“桜庭 一樹” の検索結果 | ページ 2 | 今日もだらだら、読書日記。

キーワード:桜庭 一樹 (18 件 / 2 ページ)

今月のまとめと読了記録[2009年3月分]

3月に読んだ本は18冊でした。
「電撃学園RPG Cross of Venus」と「スーパーロボット大戦K」と「スターオーシャン4 The Last Hope」がほぼ同時に我が家にやってきたせいで、割とラノベどころじゃなかった3月。特にDSソフトは主な読書時間である通勤時間を侵食するので、ゲームが我が家にやってくると読書スピードが落ちるという罠。ていうか、発売日が延期したり前倒ししたりして2本同時に我が家に来た時はどうしてくれようかと思いましたおのれバンプレ。

…ちなみに今月末には、「とらドラポータブル!」が我が家にやってくる予定です。

2009年3月のページアクセストップ4


 
とらドラ10!
⇒感想

 
とある魔術の禁書目録17
⇒感想

アクセル・ワールド
黒雪姫の帰還
⇒感想

 
とらドラ9!
⇒感想


アニメも原作も大団円のまま完結した「とらドラ!」と、こちらはアニメ完結直後に早くもスピンオフ作品のアニメ化が決まった「とある魔術の禁書目録」の最新刊がトップ独走。ここ6ヶ月は本当にアニメ化というものの恐ろしさを味わったような気がしてなりません。

でもとらドラ!のアニメは、個人的には本当に幸せなアニメ化だったなーと思います。オリジナル展開になった3?4話除いて、基本的に原作に忠実にやっただけなのにこんなに惹きつけられるとは。アニメの終わり方は賛否両論ありそうな予感がしますが、わざと原作でやってないことをやっていったという意味で原作とアニメで二つで一つみたいな印象を受け、個人的にはかなり良かったと思います。というか原作派でアニメ見てなかった人は、あの最後の2回だけでも見るべき。余談ですが不定期でアニメ感想も書いてたよ!

ちなみに禁書アニメは見たり見なかったりを繰り返してたので特に取り立てて感想なかっ(強制終了)

しかし、とらドラと禁書以外の今月の新刊、アクセス数的に箸にも棒にもかかってない感じなんですがこれいかに。とらドラ9を名誉除外してもその次が「ギャルゲヱ」だったという不思議…

2009年3月に読んで面白かった本


ナイトウィザードThe 2nd Edition リプレイ 愛はさだめ さだめは死(⇒感想

黄昏色の詠使い9
ソフィア、詠と絆と涙を抱いて
⇒感想

 
おと×まほ7
⇒感想

嘘つきは姫君のはじまり
ひみつの乳姉妹
⇒感想


今月、いろいろな意味で予想外だったのが「ナイトウィザードThe 2nd Edition リプレイ 愛はさだめ さだめは死」でした。あまり期待しないで読んだのにもうシリアスだったりバカだったりバカだったりするリプレイに爆笑しっぱなし。というかリンカイザーさん最高ですリンカイザーさん。

クライマックス目前!な「黄昏色の詠使い9」とモエル編クライマックスの「おと×まほ7」も素晴らしい盛り上がりっぷりで凄く良かった!この2シリーズ、良くも悪くも面白いときと全然面白くないときがあるので、今回は両方アタリだったことを素直に喜びたい(笑)

そして感想記事アップしたのは4月回ってたけど、実はギリギリ3月に読んでた「嘘つきは姫君のはじまり」。周囲のサイトさんの感想で以前から気になってたシリーズではあったのですが、買ってみたら予想以上に面白くてうはうはでした!平安モノ大好き…!!


