殺×愛 7—きるらぶ SEVEN— | 今日もだらだら、読書日記。

殺×愛 7—きるらぶ SEVEN—

[著]風見 周 [絵]G・むにょ

オメガではなく“椎堂密”という人間として来夏と最後まで生きようとした。しかしその結末は、幼馴染の死…—打ちひしがれた密は運命に流されるまま、終末を見届けようと決心する。しかし、そんな密を立ち直らせようとサクヤは必死に立ち回る。
終わり行く世界で、遂に迎えた卒業式の日に待ち受ける二人の運命は—?
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あとがきでも書かれている通り、非常に賛否両論分かれそうなエピローグでしたが。
だからこそ、敢えてこれこそ最高のエンディングだ!!!と絶賛したいです。

もう予定調和でもご都合主義でもいいじゃない。
(ていうか絶対そういう感想になる人多いと思う…!)
だって、これは「物語」なんだもの。
っていうか、愛さえあればオッケーだよ!

もうなんというか、許す。どんどんやってください。大歓迎です。

卒業式までの、「期限付きの」平和がどうしようもなく幸せそうで哀しそうで、少しずつ語られる卒業式中のエピソードに涙を拭い、サクヤの最後の悪あがきに涙を流し…なんていうか、これまで正直ぐだぐだだとまで感じていた日常パートの輝きが、読んでいるこちらにも「彼ら」がどれだけ懸命に生きたか伝わってくる。密やサクヤだけじゃない、終末を生き延びた人々がどれだけ儚く、それでいてしぶとく生き抜こうとしているかが痛いくらいに胸を刺して……だからこそ、「ご都合主義」と言えなくもないこのエピローグを、最後まで希望を見失わずにこの物語の中で一生懸命生きた人々が勝ち取った当然の結果だと感じて違和感無く受け止められたんじゃないかと思う。

主人公である椎堂密が優しいと見せかけて鬼畜でワルワル(byにゃみちゃん)で、しかしその本質はやはりどこか優しくて暖かい、「正義」を目指す一人の少年であったように、この物語もどこまでも見せ掛けはほの甘く、それでいて中身はひたすら切なくて、ある時は容赦なく残酷で、それでもその本質はとびっきり優しい恋物語でいてくれた事が凄く嬉しかった。エピローグで、最愛の人を探すだけじゃなくて、自らの見てきた“起こったかもしれない未来”を自分の力で変えようとしていく密がすごく愛しい。なんていうか、たとえどんな批判の意見を目にしようとも、私はこの作品ばっかりは、こういうラストにたどり着いてくれたのが凄く嬉しい。


本当に、この物語に出逢えて良かった。


それにしても、なんといっても高天原センパイには「最優秀助演賞」をあげたいです。もうこの人、意表つきすぎ()大きすぎ美味しいとこもってきすぎ。


あと2巻とかの日常ほのぼのラブパートで止まってる人方は、このラストを読むだけでもこのシリーズを読破する価値はあると思うので是非読んでほしいです。自分自身もそうだったし、他の人の話を聞いていても結構そういう人が多いっぽい気がするので。

コメント

  1. 殺×愛(7)

    殺×愛(きるらぶ) 7posted with 簡単リンクくん at 2007. 6.21風見 周著富士見書房 (2007.6)通常24時間以内に発送します。オンライン書店ビーケーワンで詳細を見る きちんと完結しましたねぇ。 途中は遅々と進まない卒業までのカウントダウンに「終わるのか?」 と危惧さ..

  2. 読了本棚 より:

    殺×愛7

    来夏が天使に回収されて以来、密はすっかり気力を失い、世界の終焉を見届ける決意を固める。そんな密をサクヤは何とかしようと奔走するのだが————

  3. 殺×愛7

    殺×愛7-きるらぶSEVEN 作者: 風見周 出版社/メーカー: 富士見書房 発売日: 2007/06 メディア: 文庫 「蛇足かもしれないけど、あのエンディングはよかったなあ」 と思った最終巻です。 絶望しかない世界、そこで選択した愛する二人の悲しく、そして正しい決断 たしかにここ

  4. [書評][風見周][殺×愛][恋愛][学園異能][アクション][切ない/悲しい][★]殺×愛7—きるらぶ SEVEN—

    泣けるどころかキレてます・・・が、リライトの結果多少優しい内容になりました。これでも。 殺×愛7-きるらぶSEVEN (富士見ファンタジア文庫 121-10) 作者: 風見周 出版社/メーカー: 富士見書房 発売日: 2007/06 メディア: 文庫 お薦めしてくれた皆様、申し訳ありませんで

  5. hobo_king より:

    この間はコメントありがとうございました。
    今読み返したらコメント返しに結構きっつい感じに返事が読める様な気がしたんで、ちょっとお詫びにきました。

    悪気はないのでどうかご容赦頂ければと思います。

  6. うらら より:

    こんばんは?、いつもコメントありがとうございます!
    コメント返しはぜんぜん気にしてないので大丈夫ですよー。
    ぶっちゃけこの本に関しては、hobo_kingさんのような酷評が殆どで絶賛するのは少数派になるだろうと予測していたのでむしろ自分で絶賛しておきつつもラノベ感想サイト界隈の評価の高さにビビったくらいでした。そのため、感想コメント欄含めて凄く興味深く読ませてもらってます(現在進行形でw)

    改めて思いましたが、エンドロールについては本当に評価が難しいですね。今までのストーリーを全否定しているとも取れる内容には、ご都合主義なものを感じずにはいられませんでしたし。結局のところ、この“ご都合主義”を受け入れられるかどうかがこの作品の評価が分かれるポイントなんでしょうねー。