亡くなったはずのクロウの弟・パールが生きていた!?しかも、ただ生きていただけじゃなく、クロウもお城の人たちもパールが死んだという話自体が嘘だったかのような態度を取ってくる。混乱しつつもそれがとある呪毒の影響だということを突き止めるが、事態はどんどん悪化して…!?というお話。
エルラント王宮に来てからの展開ってたいがいホラーでしたけど今回のホラー感あらゆる意味ですごい。味方を得たと思えば返す口で裏切られ、誰が操られているかわからない、味方の誰を信用したら良いのやら分からない展開が凄かった。しかも呪毒で操られている者達は、普段はいつも通りの態度を取ってくるのでたちが悪い。
特に終盤のあの人やらその人に関しては途中であれだけ解りやすいお膳立てがあったのに、状況があまりにもフェル達に対して不利すぎてもう裏切ってない前提で読まざるをえなかったというか(※あくまで個人の感想です)、あれだけフラグが立ってたのに終盤の展開を「衝撃の展開」として読めるのが凄いなぁと。
これまでどんな状況でも味方だった、頼れる味方の面々までもが敵に周るという足元が揺らぐような不安感、フェルを襲う妖精王の影、心の弱いところを突かれて今までになく疲弊していくクロウと本当に気の安らぐ暇がない展開でハラハラしっぱなしでした。面白かったけどほんとうにホラーだ……。
色んな意味で凄い所で終わってしまったので早く続きが読みたい……。
▼ 最近の記事
あなたの好きな人について聞かせて
カルチャースクールの小説のお題を考えていて車に轢かれそうになった路郎をかばって怪我をしたのは、バイト先のコンビニに良く現れる常連客の高校生。お詫びのために病院を訪れると、なぜか慰謝料の代わりに毎日SSを書いてお見舞いに来るよう求められる。それ以来、彼の出す「お題」に振り回されるようになって!?というお話。
ツンデレ高校生×作家志望のDTフリーターな年下攻BL。強引なように見えて好意駄々漏れでまったく余裕のない蓉平が、路郎を振り回しているようでその実そのマイペースな天然ぶりに振り回されてるのが微笑ましくて仕方なかった。突然お風呂での“介護”をねだってみたり、小説のお題がだんだん露骨に直球になっていったりするんだけど全く気づいてもらえてないのが大変に不憫可愛い。その裏でそれなりに路郎もほだされてたりするんだけど、お互いに気づいてないすれ違いっぷりが凄まじく可愛かった。
そして路郎による作中作がじわじわと笑いを誘ってくる。正直いろいろな意味で作中作に期待していたのですがシャンプーとコンディショナーとトリートメントの擬人化三角関係がシリーズ化して新キャラ増えて四角関係になるのとかもう笑うしかない。擬人化三角関係シリーズと鼻パックシリーズは普通に全部読みたいレベルなんだけど、路郎自身の気持ちが作中作にも反映されていくのがどこかこそばゆく、笑いながらもキュンとなる。終盤のやつなんか完全に超長編ラブレターですよね……。
もうなんか期待通りの微笑ま可愛いバカップルものだったんですが、個人的には終盤に路郎の親友・大川と蓉平がどんな会話をしていたのかとても気になる。出番は少ないけど、大川のあくまで良き理解者でいてくれて「路郎の親友」というラインを踏み越えてこない関係性、凄く好きだったな。割りとこの手の小説の「受の親友」ポジションは高確率で噛ませ犬になるか、他所に彼氏がいたりするパターン多い気がするので最後まで「よき理解者」枠からはみ出さず、途中でフェードアウトしないで一定の存在感を保ち続けるの凄く良かった。
ロクでなし魔術講師と追想日誌
「ロクでなし魔術講師と禁忌経典」シリーズの日常主体、授業シーンあり、ラブコメあり、ドタバタありの短編集です。
どこをとっても楽しかったんだけど、やっぱりこのシリーズの講義シーンが好きだなあ。学ぶことの楽しさや授業に対する情熱が伝わってくるのがたまらなく楽しい。特に「魔術講師グレン 無謀編」で魔術に対して斜め横の態度を取りつつも、自分がかつて味わった魔術の「面白さ」を懸命に伝えようとする姿は本当にニヤニヤが止まりません。
