんな状態でのんびりやっていくのではないかと……来月は比較的冊数も少ないですしね。

というか、そろそろいい加減「文学少女」と「彩雲国物語」読まないと!

2009年4月のページアクセストップ4


生徒会の五彩
碧陽学園生徒会議事録5
⇒感想

俺の妹がこんなに可愛いわけがない3
⇒感想

 
バカとテストと召喚獣6
⇒感想

 
とらドラ10!
⇒感想

半年にわたる「とらドラ!」祭りにようやく終焉が……

代わりに人気高かったのが、アニメ化決定+新刊発売効果の「生徒会の五彩」「バカとテストと召喚獣6」。検索ワードのTOP2もこの2作品でした。ちなみに検索語句TOP3は「ひめ+ぱら」だったんだぜ。生徒会とバカテスは元々現在シリーズ継続中のラノベの中でも5本の指に余裕ではいる作品なのですが、今までの既刊の中でも会心の面白さだった!どっちも主人公が最高に「男」を魅せてくれたよ!!!

俺の妹が?3」も、シリーズ3作目ながら波に乗ってるなあ。ネット人気が他の作品よりも飛びぬけて高い、というのはあるんだろうけど…3巻では沙織と黒猫がついったったーだったというのが最大の衝撃だったように思えてなりません。

2009年4月に読んで面白かった本


断章のグリム10
いばら姫(上)
⇒感想

 
本日の騎士ミロク1
⇒感想

ソードアート・オンライン 1
アインクラッド
⇒感想

迷宮街クロニクル2
散る花の残すもの
⇒感想

今月はつばさ版スレイヤーズ2巻とか杉井光新シリーズとか、全体的に面白い作品が多かった気がします。ていうか「バカテス6」「生徒会の五彩」が自分の中ではつきぬけすぎだったのですが、それを置いておいても今月は面白い作品が多すぎて困った!

断章のグリム10」は面白かったというより、衝撃が大きかったというか、感想サイトの各所で「芽が、芽がぁぁぁぁぁ!」って悲鳴が上がりまくってたのが印象的でしたw下巻でどうやってオチをつけるのか、とても楽しみ。

本日の騎士ミロク」は主人公の返り血具合と、仲間の一人・フェリサのキャラクターのインパクトがいろいろな意味で凄かった。というかフェリサが喋った時には思わず緑茶噴いたよ!「魔王城」シリーズも好きだけど、どちらかといえばこちらの方が楽しみかな。舞台となるジルサニア国の皆さんのアットホーム感が個人的にはかなりたまりません。

色々言いたいことはあるけど、そんなのとりあえず置いておいても面白かったよ!なのがネット小説発の「ソードアート・オンライン」。なんか色々物足りなさを感じてしまったのは、やはりネット小説から文庫化される際に削られた部分があったのかしら、とか今は亡きネット小説版に思いをはせる日々。続きが出るようなので気になった部分がそちらで補完される事を楽しみにしてます。

そして同じネット小説発の「迷宮街クロニクル2」。中盤で起こる、とあるパーティが遭遇した取り返しのつかないハプニングの場面があまりにも衝撃的で……ていうか、また応援企画に参加するの忘れたorz 応募フォームに半分くらい項目書いたのになあ……ああ、颯爽と登場して颯爽と死にたかったのにっ!

2009年4月の読了記録

例によって感想書いたラノベ以外。
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バッカーノ!1932—Drug & The Dominos

[著]成田 良悟 [絵]エナミ カツミ

父と兄を亡くした大富豪のお嬢様・イブは行方不明になっているもう一人の兄・ダラスを追ってNYにやってくる。家政婦であるサマサのつてで“情報屋”D&D新聞社を訪れるが、その頃NYではマフィアや麻薬中毒者に不死者までを巻き込んでの騒動が起こりつつあった…!?
   個人的お気に入り度数
フライング・プッシーフット号での騒動の後、ニューヨークで起こった騒ぎを描くシリーズ4冊目。ほぼ同時期に起きた事件と言う事で、かなり密接に「1931」とリンクしてる部分が出るのが面白かった。以前と全く同じ場面が登場しても、事前知識の差で全然違う印象を受けたり。

様々な人々の群像劇で、個々の物語が少しずつ関わり合いながら最後には一つの騒動へと収束していくというあたりは変わらず。というか、良い意味で安定して出来が良くてツッコミどころが少ないというか、下手に物語に触れ辛いというか、とにかく感想の書きにくい作品ではあるなあ…。

