神のみぞ知るセカイ 神と悪魔と天使 | 今日もだらだら、読書日記。

神のみぞ知るセカイ 神と悪魔と天使

 
 
原作
若木 民喜

「ボクは助けられたのか、あの、天使みたいな女の子に―」落とし神・桂馬が出会ったのは、桂馬が苦手とする属性をもつ不思議な女の子。その少女を攻略することになり、苦戦を強いられる桂馬の前に、もう一人の「駆け魂」の持ち主も現れて…?ギャルゲーの天才、「落とし神」と呼ばれる少年・桂馬と、地獄から派遣された可愛い悪魔・エルシィが現実の女の子を攻略する『神のみぞ知るセカイ』。「週刊少年サンデー」の人気連載コミックをラブコメのスペシャリスト、有沢まみずがオリジナルストーリーでノベライズ。 (「BOOK」データベースより)

少年サンデーで連載されているマンガ「神のみぞ知るセカイ」のノベライズ。桂馬が“苦手”とする「電波系」の少女・天美透を攻略しているうちに、「特徴・普通」の同級生・吉野麻美が現れ、二人を同時攻略しなければいけなくなる、というお話。

原作マンガは1巻しか読んでないのですが、結構雰囲気でてるなあと感じました。『電波系』の分類話とか天美透の出現率の話とか、エロゲ論が確かに「あるある」な感じで面白い。というか桂馬が本当に、良い「変態という名の紳士」なことにニヤニヤ。ゲームを買いに行くシーンでは、全員真剣にバカなことやってるのに噴出しそうになった。

“電波系”だけど、ちょっと底が見えない天美透と、学校での姿と帰宅後に桂馬が出会ったときの印象がまるで違う吉野麻美、ふたりともぱっと見た時の印象だけではキャラクターがつかめなくて、彼女たちのバックグラウンドがちょっとした謎解きになっていて、どんどん物語りに引き込まれていきました。元々桂馬が口先三寸で女の子たちを攻略していくお話なので、小説との相性が良いというのもあるのかもしれませんが、とても面白かったです。有沢まみずさんの小説は「インフィニティ・ゼロ」と「銀色ふわり」しか読んだ事なかったんですが、コメディ系の作品の方もそのうち読んでみようかな。

ただ、前半は天美透がメインっぽく描かれているのに、あとから出てきた吉野麻美の攻略が大きくなってしまって天美透の攻略は駆け足で終わってしまったようなちぐはぐ感がちょっとだけあったかも。個人的には、天美透のほうがキャラ的に好きなタイプだったので、もうちょっとページを割いて攻略してほしかったかもなぁ。

そして落とし神モードの桂馬が普通にかっこいい。
文章で見ていくせいか、桂馬の『美少年設定』自体もかなり強調されていたように思えます。

「空気?なぜ、そんな空気なんか読まなければならないんだ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?場の雰囲気?堂々と乱せ、そんなもの!誇り高く孤立すればいいじゃないか!たった一人で!それこそがもっとも自分にとってふさわしいのならば!孤立する勇気を持て!迷うな、吉野麻美!」
「ボクは」
「そうやっているよ、吉野麻美。きちんとそうしている・・・・・・・・・・

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