ページ 94 | 今日もだらだら、読書日記。

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東京レイヴンズ2 RAVEN゛s NEST

 

教室中から突き刺さる、視線、視線、視線、好奇と、僅かな敵意。級友から向けられる幾つもの視線に春虎は気圧される。けれど―バカ虎!迷いのない、まっすぐな瞳。自分を見つめる幼なじみの少女―夏目の姿に、春虎は自分を取り戻す。闇鴉たちを育成する陰陽師育成機関、陰陽塾。夏目の式神として生きることを決めた春虎は、東京の陰陽塾に転入する。しかし、そこで春虎を待っていたのは、『しきたり』により男装した夏目と、土御門に冷たい塾生たち―そして、二人を付け狙う呪術界の闇だった!?時を超える陰×陽ファンタジー、学園編スタート。 (「BOOK」データベースより)

舞台を東京に移し、いよいよ本格始動な感じのシリーズ第二巻。夏目の「式神」となった春虎は、悪友の冬児とともに夏目の通う陰陽塾に入学。とんとわからない授業や『土御門』の血のせいで敬遠する級友達に戸惑いながらもなんとかクラスの中に自分の居場所を作ろうと奮闘するが……というお話。

友達なんていらないと自ら殻を作る夏目、裏で上手く立ち回りながら計算ずくで行動して少しずつ学校内に居場所を作っていく冬児、天然バカゆえの計算しない純粋さで正面から周囲の壁をぶち壊していく春虎……と、3人の性格が綺麗に行動に表れてて面白い。冬児はとにかく今回は裏から立ち回るポジションなんだけど、それでいて割合さっぱりしてるのが良いなあ。天馬と冬児のやりとりには思わずニヤリとしました。そして春虎にヤキモチやいたり、不甲斐無さに憤る夏目が本当に可愛い。

彼らの「敵」となる人々の姿も見えてきて、今後が本当に楽しみ。というか3巻の予告で滾らざるを得ないのですが!!冬児メイン回か、そうなのか!!

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機巧少女は傷つかない 2 Facing "Sword Angel"

 

機巧魔術―それは魔術回路を内蔵する自動人形と、人形使いにより用いられる魔術。そのトップを決める戦い“夜会”開幕前日、自室に戻った雷真とパートナーの夜々が目にしたのは、宙吊りにされた少女(と犬)だった!「どういうプレイですか、雷真。女を部屋に連れ込んで…吊るして…!」「妙な誤解をするな!」少女の正体は、雷真の初戦の相手“静かなる騒音”フレイ。そして彼女の目的は…雷真の暗殺!?フレイが仕掛ける数々のトラップ(と、色々と勘違いする夜々の嫉妬)に雷真が閉口する中、ついに夜会が開幕する―。シンフォニック学園バトルアクション第2弾。(「BOOK」データベースより)

いよいよ「夜会」がはじまってストーリーも本格始動な第二巻。なんとか夜会に参加できる『手袋持ち』になれた雷真だが、初戦の相手である序列99位の少女・フレイから付け狙われて……というお話。

本筋ももちろん面白かったけど雷真とロキの凸凹関係にニヤニヤが止まらなかった!!犬猿の仲どうしが利害の一致を見て共闘する展開はほんとにいい!!冷静に見えるけど意外に情熱家なロキと子供じみた喧嘩を繰り広げる雷真のやりとりがとても美味しいです。

雷真の命を狙ってるはずなんだけどどこか微笑ましいフレイや雷真を巡る夜々の嫉妬具合やらツンデレ全開なシャルロットなど、ラブコメパートも美味しいんだけど今回もさりげなく色々な部分で重たい展開を含んでくる。また、雷真達の見えないところでキンバリーやらなにやらがさりげなく動いているのも気になる感じ。個人的には雷真達がフレイ・ロキの出身である孤児院を訪れるくだりが凄く好きでした……そこで明かされた真実や悲しい犠牲は衝撃でしたが。ヨミがとても可愛かったです。

ロイヤルランブル、ということは今後もなんだかんだでフレイやロキと共闘する展開も期待できるのかな。というか『夜会』のルールがいまいちわからなかったのでもう一度おさらいしたい気分…。

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Re(アールイー):2 バカは世界を救えるか?