2009年3月の読了記録

やはりまとめはこっちのほうが使い勝手いいなー…メディアマーカーの読書記録から。
つか、メディアマーカーはあとついったー経由でコメントを投稿できたら完璧なのにって何度いったら略
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夏に読みたいラノベを考えてみる

以前から自分がマイナー嗜好だとは自覚していましたが遂に数値的にマイナーだと認定されてしまいました。
でも、むしろつきつめるとラノベサイト杯で7票以上支持のあった作品を1つも読んでない私はもっとマイナー嗜好の方に配置されても良いのではないかと思うのですよね。他の方は推してないだけで1?2作品は読んでるだろう…というかこの場合「マイナー」というより「偏食家」っていうのかな(笑)

そんなこんなで仕事中の気分転換にラノベリングを眺めてたら
同じサイトさんでこんなエントリーを発見したので考えて見ました。

夏に読みたいライトノベル

…といってもシリーズモノの1巻だけとか除外なので、殆どでてこない…
シリーズしばりがなかったら「消閑の挑戦者2」とか「インフィニティ・ゼロ-夏-」「フルメタルパニック!揺れるイントゥ・ザ・ブルー」とか挙げてみるんですが。

とりあえず思い浮かんだのが以下の3つ。


オンライン書店ビーケーワン:少女には向かない職業少女には向かない職業

発売:2005.9
発行:東京創元社
桜庭 一樹著

posted with 簡単リンクくん at 2006. 8. 3
オンライン書店ビーケーワン:ひとめあなたに…ひとめあなたに…

発売:1985.1
発行:角川書店
新井 素子〔著〕

posted with 簡単リンクくん at 2006. 8. 3
見事にグレーゾーンの連発ですね!
ノベライズに越境作品に角川「文庫」。
そもそも新井素子ってラノベ…?とか思ったんだけど「ライトノベルファンパーティ」さんでは新井さんのインタビューとか載ってた記憶があるので敢えてラノベ扱いで。「トロピカルパフェ事件」がラノベならきっとこっちもラノベだよ!!

とりあえず他にも色々浮かんだのですが「空」と「海」を連想する作品は自分的に全面的に「夏っぽい」らしいです。とりあえず舞台が夏だったものだけ選出してきました。「最後の夏に見上げた空は」とか「海辺のウサギ」は既に載ってたので除外。

あと微妙なラインなのが「グリーン・レクイエム」でした。
やはり「海」のイメージが強烈だったんで思い出したんだけどざっと確認した限り「グリーンレクイエム」は夏。でも続編の「緑幻想」が大分微妙なライン。というかこれはラノベなのk(略)でも普通の人の第一印象は「いちめんのなのはな(=春)」だとおもうので除外で…。

ちなみにこの中で一番オススメなのは「ひとめあなたに…」。
世界最後の1週間を前にした人々の話。
チャイニーズスープの話は新井素子作品の中でも有名な話になるんでしょうか?


せっかく挙げたので、「ひとめあなたに…」を久しぶりに読み返そうとおもいます。


ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート

 

同級生の神野真国から突然電話で告白を受けた明海。その内容は「自分はかつて女の子を殺したことがある」というものだった…。“イケニエビト”と名乗り、神野と出会い、殺され、都市伝説の通りに神野以外のすべての人間に忘れられた少女。しかし、明海もかつて彼と同じ経験をしたことがあって…

“タマシイビト”と呼ばれる存在に殺されるために存在し、自分を殺した本人以外の人間にはその存在を記憶してもらうこともできないまま数年で生き返り、繰り返し人生を送り続けるという悲しい存在である“イケニエビト”と、彼女に出会った二人の高校生が「歌」を通して彼女の存在を刻みつけようとする物語。

なんともいえない読後感。妙に目を引く表紙と、淡々とつづられる文章と、ホラーサスペンスっぽい設定と、イマドキの高校生らしい青臭さみたいなものと、物悲しさと、ロックな青春が核融合を起こした結果よくわかんないけど爽やかになってる!みたいな。桜庭一樹の「砂糖菓子の弾丸は?」に不思議要素足したようなイメージに近いんだけど、もっとなんともいえない独特な雰囲気がある。

タマシイビトに喰われてしまう為に数か月しか生きられない“イケニエビト”である実祈。復活した彼女との限られた短い時間の中で精一杯思い出を作ろうとする神野と明海の姿がなんだか切ない。やけにあっけない結末は色々消化不良のところもあるのだけど、じつにこの物語らしい終わり方という気もする。なんていうか、気になる部分は多々あるんだけど作品の雰囲気がなんだか心地よくて、そんな小さな事はどうでもよくなってしまうような魅力がある。