授業参観でシスティーナの両親がやってくる「魔術講師グレン 虚栄編」も良かった。必死に模範的な教師を取り繕おうとするも、生徒たちの危機を前にしてあっさり生徒思いな“素”が出てしまうのにニヤニヤする。セリカvsシスティーナ父の親ばか対決とか微笑ましすぎてもう。
ラストの書き下ろし「空〜孤独の魔女〜」は、グレンとセリカの出会いを描くシリアスな過去編。強い自分を演出することで自らの脆さを隠して生きてきたかつてのセリカと、そんな彼女の鉄面皮をひっぺがしてしまったとある少年の、出会いと別れにホロリとする。これはセリカさん授業参観で面倒くさい親馬鹿になってしまっても仕方ないわ……子グレン(色んな意味で)天使かな……。そんなグレンが正義の魔法使いを目指して、そしてこれまでに語られたような挫折に遭ってしまったのは不幸としか言いようが無いし、やりきれない気持ちになるけど。
それにしても、セリカの不老不死性やグレンの記憶の件など、なにげに今後の展開への伏線がばらまかれたような印象。これからどうなっていくのか、とても楽しみです。しかし、この短編シリーズは短編シリーズで独立して続けていってほしいなあ……。
銃皇無尽のファフニール11 プリズマティック・ガーデン
ミッドガルへの侵攻を乗り切り、新しい生活を迎えた悠たち。そして学園に、キーリ、ヴリトラ、紫音、ジャンヌが転入してくる。新たな仲間を加えた学園生活は、ゲーム対決や浴衣でお祭りなど、とても賑やかなものになりそうだった。だが、平穏な日常は長くは続かない。様子のおかしいヴリトラ。彼女と深月の間に漂う不穏な空気。そして悠は深月からとある告白をされる。甘い余韻の中、悠が出した答えは―。「汝は既にこの“闇”と出会っているはずだ」それは終わりではなく始まり。加速していく終末への時計。もしもこの想いが偽物でも、このまま闇に呑まれたとしても、その手だけは離さない―。アンリミテッド学園バトルアクション第十一弾! (「BOOK」データベースより)
フィリルの腐女子設定、とらの特典小冊子であったなそういえば…。
キーリ、ヴリトラ、ジャンヌ、紫音を正式な転入生と迎え、心機一転で送る学園生活メインの箸休め回というかイチャイチャハーレム回。前巻までが重かっただけにここぞとばかりに日常を謳歌する姿が微笑ましい。部屋割りの話とか、レトロゲームの話とか、年相応な彼女たちのじゃれ合いが見れるのに思わずにこにこしてしまう。
9巻前後の展開で完全にハーレムルートに入ったと思ったんだけど、どちらかというとやはり「全員が家族になった」みたいな関係が近いのかな。要所要所で彼女たちの微妙な線の引き合いを感じて面白かった。どんな決断をしても最後まで味方で居てくれると断言するリーザは本当に良い女ですね。「全員を選んだ」けど、それとは別に「ひとりに決め」てほしい、という深月の言い分もなんかわかる。リーザとのやりとりも含め、ある意味それは彼女たちのすべてを背負うことになってしまった悠への精一杯の気遣いなのかもしれない。
そして、ジャンヌちゃんの転入騒動に「わかるー」しか言えない女子校育ち。このタイプはほんとモテるからしかたないな……(女子校だと)。制服挿絵がおっぱい解禁後のジャンヌちゃんしかなかったのが大変に残念です。あそこの挿絵はもっとジャンヌが男子っぽい感じで、もっと悠とBLBLしててもよかったと思うんですよ……。
そんな平穏な日常の裏で、前巻ラストから引き続き妹の深月を巡る不穏な動きが。事態を察したヴリトラが表向きの平穏を維持しつつ悠との接触を図ろうとするのですが……散々空回りしたあげく手に入れた少女漫画知識を元に謎のツンデレアピールを始めるのには噴いてしまった。頑張り所はそこじゃないwww
それにしても、またラストがやるせないし、急展開過ぎて……メインヒロインは私もイリスだと思っているのでアレなんだけど、この流れでここからイリスエンドに持っていかれると深月が可哀想すぎるし、どうなってしまうんだ。今まで以上に最終的な着地点がわからなくなってきたなぁ。
GランDKとダーティ・フェスタ