 

「ずばり言おう。犯人は学生―そして転校生だ!」雨鶴来市内でシェード隊員が襲われる事件が相次いだ。それを知るなり、自称次期シェード班長・佐藤光一は犯人像を推理してみせた。「…根拠は?あの少ない情報で、なんでそこまでわかるの?」「バカだなぁ薫…学生かつ転校生が怪しいのは―」光一は言い放つ。念願の非日常組織に所属し、絶好調なのだ、「―こういうパターンのセオリーだろう!」…中二病が。折しも校内ざわつく学園祭間近。犯人の最終目的は(一握りの希望)をもつアルル。推理と妄想の境がつかない少年は、彼女を護れるか!?夢追人最強伝説、学園祭deコピー能力対決編。 (「BOOK」データベースより)

中二病まっただなかの主人公がうっかり(微妙な)異能を手に入れ、その能力で世界を救う(=巻き戻す)異能を持つ少女・アルルを守るため日々頑張る、と言うお話第二巻。今回はアルルを狙う新興宗教団体を追ううちに、本物の『能力泥棒(アビリティハッカー)』と出会って……というお話。

1巻より読みやすく、面白くなってきた印象。1巻の時に曖昧に感じたアルルとロリ宮のヒロインとしての立場わけがしっかりしてきたというか。シェードの中も一枚岩じゃなくて、アルルの持つ≪一握りの希望≫を狙う人達にも様々な思惑があり……と、少しずつ先が見えなくなってきました。

そしてなにより光一と≪能力泥棒≫さんの対決やべええええ!どうみてもどこかの禁書目録の幻想殺しと一方通行だろこれ、と思わなくもなかったですが。強引に作中キャラ自身に突っ込ませる事でパロディネタに転換していたけどネタとして昇華しきれてないだろ、これ。とも思った。

しかしそれ以上に、光一と≪能力泥棒≫の関係が美味しいんだよな。正体が明らかになる前から相容れなかった、犬猿の仲。本物と偽物、最強と最弱。お互い相容れない者同士なのに何故か途中から低レベルな言い争いに発展してるのには激しくときめいた。エピローグでのやりとりにもにやにやした!!

≪能力泥棒≫さんの立ち位置を見ているとどうしても著者の前作「量産型はダテじゃない!」のシュナイダーさんを思い出してしまうわけですが、今回は途中から盛大にかませ犬化するとかしないで頑張って主人公の好敵手ポジションを維持してほしいです。正直能力泥棒さんと光一の関係が美味しすぎて俺ダブルヒロインとか幼馴染とかどうでもよくなってきたぞ!!

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GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン3(下)

 

M.H.R.R.が仕掛けた、K.P.A.Italiaの厳島上空での竜脈炉爆発を合図とするように、遂に三十年戦争における最悪の敗戦を生む歴史再現“マクデブルクの掠奪”が始まった。そんな中、トーリ達はマクデブルク郊外にある、M.H.R.R.の総長ルドルフ二世が幽閉された鋼鉄の塔へと向かう。六護式仏蘭西、そしてM.H.R.R.の旧派と改派、P.A.Oda、オッパイカーチャンと貧乳娘とか、全ての思惑はどこへ向かうのか?その中で武蔵が取る選択とは!?中世の日本と世界各国が同居する“極東”を舞台に繰り広げられる学園ファンタジー第3話、完結。 (「BOOK」データベースより)

表紙で見ると改めてカーチャンの巨乳がやばい。巨乳通り越して奇乳だとおもうんだもうこれ。でかけりゃいいってもんじゃないとおもうんだ可哀想だからこの胸ちょっとネイトにわけてあげてくださいカーチャン!あとナルゼ姐様に一生憑いて行きます同人系女子として。(挨拶)

そんなわけでそもそもあらすじの第三完結っておかしいんじゃね?とか思いつつ、六護式仏蘭西とM.H.R.R.挟み撃ちから始まって清武田やら里見やらP.A.ODAやらを巻き込んで展開した第三話、やっぱり「完結編」。ネイト親娘のゴタゴタとマルデブルグの略奪に端を発した織田・羽柴軍とのゴタゴタで終るのかと思ったらそれどころじゃなかった。900Pの特大ボリューム(でも2下ほどではないという罠)はダテじゃない。しかし、そのボリュームを感じさせない程度に最初から最後までクライマックスでした。特に中盤以降は凄かった。

