『虚蝉機関』との戦いを乗り越えた鳶雄たちは自らの能力を磨きながら堕天使の学校「ネフィリム」に通うことに。新たな生活を送り始めた彼らの元に、残りの『四凶』となった元同級生達の情報が入ってくる。急ぎ彼らを救うために動き始めるが、そこにはラヴィニアが追っていた魔女達の組織『オズ』の影が見え隠れしていて……。
少年ヴァーリ可愛いかよ……。
ヒロインのひとりラヴィニアの出自を巡る物語が中心となる第2巻。1巻に引き続き「ハイスクールD×D」に繋がるあれこれを匂わせつつ、こちらのみで読んでも楽しめる物語となっていて楽しかったです。今回は鳶雄たちの成長とか新キャラ達の大暴れとか「ハイスクールD×D」本編にも関わってそうな匂わせとか色々あったんですけどそれはともかくとしてとりあえず少年ヴァーリが可愛かったですね……普段は生意気盛りの素直になれない俺様ショタな彼がなんだかんだといいつつ仲間たちを放っておけなかったり自信満々なようで自らの不足を誰よりも自覚していたり、何よりラヴィニアを護るため「優しい人」を失わせないために戦うという決意がとにかく健気で良かった。良いオネショタだった……(台無し)
ヴァーリの話は一旦置いておいてそれ以外の話すると、とりあえず全員揃ったものの色々と不安が残る感じの『四凶』、救い出した紗枝の内に眠る能力がどうなるのか、堕天使達の内紛、五大宗家、そして今回メインとなった『オズ』の魔法使い、毎回終盤で存在を匂わせてくる教会。とにかく今にも動き出しそうな伏線だらけで次の巻どうなっていくのかますます気になる。1巻がそこそこ綺麗に終わった後の今後の展開を見据えた種まきみたいな回だったと思うんだけど、それだけにとどまらず紗枝を救い出した後の鳶雄が新たに戦う力を得るまでの成長やラヴィニアと『オズ』の因縁、ヴァーリの戦う理由なども含めて戦闘も因縁も盛り盛りの巻でした。そしてヴァーリがほんと可愛いんだけどすかさず彼のまだ見ぬライバルである「赤龍帝」の方の話に引っ張っていくのほんとズルい演出でニヤニヤしちゃう。本編の方はアニメ知識しかないんですけどええ。
予想以上にシビアな展開の中、シグネちゃんとポッくんのコンビが唯一の癒やし枠だった気がします。いやこういうキャラ好きなんだよな……なんだかんだいいところで台風の目としてひっくり返してきそうな感じも含めて……。