学力底辺の男子校と超お嬢様女子校が合同文化祭をやることに!普段は歯牙にも掛けてもらえない男子達は大喜びだが、どこか様子がおかしい。文化祭実行委員長になった花島一茶は、不穏な風向きを感じつつも少しでも文化祭を盛り上げるため、女装してミスコンに出場しようとするが、いきなり金髪美少女に襲撃されて…!?というお話。
とある事情から最底辺の男子校に進学する羽目になった主人公が進んだ先の学校でクラスメイトになったバカ達に救われ、彼らを少しでも楽しませることで恩返しをしたい、同時に過去の自分と同じ葛藤の中にいるヒロイン・芽衣を救いたいと思う姿が熱かったです。終わり方も凄く綺麗に終わってて、とてもさわやかな青春物語でした。
主人公一味に皆見せ場があるのにもニヤリとする。序盤は気弱マッチョのマチョ村と芸術家肌だけど普通のセンスもすごいナルシスト・ガガ彦のキャラが色んな意味で突き抜けてる感じだったんだけど、残りの2人もしっかり美味しいところを持って行くというか終盤のフッティーが美味しいところ持ってきすぎでヤバイ。あと、エドは一茶の「一番の親友」というポジをもっとどんどん押していくべきだったと思います!いや、細かい所で美味しい見せ場はあるんですけど!!もっとこう普段から一茶と目と目で分かり合ったり距離が近かったりしても良かった……いやなんか私が奴らの細かい親友サインを見逃してただけかもしれないけど……あとから読み返して序盤の鋭い発言に萌えたりしてましたけど……。
なんかこう、一貫して「バカに優しい世界観」というか、味方であれば大人までもが何の葛藤もなく一緒にバカに乗ってくれる世界観が心地よかった。個人的にその主人公サイドの描かれかたに若干痒い部分も感じるのだけど、こういう世界観があってもいいなあと思わせるだけの心地よさがありました。
ただ、個人的にはここまで気持ちよい終わり方したなら、敵側にも何らかの形で救済があってよかったと思うんですよ……どうせご都合主義ならあっちまで全部救ってしまって欲しかったというか。そこだけどうしても引っかかってしまった……。
STEINS;GATE 線形拘束のモザイシズム
物語の序盤、岡部のもとに大量のDメールが届く。内容には一貫性がなく、文面も稚拙というおかしなものだった。はじめは、そうした蝶の羽ばたき程度の小さなことだったが、その連鎖はどんどん進み、状況を大きく混迷させていく。『STEINS;GATE』という器のなかに10話もの異なるDNAを内包した『線形拘束のフェノグラム』。そのすべてをひとつにまとめ、再構築された物語はラボメンたちをどんな未来へ導くのか!?すべては「運命石の扉」の選択のはずなのだが…。
「Steins;Gate」シリーズの外伝作品『線形拘束のフェノグラム』のノベライズ作品。キャラクターそれぞれの視点から描かれる短編集的な側面を持つ原作ゲームを一つにまとめあげて練り直された「別の世界線」の物語です。
最終的に全く別の物語として収束するのにもかかわらず、原作ゲームの様々な要素を盛り込んできていて、読んでみると確かに「線形拘束のフェノグラム』のノベライズ」だと納得できてしまうのがズルい。ただ、原作ゲームを土台にして物語が組み上げられているため、ゲームをやっていないと分かりづらい、というか説明不足に感じる部分が多いかも。
解りやすいところだと分裂する鈴羽の話や、紅莉栖が『父親からマイフォークを貰える世界線』なんかは完全にゲーム側の各ルートを意識している話で、他にも元が分かるとニヤリとできる話がかなりあるんだけど、わからないと「そういう世界線もあったのだ」と説明もなく置いてきぼりにされる感じは結構あると思います。その辺同じ作者の描いたロボティクス・ノーツのノベライズ(感想)と通じる読後感があります。
「本編と矛盾がある」と後置きしながら、Steins;Gate世界の謎にこの物語独自の切り口展開される仮説が楽しい。岡部が物語時点でのα世界線において死なない方向に世界が収束する理由やまゆりが死ぬ理由、萌郁のメール依存の話などはまじめに検証を重ねると矛盾が出る話なのかもしれないけど、「そうかも」と思ってしまった時点で読者の負けという感じがありました。岡部が死なずまゆりが死ぬ理由が最終的に「運命石の選択」という言葉に繋がるのがまずズルいんですよ!!