とりあえず織田軍勢と羽柴軍勢やばすぎるだろう。史実的にも織田軍反逆裏切り分裂多めなので個人的にとても美味しいのですが、既に確定された未来を受け止めて心から望んで一緒に居る彼等の姿がいちいちやばい。羽柴は正直女子(ネタバレ)だったのが残念でならないのですが、松永公とのやりとりで新たにまだ見ぬ織田信長に期待せざるをえなくなりました。私としては、ここで敢えて織田×羽柴を熱く望むものですがいかがですか(聞いてない)

中盤はぶっちゃけ武蔵よりも織田と羽柴の動向にばっかり胸をときめかせていた気がします!!まじで、腐女子の人は戦国ブームに便乗してもっとホライゾンを読めばいいと思う。いい男子がいるよ!!読んでるとなんとなく無意味に ?百合花ァ!/ って叫びたくなるよ!!歴史ある程度わかると色々妄想しがいがあって楽しいよオイシイよ!ていうか織田柴田はマジヤバイって何度言ったら略

しかし、最後に武蔵が得たのは取り繕う事も出来ない帯の言葉通りの「敗戦」で、それだけに失ったものも大きかった。新たな力を得た者も居る一方で無力を得た者も居て、様々な形で舞台を降りた人たちが居た。

特に今回舞台を降りた4人の姿があまりにも印象的で。誰の場面にしてもどうしようもなく胸が熱くなって困った。彼等が次代の礎となる若者たちに掛けた想いがどうしようもなく熱くて、切なくて。特に、最期で彼の人がトーリに向けた言葉がやばかった。本当は誰よりも優しい筈のトーリにはあまりにも重い言葉で、同時にそれは今後彼の進む道には絶対に必要な事で。どんな思いでトーリがその言葉を受け止めたのかと思うと、辛い。特に「哀しみ」を得る事ができないトーリには、今回は様々な意味で試練の物語だったのではないかと思います。

大きな犠牲の元になんとかたどり着いた地で、彼等の想いを受け止めて再び立ち上がる武蔵一同の強いまなざしに胸が熱くなった。徳川の歴史再現において大きな試練を乗り越えた彼らの、これから紡いでいくであろう物語が本当に楽しみです。

『敢えて言う。——今後の戦いにおいて、君は笑え!
これから先、如何なる損失があろうと、泣くようなことがあろうと、君だけは笑え。
私のようなものを笑って、君以外の全てが泣いても、戦える限り、君だけは笑え!
絶対に、どのようなことがあっても笑って……!
私と彼女のような連中を救ってくれ……!』


しかし、「これで序盤終了」って何の冗談かと思いました何それ怖い。



ところで。

ホライゾン倉庫のこのバナーがあまりにも酷かったので思わず貼る。
ネイトェ…

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ファンダ・メンダ・マウス

 

おれはマウス。しみったれた倉庫でくそったれな監視システム相手に終日ダラ?っとすごす。家に帰ればネーネがべったり張りつく、そんな毎日。でも、おれは今の自分にかなり満足。人生がこれ以上でもこれ以下でも今いる自分になれないのならそんな物は願い下げだと、心の底から思っている。いい女はべらして万ケンシャンパンドンペリジャンジャンBMベンツにPMゲッツーみたいなことが必要だとは思わない――のに!「嫁に!」とか言い出すジャリ娘の登場から怒涛の急展開だよ!!独特で中毒性の高い文体、鳥肌ものの展開。全選考過程で物議を醸した作品が登場!

宝島社様より献本をいただきました!
これはなんというか、文字通りの「怪作」。

「マウス」を自称する主人公が高校時代の恩師の娘を救う為、様々な伝手を使いながら横浜港を奔走するお話……なんだけど、読み始めて10Pもいかないうちに、主人公の装飾過剰気味な一人称文体に耐えかねて投げ出しそうになった。ほんとうに、目が滑って仕方なかった……

このままずっとこの文体が続くなら最後まで読みきれないかも……と思っていたんだけど、少しずつ他のキャラクターが出てくるたびに、不思議と読みやすくなっていく。分かり辛かった物語が段々はっきりと、クリアになっていく。正直序盤と終盤では文章を書きなれてきて読みやすくなったという印象もあったんだけど、それだけじゃなかったとおもう。少しずつ物語の全体像が見えてきて、面白くなっていって、少しずつ目が離せなくなって来る。特に、マウスの独白だけでは中々見えてこなかった彼の不器用な愛情・歪んだ優しさが、彼の居ない所で、他のキャラクターの目線を通すことで段々と見えてくるのが良かった。なんて懐の広い男なんだ、マウス。

