[著]あかほりさとる [絵]ことぶきつかさ 西安から帰ってきて以来ライムの顔を見ると胸がドキドキしてしまって『自分はレズだったのだろうか』、と思い悩むティーゲル。そんな折、小樽が楽しみにしていた秋祭りがプラズマ台風のせいで中止になるという話を聞いたライム達は、チェリー&ルクスの発案によりプラズマ台風を消滅させる作戦を決行するが… |
「秋だ、祭りだ、台風だ!?」はライムへの想いに葛藤するティーゲルのお話。普段は他5人のお姉さんポジションな彼女が取り乱す姿には思わずニヤニヤせざるをえません。突拍子もない「プラズマ台風消滅作戦」の顛末も含め、一番素直に笑い転げられたお話かも。しかし、ラストはせっかくの良い場面がティーゲルの体操服のせいで台無しになってる印象が否めなかったり。つか彼女のコスチュームチェンジはいつになるんだっけか…
「秋祭りの夜に……」は、小樽と自分の関係について思い悩むブラッドベリーが小樽と似た雰囲気を持つ一人の少年に出会うお話。いつものお色気姉ちゃんというだけではないブラッドベリーの女の子らしい等身大の一面が垣間見える話で、とてもよかった。普段の彼女にはあまり魅力を感じなかったんだけど、このお話の中の彼女は本当にかわいい。
「チェリーが子供を産んだ日!?」は、クローンの生産工場の見学に行ったチェリー達が赤ん坊の扱いに憤って…というお話。本編を貫く議題にも触れるシリアスなお話なんだけど、それ以上にクライマックスのテレビ中継シーンがインパクトあって、笑いが止まらなくなってしまう。完全に報道を忘れてオリンピック中継のごとく一人で盛り上がるアナウンサーは、勝手に●舘さんの声(筋肉○付ver)で再生されました。
以前の短編集よりは少しシリアス度が上がった印象だけど、個人的には前のやつよりも楽しめたなあ。各キャラクターの魅力が満載な1冊でした。