ただ、逆に言うとこの辺の雰囲気にうまく流されないと全くツボにハマらないんだろうなー。「そもそもなぜ神野が明海に電話をかけたの?」とか、作品全体を流れる強烈な中二…というよりも高二病臭さとか。良くも悪くも「雰囲気を楽しむ」物語であることは間違いないと思う。

“タマシイビト”との因縁も完全に断ち切れたわけではなく、実祈は自らの望みをかなえることができるのかとか、明海の恋の行方とか、爽やかな終わりと同時に続きが気になる終わり方。既に2巻が発売されているので3人の関係がどのように続いていくのか、とても楽しみです。

あと、やっぱり表紙のデザインが物凄い良いですよね。「白背景+女の子の立ち絵」というライトノベルでは王道すぎるくらいありがちなデザインのはずなのに、妙に目を惹かれてしまいます。帯の「せつなさはロック」というアオリ文句もこの作品にぴったりだし、2巻の帯デザインもすごく心惹かれるものがあって、凄くツボでした。普段あまり感じた事がないんだけど、編集やデザインの人のパワーに、どうしようもなく惹かれた一冊でありました。


今からでも書ける!?読書感想文にお薦めしたい10冊のライトノベル

さてさて、夏休みも残り1週間となりました。
夏休みの宿題に追われる学生さんも多いと存じますが、いかがお過ごしでしょうか。
昨今では読書感想文のコピペが社会問題になったりしているようですが、
当ブログにも「(作品名) 読書感想文」で検索された方が少数ながらおられます。

うちのブログでの、栄えある読書感想文検索数第1位は「ミミズクと夜の王」です。無難な選択ですね。
そして、第二位は「終わりのクロニクル」でした。本気ですか。
あの分厚いシリーズを読んだことにしようとする根性はある意味立派ですが
先生がうっかり内容を知っていた場合、色々と気まずい思いをすることになりそうです。

というわけで、当サイト的にお勧めな読書感想文にお薦めな10冊のライトノベルをご紹介。
せっかくなので残りの5日弱、素敵な読書体験してみませんか?
(え?宿題忙しくてそんな暇ない?それはごもっともで……)

【ご利用上の注意】
・中学・高校生向けです。小学生にはあまりお勧めできません。
・基本的に1冊完結物を取り上げていますが一部シリーズものがあります。
・感想のコピペはしないで、とりあえず読んでみましょう。どれもすごく面白いよ!
(つかコピペするくらいなら真面目な文学で感想文を書くべきではないかと思う…)
先生から題材について文句を言われても、当方は一切責任を負いません。


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電撃文庫ソートとラノベ作家140人ソートやってみた

電撃文庫2008年上半期発売シリーズソートやってみた。結果15位まで。

1 ダブルブリッド
2 とらドラ!
3 とある魔術の禁書目録
4 モーフィアスの教室
4 吸血鬼のひめごと
4 断章のグリム
7 モーフィアスの教室
8 タザリア王国物語
8 嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん
10 ツァラトゥストラへの階段
11 MAMA
12 しにがみのバラッド。
13 ブギーポップシリーズ
13 狼と香辛料
15 灼眼のシャナ
15 アスラクライン

67作品中アスラクライン以下、全部1巻で切ったか未読シリーズだったよ……トップ15圏内に「みーまー」「ブギポ」「香辛料」「シャナ」と既に切ったシリーズがはいっちゃってるし。最近の自分の電撃文庫離れが露骨に現れた結果になりました。他所の感想サイトさんが悲鳴を上げてる月でも最近は1?2冊しか購入シリーズがない。

対象シリーズが少ないのと、それ以上に知ってるシリーズが殆どないので簡単に答えられたのですがやはり電撃と言うと「終わりのクロニクル」とか「Missing」とか「ナインエス」「キノの旅」あたりが入ってないのは寂しいかも。個人的には新人を削って、その分対象期間を広げてほしかったですね。2巻以上でたシリーズを対称にするとか…(でもそうするとファンが多そうな紅玉いづきさんなんかは除外になっちゃうのか。)

