アザゼル総督からの依頼で、ラヴィニアが所属する魔法使いの組織の理事メフィスト・フェレスの護衛についた鳶雄たち。一連の事件について五大宗家と話し合うのが目的ということで、共に五大宗家の本拠地のひとつ『奥の院』に向かう。ところが、その話し合いを妨害しようとするエクソシストたち、そして五大宗家に恨みを持つ妖怪の大群の襲撃を次々と受けることに。その裏にはやはり『オズ』の魔法使い達の影が……。
敵味方入り乱れての総力戦!(バトルが多い…!!)
五大宗家の拠点を舞台に様々な勢力入り乱れて繰り広げられる大バトル回。五大宗家に堕天使に魔術師に悪魔にエクソシスト、それに妖怪の思惑が交錯し、そこかしこで激しいバトルが巻き起こる展開がアツかったんだけどいやほんとに最初から最後までバトル多いなぁ……!!(あとがきでも「バトルが多い」って言われてて笑った)四神+黄龍が勢揃い、ずっと顔見せだけしていた教会のふたりが本格的に登場、そして本編にも登場する悪魔達の名前もぼちぼち登場してこれまで以上に勢力図が複雑になってきた。そんな中で1巻からちょくちょく登場してはいた姫島朱雀が本格的に登場、姫島家の事情や鳶雄自身のルーツが垣間見えてきて、鳶雄が新たな力を得るためにそれらと向き合って新たな力を得る展開がアツい!!……んだけど、合間合間に挿入されるちょっぴり無自覚えっちな朱雀お姉さんに翻弄されて紗枝や夏海に挟まれて否応なくラブコメやってる鳶雄くんが大変な癒やしでした。いや本編の展開が全体的に重いだけにこういう年齢相応なお色気展開に翻弄される鳶雄くんの姿、とても安心するよね。そしてラストしっかりヒロインが増える(というか元々フラグは見えてた彼女が本格参戦してきそうな)ラストに笑ってしまった。いや、紗枝との仲もきっちり進展してるから最終的にはそこに落ち着くと思うんだけど!本人望んでないのにどんどんハーレム構図になっていくの笑ってしまう。一方ヴァーリは新キャラの玄武ちゃんとコテコテなラブコメのフラグを立てていて微笑ましい。こっちも今後どうなっていくのか気になるところ。
そして師匠と一緒に登場のフリード神父、ファンリビユーザー的には「お噂はかねがね」のやつ。いや、半端にファンリビでネタバレ聞いてるだけに「ハイスクールD×D」本編数年前の姿であるところの彼がここからどうなっていくのかが──どうかんがえても近い未来に地獄が待ってるんだよなあ──なのですが、続きでてないのかそうか……。
新たな力を得たと言っても鳶雄の能力も成長途中の雰囲気だし、他の仲間たちもまだまだパワーアップイベントが残されてそうな気配、紗枝の中に眠る力はどうなってしまうのか、五大宗家との関係は、そして彼らを狙う他勢力はどう立ち回る?と、動きは多かったけどそれ以上に謎が増えた感じもあるお話でありました。ハイスクールD×Dの外伝的なお話なのは知っていたけどエピローグを読むと著者のもう一つのシリーズ「電蜂」の方の話も絡んでくる?かなり続きが気になる所で終わってしまったな……。
4巻書いてるみたいな話はツイッターで見たので続きが近い内に来ることを楽しみにしてたいです。