そして最後の展開は、信じられないほどに熱い。最初に読み始めたときに感じた斜に構えたイメージからは想像も付かないような終着点に、ワクワクした。

とりあえず、この物語を手に取った人は決して最初で挫折しないように。最初10P、20Pのところでやめてしまうのは勿体無いです。1冊全部、とは言わないけどせめて2?3キャラ出てくるところまで頑張って欲しい。ほんと、途中で印象変わるから。



テンション上がってしまったので追記。

何気にこの「ファンダメンダ」、良い男子萌え作品だと思うんです。
ホモとかオカマとかそういう過剰装飾を排除してよく見るとなんだかんだで良い「親友」なマウス&ミチルとか。ネーネを挟んだ奇妙な三角関係を築きながらもなんだかんだで共闘していく「悪友」関係なマウス&ぴがろとか、大変美味しいと思うのです。特にミチルちゃんの過去話とクライマックスでのぴがろとマウスの信頼具合はやばかった。

……何がいいたいかというととりあえず誰か腐女子属性の人はこれを読んで私と男子萌えを語れ。

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B.A.D. 2 繭墨はけっして神に祈らない

 
kona

「まぁ、どちらにしろ、退屈な話だけれどね。ボク好みの要素なんて欠片もないよ」欠伸をしながら黒いゴシックロリータを纏った少女・繭墨あざかは言った。“動く落書き”の犯人を捕まえる。いつも通りの馬鹿げた事件は、僕と繭墨を異能の一族・水無瀬家の誇りと絶望と裏切りの渦中に巻き込んでいく。自らの矜持のため、人の命を踏みにじる彼らに僕は怒りを覚えるが―。残酷で切なく、醜悪に美しいミステリアス・ファンタジー、大反響の第2弾。 (「BOOK」データベースより)

異能の少女・繭墨ととある事件をきっかけにして異能を孕み彼女の「助手」となった普通の青年・小田桐が様々な怪奇事件と遭遇して解決……したりまぜっかえしたりするお話第二巻。

1巻に引き続き、悪趣味で醜悪な物語……なのは変わらないんだけど、全体的には1巻よりもややマイルド、のように思えてしまったのは新キャラ・白雪のお陰か。異能の一族の若き長でありながら、この面子に混ざると全然普通の女の子に見えてしまうから恐ろしい。あとカラーページのふくれっつらが可愛すぎて困りました。あと可愛いといえば幸仁の書いた「神」のカサカサッぷりがたまらなく可愛いんですがどうしたらいいですか。

もちろん、今回もなんともいえない醜悪さ・悪趣味さは健在。細かい所からチクチクくるようないやらしさを各所で感じました。「金魚」マニアのあの人のお話とかはある意味テンプレ的なんだけど、それ以上に七海と繭墨のやりとりにゾクっとくるものが……ちらっとしか出てきませんでしたがあれって明らかに……ですよね。

そして最後の最後で3巻への特大の爆弾が落ちてきたわけですが、あの人復活とか3巻に期待せざるをえません。あとラストの展開はエグいと思う。さりげなくとてもエグいと思う。3巻楽しみです。

……余談ですが雄介が小田桐のストーカーにしか見えなくなってきました。

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ココロコネクト キズランダム

 

“人格入れ替わり”現象を乗り越え、太一たち文研部員はおだやかな日常を取り戻した。そんなある日の放課後、突如稲葉が太一に襲いかかる!さらに唯が見せた、机を叩き割るという過剰な行為。そして太一と伊織には奇妙な感覚が湧きあがった―体が、勝手に、動きだす?そんな矢先、太一は青木と唯が補導されたと聞かされて…!?再び現れた“ふうせんかずら”と新たな試練。それは五人の絆を打ち砕く!愛と青春の五角形コメディ、痛みと涙の第二弾。 (「BOOK」データベースより)