……と呟いてたらStellaさんが光速で電撃80シリーズソートを作ってくださいました。仕事速い!仕事速いです!!
というわけでこちらも結果晒し。25位まで。

1 ダブルブリッド
2 終わりのクロニクル
3 Missing
4 レジンキャストミルク
5 断章のグリム
5 レベリオン
7 とらドラ!
8 とある魔術の禁書目録
9 都市シリーズ
9 ルナティック・ムーン
11 図書館戦争シリーズ
12 9S
13 アリソン
13 タザリア王国物語
15 キノの旅
16 吸血鬼のおしごと
17 半分の月がのぼる空
18 バッカーノ!
18 リリアとトレイズ
20 しにがみのバラッド。
20 ブギーポップシリーズ
22 キーリ
22 灼眼のシャナ
24 嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん
25 狼と香辛料

レベリオンとグリムがちょい高すぎるよーな気がするのですが、あとはとても順当な結果に。ベスト3は私の電撃文庫シリーズ中ではかなり鉄壁。タザリアと半月の続き読まなきゃなぁ…。

ついでにラノベ作家140人ソートの結果も。別ブログの方でやったものの転載。
こちらは30位まで。


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イヴ・ザ・ロストワン

[著]山田 桜丸 [原作]C's Ware

内調の新人・桐野杏子は着任早々ワールドトレードビルセンターで爆発事故に巻き込まれる。その時、一緒に事故にあった女性が殺害され、彼女はその事件を追う事になるのだが…。一方、ワールドトレードセンターを爆破した男は“アドニス”となる人物から脅迫を受け、“SNAKE”として動くことを余儀なくされる…。
  個人的お気に入り度数
桜庭一樹先生、直木賞受賞おめでとうございます!!

というわけで、急遽今月は「積んでいる桜庭作品を読もう月間」と決定してみたわけですが(といってもたった3冊しかつんでないんですけどね!)1冊目は桜庭さんがファミ通文庫からデビューする前、「山田桜丸」名義でゲームシナリオを担当された作品“イヴ・ザ・ロストワン”のノベライズ作品です。実は「EVEシリーズ」は一通りプレイ済、桜庭さんのノベライズ版もこの1冊以外すべて読んでいる私なのですが、「ロストワン」のノベライズだけは絶版になっていた関係で長らく手元になく、こうして漸く手に取ることが出来た、のです、が……これは正直ノベライズと呼んでいいのか……あまりにも出来が酷い。前半は特に「小説版」とは、とても呼べない。

まず、姿無き爆弾魔“SNAKE”の正体が明かされ、エルディアに舞台が移るまでの過程が、ダイジェストで必要最低限にしか語られていません。その為、この作品は絶対に原作ゲームをプレイした人以外にはオススメすることが出来ません。多分、前知識を全く持たずに読んだら何が何だかわからない上、“SNAKE”の正体だけ明かされてしまうという状態に陥るでしょう。この状態では原作ゲームをやってもちっとも楽しめやしない……本当にこれは、ゲームを既にクリアした人のための副読本扱いしてしまってよさそうです。

ただし、登場人物達がエルディアに舞台を移した後の展開は中々面白いです。ゲームをクリアしていればという前提条件が必要となりますが…。特に杏子とSNAKEの視点でのみ語られてきたストーリーに第三の人物である「プリシア編」を追加したのは上手かったと思います。というか、原作ゲームで「???」だった部分がかなりプリシア編で明かされたりするので、原作ゲームの展開が意味不明だったという人は読むと良いのではないかと。結構面白い事実が浮かび上がって来るし、<EVE>の眠りを護りながら、彼女の目覚めを待ち続けるプリシアの心理描写は流石という感じ。

また、SNAKEの行動の理由が明かされたのも良かったですね。結局原作のゲームだと正体が明かされるまでの杏子編ではあまりにも存在感がアレだし、最後の行動の理由も意味不明だし……とある意味謎に包まれていたSNAKEの心理描写が結構あったのは嬉しかったです。ただ、杏子がSNAKEの中の人に惚れてるっぽい描写は素で引いた。それはさすがに強引過ぎるよ!!!