ヤク中でかなりダメダメな人間ロイと、世間知らずのお嬢様イブという二人の「普通の人」の奮闘が素敵。ベタベタですがこういう普通の人が頑張る姿はやはり見ていて微笑ましくなる。そしてやっぱりクレアいいよクレア。俺中心に地球廻ってるよ的な突拍子もないオレサマ発言っぷりにニヤニヤしつつ、美味しい所はしっかりもってくところがたまらない。ついでに、物語が大変な時にのんきにドミノ倒しやってるマルティージョファミリーと泥棒カップルには笑いが止まりませんでした。

そういえば、並行して途中までアニメ見たんだけど、「1932」は結構原作と違う展開してるっぽい?他の話はほぼアニメと原作で展開に違いがなかったように思えたんだけど。


吉永さん家のガーゴイル

[著]田口 仙年堂 [絵]日向 悠二

商店街の残り物ばかりを集めた福引で、アンティーク店の提供する3等賞を当てた吉永双葉。当たったのは犬の石像っぽく見える自称“門番”だった!?ゲームで見たモンスターの名前から「ガーゴイル」と名づけたソレのやたらと偉そうな態度に始めは反発していた双葉だけど、だんだん吉永家の一員として馴染んでいって…
   個人的お気に入り度数
今月最終巻が出るよ!というときに今更手を付けてみたよ!不思議生物のガーゴイルこと「ガーくん」とちょっと変わったフツーの人々が繰り広げる下町人情系ホームコメディ。

なんかもう、頭を空っぽにしてのんびり読める作品の雰囲気が良いですね。最近小難しい作風のラノベが増えましたが、これは正しい意味で“ライト”ノベルでした。ガーくん回りは色々と不思議的な設定がありそうだけど、基本的にはご町内の中で収まってしまう物語の「小ささ」が逆に心地良いというか、そんな不思議設定が違和感無く馴染んでしまう「狭い」ご近所の懐の「広さ」が素敵でした。

色々と常識の規格外な存在であるガーくんが、紆余曲折ありながら少しずつ吉永家及びご町内の皆さんと仲良くなっていく姿に、自然に頬が緩んでしまう。最初ガーくんに勘違いされて追い払われて怖がってた新聞配達のお兄さんが、物語の後半ではガーくんに朝刊の内容を解説してあげてたりするの。一方ガーくんも最初は吉永家だけを機械的に護る事を考えていたのに、いつのまにか町内の正義の味方的な存在になっていく。もーなんか、ほんと読んでいてほのぼのしてしまうお話でした。なんていうか、読み終わったとき暖かい気持ちになれましたね。癒し系というか和み系。

気になる点というと、双葉と和巳の性別が中身と逆転しているのにイマイチ違和感感じたくらいかなぁ。喋り方もグラフィックもまんま女の子な和巳は普通に姉でよかったんじゃないかとか…基本的にまっすぐストレートなつくりの物語なのにそんなところだけ奇をてらわなくてもいいのになあ…とか思ってしまいました。男勝りな妹の方は中盤くらいで慣れたので、今回は兄貴が基本的に空気だったからそう思っただけかもしれないけど。性別不詳キャラスキーとしては、2巻以降のお兄ちゃんの活躍のこっそり期待。


生徒会の二心 碧陽学園生徒会議事録2

[著]葵 せきな [絵]狗神 煌

いつもの通りだらだらとまったりした時間を満喫する碧陽学園生徒会。しかし、そんな堕落した(?)生活に甘んじる桜野くりむではなかった。
「生徒会も、既存の生徒会と同じ活動ばかりしていちゃ駄目だと思うの!」
そんな生徒会長の言葉を全力で受け流しつつも、生徒会の面々は“新たな活動”とやらについて話し合う事になったのだが…
   個人的お気に入り度数
放課後の生徒会室を舞台に繰り広げられる、ただひたすら登場人物達が駄弁るだけのライトノベル第二段。この物語には剣も魔法も超能力も、明確なストーリーすら存在しない。だがそれがいい。ほのぼのまったりとした空間の中で繰り広げられる、ハイテンションな会話の数々が面白くて、やってることは同じなのに不思議と飽きさせないシリーズです。というか全開よりもギャグのレベル上がってない?

