[著]細音 啓 [絵]竹岡 美穂 意識を取り戻さないクルーエルの容態は日増しに悪化していった。ティンカは少しでも彼女を救う可能性を求め、サリナルヴァが副局長を務めるケルベルク研究所へ彼女を移す事を決める。治療のためなら仕方ないと周囲が思っていた中、唯一クルーエルを移す事に反対したネイトは一人で研究所を目指そうと学園を飛び出すが…? |
クルーエルを心配するネイトやミオ、そしてクラスメイト達の姿に思わず心が暖かくなりました。1巻を読んだときに感じた独特の「綺麗さ」や「暖かさ」が全開のお話になってて、大満足でした。特にクルーエルとネイトが二人で詠を唄い合うシーンは本っ当に最高。
ちょっと中盤辺りで詰め込みすぎというか少々わかりづらい印象を受けたのですが、エピソード2への波乱をちょっと含みながらも最終的には誰もが哀しい想いをしていない、素敵な決着のつけ方はなんともこのシリーズらしいというカンジで大好きでした。
……なんて感想もあるにはあるんですが、もうその辺は正直建前で。今回はとにかくネイトとクルーエルの二人に悶えた…ッ!!クルーエルを心配するネイトの姿がもうとにかく可愛いのなんの。本文でも挿絵でも、散々悶えさせてもらいました。もうとにかく今回はかなりオープンにラブラブな二人を見られます。
?——おやすみのキス、して?
「だめですクルーエルさん。僕、おやすみのキスなんて絶対しません」
「ねえ、クルーエルさん」
「もし僕が……おやすみなさいじゃなくて、おはようございますってキスしたら……クルーエルさんは目を覚ましてくれますか?」
ぶっちゃけこのやりとりを見たときは電車の中なのにも関わらず転げまわりたい衝動にかられました。
お、おおおおおおおお持ち帰りィィィィッ…!!!(落ち着け)
今後は4月に短編集、そして完結編となるエピソード2へ続いていくとのことで、個人的にはもうひとりの美少年キャラ(と勝手に脳内で認定しました)シャオ君とネイトの対決がとっても楽しみです。