ただ、残念だったのはなんでこれ、ゲーム内で補完してくれなかったんだ!ってことなんですが……プリシア編がED後でもいいので追加シナリオとして追加されたら、ここまでロストワンが糞ゲー扱いされることも無かったんじゃないかと言う予感が。

ロストワンというゲームは、「EVE burst error」という名作PCゲームの続編として作られ、大変に評判がよろしくなかったアドベンチャーゲームです。むしろ糞ゲーとして名前が知れ渡っているゲーム。実際改めてプレイするといろいろトンデモ設定があって、確かに「ミステリー」や「サスペンス」としては全く成立していないような気がします。ただ、その辺が気にならなければそれなりに面白いゲームだと思います。パソコンを通して語りかけてくる脅迫者「アドニス」の薄気味の悪さはかなり衝撃的ですし、プリシア&真弥子の一瞬の邂逅も好き。そしてエルディア編で訪れる終末的な描写はかなり圧巻のものがありました。その辺は凄くツッコミどころ満載な設定をさて置いても楽しんでプレイできたと思います。

実は私、EVEシリーズの中では一番この作品をやりこんでいたりするのですが。
今から考えると、新人賞をとった作家さんが書いてくる設定はめちゃくちゃだけど魅力はある、「B級ライトノベル的」なアドベンチャーだったかと。

…いや、なんていうか、凄く、「burst error」という名作の続編として作られたことで物凄く損した作品だと思うんですよね、これ。面白くないわけじゃないんだけど「burst error」と面白さのツボが全く違うので、前作ファンが怒り狂うのも理解は出来るんです。出来が悪いことを否定する気も毛頭無いし。

ただ、いっそ全くの別のシリーズとして作られてれば、あるいは…とか思ってしまう、今日この頃。



ところで、他に感想書いてる人がいないのかーと思って検索したら、「雲上四季」の秋山さんが感想書かれてるじゃないですか。

……と、とりあえず「ZERO」「TFA」「バーストエラープラス」のノベライズは面白いんですよっ!?3作品とも原作の前後を描いた番外編なので過度な原作知識は必要とされませんし、それぞれ女性キャラの心理描写に焦点を当てる事で「桜庭一樹」さんらしい作品になっていたかと思います。「ZERO」は1年ほど前に読み返してるんだけど、時間軸の関係で「主人公二人が直接出会わない」のを前提に、間接的に二人を協力させて1つの事件を解決させるっていう手法が絶妙で面白かった。

できればロストワンのノベライズは見なかったことに!



【2月27日 追記】
後天性無気力症候群さんの記事を見たらやらずにはいられなかった。
反省などしていない。(カバーのサイズがまるで合ってないけど)


最初期の傑作…間違っては居ない…よね?(黒歴史的な意味で)


イヴゼロ The beginning EVE

[著]山田 桜丸 [原作]C's Ware

桂木探偵事務所の自称天才調査員・天城小次郎の元に、いつものように依頼が舞い込んだ。ただの不倫調査の筈が、調査対象は目の前で殺害され、自らも事件に巻き込まれることに…。一方、公安の捜査官・法条まりなは鹿児島の海上で不審な船を追い込もうとするが…。二つの事件が交錯する時、衝撃の事実が明らかになる!?
 

アドベンチャーゲーム「EVE ZERO」のノベライズ作品。今をときめく桜庭一樹さんが初期に別名義で書いたノベライズ小説の1つ。本筋は2人の主人公の視点から別々の事件を追っていき、それが1つの大きな事件に繋がっている…というEVEシリーズ最大の特徴でもある「マルチサイドシステム」お約束の展開。本編の事件とは全く関係ないサイドストーリーになるので、本編をプレイしていない人でもしっかり楽しめると思います。

ゲームの時間軸的な関係で、二人の主人公は邂逅するどころか面識もないままで居ないといけないという前提があり、その為二人の主人公は出会わないまま、結果的にお互いの事件を解決する手助けをする…という手法になっており、「ZERO」をやったときにも思ったのですがこの辺の構成は凄く絶妙。ただ、二人の主人公を関連付けるモノが無い為、ちょっと構成的に判り辛い部分がありました。小次郎とまりなが一瞬だけお互いの存在を知らないままニアミスした部分を上手く使って小次郎編とまりな編をつなげていますが、そのお蔭で時系列が判り辛い…。この辺は、もうストーリーのシステム上どうしようもないことだとは思うのですが。