<ふうせんかずら>と名乗る謎の存在に観察対象(?)として目をつけられてしまった高校生5人組が様々なトラブルに巻き込まれるお話、第二巻。

今回は不定期に欲望が丸出しになってしまい、自制がきかなくなる『欲望解放』が起こるようになって……というお話なのですが、「入れ替わり」が起こっていても表面上はマイペースだった前回と違ってしょっぱなからとても余裕が無い。様々な部分で齟齬を生んで、最終的には5人組離散の危機にまで陥ってしまうのですが、それも元はといえば5人が「欲望解放が起きた時に5人のうちの誰かを傷つけてしまったらどうしよう」という優しい想いから来ているのだと思うと、なんともやりきれないものがありました。

それでもなんとか元の関係を取り戻していくのですが、最後まで意地を張り続ける稲葉にはとある秘密があって……5人の関係を壊したくないと思うからこそ何もかもに臆病になってしまう稲葉と、そんな彼女に喝を入れ手を差し伸べる伊織のやりとりがとてもよかったです。前回の「入れ替わり」の影響を最後まで引きずった伊織が太一を立ち直らせ稲葉を立ち直らせて……と今度は5人を助ける鍵となっていく展開は本当に良かった。

というか開き直った稲葉の、エピローグの独白にはニヤニヤが止まらない!!稲葉と伊織の爽やかライバルっぷりにニヤニヤします。あと藤島かっこいいよ藤島。1巻の百合キャラから一気に姐御キャラへの転身を果たした彼女の今後の活躍に期待せざるをえない!!!

しかし、個人的に一番ツボにはまったのは太一と青木の仲直りでした。なんだこの青春具合ふざけてるの萌える。夕方の川辺、なんてもうシチュエーションだけで卑怯すぎる!!!

「なぁ太一。ちょっと座ろうぜ。河川敷で夕日を見ながら男二人で話すって青春全開だろ?青春しようぜ」

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空色パンデミック2

 

あの結衣さんの「劇場型」発作の日以来、僕は確信を持てずにいた。僕の彼女への好意も、彼女の空想の産物なのかもしれない―。そんなある日、教室で今井さんという子に突然声をかけられた。「あなたに話がある。私の名はブーケ・ザ・ボマー」新手の空想病患者?もう本当に勘弁してほしい。だが彼女がもたらした世界改変をめぐる真実に僕は驚愕する。そして再び世界の命運を賭けた戦いが始まった!狂騒と純真の「ボーイ、ミーツ、空想少女」第2巻。 (「BOOK」データベースより)

発作的に自らの空想の世界の住人になってしまう「空想病」の少女・結衣と彼女に気に入られてしまった普通の高校生・景が繰り広げるボーイミーツ「空想少女」第二段。今回は前巻からの続きで、解決していた結衣の「空想病」による影響が実は未だ現実世界に影響を及ぼしていて、景は再び世界を救う為水面下で奮闘することに……というお話。

前巻以上にどこまでが空想でどこからが現実か判らないお話になってきました。最後でキレイにオチはついたけど、「実はやっぱり●●でした」ってオチにはなったもののどこまでそのオチで解釈していいのか全く書いてない!読んでいる側からすると同時に物凄く煙にまかれた感が否めませんでした。いえ、この煙に巻かれる感じこそがこの作品最大の魅力なわけですが。

こんな、空想と現実の境界線がつかめない状態で結衣への恋心が「結衣自身によって強制されたものではないか」と不安になってしまう景なのですが、そんな景の不安を打ち払うような森崎との会話が凄く良かった。1巻のエピローグから、森崎はマジでいい男すぎる!!「俺に構わず先に行け!!」なやりとりも好きなのですが、「その方がかっこいいじゃん」な理論展開にはとてもにやりとした。

そしてまた最後の一行で爆弾が投下されてるよ!!とりあえず3巻も凄いらしいので楽しみです超楽しみです。

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闇の皇太子 宿命の兄弟

 

「光があれば影もできる―この世を支えている“影=闇”の世界があるかもしれない」人好きされる后に紹介された、主神言という少年が告げた言葉。謎の言葉を不思議に思いつつ、なぜかとても懐いてくる言を京都案内していた后は、今まで目にしたこともなかった異形のものに襲われる!さらに“安倍晴明”なる(名前以上に行動が!)怪しげな人物が后を追いまわし始め…。后の周りに続々と集結する12神将とは?そして言の正体とは―!?個性的すぎる闇の後継者たちの物語が今、始まる。 (「BOOK」データベースより)

噂には聞いていたけど予想以上にBLだった。

なんていうか、必要以上に物語に女子が絡んでこない不自然な世界観、という意味で大変BLだった。女子がいないわけじゃない(でも2人しかいない)けど、基本的にキャラクター相関がほぼ同性同士により構成されてることにびっくりした。というか開始100Pもいってないのに主人公がいつ押し倒されてもおかしくない気がする(ただし男に)というのもなんかすごいな!

