[著]深谷 晶子 [絵]くさなぎ 俊祈 高校生の月夜、チハル、光太郎、俊の4人の元に「キレイナモノサガシをしませんか?」というメールが届く。適当に授業に出て、適当に遊ぶ毎日に不満はないが、どこか物足りないものを感じていた4人はそのゲームに乗ってみることにするのだが… |
「イマドキ」の高校生達がレンアイしたりちょっとキケンでアブナイことをしてみちゃったりするお話で、なんていうか、良くも悪くも雰囲気を楽しむお話というか、なんというか。若さゆえのアヤマチというやつを「キレイナモノ」という言葉でスイーツ(笑)的に美化しているようなお話で、まぁ悪くはないんだけど私の好みではなかったかな。ちょっとこの物語を素直に楽しむには若さが足りないというか。
そもそも彼氏彼女とか「レンアイ」とか、そういうのとは無縁で割と健全なオタク生活まっしぐらな学生時代を送ってきた私には、登場人物たちに1ミリたりとも共感できなかったのが致命的か。
まろんさんの感想でも言われているけど、挿絵が絶妙すぎ。正直「くさなぎ俊祈のマンガのノベライズだよ!」といわれたら素で疑わないと思う…。しかし、だとしたらくさなぎ俊祈のマンガはツボにくるのに、こちらがツボにこないのは何故だろう。あっちは割とキャラクターの魅力に引きずられて読んでるから?
それにしても、未成年と思いっきり明記されている登場人物が堂々と飲酒したりタバコしたり妊娠したり自殺したり集団リンチしたり……昔のコバルト凄すぎる。コバルトというと、学生時代に折原みととか氷室冴子とか山浦弘靖あたりを作者買いした程度で本当に人気どころしか読んだことがなかったので、こんな作品があったんだーというのが一番の衝撃だったり。