そして、やっぱり初期とはいえ桜庭作品だけあって、心理描写が秀逸です。本来頼りに出来る筈の小次郎や父親が殆ど当てにならなくて、気丈に振舞いながらも孤独感を感じている弥生。男ばかりの職場で一人気を吐いているけど、本質はどうしようもなく“女”であるまりな。特に普段からゲストヒロインにお鉢を取られがちな弥生が大きく取り上げられているのが良かった。

小次郎はこないよ パパもいない
あたしのためには誰も来ない


この言葉が多分強がりではなくて、本当に本心から出てるっぽいのがとても切ない。エピローグの弥生が特に印象的でした。

ラノベの整理中に本棚の奥から発見したのですが、取り上げられている事件の真相も結構ここ数年再び世間を賑わせている話題だし、今読むとまた違う気持ちで読むことが出来ました。面白かった!


同人系女子をラノベにはめようと考える試み

元ネタ:ちょいオタ娘を攻略するためのライトノベルはこれだ! (ウィンドバード::Recreation)

自分の周りでは割合真面目な本は読むけど「ライトノベルを読んでいる」という同人オタ娘は少ない。人気どころ(キノ、マ王、戯言等)や昔の作品(スレイヤーズ&オーフェン)を読んでいたという人は良く聞くけれど、それ以上の未アニメ化マイナー作品にまで手を伸ばしているのは殆ど居ない気がします。

というわけで、同じ同人オタ娘として人気作品からどうやって同人オタ娘をマイナーラノベに引っ張っていくかいくつかのパターンに自分なりに考えて見ました。
といっても自分はお世辞にも世間のラノベサイトの人ほどラノベを読んでいるとは言えないので(しかも読んでいるのは微妙どころばかり…)、もし良かったらどなたか適当に補足していただけると喜びます。特に同じ同人娘ラノベラーの皆様!

熱血作品系で釣るのもやりたいんですが、周囲に同じベクトルの熱血キャラ萌えな友達があまり居ないのでイマイチ具体的な案が浮かびません。とりあえず私なら9S→フルメタ→禁書→終わりのクロニクルというルートでいくかも(最後明らかに厳しい)

1)キノの旅→しにがみのバラッド。
(とにかく同系統で攻める:→アリソン→リリアとトレイズ→半分の月が昇る空)
(ここから別の人気挿絵画家に繋げる:→バイトでウィザード(研修生編)→バイトでウィザード(長編)→ダブルブリッド)
(人気作品につられがちなオタ娘向け:→涼宮ハルヒの憂鬱→灼眼のシャナ)

とりあえず元々本を読むのが得意ではないオタ娘を人気作品と挿絵で釣ってみるルート。

キノの旅としにがみのバラッドは文句なしに女性受けしている作品だと思うので、そこから挿絵つながりで釣っていく。ウィンドバードさんのエントリでも同じルートが紹介されてますが、「ポストガール」とかは読んだことないので、とりあえずストーリー的には短編系で釣ってみた。「半分の月は?」は未読なので合ってるかどうかよくわからないですが。
バイトでウィザードに繋げるルートはいきなり作品の傾向が変わるので相手がバイトやダブルブリッドが苦手な系統かどうか確認取らないと厳しいかも。「ダブルブリッド」は大分ハードルが高いです。
ハルヒに繋げるルートはアニメを見せてから原作に繋げるのが吉?