愛情に飢えたブラコンヤンデレ弟×人の良いおにいちゃん、という組み合わせは大変美味しいんだけど、とにかく開始直後から弟→兄への愛情度MAXな上、その後かなり早い段階で兄もデレモードに突入してしまうのが個人的にはちょっと物足りず。特に言はギリギリ「一目ぼれ」ではないわけだから、もう少し激的な変化が欲しかったなあ。

后のデレに至っては、もう超常的な何かで説明しないと説明がつけられないレベルで……うーん。いくら困ってる相手をほっとけない性分とはいえ、弟とはいえ、初対面の相手に対してここまでデレてしまうのは不自然に思えるというか……ややデレ方が不自然だったので何らかの裏設定的な理由がありそうな気がするんだけど……あったらいいな…。とりあえずキャラクターの関係は結構好みだし、聞いた所によると結構巻を重ねると面白くなるらしいので2巻以降に期待してみます。

……后を女の子にしたらまだ乙女ゲー的展開で無理が無いのに、って突っ込みは野暮だよね?

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機巧少女は傷つかない 1 Facing "Cannibal Candy"

 

機巧魔術―それは魔術回路を内蔵する自動人形と、人形使いにより用いられる魔術。その最高学府である英国ヴァルプルギス王立機巧学院では、人形使いのトップ「魔王」を決める戦い、通称「夜会」が開催される。そして今、二つの影が学院の門をくぐった。日本からの留学生・雷真と、そのパートナーたる少女型人形の夜々である。「夜会」参加資格を得るため、雷真は参加予定者との決闘によりその資格を奪おうとする。標的は次期魔王有力候補で、暴竜の異名をもつ美少女・シャル!しかし雷真が彼女に挑んだところ、思わぬ邪魔が入り…?シンフォニック学園バトルアクション。 (「BOOK」データベースより)

家族を殺された少年・赤羽雷真は彼等の仇を討つため、自動人形の少女・夜々と共に機巧魔術の最高学府・ヴァルプルギス王立機巧学院に入学する。そこでは成績優秀者のみが参加を許される、「魔王」を決める戦い・通称「夜会」が催されており、雷真達も夜会への参加を目指すのだが……というお話。ぶっちゃけドラマCDのキャスティングがまんま某ラノベの主人公とヒロインだったとか、そんなのにつられてなんかすいません一生懸命頑張ったんだけど下野ボイスで雷真のセリフが再生できません色々な意味で明日のラジオ配信が楽しみなような不安なような!

前世紀ヨーロッパで魔法学校という舞台に「人形」で戦うというファンタジーでゴシックな題材・そしてヒロイン・夜々の和ゴスに代表される和風なトッピングがピリっときいてて、もう個人的には世界観だけでニヤニヤできるレベルなのですが、ちょっと押しが強くてヤンデレ入ってるヒロイン・夜々と主人公・雷真の掛け合いが(シリアス・コメディ合わせて)ツボすぎてとてもニヤニヤした!雷真のためならたとえ火の中「お布団の中」な夜々の猛烈ラブアタックがとてもかわいいです。そしてもう1人のヒロインといえるクラスメイト・シャルのツンデレっぷりが可愛すぎて……。

重い過去を持ち才能を秘めた主人公、魔法を扱う学園、人間と人ならざるもののパートナーが繰り広げる異能バトル……と良い意味でも悪い意味でもかなり「王道」な作風の作品なのですが、ストーリー以上にキャラクターや世界観が魅力的すぎて最初から最後までニヤニヤしながら読んでしまいました。というか、良い意味で「ベタ」な作風で、それが逆に好い。物語としての盛り上がりは2巻以降だと思われるので、続編も楽しみにしたいです。

雷真は背後からの問いかけを無視して、かたわらの相棒に言った。
「行けるか、夜々」
「雷真が望むなら、地の果てまでも」

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