破天荒で現実的で恋多きお姫さま・馨子と彼女の乳姉妹でしっかり者の女房・宮子がとある事情で入れ替わる羽目になって、平安京一の実力者・九条藤原家で起こったとある事件に挑む事に…というお話。
「ジャパネスク」を読んだ直後というのもあるけど、馨子姫が某煌姫とオーバラップしてしょうがない(笑)しかも世渡りがうまくて皇族としてのプライド捨てまくってる分、煌姫より色々ヒドいw(※褒め言葉)父親候補が3人仲良く現れたシーンと、後半で宮子に後宮入りを力説するシーンではもう笑いが止まりませんでした。常識はずれで策略家な人々に囲まれ、振り回される宮子とその彼氏の真幸が本当にかわいそう(でもいいぞいいぞもっとやれ!!)
破天荒なキャラクター達のドタバタも楽しいけど、何気に史実のキャラクター達が独自にアレンジされて出てくるのも平安好きとしてはポイント高め。「大鏡」の舞台になる世代は全体的に好きなので!女キャラ達は名前と風貌が合わないなどを理由に、敢えて名前を変更しているそうなので、久しぶりに歴史の教科書引っ張り出してきて誰が誰に当たるのか、確認してみるのもアリかな。
個人的に残念なのは、常識はずれなメンツに振り回され、ヒロインの恋人役である真幸が周囲の変人ぶりに負けまくってるというか、かなり空気なことか…どうも、シチュエーションが似ているぶん「ジャパネスク」の高彬と比較してしまう。次巻ではもうちょっと有能っぷり、とまではいわないまでも周囲に一泡吹かせてやってほしいです。
ていうかこのままだとホント、宮子が入内するところまでトントン拍子に流されそうで本当に恐ろしいよ!それはそれで面白そうだけど!!