2)(西尾版デスノート)→戯言シリーズ
(ファウスト系:→その他の西尾作品→空の境界)
(低温主人公責め:→Missing・夜魔→レジンキャストミルク→殺×愛)
(低温展開責め:→ブギーポップ→桜庭一樹作品)
(薀蓄大好きな人向け:→Missing・夜魔→文学少女)

戯言とか、元々文章を読むのが好きなオタ娘を薀蓄や低温主人公で釣ってみるルート。

戯言→Missingは実際友人に勧めて成功してるので結構高確率でハマってくれます。あとMissingは空目と俊也でカップリング作る人が多いようなので腐女子にも人気。やったことないですが桜庭作品もうけそうな予感。あと元々戯言が好きなオタ娘は多いですが、知らないなら敢えて現在話題性のある西尾デスノから行ってみるのがよいかなーとか。ちなみにこのルートのオタ娘には「ダブルブリッド」の評判も割合悪くなかった(少なくても4巻までは)。あと成田作品がウケてましたね。
ファウスト系は詳しくないのでとりあえず有名どころということで空の境界につなげてみましたが実際どのくらい読者が被るんだろう。

3)今日からマ王!←→少年陰陽師
(男コンビが大活躍:→イリーガルテクニカ)
(ひたすら人気同人作家系で釣る:→さよならトロイメライ→ランブリングカレイド→最後の夏に見上げた空は→ヒドラ)
(腐女子に人気な漫画家で釣る:→カスタムチャイルド→キーリ)
(マ王からコミカル系攻め:→スレイヤーズ!(第二部以外)→バイトでウィザード短編→涼宮ハルヒ)
続・コミカル系攻/劇薬編→学園キノ→キノの旅→ドクロちゃんです→ドクロちゃん)

完全な腐女子をかなり強引にラノベ道に落とそうルート。
このルートだと始めが「機動戦士ガンダムSEEDノベライズ→イリーガルテクニカ→」と後藤リウでつなげていくのもアリかも。ついでに間に平井つながりでファフナーを入れて、沖方作品につなげるという手も。特にSEEDはストーリーに不満持ってる人が多いから読ませやすいですw
人気同人作家で攻めるのは大分厳しいな…トロイメライは未読なのでランブリング・カレイドとどちらから先に読ませればいいのか判らないです。

劇薬編はパロディ大好きな腐女子達に捧ぐ。色々と素人にはお奨めできない。

番外編)今日からマ王!→フルメタル・パニック→スクラップド・プリンセス→涼宮ハルヒ→とらドラ!

角川・富士見の人気作品から徐々に電撃にハメていくルート…と見せかけて今流行りの男のツンデレで釣るルート
正確に言うとヴォルフラム→カシム(子供時代宗介)→相良宗介→シャノン→キョン→高須竜児という感じで。ただし事前に該当キャラがどのようにツンデレか熱く語っておく必要があります。
え、宗介は最強のツンデレですよ!?
かなめに対してのデレデレっぷりとか。

つまり最後はどうみても趣味です本当に有難うございました。



番外編2)マリア様がみてる→しずるさんシリーズ→カーリー→レジンキャストミルク

なんとまいじゃー推進委員会さんからTB頂いてしまったので追記。「マリみて」のような女子高ノリが大好きな百合姉妹達に贈る、コバルト系から電撃の深みまで誘ってさしあげるルート。

実は「カーリー」は絶対に同人オタ女子向けだと思っていたので入れるパターンを考えていたのですが『人気作品から繋げる』というコンセプトを考慮すると自分の読んだ作品でつなげられそうな人気作品がありませんでした…。むしろ絶対「マリみて」から繋げるべきなんだけど私が「マリみて」を未読という。

女の子2人の一歩間違えると妖しい友情関係を軸に、とりあえず「ブギーポップ」で有名な上遠野作品を読ませて後は挿絵つながり。椋本夏夜って結構こっち系好きな女子には受け良さそうだと思うんですがどうでしょう。「レジンキャストミルク」は人を選ぶので駄目そうだなと思ったら「Add」か「マテリアルナイト」あたりに繋ぐと良いかと。裏ルート名は「オタク女子はもっと椋本夏夜にハマるといいよルート」。


いつのまにやら色々なところから言及戴いてて嬉しいやら恥ずかしいやら。
「彩雲国物語」と「ウィザーズブレイン」「お・り・が・み」は近いうち必ず読んでみようと思います。

ところで…凄い今更ですが、元にした記事への言及リンクを忘れていた事に気が付きました_| ̄|○
いえ、一応記事リンク自体は微妙にあったのですが肝心の記事への言及がないとか…ネタ記事初心者で申し訳ないです_| ̄|○