[著]皆川 ゆか [絵]乱魔 猫吉 《世界》に巻き込まれた<エセックス>は時空を跳躍し、片桐と《愚者》がフェーデを行っていたモントーク機関へと飛ばされる。彼らの出現は、片桐にとって思わぬフェーデの結末を与える事に…。一方、ロシアの雪原に出現した《女教皇》とライコは虚数強化体の襲撃を受けて… |
片桐先輩久しぶりすぎて存在感忘れてたとか、相変わらず田村さん鬼畜ヤンデレ娘ですねわかりますとか(田村さんとライコの関係は、《死神》と《愚者》の関係に近いものを感じるのです。愛情表現歪みすぎてるけど実はライコのこと大好きだよね田村さん!!)、あああの人があんなことに…!!とか、《審判》と《女教皇》、《力》とのやりとりに頭がパァンとなったり、「最終巻なのに《魔法使い》が出てこないよ!?」「これ本当に残り100P弱で終わるの?」とか思ってたら……
な、なんだってーーーーーーー!?
シリーズ名通りに“運命”を感じさせずにはいられない結末に、思わず鳥肌たった。やたらと大河視点が挿入されているのを読みながら「もう、大河は運タロの裏主人公ってことでいいんじゃね?」とか思ってたんだけど割りとそれシャレになってなかった……真実の意味で、彼はこの「運命のタロット」というシリーズにおけるもうひとりの主人公だったんですね…。しかし、ライコのこの後辿る道、大河が辿ってきて、これからも辿る道筋を考えると、「大河がライコ→《女教皇》→《女帝》ってことを知っていたら…」とか「《女教皇》が《女帝》の正体を知っていたら…」とか考えてしまいます。でも最終的に、たとえその“記憶”が彼の中に存在しなくても、最終的にその想いを遂げる事が出来たのは喜ぶべきなのか。とにかくなんか、なんかもう最後凄すぎて全部もっていかれた……もうなんかあのラストだけで色々満足してしまえる自分が不思議だ……。
しかし、読み終わった直後はラストの衝撃が高すぎてあまり気にならなかったけど、冷静になって考えてみるとまだ繋がってない時間軸で起こった物語とか、語られていない部分で気になる部分が何気に多すぎてとてもうずうずしてきました。その辺の謎を読み解くためにもぜひとも第三部を!発行されていたティーンズハートはなくなってしまったけどここはひとつホワイトハート移籍とか、作風合わないなら徳間エッジあたりに移籍するとかでもいいんじゃないかと思う私が!