たったひとつのトゥルーエンドであるはずのシュタインズゲート世界線でない時点で、彼らを待ち受けているのはハッピーエンドではないのかもしれないけど、絶望の淵から這い上がり、血反吐を吐きながらも誰もが幸せになれる世界線を求めて奮闘する姿は間違いなくこれも「シュタインズ・ゲート」の物語なんだなと感じさせるものがありました。面白かった。
しかし、個人的には最後の萌郁とFBのやり取りも好きなんですけど、終盤の岡部と4℃のやりとりが大好きでもうなんかこれ見れただけでも満足!!!って感じあります。ラボメン全員の救済だけならいざしらずよんどしーさんまで救ってしまうとかずるいわ…。
「好きなライトノベルを投票しよう!! 2015年下期」投票します。
企画元:好きなライトノベルを投票しよう!! - 2015年下期
下半期は上半期以上に読んだ本が少なかったのですが、下半期のまとめを兼ねて投票します。
「お前にできないことは俺がやる。俺に出来ないことはお前がやる」
「そうしたら、俺たちにできないことは何も無いだろう?」
【15下期ラノベ投票/9784047302358】
「‐‐私は、この愛しい無力を捨て去ろう」
【15下期ラノベ投票/9784063814996】
MMOにおいて、もっとも強い武器は「人間」である。
【15下期ラノベ投票/9784047305854】
「正義の魔法使いに懸けた人生……無意味だったのはわかってる!
だが、無価値にだけはしたくねえんだ!」
偏愛ストーリーテラーズ
両親に見捨てられ、拾ってくれた十全には心を凍らされて支配されて生きてきた茜子。刺客として彼と対立する組織のリーダー・雄大の命を狙うが、逆に返り討ちにされ……お伽話の名前を冠する“ワンダー”という異能を持った少年少女達を中心にした異能バトルもの。
見た目の明るさとは裏腹に、そしてタイトルの通りに歪んだ執着が各所で見えるのがとても美味しかった。主人公の茜子が雄大を盲目的に慕う一方、彼を自分の“神”として崇め台東の存在としての雄大を拒絶することで心のバランスを保っているというか。お互いに好き合っているはずのにこのままでは絶対に交わることができない関係性がどうしようもなく歪んでいて、好き。かつての支配者・御堂十全の存在を拒絶しながらも、いまだ誰かに支配されずにはいられない、損得なしに与えられる愛情を信じることが出来ない姿が、どこか物悲しい。
他のストーリーテラー達のバックグラウンドにも様々な事情があって様々な感情を持ちながらも共に居るという関係性がとても楽しかったのですが、長い話を無理やり一冊に詰め込んじゃった雰囲気があって、そのへんもうちょっとじっくり読んで行きたかったなあ。各キャラのバックグラウンドとか1冊ずつ使ってもよさそうなのに、終盤でどんどんネタばらしされていくのでせわしない。
茜子と雄大の関係もすれ違い感が強いまま終わってしまうので、続巻があるならその辺もう少しじっくり読みたい感じです。
猿渡さん家のラグナロク
「吉永さん家のガーゴイル」コンビの新作。製造スキル特化の主人公一家と戦闘スキル特化のおとなりさんが狩りの報酬分配で揉めてしまい、PVで決着をつけることになるお話。
戦闘特化のお隣さんに戦闘で勝つために、装備を強化したり、戦闘補助をするアイテムを製造したり……あくまで自分達のフィールドである製造部分で勝負するのにニヤリとする。勝ち目がないように思えて、決して侮れる一家じゃないことがイヌガミさん一家にも読んでいた読者にも少しずつ伝わってくるのが楽しい。