今回は引っ込み思案な少女・真冬が姉の洗脳によりキリングマシーンと化したり、謎の新任美女教師が忽然と登場し、生徒会を最大のピンチに陥れたりします。まあでも次の章には何事も無かったかのように今まで通り(?)の生徒会が展開しているので、いろいろな意味で安心。ほんといろいろな意味でこのシリーズは最後までこのまったりのんびりした空気を保ち続けて欲しいものです。

ストーリーに関しても、キャラに関してもいつも通りなので特に語ることは無いのですが、個人的には毎回最後に挿入される舞台裏的「えくすとら」がツボ。生徒会役員面々の赤裸々な妄想が形となって読めるのが最高です。そして何気に純情少年な鍵の発言にニヤニヤ。エロゲーの濡れ場でクリック連打するなんて真似を自称「目標:ハーレム」な少年がやらかしていると考えると可愛すぎます。やっぱり鍵は総受で。

ちなみに、女性キャラ的にはある意味鍵の最大のライバルと化してきた真冬さんがやはり最高。男性キャラ率が著しく低いこのシリーズで暑苦しい面々を増やすべく、今回も一人奮闘してくれる姿に好感沸きまくりです。今回も彼女の手によって中目黒先輩という新男キャラが登場しますのでご期待ください。

個人的にはエコー・オブ・デス兄さんも忘れないで欲しいです。

「当然です。真冬は、濡れ場より、過程を重視するのです!そこに至る過程が希薄なボーイズラブなど、真のボーイズラブにあらず!」
「真冬ちゃん……。正直、キャラが確定しないのは君の方だよ……」

むしろ真冬さんと1日、熱く語り合いたい。


量産型はダテじゃない!2

[著]柳実 冬貴 [絵]銃爺

先日の闘いで重症を負い、それ以来出力が思うように上がらなくなってしまったシュナイダーの元に、再び前線への派遣命令が下る。シュナイダーが本調子ではないことを危惧し、必死に反対するヘキサだが全く取り合ってもらえない。キレたヘキサはナンブを連れ、シュナイダーを追って前線にある都市へ向かうのだが…
   個人的お気に入り度数
気合と根性で量産型のポンコツ・ナンブが頑張るストーリー、第二段……なんですが、ナンブがもう全く“量産型”に見えないのは何かの目の錯覚でしょうか。

…いや、私はどちらかというと某クロスオーバーなSLGでは主人公格の機体ばっかり育てちゃう人なのであまり量産型にこだわりはありませんが、だんだん内容が「タイトルに偽りアリ」になってきてしまったのはどうかと。やはり量産型はかっこいい最新型新鋭機の陰で頑張ってこそ「量産型」だと思うわけですが……まあそれだとちっとも主役じゃないという説もあるか…。

個人的にはやはり、このタイトルだとナンブとその仲間の量産型のオンボロロボット達が徒党を組んで、敵を圧倒するくらいの展開を期待してしまうような。ナンブは確かに骨董品レベルでボロっちく、生まれは「量産型」と言えるかもしれませんが、逆に古すぎてもはや修理箇所を直すのにもパーツを探すのが大変という“特殊”なロボットとして描かれますし、1巻でちょっと危惧したとおりなんだか秘密があるようで……

かっこいい最新型高性能機の筈のシュナイダーが、毎回素晴らしいほどのかませ犬で、量産型のはずのナンブが毎回気合と根性を唄いながらも不思議パワーで大活躍!!というのは確かにある意味新しいかもしれませんが。

…とまあ、苦言から始めてしまいましたがタイトルと内容のギャップ以外、物語自体は非常に面白かったです。天才少女・ヘキサの孤独な姿を見て、その先を案じてしまうナンブはすっかりヘキサの保護者ポジション(及び漫才コンビのボケポジション)を確立。また、ヘキサと同じ天才少女でありながらどこか対照的なテルルの凸凹コンビっぷりも非常に良かったです。二人の天才少女達が、大人ぶってはいても年相応の少女らしくそれぞれの葛藤する姿がまた、凄くいい。

そんな二人を自らの意思によって護ろうとするナンブが、あまりにも圧倒的な敵の手勢を前に絶望しかけてしまうというくだりが非常に最高です。1巻ではなんでも「気合と根性」で押し切ってきたナンブの姿を知っているからこそ、そんな彼に“それだけではどうにもならないこともある”と思わせてしまう敵の姿は、とんでもなく圧倒的に感じる。それでも、その絶望を振り切ってまた「気合と根性」で立ち上がるナンブは、文句なしにかっこ良かった。

そしてヘタレヘタレ言われまくりつつ、決めるところは決めてくれるヘタレ(元)中佐。序盤「こいつら、物語的にいらなくね?」とかこっそり思っててほんとすいません。終盤のあの非常時でもなんだかのんびり?っとした、とんでもない昼行灯ぶりはかなりツボに来ました。素晴らしいやヘタレ。ついでに、すっかりギャグキャラへと転落してしまった最新パーツ・グロリアスはどこへいってしまうのか…。

色々ひっかかるところはあるのですが、それもそこまで気にせず読ませてしまうパワーのある作品です。とりあえず続編では今度こそシュナイダーを活躍させてあげてください。最新型なのにこのかませ犬っぷりは流石に可哀想だ…!!