今の時代よりもよりMMORPGが日常生活に密着している世界の話で、ネトゲ世界だけど現実の世界での人間関係が深く結びついている世界観も面白かった。引きこもりの子がゲームの中で授業を受けられたりと良い方向に変化した側面もある一方で、当然ながら現実と深く結びついてしまったからこそのデメリットもあって。特にコノカの“いじめ”の話は、ネットワークゲームが生活に深く結びついてしまったことへの弊害のように思えて、辛かった。
それでも、事件の原因を突き止めたのも、困ったときに助力の手を差し伸べてくれたのも猿渡一家がリアルやネットワークの中で築いてきた人間関係で。田口先生の作品らしい、「家族の絆」と「ご近所さんとの絆」にあふれる暖かいお話でした。普段はいがみあっていた猿渡一家とイヌガミ一家の連携プレイが爽快で、読んでてめちゃくちゃ気持ち良かったです。
1巻で綺麗に終わってる話なのかとおもっていたけど、エピローグに「つづく」と書いてあるから2巻が出るんでしょう……か……?吉永さん家みたいにのんびりと末永く続いてくれるといいなあ。
銃皇無尽のファフニール10 インビジブル・サクセサー
ニブルによるミッドガルへの侵攻。その先鋒たる離反したアリエラ。迫り来るそれらの軍勢を、悠はイリスや深月たちとともに、学園長シャルロットを守るべく迎え撃つ。そして死闘の末、悠の前に立ちはだかったのは、彼の元上官にして、新たなる“英雄”―ロキ少佐だった。ぶつかり合う二人の信念。明かされる廃棄権能の正体。赤い霧の中、因果の果てに待ち受けるのは、全ての可能性を一色に塗り潰す必然か、それとも大切な存在を守れる強さか―。「―私は既に君たちを殺している。運命はもう、定まっているのだよ」背中合わせの誓いを胸に、希望という名の翼を広げ、定められた運命を切り裂いて―。アンリミテッド学園バトルアクション第十弾! (「BOOK」データベースより)
表紙ありがとうございます(平伏)
えっ主人公のはじめての表紙登場が元かr…昔のおとk…元上司(♂)と一緒でいいんですか!?いや物語をちゃんと読めばなんというかこの2人が表紙なのは間違ってないなっておもうんですけど大丈夫!?ラノベの新刊売り場でこれが平積みになってるゾーンだけ異空間になってたけど大丈夫!?(錯乱)
そんなわけでいよいよ“彼女”が率いる新生スレイプニルとの対決を経て、悠の元上司にして序盤からなんか訳知り顔だったロキ少佐との直接対決回。ロキ少佐との戦いは最初から最後まで嫌な汗が出る感じの展開だったけど、前巻があったからこその、ヒロインたちとの息があったバトルが熱かったです。また、“つがい”となったヒロインたちとの信頼関係とはまた違った、シャルロットと悠の友人関係というか、背中合わせの信頼関係がとても好き。
灰のドラゴンや廃棄権能の正体が明かされたり、ファフニールの正体やらシャルロットやロキ少佐の能力・思惑が明かされたりで前巻から引き続き一気に物語の核心に踏み込んでいく巻でしたが、正直悠を“悪竜”に仕立てあげるまでの課程がものすごくいかがわしいとおもってすいませんでしたロキ少佐!!!直接対決といい表紙といい色んな意味で俺得感でしたありがとうございます!!キーリにライバル扱いされてましたしそのままヒロイン枠に収まっちゃえばいいんじゃないでしょうか!!!
個人的にはキーリとティアの禍根が晴れたのが本当にほっとしたし、なんだかんだでティアが可愛くて仕方ないキーリが可愛くてしかたなかった。キーリに悪気がなさそうな雰囲気は前からあったので、ほんと和解できてよかった……。
物語はいよいよ終盤、一段落したとおもったら最後の最後でまた大きな爆弾が振ってきて……どうなってしまうのかとてもハラハラするけど楽しみです。